私を勝手に皇后にしないでください

上野佐栁

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婚約

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 「私のお姉様をいじめないでくださる⁇プロキオン殿下」
 「イブ‼︎殿下になんて言い方なの⁇それに殿下にちゃんと挨拶しなさい‼︎」
 「むっ。はーい。我が国の太陽、プロキオン殿下にエワンゲリウムがありますように」
 「ちゃんと挨拶出来るんだな。」
 「それ、どういう意味よ‼︎」
 「イブ‼︎」
 「やっぱり、お姉様もプロキオン殿下が好きなのね」
 「は?」
 わかっていた。イブの記憶をある程度取り戻した時に、ユーアは、プロキオンが好きで好きでたまらなかった。それを見るのが辛かった。何故なら、私もプロキオンが好きだったから。でももう、この気持ちは何処にも無い。だって、皇后は最後まで残酷での、イブは殺される時に、プロキオンが側に居たのに助けてくれなかった。挙句には、姉のユーアに剣を持たせて、イブを私を殺した。あの時の事は絶対に忘れない。だから、私は二人の事が大っ嫌いだ。
 「イブ、私は殿下の事はなんとも思ってないよ⁇」
 「えっ⁇」
 「確かに、殿下は素敵な方だけど、目の前にいる殿下には本当に申し訳ないけど、タイプじゃ無いもん」
 「そ、そんなはずない‼︎」
 「イブ⁇さっきから変だよ⁇」
 「なんでも無い。ごめん体調がまだ、悪いから部屋に戻る」
 「そう。」
 「お大事な」
 「はい」
 「ユーア話がある」
 「なんでしょうか⁇」
 「お前にはもう一人妹が居たな?」
 「はい。ダイアリー.ティ.ミイティアと言います。ダイアリーがどうかしましたか⁇」
 「いや、この宮殿に、お前達も匿ってやる」
 「いいのですか⁇」
 「いいぞ」
 「プロキオン殿下に感謝致します‼︎」
 「ああ」
 数日後
 「イブお姉様‼︎ユーアお姉様‼︎会いたかった‼︎」
 「わっ!?」
 「あらあら。イブのこと大好きね」
 「うん‼︎お父様が邪魔をして、話せなかった分まで、いっぱいお話ししたいなぁ」
 「いいよ。(やっぱり、ダイアリーは可愛い。)」
 「イブ、本当に、貴方は殿下の事は嫌い⁇」
 「えっ⁇」
 「そうには見えなかったから」
 「き、嫌いだよ」
 「そう」
 数日後
 「本日はお茶会にお招きいただきありがとうございます」
 「イブ、座りなさい」
 「はい。皇帝陛下」
 「コホン。早速本題だが、プロキオンと、イブは婚約する事が決まった」
 「は?はああ!?待ってください‼︎私は、その話聞いていません‼︎」
 「そうなのか?プロキオンが伝えると言っていたもんでな。もう伝わっていると思っていたよ」
 「イブ、俺は、本気でお前の事が好きだ‼︎」
 ドキッ
 「わ、私は......」
 「プロキオン、もう少し待ってやれ。イブはまだ、七つだろ」
 待って、今、七つって言った⁇私が知っている、イブは、十歳から十四歳まで。それ以降の記憶が取り戻せない。なんでだろう⁇
 「お前もまだ、九つだろ⁇」
 「えっ⁇」
 「イブ⁇もしかして、これも知らなかったのか⁇お前達は二歳しか変わらんぞ」
 「え?ええええええええ!?」
 姉よりも年下じゃん‼︎これからどうなっちゃうのよ‼︎
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