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第3章 現代の魔女裁判
第82話 ビービック
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娘に初めて買ってあげたDVDはアンパンマン。
県外へドライブに出かけ、私が運転する後ろで、泣く娘をあやすことさえしなかった嫁。途中休憩でトイレに入ろうとすると、「おとうさ~ん」と泣くために、妻に娘を預けることもできず、片手で抱っこしながら用を足した日に、サービスエリアのコンビニで、娘が手にしたDVD。
アンパンマンとバイキンマンの誕生、そして、あかちゃんまん登場の話が入った第一巻。家で見ていて、お話が終わるたびに、泣いていた娘を思い出す。
娘が「ぐるぐるどっかーん」の歌で喜ぶことを知り、ベビーカーに乗せて、娘と私と二人で、新築の家からショッピングセンターまで歩いて、「ワンワンとうーたん」のDVDを買いに出かけたことを今も忘れることはない。
そして、中立公平公正では断じてない家庭裁判所による、片方の申立てだけを聞き入れ、事実を徹底無視した理不尽な家事審判が終わり、繰り返し行われる強制執行の日々の中、レンタルビデオ屋さんで、説明が読めない娘が直感で選んだDVDの数々。
「おねがいマイメロディ」は続編の「くるくるシャッフル!」も「すっきり♪」も全シリーズを見終わり、「ゲゲゲの鬼太郎」や「怪談レストラン」「トイレの花子さん」まで、いろいろ見たけど、ずっと娘はDVDのことをこう言い続けた。
「ビービック」
DVDではなく、ビービック。
いとこのお姉ちゃんに笑われても、ビービック。
狂気の裁判が終わり、娘があの異常な母親の手元に引き渡されていく頃には、DVDじゃなくCD、シーディーと呼ぶようになっていた。
今も、DVDを見ると思い出す、娘の言葉「ビービック」。
家庭裁判所の理不尽な判断により執行官が合法的に幼児を強制的に奪取していく、一般家庭にとってテロにも等しい恐怖の強制執行が行われていた当時。
いつも、娘と一緒に娘と歌っていたマイメロディのテーマソングは、今も記憶の中に確かに残っている。
離れて暮らす娘は、ディーブイディーと言えるようになっただろうか。
あの自分のことだけしか考えない母親は、レンタルビデオを借りに連れて行ってくれるのだろうか。
マイメロで私が気にいっていたキャラクターは、柊先輩が変身するウサミミ仮面。
「聞こえる…聞こえる…
愛に悩む人々の叫びが…悪に苦しむ人々の嘆きが…
だってウサギの耳は長いんだもん
愛と正義の使者…ウサミミ仮面参上!」
ウサミミ仮面には、家裁が生み出す連れ去り被害者や親子断絶被害者の声は聞こえているのだろうか。
ウサミミ仮面、必殺のイケメンビーム。
父が子を思う愛情あふれるイクメンビームは、家庭裁判所にはまだ届かない。
県外へドライブに出かけ、私が運転する後ろで、泣く娘をあやすことさえしなかった嫁。途中休憩でトイレに入ろうとすると、「おとうさ~ん」と泣くために、妻に娘を預けることもできず、片手で抱っこしながら用を足した日に、サービスエリアのコンビニで、娘が手にしたDVD。
アンパンマンとバイキンマンの誕生、そして、あかちゃんまん登場の話が入った第一巻。家で見ていて、お話が終わるたびに、泣いていた娘を思い出す。
娘が「ぐるぐるどっかーん」の歌で喜ぶことを知り、ベビーカーに乗せて、娘と私と二人で、新築の家からショッピングセンターまで歩いて、「ワンワンとうーたん」のDVDを買いに出かけたことを今も忘れることはない。
そして、中立公平公正では断じてない家庭裁判所による、片方の申立てだけを聞き入れ、事実を徹底無視した理不尽な家事審判が終わり、繰り返し行われる強制執行の日々の中、レンタルビデオ屋さんで、説明が読めない娘が直感で選んだDVDの数々。
「おねがいマイメロディ」は続編の「くるくるシャッフル!」も「すっきり♪」も全シリーズを見終わり、「ゲゲゲの鬼太郎」や「怪談レストラン」「トイレの花子さん」まで、いろいろ見たけど、ずっと娘はDVDのことをこう言い続けた。
「ビービック」
DVDではなく、ビービック。
いとこのお姉ちゃんに笑われても、ビービック。
狂気の裁判が終わり、娘があの異常な母親の手元に引き渡されていく頃には、DVDじゃなくCD、シーディーと呼ぶようになっていた。
今も、DVDを見ると思い出す、娘の言葉「ビービック」。
家庭裁判所の理不尽な判断により執行官が合法的に幼児を強制的に奪取していく、一般家庭にとってテロにも等しい恐怖の強制執行が行われていた当時。
いつも、娘と一緒に娘と歌っていたマイメロディのテーマソングは、今も記憶の中に確かに残っている。
離れて暮らす娘は、ディーブイディーと言えるようになっただろうか。
あの自分のことだけしか考えない母親は、レンタルビデオを借りに連れて行ってくれるのだろうか。
マイメロで私が気にいっていたキャラクターは、柊先輩が変身するウサミミ仮面。
「聞こえる…聞こえる…
愛に悩む人々の叫びが…悪に苦しむ人々の嘆きが…
だってウサギの耳は長いんだもん
愛と正義の使者…ウサミミ仮面参上!」
ウサミミ仮面には、家裁が生み出す連れ去り被害者や親子断絶被害者の声は聞こえているのだろうか。
ウサミミ仮面、必殺のイケメンビーム。
父が子を思う愛情あふれるイクメンビームは、家庭裁判所にはまだ届かない。
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