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捜査最終日
101. 十一日目(謹慎三日)、高橋との昼食①
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高橋を自分に有利な方向へ移動を促す事に成功すると鉢合わせしない迂回路
を通って無事に自宅に辿り着いた後藤。玄関を後ろ手で締めると口の中の胃酸
が異臭を放っている事に気付いた。
(このままじゃ非常に不味い事になる。できたら嫌われるのだけは避けたい)
心の中で同じ言葉を繰り返した後、服を着替える事を後回しにして歯磨きを
数回繰り返した。人生で一番多く歯磨きをしたかもしれないが無心で行動して
いたので回数のカウントは取っていなかった。歯茎から、うっすらと血が滲み
出ていたが口の中に充満していた不快感は見事に解消されつつあった。歯磨き
が終わると胃の中から込み上げてくる臭いを何とかしなければいけない事に気
が付いていた。
「こんな時、冷蔵庫にジャスミン茶が入っていたら便利だったよな~。でも、
無いんだから他で代用するしか方法はないよな」
頭の中で口臭対策として考えられる項目を列挙して行って一番即効性の高い
代用品として確定したのがタブレット型ミントだった。コンビニでも入手出来
る手軽さで有名な商品だ。
「そういえばピース先輩が来た時に忘れていった気がする」
何処にしまったのか思い出している途中で玄関のチャイムが鳴った。
「ピンポーン」
「はい。どちら様ですかっ」
インターホンの受話器を耳に当てて相手の声を確認すると数分前に携帯電話
から聞こえてきた声と全く同じ声の持ち主だった。つまり高橋の話は本当の事
だったと証明された。
「交通課の高橋だけど頼まれた苺シュークリームも買って来たからね。これは
私の奢りだよ」
「って事はハンバーガーは領収書を出しての経費で落とすって事。つまりは、
誰かの指示でココに来たって事かな?」
高橋の発した何気ない言葉の端から警戒心が一気に膨れ上がって部屋に上げ
て良いべきかどうかの迷いが生じる。
「えっそんな細かい事で私を疑ってるんじゃないよね!? 私を信用出来なく
て入れてくれないんだったらドアノブにケーキ屋でのお土産だけ、ぶら下げて
帰るね! 疑心暗鬼になってるのは分かるけど私って、そんなに悪女に見える
かな? マジでヘコんだかも……」
本気で落ち込んだ時のトーンにも聞こえたので心配する後藤。
「悪気は無かったんだ。ゴメンね。もちろん折角、足を運んでくれたんだから
家に入って良いよ」
こちらから先に謝る事で相手への印象を良くしながら、さりげなくOKの返
事を出す後藤。
「良かったぁ。普通は入れてくれるよね~」
先程の落ち込んだトーンが嘘だった様に明るい声が耳から心に響いた。
「あの、まだ例の片付けが済んでないから一分程、待ってて」
「あっ例のやつ、未だ移動してなかったんだー。うん待ってるね」
一刻の猶予も無くなった所で玄関に置きっぱなしだった事を思い出して現物
を手に取ってキッチンへダッシュする。移動しながら10粒程、口の中に放り
込んで細かく噛み砕いた後、水道水を直付けで口に含んで胃の中へ流し込んだ。
を通って無事に自宅に辿り着いた後藤。玄関を後ろ手で締めると口の中の胃酸
が異臭を放っている事に気付いた。
(このままじゃ非常に不味い事になる。できたら嫌われるのだけは避けたい)
心の中で同じ言葉を繰り返した後、服を着替える事を後回しにして歯磨きを
数回繰り返した。人生で一番多く歯磨きをしたかもしれないが無心で行動して
いたので回数のカウントは取っていなかった。歯茎から、うっすらと血が滲み
出ていたが口の中に充満していた不快感は見事に解消されつつあった。歯磨き
が終わると胃の中から込み上げてくる臭いを何とかしなければいけない事に気
が付いていた。
「こんな時、冷蔵庫にジャスミン茶が入っていたら便利だったよな~。でも、
無いんだから他で代用するしか方法はないよな」
頭の中で口臭対策として考えられる項目を列挙して行って一番即効性の高い
代用品として確定したのがタブレット型ミントだった。コンビニでも入手出来
る手軽さで有名な商品だ。
「そういえばピース先輩が来た時に忘れていった気がする」
何処にしまったのか思い出している途中で玄関のチャイムが鳴った。
「ピンポーン」
「はい。どちら様ですかっ」
インターホンの受話器を耳に当てて相手の声を確認すると数分前に携帯電話
から聞こえてきた声と全く同じ声の持ち主だった。つまり高橋の話は本当の事
だったと証明された。
「交通課の高橋だけど頼まれた苺シュークリームも買って来たからね。これは
私の奢りだよ」
「って事はハンバーガーは領収書を出しての経費で落とすって事。つまりは、
誰かの指示でココに来たって事かな?」
高橋の発した何気ない言葉の端から警戒心が一気に膨れ上がって部屋に上げ
て良いべきかどうかの迷いが生じる。
「えっそんな細かい事で私を疑ってるんじゃないよね!? 私を信用出来なく
て入れてくれないんだったらドアノブにケーキ屋でのお土産だけ、ぶら下げて
帰るね! 疑心暗鬼になってるのは分かるけど私って、そんなに悪女に見える
かな? マジでヘコんだかも……」
本気で落ち込んだ時のトーンにも聞こえたので心配する後藤。
「悪気は無かったんだ。ゴメンね。もちろん折角、足を運んでくれたんだから
家に入って良いよ」
こちらから先に謝る事で相手への印象を良くしながら、さりげなくOKの返
事を出す後藤。
「良かったぁ。普通は入れてくれるよね~」
先程の落ち込んだトーンが嘘だった様に明るい声が耳から心に響いた。
「あの、まだ例の片付けが済んでないから一分程、待ってて」
「あっ例のやつ、未だ移動してなかったんだー。うん待ってるね」
一刻の猶予も無くなった所で玄関に置きっぱなしだった事を思い出して現物
を手に取ってキッチンへダッシュする。移動しながら10粒程、口の中に放り
込んで細かく噛み砕いた後、水道水を直付けで口に含んで胃の中へ流し込んだ。
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