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第18章
私の夢はこの国を滅ぼすこと「ハモネーにとどめを」
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ルチルと契約を結んでから、3日が経った。
準備は整ったわ。
私の長く苦しい戦いはもうすぐ終わる。
正直、もうくたくたよ。
一人で一国を滅ぼそうなんて、どれだけ大変なことなのか誰も分からないでしょうね。
それでも、これは私の夢だから最後まで諦めないの。
「ダチュラ、お家完成したよ!」
完成って何かしら。
出社前の忙しい私を、クリスドールが廃工場の裏に連れて行く。
そこに建っていたのは、見覚えのある小さな家。
昔、クリスとクリスドールと住んでいた我が家にとても似ている。
少し歪だけれど、間違いなく一軒家が建っていた。
「……何これ」
「オレが住みたい家」
私の住処の裏にこんな物を作っていたのね。
物を作る能力まで身につけていたいたなんて。
私は地下で作業に没頭していたから気づかなかったわ。
材料はどこから盗んで来たのかしら。
「これがあんたの住みたい家?」
「考えてみたら、これしか浮かばなかったよ」
そうね。
あんたが住んだことがある家なんて、これしか無いものね。
懐かしさと悲しさと悔しさと腹立たしさが詰まった、この家に。
「これでいい?」
「何が?」
「引っ越し先」
クリスドールが私を笑顔で見つめる。
こんな近くに引っ越す意味が分からない。
そもそも引っ越したいとは思っていない。
引っ越す必要性が無い。
もう、この国は滅ぶのだから。
そして私も。
「いいわよ」
「本当? やった!」
この家には戻らない、帰れない。
結局、クリスドールと私には未来なんて無い。
引っ越し先も昔と同じ家なんて笑える。
「私が帰るまでに、家の中を掃除しておいてね」
「分かった!」
クリスドールが駆け足で家に入って行った。
そこまで広くは無いけれど、2人と1体が快適に過ごせる一軒家。
クリスドールと家事を分担し、食事を作りながらクリスの帰りを待っていた日々を思い出す。
結局、家事は私よりクリスドールの方が上達してしまったけれどね。
クリスドールに感情というものがあれば、一緒に暮らしていた日々はどのように感じていたのかしら。
考えても無駄ね。
あの子に感情は無いもの。
少し家の様子を眺めた後、私は職場へ向かった。
この仕事場も今日が見納めね。
私はいつの時代でも円満退社ができないみたい。
机の向こうに見えるリアともさよならだわ。
そう思うと感慨深いわね。
リアは葬儀の翌日からいつものように出社していた。
多少落ち込んでいるように見えたけれど、しっかり仕事をこなしていた。
成長したわね。先輩として鼻が高いわ。
でも、今日でお仕舞なのよね。
ルチルは相変わらずだし、この私でさえ恐ろしいと感じる男だわ。
感情というものが無いのかしら。
戦闘課は文字通り葬式ムードらしいけれど、いつもどおり訓練に励んでいると聞く。
ジェイドには会いに行っていないから分からない。
リアも葬儀の後は、病院に顔を出せていないと言っていた。
「リアちゃん、受付にいきましょう」
「はい、先輩」
リアと共に最後の受付業務に向かった。
国家防衛管理局のフロアを見渡す。
私を採用してくれた面接官に感謝をしなければならないわね。
ダチュラの見た目は、この国にも通用して良かったわ。
もしサンドローザのように不細工な女を美しいと思うような国民だったら、私は別の手段を考えなければならなかったかもしれない。
この国に不法入国し、この国での生き方を学び、管理局へ入社した。
入社してすぐにこの国を壊滅させる方法を調べたけれど、平和ぼけしたこの国の防衛管理に危機感はあまり感じられなかった。
実験的にゴーレムを地方へ差し向けて、戦闘課のレベルを計ってみた。
能力値が高く力が強くても、危機感があまり無く訓練をさぼっていた彼らはなすすべが無かった。
私は、ほとんどの戦闘課を殺すことに成功した。
そのまま都心に攻め込んで破壊できれば楽だったのだけれど、やはり戦闘センスが高い者達も数名はいた。
特にジェイドは新人にも関わらず、ゴーレムを破壊してしまったものね。
でも、今はジェイドは使い物にならない。
強いて言えばトリンの存在が気がかりだけれど、ルチルとの契約で全ての戦闘課はこの都市から出払う手筈になっている。
そうすれば、この都市を陥落させることは容易なはずだわ。
中心地を攻め落とせば、この国を滅ぼすのも容易になる。
そう、今まで地方ばかりにゴーレムが出現していたのは今日の日の為の布石。
ルチルが私に協力しなくても、戦闘課の危機感は地方へ向けられるようシナリオを作っておいたわけよ。
警報が鳴った。
フロアが慌ただしくなる。
リアが俯く。
いつもの光景。
でもいつもと違う。
武者震いを抑えなければ。
数分経った頃。
「リアさん、報告書にミスがあります。今すぐ再提出してください」
受付のもとにルチルが現れた。
受付業務中のリアに対し、今すぐ報告書を書き直せなんてルチルらしく無い指示だわ。
「あ、すみません。分かりました」
リアは私の方を一瞥し、そのまま戻って行ってしまった。
「ダチュラさん。全戦闘課を地方に出動させる準備ができました。他に僕にできることはありますか?」
その報告をするために、リアを撒いたのね。
まだそんなに時間が経っていないのに、仕事が早いこと。
「戦闘課が地方へ到着するのはどのくらいですか?」
「約1時間です」
「そう。あなたの仕事は終わりよ。この場所で全て終わるまで隠れていて」
私は地図を差し出した。
その場所は私の住処に近い地域。
ほとんど廃墟になっている場所であり、攻撃対象にはなっていない。
ルチルは地図を受け取った。
「ダチュラさんは?」
「私はここに残って最後まで見届けるわ。今までありがとうございました」
私は頭を下げた。
私が仕事をして来た中で、最良の上司だったと思う。私にとってはね。
「お疲れ様でした。お先に失礼します」
ルチルは去って行った。
最後まで事務的な挨拶しかできないのね。
でもきっと、彼は賢く生き延びるわ。
亡命した先の国で、幸せになってね。
トリンと一緒に駆け落ちさせてあげれば良かったかしら。
お互いに無いものを補い合える、実は相性が良い2人だったと思うのよね。
今更気づいても遅いわ。
トリンは今頃、ゴーレムを倒すために地方に向かっている。
彼女にとってはきっと、今回の敵は赤子の手をひねるように簡単に倒せてしまうわ。
地方に差し向けたゴーレムは、とても弱いガラクタ同然のものだもの。
でもその間に交通網を破壊すれば、彼らがこの都市に戻るのに時間がかかるはず。
それまでに、全て終わらせよう。
もうすぐ1時間経つ。
戦闘課は引き返せない。
そろそろフィナーレね。
さようなら、受付嬢ダチュラ。
国家防衛管理局のフロアが揺れる。
床がひび割れ、巨大なゴーレムが姿を現した。
まずはここを破壊しましょう。
思う存分暴れるのよ。
しかしその時、私のゴーレムが強い衝撃を受けて壁に叩きつけられた。
あまりの轟音に、無い鼓膜が破れそうになる。
室内の厳かな内装が破壊され、壁の破片が散らばった。
何が起きたのかしら。
衝撃を受けた場所に立っていたのはトリンだった。
女性らしい服装ではなく、トレーニングウェアでも無い。
戦闘課が身につける、戦闘服に身を包んでいる。
何故彼女がここにいるのかしら。
地方のゴーレム討伐に行ったはずよ。
「ルチルが言ったとおり、やっぱりお前が犯人だったのか」
トリンの脇に現れたのは、車椅子に座ったジェイドだった。
鬼のような形相で私を見ている。
その車椅子を押していたのはルチル。
おまけにその隣にはリアが立っている。
今まで見たことが無い、悲壮な面持ち。
そしてぞろぞろと戦闘課がフロアに集結した。
私、また男に裏切られたのね
準備は整ったわ。
私の長く苦しい戦いはもうすぐ終わる。
正直、もうくたくたよ。
一人で一国を滅ぼそうなんて、どれだけ大変なことなのか誰も分からないでしょうね。
それでも、これは私の夢だから最後まで諦めないの。
「ダチュラ、お家完成したよ!」
完成って何かしら。
出社前の忙しい私を、クリスドールが廃工場の裏に連れて行く。
そこに建っていたのは、見覚えのある小さな家。
昔、クリスとクリスドールと住んでいた我が家にとても似ている。
少し歪だけれど、間違いなく一軒家が建っていた。
「……何これ」
「オレが住みたい家」
私の住処の裏にこんな物を作っていたのね。
物を作る能力まで身につけていたいたなんて。
私は地下で作業に没頭していたから気づかなかったわ。
材料はどこから盗んで来たのかしら。
「これがあんたの住みたい家?」
「考えてみたら、これしか浮かばなかったよ」
そうね。
あんたが住んだことがある家なんて、これしか無いものね。
懐かしさと悲しさと悔しさと腹立たしさが詰まった、この家に。
「これでいい?」
「何が?」
「引っ越し先」
クリスドールが私を笑顔で見つめる。
こんな近くに引っ越す意味が分からない。
そもそも引っ越したいとは思っていない。
引っ越す必要性が無い。
もう、この国は滅ぶのだから。
そして私も。
「いいわよ」
「本当? やった!」
この家には戻らない、帰れない。
結局、クリスドールと私には未来なんて無い。
引っ越し先も昔と同じ家なんて笑える。
「私が帰るまでに、家の中を掃除しておいてね」
「分かった!」
クリスドールが駆け足で家に入って行った。
そこまで広くは無いけれど、2人と1体が快適に過ごせる一軒家。
クリスドールと家事を分担し、食事を作りながらクリスの帰りを待っていた日々を思い出す。
結局、家事は私よりクリスドールの方が上達してしまったけれどね。
クリスドールに感情というものがあれば、一緒に暮らしていた日々はどのように感じていたのかしら。
考えても無駄ね。
あの子に感情は無いもの。
少し家の様子を眺めた後、私は職場へ向かった。
この仕事場も今日が見納めね。
私はいつの時代でも円満退社ができないみたい。
机の向こうに見えるリアともさよならだわ。
そう思うと感慨深いわね。
リアは葬儀の翌日からいつものように出社していた。
多少落ち込んでいるように見えたけれど、しっかり仕事をこなしていた。
成長したわね。先輩として鼻が高いわ。
でも、今日でお仕舞なのよね。
ルチルは相変わらずだし、この私でさえ恐ろしいと感じる男だわ。
感情というものが無いのかしら。
戦闘課は文字通り葬式ムードらしいけれど、いつもどおり訓練に励んでいると聞く。
ジェイドには会いに行っていないから分からない。
リアも葬儀の後は、病院に顔を出せていないと言っていた。
「リアちゃん、受付にいきましょう」
「はい、先輩」
リアと共に最後の受付業務に向かった。
国家防衛管理局のフロアを見渡す。
私を採用してくれた面接官に感謝をしなければならないわね。
ダチュラの見た目は、この国にも通用して良かったわ。
もしサンドローザのように不細工な女を美しいと思うような国民だったら、私は別の手段を考えなければならなかったかもしれない。
この国に不法入国し、この国での生き方を学び、管理局へ入社した。
入社してすぐにこの国を壊滅させる方法を調べたけれど、平和ぼけしたこの国の防衛管理に危機感はあまり感じられなかった。
実験的にゴーレムを地方へ差し向けて、戦闘課のレベルを計ってみた。
能力値が高く力が強くても、危機感があまり無く訓練をさぼっていた彼らはなすすべが無かった。
私は、ほとんどの戦闘課を殺すことに成功した。
そのまま都心に攻め込んで破壊できれば楽だったのだけれど、やはり戦闘センスが高い者達も数名はいた。
特にジェイドは新人にも関わらず、ゴーレムを破壊してしまったものね。
でも、今はジェイドは使い物にならない。
強いて言えばトリンの存在が気がかりだけれど、ルチルとの契約で全ての戦闘課はこの都市から出払う手筈になっている。
そうすれば、この都市を陥落させることは容易なはずだわ。
中心地を攻め落とせば、この国を滅ぼすのも容易になる。
そう、今まで地方ばかりにゴーレムが出現していたのは今日の日の為の布石。
ルチルが私に協力しなくても、戦闘課の危機感は地方へ向けられるようシナリオを作っておいたわけよ。
警報が鳴った。
フロアが慌ただしくなる。
リアが俯く。
いつもの光景。
でもいつもと違う。
武者震いを抑えなければ。
数分経った頃。
「リアさん、報告書にミスがあります。今すぐ再提出してください」
受付のもとにルチルが現れた。
受付業務中のリアに対し、今すぐ報告書を書き直せなんてルチルらしく無い指示だわ。
「あ、すみません。分かりました」
リアは私の方を一瞥し、そのまま戻って行ってしまった。
「ダチュラさん。全戦闘課を地方に出動させる準備ができました。他に僕にできることはありますか?」
その報告をするために、リアを撒いたのね。
まだそんなに時間が経っていないのに、仕事が早いこと。
「戦闘課が地方へ到着するのはどのくらいですか?」
「約1時間です」
「そう。あなたの仕事は終わりよ。この場所で全て終わるまで隠れていて」
私は地図を差し出した。
その場所は私の住処に近い地域。
ほとんど廃墟になっている場所であり、攻撃対象にはなっていない。
ルチルは地図を受け取った。
「ダチュラさんは?」
「私はここに残って最後まで見届けるわ。今までありがとうございました」
私は頭を下げた。
私が仕事をして来た中で、最良の上司だったと思う。私にとってはね。
「お疲れ様でした。お先に失礼します」
ルチルは去って行った。
最後まで事務的な挨拶しかできないのね。
でもきっと、彼は賢く生き延びるわ。
亡命した先の国で、幸せになってね。
トリンと一緒に駆け落ちさせてあげれば良かったかしら。
お互いに無いものを補い合える、実は相性が良い2人だったと思うのよね。
今更気づいても遅いわ。
トリンは今頃、ゴーレムを倒すために地方に向かっている。
彼女にとってはきっと、今回の敵は赤子の手をひねるように簡単に倒せてしまうわ。
地方に差し向けたゴーレムは、とても弱いガラクタ同然のものだもの。
でもその間に交通網を破壊すれば、彼らがこの都市に戻るのに時間がかかるはず。
それまでに、全て終わらせよう。
もうすぐ1時間経つ。
戦闘課は引き返せない。
そろそろフィナーレね。
さようなら、受付嬢ダチュラ。
国家防衛管理局のフロアが揺れる。
床がひび割れ、巨大なゴーレムが姿を現した。
まずはここを破壊しましょう。
思う存分暴れるのよ。
しかしその時、私のゴーレムが強い衝撃を受けて壁に叩きつけられた。
あまりの轟音に、無い鼓膜が破れそうになる。
室内の厳かな内装が破壊され、壁の破片が散らばった。
何が起きたのかしら。
衝撃を受けた場所に立っていたのはトリンだった。
女性らしい服装ではなく、トレーニングウェアでも無い。
戦闘課が身につける、戦闘服に身を包んでいる。
何故彼女がここにいるのかしら。
地方のゴーレム討伐に行ったはずよ。
「ルチルが言ったとおり、やっぱりお前が犯人だったのか」
トリンの脇に現れたのは、車椅子に座ったジェイドだった。
鬼のような形相で私を見ている。
その車椅子を押していたのはルチル。
おまけにその隣にはリアが立っている。
今まで見たことが無い、悲壮な面持ち。
そしてぞろぞろと戦闘課がフロアに集結した。
私、また男に裏切られたのね
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