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第7章 神を探せ
第2話 ゲームでレベリング
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翌朝。
オレたちは朝食をとったあと、また『迷いの森』に向けて出発した。
昨日の道中は色々あって夕食時でも騒ぎは収まらなかったが、一晩寝て落ちついたのか、今日は全員大人しく馬車に乗っている。
まあ何がきっかけでまたあんなことになるか分からないので、油断は禁物というところだが。
何ごともなくそのまま順調に進んでいたが、昼を過ぎたあたりから道がかなり険しくなってきた。
元々あまり整備されていない道を走ってきたが、この辺りはほとんど人が来ない場所なので、さらに馬車が進みづらい地形になっている。
それでも、腐臭漂う八脚馬のパワーは馬の数百倍あるので、馬車の重さで苦労するということはなかった。ただ強引に進むと馬車が壊れてしまうかもしれないので、そのあたりのさじ加減を慎重に気を付けている。
もちろん、馬車では絶対に通れない場所もあって、本来なら遠回りしなければならないところもあるが、そういうときは馬車をアイテムボックスに収納して徒歩で乗り越えたりしている。
ここにいるのは優秀な人間ばかりなので、ちょっとやそっとの難所は問題なかった。
グリムラーゼ王女だけ、オレが手伝ったりしているが。
そうこうしながら進んでいるうちに、ふとジーナがあることに気付いた。
「ねえ、なんとなく不思議に思ってたんだけど、モンスターにいっさい出会わないってのは偶然かしら?」
「私も昨日からちょっと気になってたの。カルザック出発直後の安全な道はともかく、そのあとはどんどん整備されてない野道になっていったのに、まったくモンスターに襲われなかったものね」
ジーナに続いて、キスティーもこの現象を不思議がる。
「そういえば、今日なんて獣道みたいな荒れた場所をずっと走ってるのに、危険な気配すらないもんな。あたいの『探知』魔法にも全然反応ないし」
自分なりに周囲を探っていたユフィオも、ジーナたちに続いて発言した。
「おいリューク、もしかしてお前が何かやってるんじゃないのか? モンスターが近寄ってこないスキルを使ってるとか?」
「いや……ははは、まあそんなところだ」
オレの仕業じゃないかと感付いたサクヤに問いかけられ、オレは適当にお茶を濁す。
実はその通りで、出発してからずっと『スマホ』の『MAP兵器』で、近寄ってくるモンスターたちを手当たり次第倒していたのだった。
通常の街道は安全な場所を選んで作られているので、ほとんどモンスターに襲われることはない。
でも『迷いの森』へ向かう道は違う。
基本的に重要な用事などないので、森に近付くほど馬車が通れるような道はなくなるし、モンスターの脅威も高まる。
今いる場所なんて、モンスターの生息地ど真ん中だ。
だからオレたちの存在を嗅ぎ付けたモンスターが密かに寄ってきたりしているが、全部片っ端から返り討ちにしていた。
ただ、昨日のモンスターはまだ弱いヤツばかりだったので、『MAP兵器』の遠隔攻撃で簡単に殺すことができたが、この辺りのモンスターは少々手強いため、何度か攻撃しないと死なない。
それでも、馬車の周囲100メートルまで近付けたヤツはいないが。
ちなみに経験値だが、『MAP兵器』で倒すとみんなに分配はされず、オレだけに入るようだ。
おかげで、いいレベリングになっている。
モンスターとの戦闘は遊びじゃなく実際の命がかかっているわけだが、それでも探知した敵を『MAP兵器』で倒していく作業はちょっと楽しく感じた。
次々と出現する敵を、素早いタップ連打で片っ端から潰していく。
その作業がなんとなく気持ちよくて、モンスターもっとたくさん出てこいなんて不謹慎な感情すら湧き上がってくる。
ふと、前世でこういうゲームを遊んだことがあるような気がした。
この世界にもボードゲームなどはあるが、『スマホ』のはそれらとはまた違った種類のゲームだったと思う。
「さすがですわリューク様! こんな危険な場所でも、リューク様と一緒なら何も怖くありません」
オレの言葉を聞いて、隣に座っているグリムラーゼ王女がオレにピタリと体をくっつけてきた。
その直後、オレの背中に痛みが走る。
「いてえっ! な、なんだ!?」
振り返ってみると、サクヤが指でオレの背中をつねっていた。
言っておくが、『物理無効』や『身体硬化』を使ってないときのオレは、普通の人間と同じように痛みを感じるんだからな!
平気だと思ったら大間違いだぞ!
サクヤは指を離したあと、ふんっと鼻息を鳴らしてそっぽを向く。
コイツなんとかしてくれよとジーナたちを見てみたら、彼女たちもサクヤと同じように不機嫌そうな顔をしていた。
レムなんかは、いい気味だと言わんばかりの表情でオレを見ている。
オレがいったい何をした!?
そんな感じで、やはり昨日と同じような雰囲気のまま馬車は進み、日が暮れる頃には野営する場所を見つけて本日の移動を終えることにした。
マップを確認する限りでは、恐らく明日の昼頃には『迷いの森』に到着できそうである。
「みんな、明日はいよいよ目的地に着く。そこからが本番だから、今日はしっかり休んで体力回復させるんだぞ!」
オレはみんなの気を引き締めるため、しっかりとした口調で忠告をした。
オレ自身、無事『紫黒の昴星』を見つけることができるのか不安に思っている。
一応モンスターなどについては、巨大ダンジョンの最下層とかならともかく、地上ではオレが苦戦するような相手はいないだろう。
まあ油断は絶対にするつもりはないが。
しかしこの夜、オレは過去最大のピンチを迎えるのだった……
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
本日は『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』コミカライズの更新日です。
第10話がUPされましたので、是非ご覧になってくださいませ。
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それでも、腐臭漂う八脚馬のパワーは馬の数百倍あるので、馬車の重さで苦労するということはなかった。ただ強引に進むと馬車が壊れてしまうかもしれないので、そのあたりのさじ加減を慎重に気を付けている。
もちろん、馬車では絶対に通れない場所もあって、本来なら遠回りしなければならないところもあるが、そういうときは馬車をアイテムボックスに収納して徒歩で乗り越えたりしている。
ここにいるのは優秀な人間ばかりなので、ちょっとやそっとの難所は問題なかった。
グリムラーゼ王女だけ、オレが手伝ったりしているが。
そうこうしながら進んでいるうちに、ふとジーナがあることに気付いた。
「ねえ、なんとなく不思議に思ってたんだけど、モンスターにいっさい出会わないってのは偶然かしら?」
「私も昨日からちょっと気になってたの。カルザック出発直後の安全な道はともかく、そのあとはどんどん整備されてない野道になっていったのに、まったくモンスターに襲われなかったものね」
ジーナに続いて、キスティーもこの現象を不思議がる。
「そういえば、今日なんて獣道みたいな荒れた場所をずっと走ってるのに、危険な気配すらないもんな。あたいの『探知』魔法にも全然反応ないし」
自分なりに周囲を探っていたユフィオも、ジーナたちに続いて発言した。
「おいリューク、もしかしてお前が何かやってるんじゃないのか? モンスターが近寄ってこないスキルを使ってるとか?」
「いや……ははは、まあそんなところだ」
オレの仕業じゃないかと感付いたサクヤに問いかけられ、オレは適当にお茶を濁す。
実はその通りで、出発してからずっと『スマホ』の『MAP兵器』で、近寄ってくるモンスターたちを手当たり次第倒していたのだった。
通常の街道は安全な場所を選んで作られているので、ほとんどモンスターに襲われることはない。
でも『迷いの森』へ向かう道は違う。
基本的に重要な用事などないので、森に近付くほど馬車が通れるような道はなくなるし、モンスターの脅威も高まる。
今いる場所なんて、モンスターの生息地ど真ん中だ。
だからオレたちの存在を嗅ぎ付けたモンスターが密かに寄ってきたりしているが、全部片っ端から返り討ちにしていた。
ただ、昨日のモンスターはまだ弱いヤツばかりだったので、『MAP兵器』の遠隔攻撃で簡単に殺すことができたが、この辺りのモンスターは少々手強いため、何度か攻撃しないと死なない。
それでも、馬車の周囲100メートルまで近付けたヤツはいないが。
ちなみに経験値だが、『MAP兵器』で倒すとみんなに分配はされず、オレだけに入るようだ。
おかげで、いいレベリングになっている。
モンスターとの戦闘は遊びじゃなく実際の命がかかっているわけだが、それでも探知した敵を『MAP兵器』で倒していく作業はちょっと楽しく感じた。
次々と出現する敵を、素早いタップ連打で片っ端から潰していく。
その作業がなんとなく気持ちよくて、モンスターもっとたくさん出てこいなんて不謹慎な感情すら湧き上がってくる。
ふと、前世でこういうゲームを遊んだことがあるような気がした。
この世界にもボードゲームなどはあるが、『スマホ』のはそれらとはまた違った種類のゲームだったと思う。
「さすがですわリューク様! こんな危険な場所でも、リューク様と一緒なら何も怖くありません」
オレの言葉を聞いて、隣に座っているグリムラーゼ王女がオレにピタリと体をくっつけてきた。
その直後、オレの背中に痛みが走る。
「いてえっ! な、なんだ!?」
振り返ってみると、サクヤが指でオレの背中をつねっていた。
言っておくが、『物理無効』や『身体硬化』を使ってないときのオレは、普通の人間と同じように痛みを感じるんだからな!
平気だと思ったら大間違いだぞ!
サクヤは指を離したあと、ふんっと鼻息を鳴らしてそっぽを向く。
コイツなんとかしてくれよとジーナたちを見てみたら、彼女たちもサクヤと同じように不機嫌そうな顔をしていた。
レムなんかは、いい気味だと言わんばかりの表情でオレを見ている。
オレがいったい何をした!?
そんな感じで、やはり昨日と同じような雰囲気のまま馬車は進み、日が暮れる頃には野営する場所を見つけて本日の移動を終えることにした。
マップを確認する限りでは、恐らく明日の昼頃には『迷いの森』に到着できそうである。
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オレはみんなの気を引き締めるため、しっかりとした口調で忠告をした。
オレ自身、無事『紫黒の昴星』を見つけることができるのか不安に思っている。
一応モンスターなどについては、巨大ダンジョンの最下層とかならともかく、地上ではオレが苦戦するような相手はいないだろう。
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