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生倉 湊
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お昼休み。今日も奏くんは私の持ってきたお弁当を黙々と食べていた。
周りからは、すでに付き合っている認定されてしまったが、まあ、元カレのこともあったし、変な男が寄り付くよりいいやと思って、みんなにはいつも曖昧に返事していた。
私がそんなことを考えていると、奏くんはふと何かを思い出したのか、ポケットの中を探り始めた。
「これ」
ポケットから取り出した、小さく折りたたんであるものを私の手の上に乗せた。
「なに?」
「弁当代」
「えっ」
受け取ったものを広げていくと、それは一万円札だった。
「いいよ。これで夕ご飯でも食べなよ。おうちであんまり食べてないんでしょ」
「最近は・・・」
「えっ?何かあったの?」
思わず心配になってしまう私。
「昼、食べるから、夜も腹が減るようになった」
「そうなんだ。ってことは」
「夜飯、ちゃんと食ってる」
「そうなの。よかった」
悪い知らせではなかったことに、なぜか私はホッとしていた。
「それに・・・ずっと作ってもらってて、申し訳ない、から」
もしかして、奏くん、私が作ってるって勘違いしてる?
「そ、そう・・・」
「だから」
「わ、わかった。もらっておくね」
私は、どういう顔をしていいのかわからなかったけど、とりあえず、奏くんのいう通り、お弁当代を受け取っておいた。
「いつも・・・ありがとう」
あれ?私、嬉しい?
奏くんにお礼を言われた私は、本当はママに伝えるべきことなのに、自分が言われてるみたいに嬉しくなってしまった。
「な、なんかさ、好きなものとか、嫌いなものとかあったら言ってね」
嬉しく思ってしまったことを誤魔化すように、私は奏くんにリクエストがないか尋ねていた。
「・・・りんご」
「りんご、好きなの?」
奏くんがこくんと頷いた。
「じゃあ、明日持ってくるね」
奏くんが嬉しそうに微笑んだ。
か、かわいい・・・
おそらくいつも無表情だからだろう。はにかむような奏くんの笑顔は、破壊的にかわいらしかった。私よりもかわいいかも・・・と気づいた時、男の子にかわいさで負けるなんて・・・と私は少し落ち込んでしまった。
周りからは、すでに付き合っている認定されてしまったが、まあ、元カレのこともあったし、変な男が寄り付くよりいいやと思って、みんなにはいつも曖昧に返事していた。
私がそんなことを考えていると、奏くんはふと何かを思い出したのか、ポケットの中を探り始めた。
「これ」
ポケットから取り出した、小さく折りたたんであるものを私の手の上に乗せた。
「なに?」
「弁当代」
「えっ」
受け取ったものを広げていくと、それは一万円札だった。
「いいよ。これで夕ご飯でも食べなよ。おうちであんまり食べてないんでしょ」
「最近は・・・」
「えっ?何かあったの?」
思わず心配になってしまう私。
「昼、食べるから、夜も腹が減るようになった」
「そうなんだ。ってことは」
「夜飯、ちゃんと食ってる」
「そうなの。よかった」
悪い知らせではなかったことに、なぜか私はホッとしていた。
「それに・・・ずっと作ってもらってて、申し訳ない、から」
もしかして、奏くん、私が作ってるって勘違いしてる?
「そ、そう・・・」
「だから」
「わ、わかった。もらっておくね」
私は、どういう顔をしていいのかわからなかったけど、とりあえず、奏くんのいう通り、お弁当代を受け取っておいた。
「いつも・・・ありがとう」
あれ?私、嬉しい?
奏くんにお礼を言われた私は、本当はママに伝えるべきことなのに、自分が言われてるみたいに嬉しくなってしまった。
「な、なんかさ、好きなものとか、嫌いなものとかあったら言ってね」
嬉しく思ってしまったことを誤魔化すように、私は奏くんにリクエストがないか尋ねていた。
「・・・りんご」
「りんご、好きなの?」
奏くんがこくんと頷いた。
「じゃあ、明日持ってくるね」
奏くんが嬉しそうに微笑んだ。
か、かわいい・・・
おそらくいつも無表情だからだろう。はにかむような奏くんの笑顔は、破壊的にかわいらしかった。私よりもかわいいかも・・・と気づいた時、男の子にかわいさで負けるなんて・・・と私は少し落ち込んでしまった。
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