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1章【上倉 かなえ 編】
第15話:『届かない指先』
敗北者に許されたのは、冷え切ったフローリングの上で膝を抱え、勝者たちの饗宴を指をくわえて眺めることだけだった。
喉を犯された余韻で、食道から胃の腑にかけてが焼け付くように熱い。無理やり拡張された粘膜が悲鳴を上げ、飲み下す唾液さえもが、鉄錆のような血の味と、彼が残していった苦みを帯びていた。
だが、その肉体的な苦痛以上に、かなえの胸を引き裂かんばかりに苛んでいたのは、ドス黒い嫉妬の炎だった。
統也は、まだ呼吸を整えられずに床で震えているかなえを、路傍の石ころでも跨ぐかのように無造作に通り過ぎると、天花の腰を抱いてベッドへと移動していた。
その背中を見送りながら、かなえは胸の奥で何かが軋む音を聞いた。
統也が、天花を絹のシーツの上に優しく押し倒す。 先ほどかなえに向けられた、乱暴さや排泄処理のような冷徹さがない。
荒々しさの代わりに、愛おしさが滲んでいる。 銀色の髪を梳く指先は優しく、見つめる瞳は穏やかで、壊れやすい宝物を扱うかのように丁寧だった。
「……ん、ぁっ。統也、愛して……」
天花が甘えるように白い脚を開く。その肢体は妖魔特有の生命力に満ち溢れ、内側から発光するような艶を帯びている。 かなえでさえ、憎しみを忘れて見惚れるほどだ。
統也は股間にそびえる凶悪な二本の剛直のうち、左の一本を手で掴み、蜜で濡れそぼった天花の秘所へゆっくりとあてがった。
「ぁ、あぁ……ッ。 入っ、てる……熱い……」
肉が肉を押し広げる、湿った水音が静寂に満ちた部屋に響く。 ズブリ、と沈み込む音さえもが、どこか甘美な響きを持っていた。
ゆっくりと、しかし確実に、異形の楔が天花の胎内深くへと沈み込んでいく。
「相変わらず……すごい、大き、くて……かたぁい……っ」
天花は苦痛ではなく、恍惚の表情でそれを受け入れた。
ほんの数分前、かなえの喉を無惨に犯し、呼吸すら奪ったあの凶器と同じものだとは信じられない。 滑らかで、互いの愛を確かめ合う儀式のように見える結合だった。
統也が腰を揺するたび、天花の豊満な乳房が波打ち、甘い吐息が部屋の空気をピンク色に染め上げていく。
「見て、かなえさん」
繋がったまま、天花が首だけを動かし、床に這いつくばるかなえを見下ろした。
その切れ長の瞳は優越感に濡れ、わざとらしく統也の首に白魚のような腕を絡める。
「愛されるって、こういうことよ……。 貴女みたいに、ただ壊されるだけの玩具とは違うの」
見せつけるような、深く長い口付け。
唇と唇が離れる際、銀色の唾液の糸が引く卑猥な音が、かなえの神経を逆撫でする拷問器具のように鼓膜を打ち叩いた。
(ずるい……。 私だって、優しくされたい。 大切に抱いてほしいのに……!)
嫉妬が、内臓を雑巾絞りにするような痛みを伴って全身を駆け巡る。
目の前で繰り広げられる、圧倒的な性愛の儀式。部屋に充満する濃厚な精気の匂いと、肉と肉がぶつかり合う音。それらすべてが、かなえの五感を犯し、脳髄を焼き尽くしていく。
敗北感と疎外感に打ちのめされ、涙が頬を伝う。
だが、悲しみとは裏腹に、統也の全身から発散される毒——強力な媚薬効果を持つ雄のフェロモンが、すでに開発され尽くしたかなえの身体の疼きを許さなかった。
下腹部に灯った火は、惨めさを燃料にして、より一層激しく燃え上がる。
統也の「見ていろ」という命令を守りつつ、かなえの右手は震えながら自身の秘所へと伸びた。
誰にも見られていない、孤独な慰め。
濡れそぼった太腿を開き、自身の指をあてがう。先ほどの喉イキの余韻で、そこはすでに洪水のように溢れ返っていた。
指先は、愛液で濡れた粘膜の奥へと、何の抵抗もなく吸い込まれていった。
中は熱く、とろとろに溶けている。準備は万端だった。
だが——。
(……え?)
かなえの表情が凍りついた。
指を動かす。中を掻き回す。クリトリスを擦る。
それなのに、脳が『快感』として認識しない。
自分の指は細く、表面はあまりにも滑らかで、優しすぎた。
中を広げても、壁を擦っても、ただ粘液の上をツルツルと滑るだけで、何の引っかかりもないのだ。
以前なら——統也を知る前なら、この程度の刺激でも十分に感じ、達することさえできていたはずだ。それなのに、今の彼女には、それはただの「皮膚に何かが触れているだけの触覚」でしかなくなっていた。
脳裏に焼き付いているのは、統也の異形だ。
子供の腕ほどもある暴力的な太さ。内側から火傷しそうなほどの熱量。ドクドクと脈打ち、生き物のように蠢く生命感。
そして何より——『軟骨のような無数の肉棘』がびっしりと生えた、あの凶悪な感触。
あの硬質な突起が内壁に食い込み、粘膜を容赦なく削り取り、内臓を物理的に押し上げる『暴力的な摩擦』。
ゴリゴリと中を食い荒らされる痛みと、内臓の位置を変形させられるほどの圧迫感。
それがないと、かなえの脳はもう、セックスをセックスとして認識できなくなっていたのだ。感覚の閾値が、完全に戻れないところまで破壊されていた。
(違う……指じゃダメ……。こんなツルツルの棒じゃ、何も感じない……!)
焦燥感が募る。
指を二本、三本と増やし、乱暴に出し入れしてみる。爪を立てて内壁を掻いてみる。
だが、虚しい水音がピチャピチャと響くだけで、奥底にある渇き切った「スイッチ」には決して届かない。
そんなかなえの絶望を知ってか知らずか、ベッドの上の饗宴は新たな局面を迎えようとしていた。
愛のあるセックスに酔いしれていたはずの天花が、ふいに統也の動きを止めたのだ。
「……ねぇ、統也」
「ん? どうした天花」
天花は、情欲にとろりと潤んだ瞳で統也を見上げた。
そこにあったのは、安らぎへの満足ではなく、さらなる陵辱への渇望だった。妖魔としての強靭な本能が、生ぬるい愛撫では物足りないと訴えていた。
「これじゃ……足りない。優しすぎるわ」
「……へぇ」
「私を、壊れるくらい犯して……! あの泥棒猫にしたみたいに、加減なんてしないで!」
天花が甘えるように、しかし切実に統也に懇願する。
その言葉は、先ほどかなえが言った「死ぬかと思った」というマウンティングへの意趣返しであり、同時に本心からの渇望でもあった。
一本だけの優しいセックスでは、底知れぬ性欲を持つ彼女の器は満たしきれないのだ。
「あの女のお尻は愛したんでしょ? だったら、私のお尻の『初めて』も奪って。……統也の全部で、私を汚して」
「天花……。お前なら、そう言ってくれると思ってたよ」
統也は満足げに笑うと、天花の中に入れていた一本を引き抜いた。
ポンッ、と軽い音がして栓を抜かれた秘所が、名残惜しそうにヒクヒクと閉じるのを眺めながら、統也は天花の腰を抱え上げた。
彼は天花を四つん這いにさせると、その窄まり——まだ誰も触れたことのない清らかな蕾に、自身の長い舌を這わせた。
天花が甘い声を上げた。
統也の舌先が、括約筋の輪を押し広げ、内部へと侵入していく。蛇のように蠢く舌が、直腸の粘膜を這い回り、唾液に混じった濃厚な妖魔の毒を塗り込んでいった。それは単なる愛撫ではない。これから受け入れる暴力的な快楽のために、彼女の身体を作り変える儀式だった。
五分。十分。統也の舌は執拗に天花の後孔を愛撫し続けた。
最初は抵抗していた括約筋が、徐々に弛緩していく。肉の輪が開き、統也の舌を奥へ奥へと招き入れていった。
「あ、ぁぁ……奥まで、舐められてる……」
天花が恍惚の表情を浮かべた。
統也の舌は、直腸のS字カーブをなぞりながら、さらに深くへと侵入していく。人間には不可能な深度。妖怪同士だからこそ可能な、臓腑を直接愛撫する行為だった。
十五分が経過した頃、統也は舌を引き抜いた。天花の後孔は、既に何度も絶頂を迎え、とろとろに蕩けた蜜を滴らせていた。
だが、統也の愛撫はそれで終わりではなかった。
「次は前だ」
統也は天花を仰向けに寝かせると、その脚を大きく開かせた。蜜に濡れた秘裂が、恥ずかしげもなく晒される。
統也の長い舌が、膣口に触れた。そして、ゆっくりと内部へと侵入していった。
「あぁっ……すごい、一気に奥まで……」
膣の入り口を通過した舌先は、Gスポットを舐め上げながら深部へと進んだ。襞の一枚一枚を丁寧に愛撫し、膣壁に刻まれた快感のツボを余すところなく刺激していく。
五センチ。膣の中間部で、統也の舌が螺旋を描くように回転した。襞が捻り上げられ、天花の腰が跳ねる。
七センチ。舌先が子宮口に到達した。硬く閉ざされた門を、蛇のような舌が執拗にノックする。唾液と毒が、子宮頸管に塗り込まれていった。
十センチ。子宮口が、ついに舌を受け入れた。統也の舌が子宮内部へと侵入し、まだ誰にも触れられたことのない聖域を、丹念に舐め上げていく。
「ひぐぅっ……子宮の中、舐められてるぅ……」
天花が白目を剥いた。子宮内膜を直接愛撫される感覚は、膣の快感とは全く異なる次元のものだった。臓器そのものが快楽の火種にされ、脳髄が白く焼き尽くされていく。
二十分。三十分。
統也の舌は、天花の子宮内を執拗に愛撫し続けた。天花は何度も絶頂し、潮を吹き、シーツを大量の体液で濡らしていった。
かなえは、その光景を見ながら、虚しく自分の指を動かし続けることしかできなかった。
どうして。どうして私には、こんな愛情をくれないの。
涙が頬を伝った。
「準備はいいな。……たっぷりと喰わせてやる」
統也がぐったりとしている天花をうつ伏せに寝かせ、その背後から覆いかぶさった。
統也はぐったりとしている天花を再びうつ伏せに寝かせると、その背後から覆いかぶさった。
とろとろに溶かされた秘所と、舌で開発されたばかりの肛門。
隣り合う二つの穴に、V字に開いた『双頭の蛇』の先端が同時にあてがわれる。
それはまるで、獲物を飲み込む瞬間の大蛇のようだった。
「ひギィ……ッ! オ゛ッ、ぐゥ゛……ッ!」
獣のような嬌声が上がった。
二本の剛直が、抵抗する肉の輪を同時にこじ開けた。 入念な前戯のおかげで、天花の身体は驚くほど滑らかに異形を受け入れていく。
膣口に潜り込んだ右の剛直は、表面に生えた硬質な肉棘で尿道の神経叢を内側から強烈に刺激し、強制的な排尿感を脳に叩き込む。 天花の腰がビクンと跳ね、恥ずかしいほどの愛液が噴き出す。
同時に、肛門へ侵入した左の剛直は、括約筋を無理やり押し広げ、直腸のひだを強引に引き伸ばしながら遡上。 排泄器官としての尊厳が、圧倒的な質量によって蹂躙されていく。 舌で塗り込まれた妖魔の毒が、肉棘の刺激を何倍にも増幅させている。
「ぁ、あ゛ぁア……入って、ぐる……」
体内で、二本の異形が、薄い肉の壁一枚を隔ててぶつかり合った。 膣と腸、本来は交わらない二つの管が、統也の剛直によって内側からプレスされ、その間に挟まれた薄い粘膜が、万力で締め上げるサンドイッチのように押し潰され、擦り合わされる。
右棹の突起と、左棹の突起が、天花の肉を挟んで互いの存在を確かめ合うように干渉し合う。 ゴリゴリ、ジャリジャリと、軟骨がこすれ合うような音が、天花の体内から骨伝導で響いてくる。逃げ場のない二重の快楽が、脳髄を白く染め上げる。
長い前戯で全身が快楽モードに切り替わった彼女にとって、その圧迫感すらも甘美な刺激でしかなかった。
「すごい……っ! 二本とも゛、私の、中で、動いでる゛……ッ!」
右の剛直の先端が子宮口に到達した。だが、その門は既に統也の舌によってこじ開けられ、蕩けきっていた。抵抗らしい抵抗もなく、亀頭が子宮内へと滑り込む。 聖域への侵入の一方で、左の先端はS状結腸を押し上げ、内臓の位置をずらすほどの深度に到達した。天花の腹部が、内側からの圧力で膨らんでいく。
前後から挟み撃ちにされた子宮は、その形を変形させながら、統也の支配を受け入れるしかなかった。
「あ、がッ! お゛なが、苦じッ!奥、まで、 い゛っばいィ゛……ッ!」
獣の唸りのような叫び声を上げ、天花が手足をばたつかせ、シーツを鷲掴みにする。
その表情は苦痛ではなく恍惚、 そして、充足感に満ちていた。
「それじゃ、たっぷり楽しんでくれよ」
統也が腰を引き、そして突き入れた。
ドスン、ドスン、と部屋自体が揺れるほどの重厚な衝撃音。 統也が腰を打ち付けるたびに、ベッドと統也の体重に挟まれた天花の腹部は、内側からの突き上げを逃がすことができず、波打つように変形した。
引き抜かれる時は、無数の逆棘が粘膜を引っ掻きながら広げ、内臓を引きずり出すような感覚を与える。
打ち込まれる時は、弾丸のような速度で最奥を穿ち、天花の意識を吹き飛ばす。
入念な前戯で蕩けきった天花の身体は、統也の暴力的なピストンを全て快楽として受け止めていた。
「ずごっ! 統也、ずごイッ! ずっと、イ゛ってる゛ッ! 壊れ゛っ、壊れ゛ぢゃゔぅッ!!」
妖魔同士だからこそ可能な、手加減無用の全力ピストンが始まったのだ。
「自分で言い出したことだろがッ! それに、妖魔がこの程度で壊れるかよッ!」
「あひぃィ゛ッ!? 」
統也の腰が、徐々にスピードを上げていく。 肉が肉に食い込む破壊音。 粘液が激しく撹拌される水音。 そして天花の絶叫。 床にいるかなえの五感に残酷なほど鮮明に届く。
「ん、ぁあっ……もっと、もっとぉ……」
天花が腰を突き上げ、統也のピストンを迎え入れた。二人の動きが同期し、より深く、より激しく、結合部が擦れ合っていく。
十分。二十分。三十分。
二人の交わりは、終わる気配を見せなかった。天花は何度も絶頂し、潮を吹き、白目を剥いて痙攣しながらも、意識を失うことはなかった。妖怪の身体が、人間には不可能な持久力を発揮していた。
「いいぞ、天花……最高だ……」
統也が天花の耳元で囁いた。愛おしげに、しかし獣のように荒々しく、腰を打ちつけ続ける。
「あ、ひィ゛ッ!? とう、やぁ……わだ、じ、幸、ぜェ……ッ!」
天花が涙を流しながら微笑む。 その貌は、快楽と愛情で満たされた、この上なく幸福なものだった。
かなえは、その光景を見ながら、虚しく自分の指を動かし続けることしかできなかった。
自分を慰めようにも、指は細く、表面はあまりにも滑らかで、優しすぎる。
中を掻き回しても、ただ粘液の上を滑るだけで、何の引っかかりもない。
(もっとゴリゴリって……中を喰べ荒らしてくれないと、イけない……!)
四本目の指を入れてみる。 親指以外の全ての指を束ね、自分の中に押し込んだ。
それでも統也の太さには遠く及ばない。 肉棘の感触も、脈打つ熱さも、何もかもが足りなかった。
自分の内壁を、自分の爪で引っ掻いてみる。 でも、それは統也の肉棘が与えてくれる快楽とは全く異なる、ただの痛みでしかなかった。
涙が溢れた。
快楽に届かない絶望。 自分の身体が、統也なしでは何も感じられない欠陥品に作り変えられてしまったという恐怖。
何より辛いのは、統也と天花の間に流れる『愛』だった。
自分には与えられない、丁寧な前戯。
自分には向けられない、愛おしげな眼差し。
自分には囁かれない、優しい言葉。
それが、かなえの心を蝕んでいく。
(私は……ただの肉便器でしかないの?)
かなえが餓死するほどの欲求不満に悶える中、一時間近くにも及ぶ交わりの果て、統也の動きが激しさを増していく。
「ぐ、ぅ……ッ! 天花、全部受け止めろッ!!」
「ん゛——ッ!!? あづい゛ッ、来る゛ゥッ!!」
統也の野獣のような咆哮と共に、天花の胎内に白濁した濁流が解き放たれた。
バケツ一杯分、などという生易しい量ではない膨大な質量を持った精液が、天花の子宮と直腸へ、消火ホースのような勢いで叩き込まれる。
ドバドバと注がれるたび、天花の身体が大きく跳ねるが、統也の体重とベッドの間に挟まれ、膨らむ腹の逃げ場がない。
内臓が強烈に押し上げられ、胃が圧迫される。
それでも容量が足りず、限界を迎えた子宮口が大きく開き、溢れ出した精液が膣内を逆流した。 結合部の隙間から、入りきらなかった白濁が噴水のように吹き出し、シーツを汚していく。
「ぐゥおぉぉッ! お゛腹、破裂しぢゃゔゥッ! 統也の、い゛っぱぁい゛ィィッ!!」
天花が白目を剥き、幸せそうに絶頂の痙攣を繰り返す。 腹部は、まるで臨月の妊婦のように異様なほど膨れ上がり、パンパンに張り詰めていた。
二つの穴からだらしなく白濁を垂れ流すその姿は、淫靡な敗北者でありながら、統也に満たされた絶対的な勝者でもあった。
——その横で。 かなえは、涙を流しながら、濡れた指を虚しく動かし続けていた。
(……だめ。全然、イけない……)
どれだけ指を動かしても、どれだけ卑猥な光景を想像しても、あの『肉の棘』の感覚だけは再現できない。
永遠に満たされない渇き。 手が届く場所に、極上の泉があるのに、自分だけが一滴の水も許されない地獄。
やがて、天花は気絶したように脱力し、静寂が戻った。
統也が事後を楽しむ気配を背に、かなえは自身の無力な指を見つめる。
(足りない……こんな隙間だらけの指じゃ、私の穴は埋まらない……)
暗い情念が、かなえの瞳に宿る。
普通じゃダメだ。 生半可な暴力じゃ足りない。
もっと酷く。 もっと深く。
形が変わってしまうくらい、壊して欲しい。
「——なぁ、かなえ」
ベッドの上から聞こえる、統也の囁き。 かなえには、それが天からの福音に聞こえた。
「天花が気絶した今、どうするのが正解か——分かるよな?」
かなえは、統也を見上げた。その瞳には、もはや羞恥も恐怖もない。
あるのは、破滅的な渇望だけだった。
(……二本とも……あの二本とも、私の中に……)
毒花のような願望が、かなえの心に深く根を下ろした。
彼女は、涎を垂らしながら、ふらふらと統也のもとへ這い寄っていった。
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