新緑の候

みなも・もなみ

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2 ひと月が過ぎ

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 入学式以来、青葉くんと一緒に通学している。
 家を出るタイミングが同じだったこともあって、特に約束をすることもなくそうなった。

 ひと月が過ぎ、クラスの雰囲気や校風にも慣れてきたころ、通学路の途中でお互いの友達と合流するようにもなった。
 青葉くんの友達、藍澤あいざわくん。
 出席番号1番で1番前の席だったから、2番目の席の青葉くんが最初の友達になった。
 わかりやすい。

 わたしの友達は、弦華いとかさんと美宵みよちゃん。
 弦華さんは物静かで和風で「さん」付けで呼びたくなる雰囲気なんだ。
 美宵ちゃんは弦華さんと幼なじみで、成績も優秀でクラス委員長。

 この5人でのんびり15分ほど歩いて県立青空高等学校の校門をくぐった。

 朝7時からオープンしている学内の喫茶やレストランを目当てに、生徒の多くは早めに登校している。
 今日はどこも混んでいたので、私たちは本校舎2階のコンビニで飲み物とお菓子を買って、3階ホールのベンチに腰を下ろした。
 ちなみに、この学校は3階に1年生の教室があり、1階に3年生の教室となっている。

 わたし的にはハズレだった苦いだけのカプチーノを飲み終えて、何か口直しをしようと考えてた時だった。
 藍澤くんが、わたしと青葉くんを交互に見ながら、こう言った。

 「苗字が違うって事は、母方の親戚?」

 「へ?」わたしと青葉くんでハモった。
 二人でキョトンとした表情を見せてたのかもしれない。

 藍澤くんは続けて
 「あ……あれ?親戚同士で隣り合わせで引っ越してきたんじゃないの?」
 と、少し焦った口調で言った。

 美宵ちゃんは目をまん丸くして
 「わたしもそう思ってった。すーちゃんと青葉くん、そっくりだもん」
 と、私たちを覗き込んだ。

 8時のを告げる軽やかなチャイムが響く中、
 弦華ちゃんだけが落ち着いた様子で、
 すべて知っているような、
 穏やかな表情で微笑んでいた。
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