家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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京都二日目の朝。朝食の席で班行動の注意を一通り受けた生徒たちは、部屋に戻り出発準備をしていた。
「梅ちゃんおはよう!」
「おはよう。明衣さんはいつも元気ねぇ」
彩香たちの班は、他より一足早くロビーへ降りてきていた。
「先生は、なんかすっごく疲れてる感じ」
「だって私、一番下っ端だし・・・」
目の下にクマを作った梅が寂しそうに笑ったが、目に涙が浮かんでいた。
「梅ちゃん先生、泣かないで」
「な、泣いてなんてないわよ!昨日の三千院、楽しみにしてたのに・・・」
「先生、ずっとカメラの画面ばかり見てましたもんね」
初日は全員バスで移動して、三千院や京都御所など班行動では行きにくい場所を中心に回った。梅は、鼻声主任からの依頼でひたすら生徒たちの写真を撮りまくっていたのだ。
そんな梅をずっとそばで見ていた彩香が、すっかり涙目になった梅にハンカチを渡した。
「ありがとう・・・ごめんね、彩香さんもちゃんと見たかったでしょ?」
「いえ、私は小さいころ何度か来てますから」
「そうなんだ・・・羨ましい」
梅は鼻をすすった。
「先生も今度彼氏と来ればいいじゃん」
「か、彼氏⁉︎」
「明衣ちゃんダメだよ。梅ちゃん先生ずっと女子校だから彼氏なんて・・・」
ゆずが明衣の耳元で呟いた。
「ゆずさん・・・ええ、そうよ!どうせ私なんて彼氏いない歴=年齢の寂しい大人ですよ!」
「ごめんなさい!」
梅の訴えに、ゆずは勢い良く頭を下げた。
「・・・じゃあ先生、俺たちそろそろ行きます」
居た堪れなくなった鷹文は、話を遮るように梅に声をかけた。
「ぐすっ・・・気をつけてね。校長先生から許可もらってあるけど特例中の特例なんだから、何かあったらすぐ私に連絡頂戴ね」
「はい。行ってきます」
彩香と鷹文が並んで出ていった。
「なんかお似合いよね・・・」
2人の後ろ姿を梅は虚な目で見送った。
「梅ちゃん、彩香取られて寂しいの?昨日ずっと一緒だったし」
「そ、そんなわけないでしょ!」
「私は・・・ゆずぅ」
明衣がゆずに抱きついてきた。
「へっ・・・明衣ちゃん⁉︎」
「ゆず抱きまくら、あったかくてやわらかくて気持ちよかったぁ。今日も一緒に寝ようね」
「嫌だよぉ。私、全然眠れなかったんだから」
「えー。今日は私と一緒じゃないの?」
なみもりがゆずのほっぺを突いた。
「なみもりちゃんまで・・・梅ちゃん先生助けて!」
ゆずは逃げるように梅の後ろに隠れた。
梅の向こう側では明衣となみもりが手をワキワキさせてこちらを伺っている。
「あんたたち、いい加減になさい!」
「うわぁ、梅ちゃんが怒った!」
「でも、あんまり怖くないね」
「っていうか、かわいい?」
「あ、あんたたち・・・」
先生扱いしてもらえない梅だった。
「ところで梅ちゃんは、今日もカメラマン?」となみもり。
「私?私はホテルで待機。いいお天気なのにねぇ・・・」
梅は、虚な表情で窓の外を見上げた。
「仕方ないなぁ。お土産買ってきてあげるから元気出しなよ」
「いいわよ。そんな・・・」
明衣の優しい一言に、梅はまた目に涙を浮かべた。
「で、何がいい?生八橋?焼き八つ橋?角切り八つ橋?」
「ってみんな八つ橋じゃない!昨日買ってきたわよ。どうせ今日は出られないってわかってたし・・・」
梅は自分のバッグから生八つ橋の小さな箱をとり出した。
「竹原くん、この子たち、っていうか明衣さんはどこにいっちゃうか心配だからちゃんと見張っててね」
「はい。任せてください!じゃあ俺たちも行ってきます!」
明衣たちは梅を置いて京都の街へ出かけていった。
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