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捜査最終日
102. 十一日目(謹慎三日)、高橋との昼食②
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自分で言った事とは言え、シャワーする時間が無い事に気付いて愕然とした
が急いで下着姿になると時期的には早い芳香剤をタップリと入れて洗濯して置
いた”スウェット”をタンスから引っ張り出して素早く着替えを済ませて玄関の
扉を開けた。
「お待たせしてゴメンね! どうぞ入って」
「爽やかな香りがするね~。フレグランスかな? じゃぁ遠慮なく御邪魔しま
す」
この時、真空パックに入れて置いて本当に良かったと感じていた後藤だった。
リビングに通された高橋はキョロキョロしながら周りの壁を観てソワソワし
ている。
「さっきから壁ばっかり見てるけど何か変かな?」
「うぅん。好きなタレントのポスターが貼ってないと思って真悠子ショック」
「えっ。10代じゃ無いから貼らないって。それより、お腹空いてるでしょ。
ハンバーガーってどんな種類かな?」
「そっか。後藤君は、ポスター貼らないんだね~。あっお腹はペコペコだよ。
買ってきたのはチーズハンバーガーセットね。ポテトとコーラーが付いてるよ」
ベリーショートの髪が揺れてる感じと自分の名前を口に出した瞬間を脳内再
生しながらテンポの良い会話で話せている自分を褒めてやりたいと思った後藤。
「悪いんだけど俺、あんまり食欲無いからケーキ屋のお土産を頂くね」
さっきまで吐いててチーズ系や炭酸を胃が受け付けないとは言えなかったの
で効果的な嘘と両手を合わせてのゴメンなさいポーズで誤魔化した。
「そっか、じゃあ一人分余っちゃうな~」
困った表情を間近で見ていると思わず抱きしめたくなる衝動に駆られるのは
施設でコッソリと観ていたトレンディドラマの影響だろう。ここは堪える時間
帯だと考えを改めて会話を続ける。
「それならポテトを上げるよ。残りは、お腹空いた時に食べるからさ。そうだ。
一人分払うよ。幾らしたの?」
「さっき話した通り、領収書を黒沢警部に渡す事になってるから、お金は受け
取れないよ。疑われたままなのは嫌だから正直に話すけど後藤君が心配だから
様子を見に行って欲しいって頼まれたんだ。気を悪くしたよね?」
真っ直ぐな瞳で打ち明けられた事で高橋への疑惑は薄れていく。
「そうなんだ……。でも正直に話してくれたし、今は食事にしよう」
「うん。そうだねっ」
会話は一旦中断し、後藤は高橋のおちょぼ口でハンバーガーを数回に分けて
食べる姿を悟られないように観察していた。
(食べてる姿も、めちゃめちゃ可愛いんですけどー)
食事が終わった所で話題は後藤の部屋着へと移っていた。
「まさか後藤君のスウェット姿が見れるとは思っていなかったから新鮮だった
よ。グレーでパーカータイプってのもオシャレだし。もしかして帰宅したら、
部屋着に着替えるタイプ?」
「うんとね。こっちも正直に言うけど、お客さんが来た時だけで普段はジーパ
ンにTシャツだよ」
「そうなんだ。確かに時期的に防寒性 に優れた機能を持ってるスウェットは、
早い気もしたけど伸縮性、吸汗性も優れてるし。特にゆったりした生地が癖に
なるよね~」
「確かに、それはあるよね!」
会話が弾み、二人の距離が縮まって職場仲間というよりは友人に近い距離感
に近付いていた。
が急いで下着姿になると時期的には早い芳香剤をタップリと入れて洗濯して置
いた”スウェット”をタンスから引っ張り出して素早く着替えを済ませて玄関の
扉を開けた。
「お待たせしてゴメンね! どうぞ入って」
「爽やかな香りがするね~。フレグランスかな? じゃぁ遠慮なく御邪魔しま
す」
この時、真空パックに入れて置いて本当に良かったと感じていた後藤だった。
リビングに通された高橋はキョロキョロしながら周りの壁を観てソワソワし
ている。
「さっきから壁ばっかり見てるけど何か変かな?」
「うぅん。好きなタレントのポスターが貼ってないと思って真悠子ショック」
「えっ。10代じゃ無いから貼らないって。それより、お腹空いてるでしょ。
ハンバーガーってどんな種類かな?」
「そっか。後藤君は、ポスター貼らないんだね~。あっお腹はペコペコだよ。
買ってきたのはチーズハンバーガーセットね。ポテトとコーラーが付いてるよ」
ベリーショートの髪が揺れてる感じと自分の名前を口に出した瞬間を脳内再
生しながらテンポの良い会話で話せている自分を褒めてやりたいと思った後藤。
「悪いんだけど俺、あんまり食欲無いからケーキ屋のお土産を頂くね」
さっきまで吐いててチーズ系や炭酸を胃が受け付けないとは言えなかったの
で効果的な嘘と両手を合わせてのゴメンなさいポーズで誤魔化した。
「そっか、じゃあ一人分余っちゃうな~」
困った表情を間近で見ていると思わず抱きしめたくなる衝動に駆られるのは
施設でコッソリと観ていたトレンディドラマの影響だろう。ここは堪える時間
帯だと考えを改めて会話を続ける。
「それならポテトを上げるよ。残りは、お腹空いた時に食べるからさ。そうだ。
一人分払うよ。幾らしたの?」
「さっき話した通り、領収書を黒沢警部に渡す事になってるから、お金は受け
取れないよ。疑われたままなのは嫌だから正直に話すけど後藤君が心配だから
様子を見に行って欲しいって頼まれたんだ。気を悪くしたよね?」
真っ直ぐな瞳で打ち明けられた事で高橋への疑惑は薄れていく。
「そうなんだ……。でも正直に話してくれたし、今は食事にしよう」
「うん。そうだねっ」
会話は一旦中断し、後藤は高橋のおちょぼ口でハンバーガーを数回に分けて
食べる姿を悟られないように観察していた。
(食べてる姿も、めちゃめちゃ可愛いんですけどー)
食事が終わった所で話題は後藤の部屋着へと移っていた。
「まさか後藤君のスウェット姿が見れるとは思っていなかったから新鮮だった
よ。グレーでパーカータイプってのもオシャレだし。もしかして帰宅したら、
部屋着に着替えるタイプ?」
「うんとね。こっちも正直に言うけど、お客さんが来た時だけで普段はジーパ
ンにTシャツだよ」
「そうなんだ。確かに時期的に防寒性 に優れた機能を持ってるスウェットは、
早い気もしたけど伸縮性、吸汗性も優れてるし。特にゆったりした生地が癖に
なるよね~」
「確かに、それはあるよね!」
会話が弾み、二人の距離が縮まって職場仲間というよりは友人に近い距離感
に近付いていた。
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