仙人の島

モリタロウ

文字の大きさ
上 下
4 / 5

死と生の仙人

しおりを挟む
タマドの洞窟の大穴でオマと離ればなれとなってしまったキヨは、気を失ってしまいました。

気づいたときには、大百足の背に乗って、アスの木のてっぺんにいました。

大百足はそこから、キヨを背にのせたままゆっくりとアスの木を下っていき、木の中ほどにある洞で、キヨをやさしく降ろしました。

そこでキヨは、「すべてを受継ぐ」葉に包まれ、三夜の間、眠り続けました。

目が覚めた時、キヨはもはやキヨではなく、死と生を司る仙人となっていました。
しおりを挟む

処理中です...