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第一章・俺の価値
※屁理屈※
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リーダー格の男とワイルドな茶髪の男が部屋から出ていって、十数人の部下たちがカチャカチャと食事を取る音だけがする。
(…だ、誰も喋らないんだ)
部屋を見渡す勇気は出ずにそのまま、
先程膝にかけてもらった、保温に優れた革の上着を見つめ続ける。
あの茶髪は優しかったけど、優しかった理由は多分、言ってた通り俺が死んだら勿体無いからだ。
金にならない俺を、生活が苦しいのにも関わらず家に置くと決めたベアルさんとデュランの2人の優しさを、またも再確認した。
動かないせいで、また上半身が寒くなってきた俺は、体が小刻みに震えるのを感じる。
恐怖で鈍っていたのか、今更喉が痛くて体調がすこぶる悪いことに気付いた。
(…そりゃ風邪引くだろ)
風邪だと意識すると途端に頭が重くなり、涙が滲む。
涙のせいか風邪のせいか、スンスンと鼻を啜っていると
「おい、やめとけよ!」
と、誰かを止めようとする部下達の声がした。
反射的に重い頭を上げると、大男が1人近付いてくるのが見える。
手には、湯気が立ち込める大きな鍋を持っていた。
「ッぁ"…!」
その男は、上からお湯を俺にぶっかけた。
凍えて冷たい皮膚のせいで、正常な温度は分からないが、とにかくめちゃくちゃに熱い。
(なんで、こんなこと…!)
リーダー格の男の忠告を聞かずにこんなことをするなんて、怖いものなしかよ…!
急速に温められた血液が、身体中を物凄い勢いで回る心地がする。
シャツは体に張り付いて、革の上着には、膝の間の窪んだ部分にお湯が水たまりになっていた。
「おい…!チャドさんにキレられるぞ!」
キレられる、というあたりリーダー格の男の名だろう。俺から見て左側の男達からからザワザワと声が上がる。
「だって、クリフが体を温めたがってたろ。」
部下から呼び捨てされて許すあたり、多分クリフが茶髪の男の名前…。
俺から見て右側の男達は、
「そりゃそうだけどよ…」「俺達は止めたって言ったらクリフは分かってくれる」
と、口々に言い訳をしていた。
多分、リーダーは2人で、それに合わせて派閥も分かれているといったところか。
温めたがってたって…
(こいつ馬鹿かよ…!)
熱湯を掛けられた身体中が痒い。
先程までとは打って変わって熱くなった鉄の柱から少しでも距離をとりたくて、俺は胸を突き出すような体勢になる。
「ッン"…はッぁ"…!♡」
お湯の熱で身体中に血液が回ったからか、気付かないうちにピンと張っていた乳首が、湿った布にじっとりと擦れて声が出た。
うおお…と、次は全員から歓声が上がる。
「知ってるか?アイツ、乳首に穴開けて鉄の棒嵌めてるんだぜ」
「耳にも似たような穴が沢山だ」
「耳には鉄の棒じゃなくて宝石もある」
さっきまでの黙食はどこへやら、クリフと共に帰ってきて、昨日の惨状を知らない数人にも分かるように情報を提供する男達。
「…ッふ"…♡ん"…♡」
俺はといえば、布が張り付いた乳首は一生快楽を逃がせずに声が漏れ出し、クリフが膝に被せた上着の中では、昨日あんなに出したにも関わらず、またもちんぽが勃起していた。
(ちんぽ見られたら終わる…終わる…ッ"!)
風邪気味でだるい身体にも、こんな時にまで快楽に弱い自分の体にも涙が溢れて堪らなかった。
すると、いつのまにか俺から離れた、先程俺にお湯をかけた男が、また鍋に水を入れ火にかけるのが見える。
(…こ、懲りないやつだな…!)
さっきの一撃で充分体が温まった俺は、次はただただお湯の温度に震えるしかなかった。
視線を落とせば、服越しでも真っ赤だと分かる皮膚に、先程の温度ではギリ火傷はしてないにしろ次は分からないと脳が警鐘をならす。
中学の頃、納涼祭の焼きそばの鉄板で左手の側面をほんの少し火傷したことを思い出した。小さな面積にも関わらず数日朝から晩までそこがヒリつき、眠れなかった思い出が、恐怖になって脳を支配する。
(もし全身火傷したら…!)
温まった筈なのに震え出す身体。
火傷だけはマジで、絶対に嫌だ…!
いつの間にか湯が温まったのか、先程の男がカツカツ靴を鳴らしながらこちらへやってくる。
一度も二度も変わらないのか、周りの男はもうそいつを止めようとはしなかった。
「や、やめろ…ッ!♡」
震えながら、近付いてくる大男に叫ぶ。
俺の声なんて聞く気はないのか、何の反応もせずにこちらへ歩く足を止めない。
「や、やめ…ッ"!♡ッぁ"あ"ッ!♡」
イラついたのか、次は湯を先程のように上から流すのではなく
物凄い勢いをつけて俺にぶっかけた。
(熱い…熱い…ッ!)
温められた皮膚は、先程よりも正常な湯の温度を判断できそうだが、それでも体感で60、70度程の熱湯だ。
俺の身体からは真っ白い湯気が沢山出ており、さっきまでほんのり暖かかった膝は、もう暑くて上着を取ってしまいたかった。
(でも…これだけは…!)
今上着を外してしまうとその下の俺の勃起ちんぽが大勢の目に晒されるのは明らかで、ジワ…と汗腺が開く感覚にも耐える。
肩で息をしながら、また鍋を持ち離れていった男の背を見つめた。
(ま、またかよ…!)
3度目の湯を準備し始める男に気が遠くなる。
早く意識を飛ばしてこの状況をスキップしたいが、外気の冷たさと体の暑さで、意識は嫌なほどハッキリとしていた。
「っは"♡はぁ"ッ♡」
熱で身体中がジンジンして、布が張り付く乳首と勃起したちんぽに、少しずつ理性が溶けるのを感じる。
バレないように膝同士を擦りながら、ゆるい刺激を自身に与えていた。
(イきたい…"♡)
こんな状況なのに張り付いた服が乳首を刺激してピクピク跳ねる体は、我ながら滑稽だ。
カツカツと、また男が歩いてくる音がする。
「…へえ」
俺が快楽に震えているのに気が付いたのか、頭上で楽しそうに俺を観察する声がした。
かと思えば
「おい!皆こっちを見ろ!」
そう仲間達に叫んだ後に、熱いお湯が入った鍋を高めの位置から、俺の乳首だけにかかるようにして傾けた。
「っぁ"!ぁあ"っあ"!ッ!♡」
身体が俺のものじゃないみたいに跳ね、制御が効かない。
乳首への刺激から逃れたいのに、背中は弓なりに反れ、胸を突き出した。
「おい!やめとけよ!」
仲間達からヤジが飛ぶのを、目の前の男は無視し、俺の乳首目掛けて湯を掛け続ける。
「おい!チャドさんは、『触るな』としか言ってないだろ!」
そう、得意げに言いながら。
確かに俺を刺激するのは誰かの指ではなく、高い温度に温められた水だ。
だけど、そんなの屁理屈だ。
「ッぁ"あ♡ッはぁ"ッ♡ぁ"…ッ!♡」
(馬鹿…ッ馬鹿…!!)
気持ちいいので頭が働かない俺は、悪口の語彙まで少なくなる。
誰か、早くこの馬鹿なこいつを止めてくれと願っていたその時
「…確かに」
十数人のうち、誰かがそう言った。
(た、確かに…?!)
俺に湯をかける男の言葉に、名案だと言わんばかりの感心を含む声色に、俺は気が遠くなりそうだった。
(こいつら、馬鹿しかいない…!)
かと思うと、数人が自分の席を立ち、自分のコップに新しい水を汲み、こちらへ足を運びはじめた。
それは明らかに火にかけられてはいないようで、この寒い中放置されている水は、想像するだけで冷たい。
「っぁ"あ…"♡」
チョロチョロと流れていた熱湯は既に無くなったのか、お湯をかけていた男と水を汲んできた数人が入れ違いになる。
「ほ、本当に大丈夫か?」
「…いいだろ、アイツが始めたんだ」
みんなで渡れば赤信号も怖くないのか、水をそのうちの1人が俺の頭へかける。
「ッ…ハ、…!」
冷たい水に体が硬直し、吸える息が少なくなった。
他の男もまた、俺の脇や乳首目掛けてコップを傾ける。
「ッハ,ぁ"…!♡ぁあ"…ッ!♡」
膝が震えて、革の上着に溜まっていた温かいお湯が腹に流れた。
「ッぁ"あ"ッ!?♡」
腹に流れたお湯が、勢いよく俺の勃起したものを刺激して、一人でに大きな声を出した。
その声に、俺の下半身を予測したのか、水を俺の脇にかけていた男が革の上着を雑に取っ払う。
「おい!こいつ勃起してる!」
楽しそうに声をあげる男に、本当かとまた数人がこちらへ足を運んだり、また新たな水を汲みにいった。
先程入れ違いになり、また鍋で煮た湯を持ってきた男は、その鍋の湯を俺にはかけずに床に置く。
俺の頭に水をかけていた男は、コップの水が無くなったのかそのお湯の水を汲み、今度は俺の下半身目掛けてコップを傾けた。
「ッぁ"あ"!ぁ"ン"ッ!♡ぁ"!♡あ"ッ!♡」
ただコップを傾けるのではなく、強弱をつけて零される水に、俺の腰は面白いほど跳ねた。
「おい、こっちの鍋も使おう!」
新しいオモチャを見つけた子供のようにはしゃぎながら、なるべく水を汲む手間を省くように様々な大きさ、温度の鍋がこちらに運ばれる。
無数の手が傾けるコップからは、冷たい水から熱すぎる水まで、様々な刺激を俺の体によこした。
「ッぉ"あ"♡ッぁ"…!♡」
乳首に掛けられる湯が生み出す刺激に、また身体中に熱が溜まっていく。
(っこ、これ…"♡ダメなやつ…ッ!♡)
昨日、初めて乳首でイった時と同じような刺激に、身体中が震え始めた。
「ッぉ"♡…ッぉ"うぉ"…♡」
足がガクガクと震え膝同士が当たり、腹はきゅうきゅうと収縮する。
射精しないせいで気持ちいいのが逃げなくて、呼吸の仕方は忘れていた。
「おい、こいつイってないか?」
「空イきしてるぞ!」
男達からまたもわぁ、と歓声が上がり、中には昨日のように自分のモノを扱いているものまでいた。
「これ…ッ、かけたらマズイか?」
「いけいけ!触ってないからセーフだ!」
その自慰をする男がまるで勇者のように、周りの男に囃し立てられる。
よし、と一歩前に出た男は、俺を拘束する柱に手をつき、俺の顔の目の前でデカいちんぽを扱き始める。
「…ッぅ"♡は…♡」
まだ乳首イきの余韻がある俺は、ぼーっとした頭でそれを見つめた。
(気持ち悪い…気持ち悪い…!)
気持ち悪いのに、ドス黒い尿道がはくはくするのから、何故か目が離せない。
「ッ、よし、射精すぞぉ…!」
「ッぅ"あ"ッ!♡」
いけ!やれ!と、下品な周りの歓声を受けながら、
ビュルッ…!♡
とその男は俺の顔に射精した。
粘度の高い液体が、顔を伝っていくのを感じる。
「ッ俺も!俺もだ!」
目の前の男と交代して、また新しい男が柱に手をつき俺の前で自身を扱き始める。
仲間の自慰を観察して止まっていた無数のコップも、2度目の自慰には興味がないのか、また俺の体に傾き始めた。
「ッぁ"!♡ッぁあ"…!♡」
イった余韻と、乳首に張り付いたシャツだけの快楽を拾っていた俺は、また新たな刺激が来るのに耐えられず声をあげる。
「……ッ!」
「ッあ"ぁ…!♡」
今度は宣言もなしに俺の髪の毛へと射精した男は、また無言で誰かと交代した。
(い、いつまで続くんだよ…"!♡)
様々な水の温度と、酷い匂いの液体に体が馬鹿になる心地がしながら、昨日と同じように何時間も我慢することになると覚悟を決めた時、
「お前ら何やってんだ!」
遠くから、リーダー格の男、チャドの声がした。
(…だ、誰も喋らないんだ)
部屋を見渡す勇気は出ずにそのまま、
先程膝にかけてもらった、保温に優れた革の上着を見つめ続ける。
あの茶髪は優しかったけど、優しかった理由は多分、言ってた通り俺が死んだら勿体無いからだ。
金にならない俺を、生活が苦しいのにも関わらず家に置くと決めたベアルさんとデュランの2人の優しさを、またも再確認した。
動かないせいで、また上半身が寒くなってきた俺は、体が小刻みに震えるのを感じる。
恐怖で鈍っていたのか、今更喉が痛くて体調がすこぶる悪いことに気付いた。
(…そりゃ風邪引くだろ)
風邪だと意識すると途端に頭が重くなり、涙が滲む。
涙のせいか風邪のせいか、スンスンと鼻を啜っていると
「おい、やめとけよ!」
と、誰かを止めようとする部下達の声がした。
反射的に重い頭を上げると、大男が1人近付いてくるのが見える。
手には、湯気が立ち込める大きな鍋を持っていた。
「ッぁ"…!」
その男は、上からお湯を俺にぶっかけた。
凍えて冷たい皮膚のせいで、正常な温度は分からないが、とにかくめちゃくちゃに熱い。
(なんで、こんなこと…!)
リーダー格の男の忠告を聞かずにこんなことをするなんて、怖いものなしかよ…!
急速に温められた血液が、身体中を物凄い勢いで回る心地がする。
シャツは体に張り付いて、革の上着には、膝の間の窪んだ部分にお湯が水たまりになっていた。
「おい…!チャドさんにキレられるぞ!」
キレられる、というあたりリーダー格の男の名だろう。俺から見て左側の男達からからザワザワと声が上がる。
「だって、クリフが体を温めたがってたろ。」
部下から呼び捨てされて許すあたり、多分クリフが茶髪の男の名前…。
俺から見て右側の男達は、
「そりゃそうだけどよ…」「俺達は止めたって言ったらクリフは分かってくれる」
と、口々に言い訳をしていた。
多分、リーダーは2人で、それに合わせて派閥も分かれているといったところか。
温めたがってたって…
(こいつ馬鹿かよ…!)
熱湯を掛けられた身体中が痒い。
先程までとは打って変わって熱くなった鉄の柱から少しでも距離をとりたくて、俺は胸を突き出すような体勢になる。
「ッン"…はッぁ"…!♡」
お湯の熱で身体中に血液が回ったからか、気付かないうちにピンと張っていた乳首が、湿った布にじっとりと擦れて声が出た。
うおお…と、次は全員から歓声が上がる。
「知ってるか?アイツ、乳首に穴開けて鉄の棒嵌めてるんだぜ」
「耳にも似たような穴が沢山だ」
「耳には鉄の棒じゃなくて宝石もある」
さっきまでの黙食はどこへやら、クリフと共に帰ってきて、昨日の惨状を知らない数人にも分かるように情報を提供する男達。
「…ッふ"…♡ん"…♡」
俺はといえば、布が張り付いた乳首は一生快楽を逃がせずに声が漏れ出し、クリフが膝に被せた上着の中では、昨日あんなに出したにも関わらず、またもちんぽが勃起していた。
(ちんぽ見られたら終わる…終わる…ッ"!)
風邪気味でだるい身体にも、こんな時にまで快楽に弱い自分の体にも涙が溢れて堪らなかった。
すると、いつのまにか俺から離れた、先程俺にお湯をかけた男が、また鍋に水を入れ火にかけるのが見える。
(…こ、懲りないやつだな…!)
さっきの一撃で充分体が温まった俺は、次はただただお湯の温度に震えるしかなかった。
視線を落とせば、服越しでも真っ赤だと分かる皮膚に、先程の温度ではギリ火傷はしてないにしろ次は分からないと脳が警鐘をならす。
中学の頃、納涼祭の焼きそばの鉄板で左手の側面をほんの少し火傷したことを思い出した。小さな面積にも関わらず数日朝から晩までそこがヒリつき、眠れなかった思い出が、恐怖になって脳を支配する。
(もし全身火傷したら…!)
温まった筈なのに震え出す身体。
火傷だけはマジで、絶対に嫌だ…!
いつの間にか湯が温まったのか、先程の男がカツカツ靴を鳴らしながらこちらへやってくる。
一度も二度も変わらないのか、周りの男はもうそいつを止めようとはしなかった。
「や、やめろ…ッ!♡」
震えながら、近付いてくる大男に叫ぶ。
俺の声なんて聞く気はないのか、何の反応もせずにこちらへ歩く足を止めない。
「や、やめ…ッ"!♡ッぁ"あ"ッ!♡」
イラついたのか、次は湯を先程のように上から流すのではなく
物凄い勢いをつけて俺にぶっかけた。
(熱い…熱い…ッ!)
温められた皮膚は、先程よりも正常な湯の温度を判断できそうだが、それでも体感で60、70度程の熱湯だ。
俺の身体からは真っ白い湯気が沢山出ており、さっきまでほんのり暖かかった膝は、もう暑くて上着を取ってしまいたかった。
(でも…これだけは…!)
今上着を外してしまうとその下の俺の勃起ちんぽが大勢の目に晒されるのは明らかで、ジワ…と汗腺が開く感覚にも耐える。
肩で息をしながら、また鍋を持ち離れていった男の背を見つめた。
(ま、またかよ…!)
3度目の湯を準備し始める男に気が遠くなる。
早く意識を飛ばしてこの状況をスキップしたいが、外気の冷たさと体の暑さで、意識は嫌なほどハッキリとしていた。
「っは"♡はぁ"ッ♡」
熱で身体中がジンジンして、布が張り付く乳首と勃起したちんぽに、少しずつ理性が溶けるのを感じる。
バレないように膝同士を擦りながら、ゆるい刺激を自身に与えていた。
(イきたい…"♡)
こんな状況なのに張り付いた服が乳首を刺激してピクピク跳ねる体は、我ながら滑稽だ。
カツカツと、また男が歩いてくる音がする。
「…へえ」
俺が快楽に震えているのに気が付いたのか、頭上で楽しそうに俺を観察する声がした。
かと思えば
「おい!皆こっちを見ろ!」
そう仲間達に叫んだ後に、熱いお湯が入った鍋を高めの位置から、俺の乳首だけにかかるようにして傾けた。
「っぁ"!ぁあ"っあ"!ッ!♡」
身体が俺のものじゃないみたいに跳ね、制御が効かない。
乳首への刺激から逃れたいのに、背中は弓なりに反れ、胸を突き出した。
「おい!やめとけよ!」
仲間達からヤジが飛ぶのを、目の前の男は無視し、俺の乳首目掛けて湯を掛け続ける。
「おい!チャドさんは、『触るな』としか言ってないだろ!」
そう、得意げに言いながら。
確かに俺を刺激するのは誰かの指ではなく、高い温度に温められた水だ。
だけど、そんなの屁理屈だ。
「ッぁ"あ♡ッはぁ"ッ♡ぁ"…ッ!♡」
(馬鹿…ッ馬鹿…!!)
気持ちいいので頭が働かない俺は、悪口の語彙まで少なくなる。
誰か、早くこの馬鹿なこいつを止めてくれと願っていたその時
「…確かに」
十数人のうち、誰かがそう言った。
(た、確かに…?!)
俺に湯をかける男の言葉に、名案だと言わんばかりの感心を含む声色に、俺は気が遠くなりそうだった。
(こいつら、馬鹿しかいない…!)
かと思うと、数人が自分の席を立ち、自分のコップに新しい水を汲み、こちらへ足を運びはじめた。
それは明らかに火にかけられてはいないようで、この寒い中放置されている水は、想像するだけで冷たい。
「っぁ"あ…"♡」
チョロチョロと流れていた熱湯は既に無くなったのか、お湯をかけていた男と水を汲んできた数人が入れ違いになる。
「ほ、本当に大丈夫か?」
「…いいだろ、アイツが始めたんだ」
みんなで渡れば赤信号も怖くないのか、水をそのうちの1人が俺の頭へかける。
「ッ…ハ、…!」
冷たい水に体が硬直し、吸える息が少なくなった。
他の男もまた、俺の脇や乳首目掛けてコップを傾ける。
「ッハ,ぁ"…!♡ぁあ"…ッ!♡」
膝が震えて、革の上着に溜まっていた温かいお湯が腹に流れた。
「ッぁ"あ"ッ!?♡」
腹に流れたお湯が、勢いよく俺の勃起したものを刺激して、一人でに大きな声を出した。
その声に、俺の下半身を予測したのか、水を俺の脇にかけていた男が革の上着を雑に取っ払う。
「おい!こいつ勃起してる!」
楽しそうに声をあげる男に、本当かとまた数人がこちらへ足を運んだり、また新たな水を汲みにいった。
先程入れ違いになり、また鍋で煮た湯を持ってきた男は、その鍋の湯を俺にはかけずに床に置く。
俺の頭に水をかけていた男は、コップの水が無くなったのかそのお湯の水を汲み、今度は俺の下半身目掛けてコップを傾けた。
「ッぁ"あ"!ぁ"ン"ッ!♡ぁ"!♡あ"ッ!♡」
ただコップを傾けるのではなく、強弱をつけて零される水に、俺の腰は面白いほど跳ねた。
「おい、こっちの鍋も使おう!」
新しいオモチャを見つけた子供のようにはしゃぎながら、なるべく水を汲む手間を省くように様々な大きさ、温度の鍋がこちらに運ばれる。
無数の手が傾けるコップからは、冷たい水から熱すぎる水まで、様々な刺激を俺の体によこした。
「ッぉ"あ"♡ッぁ"…!♡」
乳首に掛けられる湯が生み出す刺激に、また身体中に熱が溜まっていく。
(っこ、これ…"♡ダメなやつ…ッ!♡)
昨日、初めて乳首でイった時と同じような刺激に、身体中が震え始めた。
「ッぉ"♡…ッぉ"うぉ"…♡」
足がガクガクと震え膝同士が当たり、腹はきゅうきゅうと収縮する。
射精しないせいで気持ちいいのが逃げなくて、呼吸の仕方は忘れていた。
「おい、こいつイってないか?」
「空イきしてるぞ!」
男達からまたもわぁ、と歓声が上がり、中には昨日のように自分のモノを扱いているものまでいた。
「これ…ッ、かけたらマズイか?」
「いけいけ!触ってないからセーフだ!」
その自慰をする男がまるで勇者のように、周りの男に囃し立てられる。
よし、と一歩前に出た男は、俺を拘束する柱に手をつき、俺の顔の目の前でデカいちんぽを扱き始める。
「…ッぅ"♡は…♡」
まだ乳首イきの余韻がある俺は、ぼーっとした頭でそれを見つめた。
(気持ち悪い…気持ち悪い…!)
気持ち悪いのに、ドス黒い尿道がはくはくするのから、何故か目が離せない。
「ッ、よし、射精すぞぉ…!」
「ッぅ"あ"ッ!♡」
いけ!やれ!と、下品な周りの歓声を受けながら、
ビュルッ…!♡
とその男は俺の顔に射精した。
粘度の高い液体が、顔を伝っていくのを感じる。
「ッ俺も!俺もだ!」
目の前の男と交代して、また新しい男が柱に手をつき俺の前で自身を扱き始める。
仲間の自慰を観察して止まっていた無数のコップも、2度目の自慰には興味がないのか、また俺の体に傾き始めた。
「ッぁ"!♡ッぁあ"…!♡」
イった余韻と、乳首に張り付いたシャツだけの快楽を拾っていた俺は、また新たな刺激が来るのに耐えられず声をあげる。
「……ッ!」
「ッあ"ぁ…!♡」
今度は宣言もなしに俺の髪の毛へと射精した男は、また無言で誰かと交代した。
(い、いつまで続くんだよ…"!♡)
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