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序章
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これは悪い夢だ。
とてつもなく悪い、悪夢だ。
「おめでとうございます!貴方様は今から、異世界で神になることを許されました。」
こんな馬鹿な事を言う人間がいれば、そいつとは関わらずに生きようとする。
俺の中ではヤバイ奴とは関わりを持ってはならないというのが人付き合いのルールだ。
もし俺の目の前にいるのが人であるならば、俺は関わらなかっただろう。
ただ、僕の目の前にいるのは人ではない。
「申し遅れました。
私は其方側(そちらがわ)では、ケープハイラックスと呼ばれる生き物です。
長いのでハイラとでもお呼び下さい。」
何故わざわざ真ん中を選んだ。
ケープではダメだったのか?それとも余程、ハイラが気に入っているのか?それにしてもケープハイラックス?確か日本には生存されていない。
兎や鼠に似ていると言われているが象に近い動物とされている。
何処のどんな部分が象に近いのかは覚えていない。
だが、今目の前にいるのは2本足でたった動物だ。
可愛らしい見た目とは裏腹にビシッと身なりを整え丁寧な言葉使いだ。
こんなものを見てしまった時には、俺のの方が壊れたとしか思えない。
僕はこれが俺の勝手な夢だと思っていた。
しかし、俺はケープハイラックスを見たことはない。
その様な名の動物が居て、見た目とは違う象に近いと言う事だけは無駄に動物好きの友人から嫌と言うほど聞いていた。
聞いただけだったが、見た目は本当の動物の様だった。
友人のおかけで、動物に関してだけは無駄に詳しくなってしまったが、話を聞いただけでこれ程までにリアルに夢に出す程の想像力があっただろうか。
普通に生活していて、ケープハイラックスなんて名前は聞かないだろ。
その友人には一応お礼を言っておこう。
何時も嫌々と聞いて居たので態度にも出まくりだ。
そんな態度も見直さなければならない。
「見直す必要なんてありませんよ。
だって貴方様は、アチラの世界にはもう戻られませんので。」
……は?戻れない?何が言いたいんだ?
「混乱されていらっしゃるでしょうが、貴方様はアチラの世界にはもう既に『存在されておりません』。」
存在されていない?その言葉に余計に分からなくなってしまう。
「貴方様はアチラの世界に『元々居なかった』存在です。
貴方様の存在が認められるのはアチラの世界では御座いません。
コチラ側です。
どうしても、アチラの世界で自分の存在を『認めて欲しい』ならコチラ側の世界で成し遂げてもらいたい事が御座います。」
その時のハイラの顔は、人間の様に裏のある顔をした気がした。
「そもそも、何故僕がこちら側へ行く人なんだ?」
僕の疑問はそれだけでは、終わらなかったが聞いておきたい事から聞いて行こう。
「基準と言うものならありませんね。
極悪人ではない事は絶対条件ですが、極悪人なんてそうそう居りませんから。
ただ目に付いたと言うだけです。」
聞くんじゃなかった。
俺の心はそれだけで、ボロボロだ。
「ですが、ご安心ください。
貴方様だけでは御座いません。
貴方様以外にも、多くの人がアチラの世界からこちら側へ来ております。
貴方の事を覚えている方も居られるかも知れませんね。
まぁ、貴方様にとっては覚えていない否、逢った事も無い方ですがね。」
その時、俺は目線をハイラから反らした。
別に目が合えば石にされてしまうなんてことは無いだろう。
だが、ハイラの顔を見てしまえば、俺はまともに人の顔を見る事は出来なくなる。
ハイラから見られる恐ろしい顔は、動物本来の顔と言うより、人の悪意の顔に見えたからだ。
「そんなに恐れなくとも私は貴方様に何もする事は出来ません。
否、許されておりません。
貴方様は神様なのですから。」
サラッと神様だと言われても信じられないのが本当の所だ。
だが、自分は神様になる事よりも目の前で起こっていることの方が信じられない。
動物と喋っているこの状況をどう説明すればいいのだろう。
自分が神になることは自意識過剰と言われ、動物と喋ったと言えば変人扱いだ。
だが、これから異世界で神になるというのなら話は別だ。
こんな不思議な経験をした奴らがうようよいるのなら、僕は変人扱いではなく、普通の人──否、普通の神様として迎えられるだろうと浅はかな考えをしていた。
浅はかで、とても愚かで、馬鹿な考えを。
そもそも、こんな凡人な僕が神様になる事が普通である筈が無かった。
もっと良く考えればわかることだったんだ。
美しい薔薇には毒があるように。
甘い蜜にも、毒がある。
この話しも例外であるはずが無かった。
とてつもなく悪い、悪夢だ。
「おめでとうございます!貴方様は今から、異世界で神になることを許されました。」
こんな馬鹿な事を言う人間がいれば、そいつとは関わらずに生きようとする。
俺の中ではヤバイ奴とは関わりを持ってはならないというのが人付き合いのルールだ。
もし俺の目の前にいるのが人であるならば、俺は関わらなかっただろう。
ただ、僕の目の前にいるのは人ではない。
「申し遅れました。
私は其方側(そちらがわ)では、ケープハイラックスと呼ばれる生き物です。
長いのでハイラとでもお呼び下さい。」
何故わざわざ真ん中を選んだ。
ケープではダメだったのか?それとも余程、ハイラが気に入っているのか?それにしてもケープハイラックス?確か日本には生存されていない。
兎や鼠に似ていると言われているが象に近い動物とされている。
何処のどんな部分が象に近いのかは覚えていない。
だが、今目の前にいるのは2本足でたった動物だ。
可愛らしい見た目とは裏腹にビシッと身なりを整え丁寧な言葉使いだ。
こんなものを見てしまった時には、俺のの方が壊れたとしか思えない。
僕はこれが俺の勝手な夢だと思っていた。
しかし、俺はケープハイラックスを見たことはない。
その様な名の動物が居て、見た目とは違う象に近いと言う事だけは無駄に動物好きの友人から嫌と言うほど聞いていた。
聞いただけだったが、見た目は本当の動物の様だった。
友人のおかけで、動物に関してだけは無駄に詳しくなってしまったが、話を聞いただけでこれ程までにリアルに夢に出す程の想像力があっただろうか。
普通に生活していて、ケープハイラックスなんて名前は聞かないだろ。
その友人には一応お礼を言っておこう。
何時も嫌々と聞いて居たので態度にも出まくりだ。
そんな態度も見直さなければならない。
「見直す必要なんてありませんよ。
だって貴方様は、アチラの世界にはもう戻られませんので。」
……は?戻れない?何が言いたいんだ?
「混乱されていらっしゃるでしょうが、貴方様はアチラの世界にはもう既に『存在されておりません』。」
存在されていない?その言葉に余計に分からなくなってしまう。
「貴方様はアチラの世界に『元々居なかった』存在です。
貴方様の存在が認められるのはアチラの世界では御座いません。
コチラ側です。
どうしても、アチラの世界で自分の存在を『認めて欲しい』ならコチラ側の世界で成し遂げてもらいたい事が御座います。」
その時のハイラの顔は、人間の様に裏のある顔をした気がした。
「そもそも、何故僕がこちら側へ行く人なんだ?」
僕の疑問はそれだけでは、終わらなかったが聞いておきたい事から聞いて行こう。
「基準と言うものならありませんね。
極悪人ではない事は絶対条件ですが、極悪人なんてそうそう居りませんから。
ただ目に付いたと言うだけです。」
聞くんじゃなかった。
俺の心はそれだけで、ボロボロだ。
「ですが、ご安心ください。
貴方様だけでは御座いません。
貴方様以外にも、多くの人がアチラの世界からこちら側へ来ております。
貴方の事を覚えている方も居られるかも知れませんね。
まぁ、貴方様にとっては覚えていない否、逢った事も無い方ですがね。」
その時、俺は目線をハイラから反らした。
別に目が合えば石にされてしまうなんてことは無いだろう。
だが、ハイラの顔を見てしまえば、俺はまともに人の顔を見る事は出来なくなる。
ハイラから見られる恐ろしい顔は、動物本来の顔と言うより、人の悪意の顔に見えたからだ。
「そんなに恐れなくとも私は貴方様に何もする事は出来ません。
否、許されておりません。
貴方様は神様なのですから。」
サラッと神様だと言われても信じられないのが本当の所だ。
だが、自分は神様になる事よりも目の前で起こっていることの方が信じられない。
動物と喋っているこの状況をどう説明すればいいのだろう。
自分が神になることは自意識過剰と言われ、動物と喋ったと言えば変人扱いだ。
だが、これから異世界で神になるというのなら話は別だ。
こんな不思議な経験をした奴らがうようよいるのなら、僕は変人扱いではなく、普通の人──否、普通の神様として迎えられるだろうと浅はかな考えをしていた。
浅はかで、とても愚かで、馬鹿な考えを。
そもそも、こんな凡人な僕が神様になる事が普通である筈が無かった。
もっと良く考えればわかることだったんだ。
美しい薔薇には毒があるように。
甘い蜜にも、毒がある。
この話しも例外であるはずが無かった。
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