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生倉 湊
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この週末は、何度も何度もバラード1番を聴いて、一人で泣いていた。
デートのつもりだったから週末はバイトも入れてなくて、思い切り泣くことができた。
これってよかったの?
月曜日の朝、私はまだ少し腫れぼったい目のまま、ラッシュの電車を降りた。
二日も泣き続けたおかげか、涙は止まっていた。
でも、気分は限りなく重たいまま。それに学校に行けば、きっと尚弥とも顔を合わせる。
そんな憂鬱な気分のまま、流れに乗ることもできずトボトボ歩いていると、友達の愛佳がやってきた。
「おはよう!デートどうだった?」
もちろん、そんな話から始まるに決まっている。
土曜の放課後はデートだってずっと喜んでたから。
「う、うん・・・」
口ごもる私。
「ねえ、どこいったの?まさかついに尚弥の部屋とか⁉︎」
次の言葉を期待する眼差しに辟易しながら、私は、愛佳から遅れないように重たい足を必死いに動かした。
「ん?なんか元気ない?」
と愛佳。
「・・・ちょっとね」
素直になれない私。もっともここで素直になろうものなら、また大粒の涙が待っている筈だ。
「ねえ、どうしたのよぉ」
まるで空気を読まない愛佳は、私の腕をブンブン振り回してくる。
「う、うん・・・後で・・・」
やっとの事でそれだけ言った私は、愛佳から逃げるように学校へ向けて走り去った。
「湊、どうしちゃったの?」
逃げるようについた学校で、私は早速針のむしろの上に登ってしまった。
靴を履き替えていると、尚弥と女子高生が目の前にやってきたのだ。
「尚弥ぁ。今日の放課後どこ行こっかぁ」
「ああ。俺んち来るか?」
「・・・いいよ」
私に聞こえるようにこれ見よがしでやってくれてるのだろうか。
そんな二人を見た私は、泣きたい気持ちを必死にこらえながら、トイレに駆け込んでドアを閉めた。
「・・・そういうこと。まあ、良かったんじゃない。あんな男と別れられて」
背の高い綺麗な男子生徒がこんなことを言っているとも知らず。
デートのつもりだったから週末はバイトも入れてなくて、思い切り泣くことができた。
これってよかったの?
月曜日の朝、私はまだ少し腫れぼったい目のまま、ラッシュの電車を降りた。
二日も泣き続けたおかげか、涙は止まっていた。
でも、気分は限りなく重たいまま。それに学校に行けば、きっと尚弥とも顔を合わせる。
そんな憂鬱な気分のまま、流れに乗ることもできずトボトボ歩いていると、友達の愛佳がやってきた。
「おはよう!デートどうだった?」
もちろん、そんな話から始まるに決まっている。
土曜の放課後はデートだってずっと喜んでたから。
「う、うん・・・」
口ごもる私。
「ねえ、どこいったの?まさかついに尚弥の部屋とか⁉︎」
次の言葉を期待する眼差しに辟易しながら、私は、愛佳から遅れないように重たい足を必死いに動かした。
「ん?なんか元気ない?」
と愛佳。
「・・・ちょっとね」
素直になれない私。もっともここで素直になろうものなら、また大粒の涙が待っている筈だ。
「ねえ、どうしたのよぉ」
まるで空気を読まない愛佳は、私の腕をブンブン振り回してくる。
「う、うん・・・後で・・・」
やっとの事でそれだけ言った私は、愛佳から逃げるように学校へ向けて走り去った。
「湊、どうしちゃったの?」
逃げるようについた学校で、私は早速針のむしろの上に登ってしまった。
靴を履き替えていると、尚弥と女子高生が目の前にやってきたのだ。
「尚弥ぁ。今日の放課後どこ行こっかぁ」
「ああ。俺んち来るか?」
「・・・いいよ」
私に聞こえるようにこれ見よがしでやってくれてるのだろうか。
そんな二人を見た私は、泣きたい気持ちを必死にこらえながら、トイレに駆け込んでドアを閉めた。
「・・・そういうこと。まあ、良かったんじゃない。あんな男と別れられて」
背の高い綺麗な男子生徒がこんなことを言っているとも知らず。
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