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プロローグ
第3話 エルフなシャルテ、転生者で聖女となった
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シャルテはエルフの里でも変わった子だった。
同年代の子など居ないのでひとりで遊んでいた。
10年にひとり子供が産まれれば多い方と言うエルフの事情だ。
代わりに精霊たちが付き合ってくれていた。
まあ、ここまでは他のエルフと変わりないかもしれない。
3歳になった頃には転生者であると気が付いた。
とりあえずエルフはお肉も食べると聞いて安心した。
両親にそれまでも食べさせてもらってたけれど。
5歳になると創造神を名乗る声が聞こえ、聖女になれと言われた。
設定盛り過ぎと文句を言えば知らんと返された。
聖女になったことは大精霊たちに知られ、里の人たちにも知られた。
特に皆の対応に変わりはなかった。
それから30年程、エルフの里で適当に暮らして来た。
精霊魔法や聖女の力は思いっきり試してはいた。
何せ神様や大精霊と言う教師が居るのだ。
この世界で類を見ない程の使い手となっていた。
聖女の力は試すだけでほとんど使わずにいた。
精々精霊樹を少し癒すだけに留めた。
エルフたちは余り生に執着せず、子供の病気に駆り出される程度だった。
神様は外へも出て欲しいようなことを言ってはいても、外ではエルフ狩りが横行しているので聖女を危険な目に会わせる訳にも行かず、強要はできなかった。
シャルテもエルフ狩りを狩るのが面倒なので外に出ないのだった。
聖女が住まうところでは作物が豊かに育つ。
そう言ったことも外で振る舞って欲しい神様だけれど、精霊樹がすくすくその高い背を更に伸ばしているのでまあ良いかと諦めている。
薬草については里の皆に教えてもらった。
聖水で作るポーションは効果が高くなるようで、皆に聖水を提供した。
変わりにお肉をもらう約束で。
聖女が住む効果で薬草はたっぷりと増えている。
シャルテの住むエルフの里は好景気に沸いていた。
錬金術も一応習った。
ポーション作りに必要だったので。
地球の道具を再現しようかとも思ったけれど、大概は自前でどうにかなるので設計図だけで終わった。
自転車に乗るエルフくらいなら風景的に許されるかなとも思っている。
日本の文化もあまり取り入れていない。
大規模な銭湯を作った程度だった。
最初はひとりで入るだけの家風呂だったのに、心は老人なエルフたちが我も我もとお風呂に嵌まったのだ。
いつの間にか銭湯に成っていた。
精霊の口は塞げない。
幼児姿のシャルテがお風呂に浸かって「極楽、極楽」と言っていたのが一晩で里中に知られた。
翌日には皆が入れる大きさの銭湯を建てることが決まった。
マッサージチェアを作ってしまったのが悪かったのかもしれない。
試作品に座って「あ゛あ゛ーーーー」とタレていたら30分で里長が飛んで来た。
エルフをダメにする椅子の誕生だった。
今やマネして作られたマイマッサージチェアが並んでいる。
それぞれの症状によって微妙に違っているらしい。
最近では更にカスタムが進んでいる。
機能重視派と見た目重視派に分かれているそうだ。
平凡な日常に飽いていたエルフたちは夢中になっている。
でも眩しいほどのデコマッサージチェアは休めないと思うよ?
日焼けしてもダークエルフには成れないよ?
第一背中側はどうするのよ。
里の外にも輸出して「聖女の椅子」として売られているらしい。
いいの?座ると聖女に成れそうなネーミングじゃない?
好景気は他のエルフの里にも波及しているそうだ。
各エルフの里で独特のマッサージチェアが作られ始めた。
後、エルフの里に在っても良さそうなものは何だろうとシャルテは悩んでいた。
別に作りたい訳でも無いのだけれど。
精霊たちもシャルテが変な魔法の使い方をするものだから期待しているのだ。
精霊たちに変な魔法で手伝わせるシャルテを待っている。
「長、わたしオフラン王国で聖女してくるわ。」
「おや、珍しい、上からの依頼かい?
道中奴隷狩りには気を付けるんだよ。
ドイテ王国なら皆で殲滅に行けるんだけどね。
オフランまで行くと精霊が嫌がって力が足りないのさ。
あそこは精霊に嫌われてるね。
以前おバカが居たとか聞いたけど、数百年経っても許してもらえないんだね。」
「そうなんだ。
早めに帰るようにするわ。」
そうしてシャルテはシャルロッテの治療に向かったのだった。
同年代の子など居ないのでひとりで遊んでいた。
10年にひとり子供が産まれれば多い方と言うエルフの事情だ。
代わりに精霊たちが付き合ってくれていた。
まあ、ここまでは他のエルフと変わりないかもしれない。
3歳になった頃には転生者であると気が付いた。
とりあえずエルフはお肉も食べると聞いて安心した。
両親にそれまでも食べさせてもらってたけれど。
5歳になると創造神を名乗る声が聞こえ、聖女になれと言われた。
設定盛り過ぎと文句を言えば知らんと返された。
聖女になったことは大精霊たちに知られ、里の人たちにも知られた。
特に皆の対応に変わりはなかった。
それから30年程、エルフの里で適当に暮らして来た。
精霊魔法や聖女の力は思いっきり試してはいた。
何せ神様や大精霊と言う教師が居るのだ。
この世界で類を見ない程の使い手となっていた。
聖女の力は試すだけでほとんど使わずにいた。
精々精霊樹を少し癒すだけに留めた。
エルフたちは余り生に執着せず、子供の病気に駆り出される程度だった。
神様は外へも出て欲しいようなことを言ってはいても、外ではエルフ狩りが横行しているので聖女を危険な目に会わせる訳にも行かず、強要はできなかった。
シャルテもエルフ狩りを狩るのが面倒なので外に出ないのだった。
聖女が住まうところでは作物が豊かに育つ。
そう言ったことも外で振る舞って欲しい神様だけれど、精霊樹がすくすくその高い背を更に伸ばしているのでまあ良いかと諦めている。
薬草については里の皆に教えてもらった。
聖水で作るポーションは効果が高くなるようで、皆に聖水を提供した。
変わりにお肉をもらう約束で。
聖女が住む効果で薬草はたっぷりと増えている。
シャルテの住むエルフの里は好景気に沸いていた。
錬金術も一応習った。
ポーション作りに必要だったので。
地球の道具を再現しようかとも思ったけれど、大概は自前でどうにかなるので設計図だけで終わった。
自転車に乗るエルフくらいなら風景的に許されるかなとも思っている。
日本の文化もあまり取り入れていない。
大規模な銭湯を作った程度だった。
最初はひとりで入るだけの家風呂だったのに、心は老人なエルフたちが我も我もとお風呂に嵌まったのだ。
いつの間にか銭湯に成っていた。
精霊の口は塞げない。
幼児姿のシャルテがお風呂に浸かって「極楽、極楽」と言っていたのが一晩で里中に知られた。
翌日には皆が入れる大きさの銭湯を建てることが決まった。
マッサージチェアを作ってしまったのが悪かったのかもしれない。
試作品に座って「あ゛あ゛ーーーー」とタレていたら30分で里長が飛んで来た。
エルフをダメにする椅子の誕生だった。
今やマネして作られたマイマッサージチェアが並んでいる。
それぞれの症状によって微妙に違っているらしい。
最近では更にカスタムが進んでいる。
機能重視派と見た目重視派に分かれているそうだ。
平凡な日常に飽いていたエルフたちは夢中になっている。
でも眩しいほどのデコマッサージチェアは休めないと思うよ?
日焼けしてもダークエルフには成れないよ?
第一背中側はどうするのよ。
里の外にも輸出して「聖女の椅子」として売られているらしい。
いいの?座ると聖女に成れそうなネーミングじゃない?
好景気は他のエルフの里にも波及しているそうだ。
各エルフの里で独特のマッサージチェアが作られ始めた。
後、エルフの里に在っても良さそうなものは何だろうとシャルテは悩んでいた。
別に作りたい訳でも無いのだけれど。
精霊たちもシャルテが変な魔法の使い方をするものだから期待しているのだ。
精霊たちに変な魔法で手伝わせるシャルテを待っている。
「長、わたしオフラン王国で聖女してくるわ。」
「おや、珍しい、上からの依頼かい?
道中奴隷狩りには気を付けるんだよ。
ドイテ王国なら皆で殲滅に行けるんだけどね。
オフランまで行くと精霊が嫌がって力が足りないのさ。
あそこは精霊に嫌われてるね。
以前おバカが居たとか聞いたけど、数百年経っても許してもらえないんだね。」
「そうなんだ。
早めに帰るようにするわ。」
そうしてシャルテはシャルロッテの治療に向かったのだった。
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