真歩人と紫乃と○○と……

江土河 カイン

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3.能力者

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「ゴメン。ちょっと……いや、結構意味わかんない。」

「だーかーらー!あれは幻想なの!!」

放課後の俺ら以外誰もいない教室に真歩人の叫び声がこだまする。

「いや、だって俺……お兄さんの葬式行ったよ??」

「本当は行ってなくて、脳が誰かに操られてそう思いきっちゃってんの!!」

真歩人が足をバタバタさせる。それに対して俺は苦笑い。

「例えそうだとしても誰がやったの?」

「能力者。」

「すげぇな。その能力。」

この現代にありえない。もし、これがラノベとかマンガとかアニメだったら分かるが。これは現実なのだ。そんな魔法みたいな事があるはずが無い。

「信じてないっしょ?能力者ってヤツ。」

「まぁね。この世の中そんなこと……」

「見せてやるよ。能力ってヤツ。」

「えっ……」

真歩人が本の上に自分の手を置いた。俺がさっきまで読んでた推理小説に。


「この本の犯人は……」

そしてカッと目を開けた。

「ソバ屋の主人だ。」

言い当てた。

当たってしまった。が、

「元から知ってただけでしょ?」

「……ん~証明するのってムズいな。他になにか無い?」

俺は5冊ほど本を貸した。けれど真歩人は次々に犯人を答えてしまう。あの本を全く読まない真歩人がだ。

「俺ってさ、本を触った瞬間に内容が全部分かっちゃうんだよね。だから本は嫌いなんだ。」

あぁ。そういう……

「本当なの?その……能力ってヤツ……」

「あぁ。」

俺はその日、初めて、友人を能力者だと知った。
まだ半信半疑だったが。
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