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第一章:始まりの世界 ”自己啓発編”

♯24. トランプゲームのルール説明②

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「じゃあ、次に特殊カード何枚かあるから、それを教え
て行くわね。先ず、七の数字カードはマーク替えが出来
るんだけど自分の手札が減るようにマークをチェンジさ
せる方法はもちろんだけど他プレイヤーの心理の逆を突
いた持っていないマークに敢えて変えるという戦法もあ
る事を頭の片隅に置いておいて頂戴。それから三の数字
は一つ飛びでUNOで言うスキップになるわ。そして、
九の数字は逆回りでUNOのリバース同じなの。ここで
応用編なんだけど二人だけで対戦している時は三と九は
スキップと同効果になるのも面白い所なの。組み合わせ
次第では三と九の連続技で相手の番(ターン)に回さず
に手札を大量に減らす事も出来るし、上がりに繋がる様
なコンボも繰り出せるのよ!」

「何か面白そうですね! 攻撃的なカードはあるんです
か?」
 気持ちを切り替えた哀川は、ゲームを覚える事でタカ
フミより優位に立つ事を思い付いて積極的な質問をした。

「えぇ、もちろん在るわよ。A(①)はAしか置けなく
て持ってなかったら一枚に付き5枚を銀行から貰わない
と行けないの。四人全員が持っていた場合で各々が出し
た場合は最初に出した人にペナルティ5枚×4枚分で、
最大20枚を銀行から貰う事になるの。もちろん手の内
を隠したい場合は持ってないフリをして後のターンでの
攻撃に温存して比較的に被害が少ない状態で銀行から貰
う様なやり方も上級テクニックと言えるわね。後、二も
攻撃カードで二しか置けないんだけど最大で(ペナルテ
ィ2枚×4枚分)8枚を銀行から貰う事になるの。この
時、銀行のカードをシャッフルする人が下手だと攻撃的
カードが一人の手に一気に渡る可能性があるので注意が
必要よ。そしてページワンを言ってからラストの一枚を
攻撃的なカードで終了するのは有りだから、勝ち逃げ好
きなタイプな人の上がり方ではあるかな。逆に最後の一
枚で残していけないのがジョーカーなの! ジョーカー
とは攻撃的なカードを除いた全てのカードに対して出す
事が出来るし、次の番の人も好きなカードを出す事が、
できるの。だからページワンではジョーカー上りは禁止
行為となってる事があってジョーカーで上がって指摘を
された場合はペナルティ10枚を銀行から貰う事に決め
てあるの」

「つまり、覚えるのはA、2、3、7、9、ジョーカー
の六種類のカードですね?」
 ルールが魅力的に感じたのでプレイしたくてウズウズ
した表情になっている立花が口を開いた。
「そういう事。まぁ実際に遊んでいく内に頭の中に入っ
ていくと思うから、あんまり難しく考えないでねっ。そ
うそう、説明不足だった気もするから七のマーク替えの
補足だけど次の人を対象に変化させた状態で進行するの」
「具体的に言ってくれないと俺の頭では混乱は避けられ
ないよ」
「そうね。じゃぁ大山君が残り、手札2枚の状態で場に
ある”スペードの六”の時に回ってきたとしてスペードの
七を出してページワンと宣言してマーク替えをハートに
すると伝えて次の番の人はハートか七を出せば良いんだ
けどハートで上がりだと考えると、この流れはマズイか
ら手札にあるクローバーの七を出してダイヤに変更を宣
言して上がりを阻止するっていうパターンもあるの」
「……」
「要するに頭脳戦略も楽しめるって事ですよね?」
「まさに、そこが醍醐味だよね~。はりきって教えた甲
斐があったわ」
 霞実は明石以外は理解できたと判断して手札を人数分
配る作業を繰り返して記念すべき第一回目のプレイの準
備を進めた。
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