黒庭 ~閉ざされた真実~

五十嵐 昌人

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エピローグ

一週間後 (4)

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 西新宿署の一室では路上で女性二人が掴み合いの喧嘩があった件
で二人が職員に任意同行を求められて各自の主張を聞いてる最中だ
った。もちろん、お互いの主張が食い違うことはよくある事なので
一旦、昼休憩として出前を取る事にしたのだ。職業はキャバクラ嬢
でNo1のサユリとNo2のビアンカと名乗った。ビアンカの方が若
く茶髪で派手な格好をしていた。二人に出前の要望を聞くと麺類と
の事なので署内で流行っている来々軒の特製ラーメンを三人前注文
していた。

「コンコンッ。来々軒です」
「どうぞ、入って下さい」
「へいっ。お待ちどうさんでした」
 法海候は慣れた手付きで出前桶から商品を取り出すとお客の前に
手際良く並べて言葉を掛ける。
「ご注文は特製ラーメンを三人前で良かったですよね?」
「えぇ。それで大丈夫ですよ」
「誠に恐縮な話ですが経費を抑える為に食器を最低限の保有で済ま
せているので早めに回収しておきたいんです」
「あぁ、そうだったね。でも今回は女性二人だし、ここで待って貰
うのも食べずらいと思うよ?」
「でしたら外で待ってますか、食べ終わったら声を掛けて下さい」
「そう。それなら問題ないか。何か悪いね!」
「いいえ。それが仕事ですからっ」
 法が席を外すと我慢していた女性陣が一斉にラーメン丼のラップ
を取り外して食べ始めた。どんなリアクションをするのか見る為に
ラップをそのままにして様子を見る職員。ビアンカは麺から食べ始
めてサユリはスープから味わっていた。ピリ辛の焼豚を麺が半分以
上残っている時に食べたビアンカに対してサユリは最後に食べる為
に残しておいて満面の笑みで完食した。
「この特製ラーメン。マジで激ウマなんだけどっ。今まで食べた中
で一番かも!?」
「ビアンカがラーメンを褒めるなんて珍しい事もあるもんだ。明日
は雨かもね?」
「明日一日位なら雨でも良いかも」
 たったラーメン一杯で険悪なムードが解消されて仲直りムードが
漂った所で二人が知り合いという事もあり、被害届は出さないと決
まって身元引受人として恩田が呼ばれる事となった。
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