愛されなかった私が転生して公爵家のお父様に愛されました

上野佐栁

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ラティスの決断

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 こんにちは。ラティスです。私は今、アリアスと王宮の地下に閉じ込められています
 何故とそうなったかというと遡ること約三十分前
 「......アリアス」
 「ラティス?何しに来たの?もうあんたに用はないの。早く消えて」
 「私は貴方と話がしたい」
 「話すことなんて何もない」
 「アリアスになくても私にはあるの。だから話を聞いて」
 「嫌だって言ってるでしょ‼︎」
 「アリアス‼︎」
 ゴゴゴ
 「ん?アリアスなんの音なの?」
 「私にもわからない」
 ドゴォッ
 「えっ!?地面が抜けて......きゃあああ!?」
 「アリアス‼︎」
 ギュッ
 ドーン
 「いてて。何処まで落ちたの?」
 「早く登らなきゃ‼︎」
 しーん
 「あれ?穴が無い?」
 「嘘でしょ!?さっきまであったのに無くなったの⁇」
 「そうみたい」
 「どうするのよ?」
 「とりあえずドア押してみる?」
 「やるしかないね」
 「ぐぬぬぬぬ‼︎」
 「はあー。全然開かない」
 そして今に至る
 「アリアス。魔法でなんとか脱出したいけど......」
 「それだ!」
 「駄目だよ」
 「なんで!?」
 「この地下の上は何か忘れたの?」
 「え、えーと?あ......街の中心部」
 「そう。街の中心部が壊れたら大変なことになる。万が一にも魔法で崩壊したら街が大混乱を招くことになる」
 「......」
 「アリアスはもう少し状況判断と地図を覚えようね?」
 「ラティスに言われたくない。皇帝でもなんでもない人が私に向かって指図することじゃない」
 「アリアス。まだルークを殺したい?」
 「そうだよ。殺したいよ。お父様を殺し......何事もなかったかのように接するルークを私は許さない」
 「その気持ちわかるな」
 「え......」
 「私が記憶を失って初めて目が覚めたあの日ね。実はアリアスが憎かったんだ。ううん。正確には羨ましかった」
 「......ラティス」
 「私だけが死んでアリアスは死んでなくて何事もなかったかのように過ごすアリアスを見ていたらなんだか惨めに思えてきたの」
 「なんで今それを言うの⁇」
 「アリアスを止めたいから」
 「私を止めたい?ルークじゃなくて?」
 「ルークもアリアスも止めたい。争いは不幸しか呼ばない。戦って傷付くのは自分自身と大切な人達」
 「......」
 「私決めたわ」
 「何を?」
 「アリアスもルークも救ってみせる」
 「は......⁇」
 「記憶がなくてもいい。記憶が無くなる前の私はきっと何もかも包む込んでいたのよね?」
 「そうだね。他人の心に土足で入って来て全ての肯定をねじ伏せて、ラティスの意見が正しいのだと痛感させるし......攻撃はめちゃくちゃ痛いし!」
 「うっ!ご、ごめんなさい」
 「それでもラティスは明るくて優しい光のような人だった」
 「アリアス......」
 「でも私の復讐は私だけのもの。だからたとえラティスであっても止めることは出来ない!」
 「......」
 「お前ら此処で何してるの⁇」
 「の、ノワール!?」
 「居るならもっと早く来なさいよ!」
 「うるせーな!俺だって今気付いて助けに来んだよ」
 「ノワール。来てくれるって信じてた」
 「都合のいいやつ」
 「えっ⁇」
 「なんでもねぇよ。早く来な」
 「はーい」
 「アリアス。もし私が憎くなっても私はアリアスを憎まない。そう決めたから。私の今この瞬間の決断が正しいのかわからない。でもきっと二人を私は止めてみせるから」
 「ばーか!」
 「えええ!?」
 「にひひ!」
 「それは流石に酷くない!?」
 「酷くないもん」
 「アリアス‼︎」
 少しだけ前のようにアリアスと近付けた気がする。
 「俺はルークを守るって決めたのに......何も出来なかった。今度こそルークを守ってみせるから」
 「はっ!?またこの夢か?」
 最近変な夢を見る。ルークを守る自分を見続けている。まるでそうしろと言っているような......そんな感じがする。
 ノワールはまた布団の中に入りそっと目を閉じ深い眠りへとついたのであった。
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