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1話 魔法の薬草辞典
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「そなた真白……と申したか。この度の我々の窮地を救ったそなたの助成、誠に感謝する『救国の聖女』殿」
目の前にはサラサラとした金髪を揺らして、青年が私に頭を垂れている。スッと顔を上げて私を見つめるその目は晴れ渡った空のような青だった。
「あ、あの……」
私はその信じられないような美しい顔を前にして、もごもごと口ごもった。今私に頭を下げているのはこの国の第二王子フレデリック様。そしてここは魔物討伐の軍の陣営の天幕である。天幕といっても粗末なテントではない。王族にふさわしいきらびやかな装飾の施された豪華な天幕だ。
どうしてこうなったのかしら……私はこめかみを押さえた。あれは確か……。
***
「こちら、返却でお願いします」
「はい」
その日、私は休日を満喫する為に図書館に来ていた。『園田 真白』と書かれた自分の図書館カードを出して返却手続きを取る。
私の趣味はハーブ栽培、それから読書。図書館で本を借りて自家製ハーブティーをゆっくりと飲む。それが私のささやかな幸せの時間。
「さぁて、何を借りようかな」
歴史物の小説もいいし、何か実用書でもいい。そうだ、新しいハーブの本が発売されてちょっと話題になってた。あの本、入ってないかな。そう思って園芸コーナーを見る。どうやらここではないみたい。
「あ、これかな……違う。……あれ?」
私が手に取ったのは美しい深緑の革の装丁の立派な本だった。何故これが園芸コーナーにあるのだろう。そう思いながら私はその本を本棚から引っ張り出す。
「綺麗……」
とりどりの草花の文様が箔押しされたその本はずしっとした重さがあった。
「これ貸し出ししてるのかしら」
だが、カバーのシールも背表紙のラベルもない。もしかしたら図書館のものではなくて誰かの忘れ物かも。司書さんに聞いてみよう。でも……なんだかとてもその本が気になってしまった私は机に座ってその本を開いてみた。
「ふうん……」
パラパラとめくってみる。すると手書きタッチの草の絵と特徴や効能効果が書いてある。内容は普通の薬草辞典みたいだ。
「でも味があっていいわね」
そんな風に思った瞬間……私は猛烈な眠気に襲われた。瞼を閉じたのは、多分一瞬。
――だけど、次に目を開けた時、私の目の前にはとんでもない光景が広がっていた。
「ぐ……」
「助けて……」
図書館の静寂は消え、強い風の音と呻き声。そして埃っぽい匂いに混じった血の匂い。
「え……」
私の前には薄暗い天幕の中で鎧を着た男達が何人も倒れていた。そして苦しそうに胸を上下し、脂汗をかいている。
「なにこれ……」
「おい! あんた! 動けるなら薬湯を運んでくれ」
「え、あ……あの?」
私に声をかけた白い服の男性はくるりと振り返った。
「分からないのか? 毒だ! 毒で大部分の兵士がやられてしまった……もう全員駄目かもしれない……」
「そんな……」
「救護班の人数もそんなにいない! とにかく出来る事をしないと!」
なぜ、こんな事になっているのか。こんな夢醒めて欲しい。……でも夢にしては感覚が生々しすぎる。
『――開け』
「えっ?」
『……この本を開け』
急に頭の中で声がした。甲高いこの場に場違いな子供のような声が……開け、と言った。本? 本って……。
「あっ……本って、これ!?」
私の手の中にはあの図書館で見つけた辞典が握られていた。
『七十八ページを開け』
「はいっ、ダンデライオン……?」
私は何気なくそのページの絵に手をやるとふわっと風が起こった。そしていつのまにか手にダンデライオン……タンポポが握られている。
「こんなのどうしろっていうの……」
『まあ、待て……』
また不思議な声がした。すると、手元のタンポポが輝きだし太陽のような金色の透き通った瓶に入った液体に変化した。
「な……なんだ……ポーション……? 急に現れたぞ」
絶望に打ちひしがれていた看病をしていた人達も腰を抜かして見ている。
『さあ、それを兵士に与えろ』
「はい!」
これがなんなのか、私には分からないけど……。このまま死なせてしまうなら。私は足下で呻いていた兵士にその液体を飲ませた。
「ダンデライオンの効能効果は……『解毒』……きっと……ないよりマシなはず……」
ごくり、と兵士が液体を飲み下した。私も周りも息を飲んでそれを見守る。
「う……」
その兵士はゆっくりと目を開けた。そして呼吸が規則正しくなり、むくりと起き上がった。
「嘘……!?」
私はあんぐりと口を開けてその様子を見ていた。それは私だけではない。周囲も起き上がった兵士も驚きを隠せずにいる。
「お前、なんともないのか!?」
「ああ……さっきまでの苦しさが嘘のようだ」
兵士は救護していた人間に向かって信じられないと首を振りながら答えた。
「あのっ、これ! 他のみんなにも飲ませて下さい!」
「ああ……! すまない!」
私が救護の人に瓶を渡すと、彼は片っ端からその液体を飲ませて回った。
「う……?」
「治った……!」
次々と倒れていた兵士達が起き上がる。私は思わず自分の頬をつねった。
「い、痛い」
なぜこんな事になっているのだろう。色々と考える事はあるけれど、とにかくタンポポにあれほどの効果があるとは思わなかった。
「タンポポが特別効く毒だった……なーんて」
「おい、あんた!」
「はいっ」
私が物思いにふけっている間に全員に液体を飲ませることが出来たみたい。気が付けば救護係と兵士達の視線が私に向かって一点に集まっていた。
「どこの誰かわからないが……助かった!」
「こんなすごい事ができるなんて、あなたはもしや聖女様ですか?」
「そうだ! きっと聖女様だ!」
うわっ! と天幕の中が喝采に溢れた。私はどうしたらいいのか分からず黙ったままおろおろするしかない。
「――これはどうしたことだ!」
その時、良く通る涼やかな声が聞こえ、天幕の入り口が開かれた。そこにいたのは壮麗な鎧を身に纏った金髪の美丈夫。
「邪竜の毒の息に皆やられたのでは……?」
私は光を背にしたその姿に息を飲んだ。まるで天使が降り立ったように見えたのだ。
「フレデリック殿下……!」
救護係も兵士も皆、ざっと膝をつき頭を垂れた。私だけが馬鹿みたいに立ち尽くしている。
「何があった、申してみよ」
「は! 皆が毒に死にかけている所にこの者が現れまして、たちどころに全員を癒したのです」
「なんと……」
殿下、と呼ばれたその人の目が私を捕らえた。
「本当にそなたがやったのか」
「あ……はい……」
「私はルベルニア王国の第二王子、フレデリック・ルヴィエ」
「王子、様……」
その男性は王子と言われて納得の気品だった。私を見て薄く笑うとマントを翻した。
「兵士達よ、回復したのならばすぐに配置に付け! 敵の邪竜はいまや片翼! 火と毒のブレスにだけ気をつけてとどめを刺すのだ!」
「おお!」
天幕に兵士達の勢いの良いかけ声が轟いた。
「……名はなんという」
「ましろ……真白です」
「そうか、後ほどきちんと礼をする。別の天幕に案内させる、しばし待たれよ」
そう言って天幕を離れて行く。その後ろをさっきまで倒れていた兵士達が我先にと駆けて追っていった。
私は救護用の天幕を出て、空いている小さな天幕に案内された。天幕の外に一旦出た私は息を飲んだ。そこには見た事の無い岩場の景色が広がっていたからだ。
「こちらです」
「どうも……」
ぱさり、と天幕の入り口が閉じて……一人になると私はようやっと少し息をつく事ができた。
「どうなってんの……?」
私は再度ほっぺたを摘まんだ。さっきより強く。
「……やっぱり、痛い。もう誰か説明してーっ!」
私は誰も居ない天幕で一人、絶叫した。
目の前にはサラサラとした金髪を揺らして、青年が私に頭を垂れている。スッと顔を上げて私を見つめるその目は晴れ渡った空のような青だった。
「あ、あの……」
私はその信じられないような美しい顔を前にして、もごもごと口ごもった。今私に頭を下げているのはこの国の第二王子フレデリック様。そしてここは魔物討伐の軍の陣営の天幕である。天幕といっても粗末なテントではない。王族にふさわしいきらびやかな装飾の施された豪華な天幕だ。
どうしてこうなったのかしら……私はこめかみを押さえた。あれは確か……。
***
「こちら、返却でお願いします」
「はい」
その日、私は休日を満喫する為に図書館に来ていた。『園田 真白』と書かれた自分の図書館カードを出して返却手続きを取る。
私の趣味はハーブ栽培、それから読書。図書館で本を借りて自家製ハーブティーをゆっくりと飲む。それが私のささやかな幸せの時間。
「さぁて、何を借りようかな」
歴史物の小説もいいし、何か実用書でもいい。そうだ、新しいハーブの本が発売されてちょっと話題になってた。あの本、入ってないかな。そう思って園芸コーナーを見る。どうやらここではないみたい。
「あ、これかな……違う。……あれ?」
私が手に取ったのは美しい深緑の革の装丁の立派な本だった。何故これが園芸コーナーにあるのだろう。そう思いながら私はその本を本棚から引っ張り出す。
「綺麗……」
とりどりの草花の文様が箔押しされたその本はずしっとした重さがあった。
「これ貸し出ししてるのかしら」
だが、カバーのシールも背表紙のラベルもない。もしかしたら図書館のものではなくて誰かの忘れ物かも。司書さんに聞いてみよう。でも……なんだかとてもその本が気になってしまった私は机に座ってその本を開いてみた。
「ふうん……」
パラパラとめくってみる。すると手書きタッチの草の絵と特徴や効能効果が書いてある。内容は普通の薬草辞典みたいだ。
「でも味があっていいわね」
そんな風に思った瞬間……私は猛烈な眠気に襲われた。瞼を閉じたのは、多分一瞬。
――だけど、次に目を開けた時、私の目の前にはとんでもない光景が広がっていた。
「ぐ……」
「助けて……」
図書館の静寂は消え、強い風の音と呻き声。そして埃っぽい匂いに混じった血の匂い。
「え……」
私の前には薄暗い天幕の中で鎧を着た男達が何人も倒れていた。そして苦しそうに胸を上下し、脂汗をかいている。
「なにこれ……」
「おい! あんた! 動けるなら薬湯を運んでくれ」
「え、あ……あの?」
私に声をかけた白い服の男性はくるりと振り返った。
「分からないのか? 毒だ! 毒で大部分の兵士がやられてしまった……もう全員駄目かもしれない……」
「そんな……」
「救護班の人数もそんなにいない! とにかく出来る事をしないと!」
なぜ、こんな事になっているのか。こんな夢醒めて欲しい。……でも夢にしては感覚が生々しすぎる。
『――開け』
「えっ?」
『……この本を開け』
急に頭の中で声がした。甲高いこの場に場違いな子供のような声が……開け、と言った。本? 本って……。
「あっ……本って、これ!?」
私の手の中にはあの図書館で見つけた辞典が握られていた。
『七十八ページを開け』
「はいっ、ダンデライオン……?」
私は何気なくそのページの絵に手をやるとふわっと風が起こった。そしていつのまにか手にダンデライオン……タンポポが握られている。
「こんなのどうしろっていうの……」
『まあ、待て……』
また不思議な声がした。すると、手元のタンポポが輝きだし太陽のような金色の透き通った瓶に入った液体に変化した。
「な……なんだ……ポーション……? 急に現れたぞ」
絶望に打ちひしがれていた看病をしていた人達も腰を抜かして見ている。
『さあ、それを兵士に与えろ』
「はい!」
これがなんなのか、私には分からないけど……。このまま死なせてしまうなら。私は足下で呻いていた兵士にその液体を飲ませた。
「ダンデライオンの効能効果は……『解毒』……きっと……ないよりマシなはず……」
ごくり、と兵士が液体を飲み下した。私も周りも息を飲んでそれを見守る。
「う……」
その兵士はゆっくりと目を開けた。そして呼吸が規則正しくなり、むくりと起き上がった。
「嘘……!?」
私はあんぐりと口を開けてその様子を見ていた。それは私だけではない。周囲も起き上がった兵士も驚きを隠せずにいる。
「お前、なんともないのか!?」
「ああ……さっきまでの苦しさが嘘のようだ」
兵士は救護していた人間に向かって信じられないと首を振りながら答えた。
「あのっ、これ! 他のみんなにも飲ませて下さい!」
「ああ……! すまない!」
私が救護の人に瓶を渡すと、彼は片っ端からその液体を飲ませて回った。
「う……?」
「治った……!」
次々と倒れていた兵士達が起き上がる。私は思わず自分の頬をつねった。
「い、痛い」
なぜこんな事になっているのだろう。色々と考える事はあるけれど、とにかくタンポポにあれほどの効果があるとは思わなかった。
「タンポポが特別効く毒だった……なーんて」
「おい、あんた!」
「はいっ」
私が物思いにふけっている間に全員に液体を飲ませることが出来たみたい。気が付けば救護係と兵士達の視線が私に向かって一点に集まっていた。
「どこの誰かわからないが……助かった!」
「こんなすごい事ができるなんて、あなたはもしや聖女様ですか?」
「そうだ! きっと聖女様だ!」
うわっ! と天幕の中が喝采に溢れた。私はどうしたらいいのか分からず黙ったままおろおろするしかない。
「――これはどうしたことだ!」
その時、良く通る涼やかな声が聞こえ、天幕の入り口が開かれた。そこにいたのは壮麗な鎧を身に纏った金髪の美丈夫。
「邪竜の毒の息に皆やられたのでは……?」
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「フレデリック殿下……!」
救護係も兵士も皆、ざっと膝をつき頭を垂れた。私だけが馬鹿みたいに立ち尽くしている。
「何があった、申してみよ」
「は! 皆が毒に死にかけている所にこの者が現れまして、たちどころに全員を癒したのです」
「なんと……」
殿下、と呼ばれたその人の目が私を捕らえた。
「本当にそなたがやったのか」
「あ……はい……」
「私はルベルニア王国の第二王子、フレデリック・ルヴィエ」
「王子、様……」
その男性は王子と言われて納得の気品だった。私を見て薄く笑うとマントを翻した。
「兵士達よ、回復したのならばすぐに配置に付け! 敵の邪竜はいまや片翼! 火と毒のブレスにだけ気をつけてとどめを刺すのだ!」
「おお!」
天幕に兵士達の勢いの良いかけ声が轟いた。
「……名はなんという」
「ましろ……真白です」
「そうか、後ほどきちんと礼をする。別の天幕に案内させる、しばし待たれよ」
そう言って天幕を離れて行く。その後ろをさっきまで倒れていた兵士達が我先にと駆けて追っていった。
私は救護用の天幕を出て、空いている小さな天幕に案内された。天幕の外に一旦出た私は息を飲んだ。そこには見た事の無い岩場の景色が広がっていたからだ。
「こちらです」
「どうも……」
ぱさり、と天幕の入り口が閉じて……一人になると私はようやっと少し息をつく事ができた。
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