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捜査開始
17. 八日目、万引き捜査のその後①
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翌日の20日。午前七時に目覚めると疲労が出始めたのか食事を作る気に慣れ
ず、洗顔と歯磨きだけを素早く済ませて近くの牛丼屋に入り朝定食を注文する。
鮭と納豆が入っているのが特徴で独身には非常に有り難い存在であった。
朝食を済ませてから自宅に戻ると眠気を覚ます為にコーヒーを入れてブラック
で飲む。普段はコーヒーを余り飲まないのでカフェイン効果が出やすく、眠気が
醒めやすいので、とても重宝している。今朝は珍しく施設時代の夢を見た。15
歳の時に養子縁組の話が来るまでの間はある施設で育っていたが10歳程離れた
卒業生がクリスマスになると沢山のプレゼントと巨大なケーキを毎年持って遊び
に来ていたのだ。漢字までは、覚えていないが”りゅう兄さん”と皆で呼んでいた
記憶が残ってる。最初に会ったのは当時7歳だったので向こうは、17歳だった
計算になる。私が10歳の誕生日を迎えようとしてた当日に施設の子供と雪合戦
をして遊んでいた時の事、悪ガキの一人が固い石を雪の中に隠している所を偶然
遊びに来ていた”りゅう兄さん”が誰に投げるかを見定めていたそうで私の居る方
角に強めに投げてきた事を確認するなり、全力で私を守ってくれた事を思い出し
ていた。その時、りゅうさんの額に石が当たって4針を縫う傷跡が残ってしまっ
たが「男の子は傷が少しあった方がモテるんだよ」と言ってくれて伸幸が無事で
ほっとしたとも言ってくれた。卒園する時に聞かされた話では事故後、園長先生
や他の先生方とも相談して子供たちには傷跡が生々しいからとの判断でバンダナ
で額の傷を隠して登場する事となったのを知った。オシャレに目覚めたきっかけ
を与えてくれたのも、りゅう兄さんだったしクリーム色に染めてマッシュルーム
カットにした時も一番最初に似合ってるって声を掛けてくれた事もあった。希望
のクリスマスプレゼントを貰った時よりも嬉しかった事をよく覚えている。
(どうして、今になって、りゅう兄さんの夢を見たんだろう!?)
結論が出ないので頭の隅に押しやるとゆっくりと朝刊に目を通して凶悪事件が
無い事を確認すると制服に着替えて署へと移動する。通勤用の革靴は一足しか無
い為、靴底が異常にすり減ってはいたが水が浸みたり転んでから購入する癖が身
に付いていたので特に気にする様子もなく履き続けていた。腕時計は午前八時半
を指していた。
署に入ると先輩に手招きされて人手不足の為、取り調べを変わって欲しいとの
事だった。昨日、後藤が休んだので資料室の床のワックス掛けを代行したとの事
で書類が溜まっているのだと手振りでアピールされては、断る訳にはいかない。
詳しく聞くと三日前の17日に万引き事件の現行犯で逮捕した犯人の仲間と思わ
れる二人が隣の取調室に居るという。後藤が部屋に入ると無罪を主張する二人。
机に置かれている資料にざっと目を通すと二人とも未成年だと言う事が分かる。
「お兄さん。俺たちは何もしてないんだ。早く帰してくれないかな?」
「気持ちは、分かるが私の質問に答えてもらい問題がないと判断すれば、すぐに
でも帰すよ。それと私は君達のお兄さんではない。後藤だ」
隣に座っていた少年が口を開く。
「万引きって現行犯逮捕が基本でしょ?」
「基本はそうだが。今回はリーダーと思われる男が君達の名前を口にしたのだか
ら無関係かどうかを調べる必要があるんだ」
「警察も色々と大変ですね」
最初に話した少年が口を開く。
「お役所仕事だから、仕方がないさ」
後藤は、資料に五分程、目を通して目の前にいる二人が大企業の社長の息子と
市議会議員の息子だと分かると対策を考えた。
ず、洗顔と歯磨きだけを素早く済ませて近くの牛丼屋に入り朝定食を注文する。
鮭と納豆が入っているのが特徴で独身には非常に有り難い存在であった。
朝食を済ませてから自宅に戻ると眠気を覚ます為にコーヒーを入れてブラック
で飲む。普段はコーヒーを余り飲まないのでカフェイン効果が出やすく、眠気が
醒めやすいので、とても重宝している。今朝は珍しく施設時代の夢を見た。15
歳の時に養子縁組の話が来るまでの間はある施設で育っていたが10歳程離れた
卒業生がクリスマスになると沢山のプレゼントと巨大なケーキを毎年持って遊び
に来ていたのだ。漢字までは、覚えていないが”りゅう兄さん”と皆で呼んでいた
記憶が残ってる。最初に会ったのは当時7歳だったので向こうは、17歳だった
計算になる。私が10歳の誕生日を迎えようとしてた当日に施設の子供と雪合戦
をして遊んでいた時の事、悪ガキの一人が固い石を雪の中に隠している所を偶然
遊びに来ていた”りゅう兄さん”が誰に投げるかを見定めていたそうで私の居る方
角に強めに投げてきた事を確認するなり、全力で私を守ってくれた事を思い出し
ていた。その時、りゅうさんの額に石が当たって4針を縫う傷跡が残ってしまっ
たが「男の子は傷が少しあった方がモテるんだよ」と言ってくれて伸幸が無事で
ほっとしたとも言ってくれた。卒園する時に聞かされた話では事故後、園長先生
や他の先生方とも相談して子供たちには傷跡が生々しいからとの判断でバンダナ
で額の傷を隠して登場する事となったのを知った。オシャレに目覚めたきっかけ
を与えてくれたのも、りゅう兄さんだったしクリーム色に染めてマッシュルーム
カットにした時も一番最初に似合ってるって声を掛けてくれた事もあった。希望
のクリスマスプレゼントを貰った時よりも嬉しかった事をよく覚えている。
(どうして、今になって、りゅう兄さんの夢を見たんだろう!?)
結論が出ないので頭の隅に押しやるとゆっくりと朝刊に目を通して凶悪事件が
無い事を確認すると制服に着替えて署へと移動する。通勤用の革靴は一足しか無
い為、靴底が異常にすり減ってはいたが水が浸みたり転んでから購入する癖が身
に付いていたので特に気にする様子もなく履き続けていた。腕時計は午前八時半
を指していた。
署に入ると先輩に手招きされて人手不足の為、取り調べを変わって欲しいとの
事だった。昨日、後藤が休んだので資料室の床のワックス掛けを代行したとの事
で書類が溜まっているのだと手振りでアピールされては、断る訳にはいかない。
詳しく聞くと三日前の17日に万引き事件の現行犯で逮捕した犯人の仲間と思わ
れる二人が隣の取調室に居るという。後藤が部屋に入ると無罪を主張する二人。
机に置かれている資料にざっと目を通すと二人とも未成年だと言う事が分かる。
「お兄さん。俺たちは何もしてないんだ。早く帰してくれないかな?」
「気持ちは、分かるが私の質問に答えてもらい問題がないと判断すれば、すぐに
でも帰すよ。それと私は君達のお兄さんではない。後藤だ」
隣に座っていた少年が口を開く。
「万引きって現行犯逮捕が基本でしょ?」
「基本はそうだが。今回はリーダーと思われる男が君達の名前を口にしたのだか
ら無関係かどうかを調べる必要があるんだ」
「警察も色々と大変ですね」
最初に話した少年が口を開く。
「お役所仕事だから、仕方がないさ」
後藤は、資料に五分程、目を通して目の前にいる二人が大企業の社長の息子と
市議会議員の息子だと分かると対策を考えた。
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