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第6章 彼方からの侵略者
第17話 黒い行進
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夕刻、カルザック王国王都中心にあるカルザック城の城門前。
歩み寄ってきた3人の男が足を止める。
「これがカルザック城ですか。帝都の城とは比較にならないほど粗末な造りですね。こんなところに世界の王が集まっているというのですか?」
細身の男――ナルシスト気味の飛鳥礼斗が、不満げにぼそりと呟いた。
もしも情報がガセだったら、遠路はるばるここまで来たのが無駄足になってしまう。それを危惧しての発言だろう。
「がははっ、粗末とは言い過ぎだ礼斗。帝都の城と比べちゃ、どんな城でもちんけに見えるじゃろうさ。この世界の建築技術でここまで作れたなら大したもんじゃ」
身長190センチ、体重は120キロ以上ありそうな鬼島豪太朗が、城を小馬鹿にした飛鳥礼斗を窘める。
「ふむ、一見なんでもないような様子だが、よく見ると警備はかなり厳重になっている。ここで重大な何かが行われているのは間違いなさそうだぞ」
鬼島豪太朗に次いで大柄な体格――身長180センチの岩隈守が、城門の周囲を観察して情報は間違ってなかったことを確信する。
国王たちが集まっていることは極秘なので、表向きは通常通りの警備を装っているが、要所要所をひっそり守る優秀な騎士たちと、周囲から漂うピリピリとした雰囲気を察し、重大な何かを隠していると見抜いたようだ。
3人がさらに近付こうとしたところで、城門を守備していた衛兵たちが慌てて走り寄ってきた。
「お前たち、これ以上城門に近づ……く、黒髪だとっ!? それも3人! 怪しいヤツらだ、すぐに本部に報せろっ!」
「りょ、了解ですっ!」
黒髪の人間や異世界人のことはまだ機密事項であり、衛兵たちにも伝えられていなかったため、突然黒髪の男が3人も現れて衛兵たちは何ごとかと虚を突かれてしまった。
というより、異世界人の侵略は帝国周辺に集中していたので、遠方であるカルザックにいきなり来ることまでは想定されていなかったのだ。
怪しげな人間を見かけたらすぐに通報する手はずになっていたので、連絡係の衛兵がこの場から即座に駆け出した。
それと同時に、隠れていた衛兵たちがいっせいに集合し、飛鳥礼斗たち3人の前を壁になって塞ぐ。
「邪魔だ。そらっ」
「がっ……!」
「ぶべっ」
岩隈守が軽く前に手をかざすと、30人ほどの屈強な衛兵たちが鎧ごとペシャンコに潰れる。
連絡するために走っていた衛兵も、少し離れたところで潰れていた。
「衛兵たちのこの反応、確かに国王たちが集まっててもおかしゅうないな。ぐふふ、来た甲斐があったというもの」
鬼島豪太朗が顎を撫でながらニヤリと口角を上げる。
異世界人たち3人は、国王会議の噂を聞きつけてここまでやって来たのだった。
帝都からは早馬でも10日ほどかかる距離だが、彼らは姫川翼が製作した魔導2輪車――地球で言うところのオートバイを利用して、4日足らずでここまで辿り着いた。
目的は各国の王を一気に叩き潰すことだったが、もう1つ可能ならやっておきたいことがあった。
「リュークってヤツも来てるといいんじゃがのう。それなら探す手間が省けるってもんじゃが」
「斬也の報告では、戦いの場にアルマカインの王や将軍も一緒にいたらしいから、ここにも来ている可能性は高いですよ。斬也を手玉に取ったというその力、どれほどのものか楽しみですね」
鬼島豪太朗の言葉を受け、飛鳥礼斗は不敵な笑みを浮かべる。
2人とも、リュークの強さなど気にも留めていないようだった。
「斬也はしょせん速いだけの能力。この世界の人間にはあの速さは脅威だろうが、オレたちからすれば大したものじゃない。斬也に勝ったところで、オレたちが恐れることもないだろう」
岩隈守もほかの2人と同意見のようで、特にリュークのことは警戒していない様子。
何より、斬也のように1対1の勝負ならともかく、今回は3人いる。負ける可能性など0に等しいと考えていた。
「よし、国王どもを地べたに這いつくばらせに行くか」
「岩隈さん、殺さないように注意はしてくださいね」
岩隈守がやり過ぎないように、飛鳥礼斗が忠告する。
手っ取り早く世界を支配するため、国王はなるべく殺さずに降伏させるつもりだった。
3人が王城前の大広場に到着すると、そこにはすでに大勢の騎士、魔導士が待ち構えていた。
カルザック中から招集した、選りすぐりの者たちだ。
彼らがいれば本来なら難攻不落となるはずだが、最強の軍を誇る帝都があっさり落とされたことを考えると、むなしい戦力ではある。
「それじゃ行ってくるぜ」
そう言って岩隈守と鬼島豪太朗は、飛鳥礼斗を残して前方に駆けていく。
「よろしくお願いします。後ろは任せてください」
飛鳥礼斗は離れた場所に待機したまま、何かの準備を始める。
「侵入者を排除せよ! 魔導隊、魔法を放てっ!」
部隊の指揮官が指示すると、後方に控えていた魔導隊がいっせいに攻撃魔法を放った。
それを見て、岩隈守は軽く後退して魔法を躱す。
しかし鬼島豪太朗は、自らが標的になるように単独で飛び出し、魔法を避けずに全身で浴びた。
「ぐわははっ、気持ちえーわい。もっとワシにぶつけてこい!」
鬼島豪太朗はわざわざ敵のど真ん中で立ち止まり、両腕を大きく広げて挑発する。
鬼島豪太朗はほかの2人と違い、防具類をいっさい体に身に着けていなかった。
なのに、強力な攻撃魔法の集中砲火を浴びても、まるで効いた様子がなく立ち続けている。
その姿に魔導士たちは恐怖し、なんとかダメージを与えようと、鬼島豪太朗に集中して魔法を放ち続けた。
そこに弓矢隊の一斉射撃も加わるが、鬼島豪太朗は頭部に矢を受けてもまるで平気な顔をしていた。
鬼島豪太朗が持つギフト『金剛の勇者』は、誰よりもタフな肉体になる効果があった。
それは最強金属ヒヒイロカネよりも硬く、第一階級の魔法を喰らおうともほぼノーダメージというほどだった。
おまけに、無双の怪力でもある。
魔法が効かないと悟った騎士たちが接近し、強力な必殺技を鬼島豪太朗目掛けてぶつけようとしたが、ここで岩隈守が能力を発動した。
「よし豪太朗、時間稼ぎよくやった。全員その場にひれ伏せ!」
岩隈守が両腕を前に出しながらそう言うと、周囲を埋め尽くしていた騎士や魔導士たちが全員地に這いつくばる。
これはリュークが持つ『魔王の囁き』のような能力で従わせたわけではなく、物理的にねじ伏せていた。
岩隈守のギフトは、自由に重力を操ることができる『重力の勇者』というものだった。
重力を強くすることで相手の動きを封じる。この場にいるのは選ばれた1000人ほどの者たちだが、仮に数万の軍勢が相手でも、全員動きを封じることができるほど広範囲に影響を及ぼすことが可能だ。
範囲が広すぎると動きを封じる程度しか効果はないが、逆に1箇所に集中させれば、古代竜すら圧殺できるほどの威力になる。
人間で耐えられる者はいないだろう。
ちなみに、騎士たちに囲まれている鬼島豪太朗にも重力の効果は及んでいるが、彼は規格外の怪力なため、少々重力が強くなったところで微塵も影響はなかった。
「う……動けん……!」
「か、体が重いっ、どういうことだっ!?」
騎士や魔導士たちは地にへばりついた状態で、必死に体を起こそうともがく。
そのとき、大広場から離れた場所――1人後方に残っていた飛鳥礼斗が言葉を発した。
「準備は整いました。さあ、神の裁きを喰らいなさい」
そう言うと、天空から雷の雨――レーザービームがスコールのように降り注いだ。
悲鳴を出すヒマもなく、次々に灼かれていく騎士や魔導士たち。
飛鳥礼斗のギフトは『災禍の勇者』というもので、『衛星光学兵器』を打ち上げ、天空から攻撃する能力だった。
『衛星光学兵器』は、飛鳥礼斗の視線の先を思い通りに狙撃する。
しかも、そのエネルギー源は上空に漂う無尽蔵の魔素なので、それを収集していくらでもレーザーを放つことができる。
要するに、飛鳥礼斗が見つめる場所を無限に攻撃できる兵器だった。
皆殺しにする必要まではないと考えたのか、飛鳥礼斗は死なない程度に威力を抑えて攻撃していく。
抵抗する気力を充分奪ったところで、岩隈守は王城に向けて大声で呼びかけた。
「聞け、国王どもっ! そこにいるのは分かっている。オレたちは降伏勧告をしにやって来た。もう1つ、リュークってヤツはここに来ているかーっ!?」
騎士たちが怯えた表情で見守る中、返事は返ってこなかった。
もしや国王たちは来てないのか?――そんな考えが一瞬浮かんだ岩隈守だが、この警備を見ても重大なことを隠しているのが分かる。
「礼斗、少し脅かしてやれ」
「了解です」
岩隈守に言われ、飛鳥礼斗は『衛星光学兵器』で王城の壁を無作為に攻撃しまくる。
高熱に灼かれた城壁が次々と爆発していくが、それでも王城からはなんの反応もなかった。
痺れを切らした岩隈守は、飛鳥礼斗にさらに命令した。
「無視するってんなら仕方ない、本気のレーザーで王城を破壊してやれ。国王が何人か死んでも構わん」
「短気ですねえ……まあ言うこと聞かないならしょうがないですか。我らに刃向かったことを後悔してくださいね」
そう言いながら、飛鳥礼斗は王城に向けて全力の超高出力レーザー攻撃を放つ。
そのとき……
「なっ、なんですかアレはっ!?」
彼らの目の前に、王城全体を守る巨大な結界が現れたのだった。
その結界にレーザーを全て弾かれ、驚愕する飛鳥礼斗。
「ほう……やはり来ているようだな。『覇王の戦士』リューク!」
岩隈守が注視する中、王城の出入り口からゆっくりとリュークが姿を現した。
歩み寄ってきた3人の男が足を止める。
「これがカルザック城ですか。帝都の城とは比較にならないほど粗末な造りですね。こんなところに世界の王が集まっているというのですか?」
細身の男――ナルシスト気味の飛鳥礼斗が、不満げにぼそりと呟いた。
もしも情報がガセだったら、遠路はるばるここまで来たのが無駄足になってしまう。それを危惧しての発言だろう。
「がははっ、粗末とは言い過ぎだ礼斗。帝都の城と比べちゃ、どんな城でもちんけに見えるじゃろうさ。この世界の建築技術でここまで作れたなら大したもんじゃ」
身長190センチ、体重は120キロ以上ありそうな鬼島豪太朗が、城を小馬鹿にした飛鳥礼斗を窘める。
「ふむ、一見なんでもないような様子だが、よく見ると警備はかなり厳重になっている。ここで重大な何かが行われているのは間違いなさそうだぞ」
鬼島豪太朗に次いで大柄な体格――身長180センチの岩隈守が、城門の周囲を観察して情報は間違ってなかったことを確信する。
国王たちが集まっていることは極秘なので、表向きは通常通りの警備を装っているが、要所要所をひっそり守る優秀な騎士たちと、周囲から漂うピリピリとした雰囲気を察し、重大な何かを隠していると見抜いたようだ。
3人がさらに近付こうとしたところで、城門を守備していた衛兵たちが慌てて走り寄ってきた。
「お前たち、これ以上城門に近づ……く、黒髪だとっ!? それも3人! 怪しいヤツらだ、すぐに本部に報せろっ!」
「りょ、了解ですっ!」
黒髪の人間や異世界人のことはまだ機密事項であり、衛兵たちにも伝えられていなかったため、突然黒髪の男が3人も現れて衛兵たちは何ごとかと虚を突かれてしまった。
というより、異世界人の侵略は帝国周辺に集中していたので、遠方であるカルザックにいきなり来ることまでは想定されていなかったのだ。
怪しげな人間を見かけたらすぐに通報する手はずになっていたので、連絡係の衛兵がこの場から即座に駆け出した。
それと同時に、隠れていた衛兵たちがいっせいに集合し、飛鳥礼斗たち3人の前を壁になって塞ぐ。
「邪魔だ。そらっ」
「がっ……!」
「ぶべっ」
岩隈守が軽く前に手をかざすと、30人ほどの屈強な衛兵たちが鎧ごとペシャンコに潰れる。
連絡するために走っていた衛兵も、少し離れたところで潰れていた。
「衛兵たちのこの反応、確かに国王たちが集まっててもおかしゅうないな。ぐふふ、来た甲斐があったというもの」
鬼島豪太朗が顎を撫でながらニヤリと口角を上げる。
異世界人たち3人は、国王会議の噂を聞きつけてここまでやって来たのだった。
帝都からは早馬でも10日ほどかかる距離だが、彼らは姫川翼が製作した魔導2輪車――地球で言うところのオートバイを利用して、4日足らずでここまで辿り着いた。
目的は各国の王を一気に叩き潰すことだったが、もう1つ可能ならやっておきたいことがあった。
「リュークってヤツも来てるといいんじゃがのう。それなら探す手間が省けるってもんじゃが」
「斬也の報告では、戦いの場にアルマカインの王や将軍も一緒にいたらしいから、ここにも来ている可能性は高いですよ。斬也を手玉に取ったというその力、どれほどのものか楽しみですね」
鬼島豪太朗の言葉を受け、飛鳥礼斗は不敵な笑みを浮かべる。
2人とも、リュークの強さなど気にも留めていないようだった。
「斬也はしょせん速いだけの能力。この世界の人間にはあの速さは脅威だろうが、オレたちからすれば大したものじゃない。斬也に勝ったところで、オレたちが恐れることもないだろう」
岩隈守もほかの2人と同意見のようで、特にリュークのことは警戒していない様子。
何より、斬也のように1対1の勝負ならともかく、今回は3人いる。負ける可能性など0に等しいと考えていた。
「よし、国王どもを地べたに這いつくばらせに行くか」
「岩隈さん、殺さないように注意はしてくださいね」
岩隈守がやり過ぎないように、飛鳥礼斗が忠告する。
手っ取り早く世界を支配するため、国王はなるべく殺さずに降伏させるつもりだった。
3人が王城前の大広場に到着すると、そこにはすでに大勢の騎士、魔導士が待ち構えていた。
カルザック中から招集した、選りすぐりの者たちだ。
彼らがいれば本来なら難攻不落となるはずだが、最強の軍を誇る帝都があっさり落とされたことを考えると、むなしい戦力ではある。
「それじゃ行ってくるぜ」
そう言って岩隈守と鬼島豪太朗は、飛鳥礼斗を残して前方に駆けていく。
「よろしくお願いします。後ろは任せてください」
飛鳥礼斗は離れた場所に待機したまま、何かの準備を始める。
「侵入者を排除せよ! 魔導隊、魔法を放てっ!」
部隊の指揮官が指示すると、後方に控えていた魔導隊がいっせいに攻撃魔法を放った。
それを見て、岩隈守は軽く後退して魔法を躱す。
しかし鬼島豪太朗は、自らが標的になるように単独で飛び出し、魔法を避けずに全身で浴びた。
「ぐわははっ、気持ちえーわい。もっとワシにぶつけてこい!」
鬼島豪太朗はわざわざ敵のど真ん中で立ち止まり、両腕を大きく広げて挑発する。
鬼島豪太朗はほかの2人と違い、防具類をいっさい体に身に着けていなかった。
なのに、強力な攻撃魔法の集中砲火を浴びても、まるで効いた様子がなく立ち続けている。
その姿に魔導士たちは恐怖し、なんとかダメージを与えようと、鬼島豪太朗に集中して魔法を放ち続けた。
そこに弓矢隊の一斉射撃も加わるが、鬼島豪太朗は頭部に矢を受けてもまるで平気な顔をしていた。
鬼島豪太朗が持つギフト『金剛の勇者』は、誰よりもタフな肉体になる効果があった。
それは最強金属ヒヒイロカネよりも硬く、第一階級の魔法を喰らおうともほぼノーダメージというほどだった。
おまけに、無双の怪力でもある。
魔法が効かないと悟った騎士たちが接近し、強力な必殺技を鬼島豪太朗目掛けてぶつけようとしたが、ここで岩隈守が能力を発動した。
「よし豪太朗、時間稼ぎよくやった。全員その場にひれ伏せ!」
岩隈守が両腕を前に出しながらそう言うと、周囲を埋め尽くしていた騎士や魔導士たちが全員地に這いつくばる。
これはリュークが持つ『魔王の囁き』のような能力で従わせたわけではなく、物理的にねじ伏せていた。
岩隈守のギフトは、自由に重力を操ることができる『重力の勇者』というものだった。
重力を強くすることで相手の動きを封じる。この場にいるのは選ばれた1000人ほどの者たちだが、仮に数万の軍勢が相手でも、全員動きを封じることができるほど広範囲に影響を及ぼすことが可能だ。
範囲が広すぎると動きを封じる程度しか効果はないが、逆に1箇所に集中させれば、古代竜すら圧殺できるほどの威力になる。
人間で耐えられる者はいないだろう。
ちなみに、騎士たちに囲まれている鬼島豪太朗にも重力の効果は及んでいるが、彼は規格外の怪力なため、少々重力が強くなったところで微塵も影響はなかった。
「う……動けん……!」
「か、体が重いっ、どういうことだっ!?」
騎士や魔導士たちは地にへばりついた状態で、必死に体を起こそうともがく。
そのとき、大広場から離れた場所――1人後方に残っていた飛鳥礼斗が言葉を発した。
「準備は整いました。さあ、神の裁きを喰らいなさい」
そう言うと、天空から雷の雨――レーザービームがスコールのように降り注いだ。
悲鳴を出すヒマもなく、次々に灼かれていく騎士や魔導士たち。
飛鳥礼斗のギフトは『災禍の勇者』というもので、『衛星光学兵器』を打ち上げ、天空から攻撃する能力だった。
『衛星光学兵器』は、飛鳥礼斗の視線の先を思い通りに狙撃する。
しかも、そのエネルギー源は上空に漂う無尽蔵の魔素なので、それを収集していくらでもレーザーを放つことができる。
要するに、飛鳥礼斗が見つめる場所を無限に攻撃できる兵器だった。
皆殺しにする必要まではないと考えたのか、飛鳥礼斗は死なない程度に威力を抑えて攻撃していく。
抵抗する気力を充分奪ったところで、岩隈守は王城に向けて大声で呼びかけた。
「聞け、国王どもっ! そこにいるのは分かっている。オレたちは降伏勧告をしにやって来た。もう1つ、リュークってヤツはここに来ているかーっ!?」
騎士たちが怯えた表情で見守る中、返事は返ってこなかった。
もしや国王たちは来てないのか?――そんな考えが一瞬浮かんだ岩隈守だが、この警備を見ても重大なことを隠しているのが分かる。
「礼斗、少し脅かしてやれ」
「了解です」
岩隈守に言われ、飛鳥礼斗は『衛星光学兵器』で王城の壁を無作為に攻撃しまくる。
高熱に灼かれた城壁が次々と爆発していくが、それでも王城からはなんの反応もなかった。
痺れを切らした岩隈守は、飛鳥礼斗にさらに命令した。
「無視するってんなら仕方ない、本気のレーザーで王城を破壊してやれ。国王が何人か死んでも構わん」
「短気ですねえ……まあ言うこと聞かないならしょうがないですか。我らに刃向かったことを後悔してくださいね」
そう言いながら、飛鳥礼斗は王城に向けて全力の超高出力レーザー攻撃を放つ。
そのとき……
「なっ、なんですかアレはっ!?」
彼らの目の前に、王城全体を守る巨大な結界が現れたのだった。
その結界にレーザーを全て弾かれ、驚愕する飛鳥礼斗。
「ほう……やはり来ているようだな。『覇王の戦士』リューク!」
岩隈守が注視する中、王城の出入り口からゆっくりとリュークが姿を現した。
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