3 / 43
3話 カモミールとエルダーフラワー
しおりを挟む
がらがら、と揺れる馬車に私は乗っている。救護班と一緒になって邪竜討伐軍の列に加わって王城を目指していた。
「ルベルニア王国の領土は広大で国力も強いのですが、あちこちに時折魔獣が出るのです。今回は特別凶暴な邪竜が出たので王国軍が派遣されたのですよ」
先程から親切に説明してくれるのは救護班の回復術師ザールさんだ。彼は茶色の髪を緩くひとつに纏め、明るい緑の瞳が優しげで親しみのある風貌だ。
「軍を率いているのは第二王子フレデリック様です。剣技に優れ、自ら魔獣の前に躍り出る勇敢な方です。今回の魔獣にとどめをさしたのも殿下だとか」
「へぇ……」
「あの竜は命の危険を感じると毒を吐く竜だったみたいですね。完全に油断した兵士達の大部分があのような事態になった時にあなたが来てくれるだなんて……まるで神の恵みのようだ……」
「そそそ、そんな。大袈裟ですっ」
――天国の父さん、母さん。真白です。私は今異世界にいます。異世界で唐突に大量の兵士を救ってしまい、住む所も仕事もないので王城にお世話になる事になりました。何を言ってるか分からないって? 私も分かりません。
「真白さん……あなたが救った兵士達があなたをなんと呼んでいるかご存じで?」
「それって……」
「そう『救国の聖女』様ですよ。確かにあの邪竜を倒せなければ国中の人々が危ないところでした」
「あああああ……」
私は顔を真っ赤にして耳を塞いだ。なにそれ! なにそれっ!? 小っ恥ずかしい!
「……真白さんは照れ屋さんなんですねっ」
「ははは……」
「それにしても大変ですね。記憶がないなんて……ご家族も心配してるかもしれませんね」
「はい……」
父さん、母さんごめんなさい。私は盛大に嘘を吐きました。だってしかたなかったんです……。私は手元の本をぎゅうっと握りしめた。
「あっ、王都の門が見えて来ました!」
ザールさんが興奮気味に指を指す。そこには高い壁と堅牢な石造りの門がそびえ立っている。討伐軍が街に入ると、街の人々がわっと歓声を上げた。
「ありがとう! ありがとう!」
「ルベルニアの英雄、万歳!」
どこからか沢山の花びらが舞って私達を歓迎してくれる。そうか、この人達からしたら自分達を守ってくれた英雄なのか。
「フレデリック殿下ーっ!」
ここから先頭のフレデリック殿下の様子は見えないが、黄色い歓声がここまで響いてくる。そりゃね、あんなイケメンが鎧着て馬で軍の先頭にいたらそうなるよね。
そんな大騒ぎの街を抜けて今度はお城の中に入った。ラッパが高らかに鳴って討伐軍の帰還を知らせる。
「帰ってきた……」
ザールさんはほっとしたように首をたれた。お疲れ様……。その後私は城の離れの棟にある一室に通された。
「この部屋をご自由にお使いくださいとの事です。わたくしはクラリスと申します。真白様の侍女を務めさせていただきます」
「……侍女?」
「はい!」
部屋に案内してくれた赤毛にそばかすの可愛らしい女の子はにっこりとそう言って笑った。
「侍女……とか私には必要ないと思うんですが」
「お言葉ですが、身の回りの世話をせよと命じられていますので……」
「でも」
こちとらドのつく庶民なのだ。いきなり侍女と言われても困る。
「大丈夫、なんとかするから!」
「……そうですか。まぁ何かあったらこのベルを鳴らしてください」
クラリスはベルを小机の上に置くと下がっていった。これでようやく一人になれる。
「ふう……」
『やっと人気がなくなった』
「わっ」
そうか、リベリオが居た。リベリオは気が付くと人型をとっていた。
『これでのたれ死には回避できたな』
「人ごとみたいに……それで帰り方は分かったの?」
『昨日の今日で分かるものか!!』
「しかたないわね……しばらくここで暮らすのか……って私のアパートより数段立派だけど!」
一人なので小さな部屋でいいと確か伝えたと思う。だけどこの部屋はまるでホテルのスイートルームみたいだった。泊まった事ないけど。
燦々と陽光を取り込む南向きの大きな硝子窓には蔦模様のカーテン。キャビネットとソファ、そして文机。
「それから……これ」
私は私が三人は眠れそうな大きなベッドに寝転がった。天蓋付きベッドだなんて嘘みたい。
『……随分気に入ったみたいじゃないか』
「はっ!」
リベリオはベッドを転げ回る私をちょっと引いた顔で見ていた。
「現実逃避よ、現実逃避! あーっ、仕事クビになったらどうしよう」
『真白は仕事仕事ばかりだな』
「しかたないでしょ、五年前に両親を事故でいっぺんに亡くしてそれから働きづめだったんだから」
そう言うと、リベリオはふっと笑った。
『ではこう考えたらいい。この度の事は休暇だと。ゆっくり過ごせばいいさ』
「あんたはなんでそんな他人事なのよ!」
リベリオにはそう言ったけど確かにそう考えた方がいいかもしれない。こんな非現実的な事、二度とないだろうし。もしかしたら起きたら図書館かもしれないし。
「くよくよしてても仕方ないか」
『そうだぞ』
私は同調したリベリオの耳を引っ張った。リベリオは盛大に悲鳴をあげる。
『いたたたた!』
もう、大袈裟なんだから。さぁ、腹をくくったら急に自分の現実が襲いかかってきた。
「はあ、やっぱりボロボロ……」
私はキャビネットの横の姿見をのぞきこんでため息をついた。私達が居たのは岩がゴロゴロした崖の近くだった。風も強くて埃っぽい。そこから強行軍で王城まで来たのだ当然、髪はキシキシするし顔はべたべただ。
「お風呂入りたい……」
私はさっそくお風呂の場所を聞こうとベルに手を伸ばした。その手を掴んだのはリベリオだった。
『これ……風呂に入れるといい』
「カモミールとエルダーフラワーのドライハーブ……ありがとう」
どちらも美容やリラックスにいいものだ。リベリオはリベリオなりに責任を感じて気遣ってくれてるみたいだ。
『では、ゆっくりするといい』
そう言ってリベリオは本の姿に戻った。私がベルを鳴らすとすぐにクラリスがやってきた。
「御用でしょうか」
「あの……お風呂はどこかしら……」
「はい、すでに用意できております」
私はクラリスの手際の良さに驚きながら続きの部屋に通された。お風呂というか巨大な桶に湯が満たされている。
「ではお流します」
「いいです! 自分でやります」
「でも……」
「いいから!」
私はなんとかクラリスを追い出した。温かいお湯にハンカチに包んだドライハーブを入れて浸かる。
「ふう……気持ち良い……」
昨日から色々とあってささくれていた気持ちが解きほぐされていった。
「ルベルニア王国の領土は広大で国力も強いのですが、あちこちに時折魔獣が出るのです。今回は特別凶暴な邪竜が出たので王国軍が派遣されたのですよ」
先程から親切に説明してくれるのは救護班の回復術師ザールさんだ。彼は茶色の髪を緩くひとつに纏め、明るい緑の瞳が優しげで親しみのある風貌だ。
「軍を率いているのは第二王子フレデリック様です。剣技に優れ、自ら魔獣の前に躍り出る勇敢な方です。今回の魔獣にとどめをさしたのも殿下だとか」
「へぇ……」
「あの竜は命の危険を感じると毒を吐く竜だったみたいですね。完全に油断した兵士達の大部分があのような事態になった時にあなたが来てくれるだなんて……まるで神の恵みのようだ……」
「そそそ、そんな。大袈裟ですっ」
――天国の父さん、母さん。真白です。私は今異世界にいます。異世界で唐突に大量の兵士を救ってしまい、住む所も仕事もないので王城にお世話になる事になりました。何を言ってるか分からないって? 私も分かりません。
「真白さん……あなたが救った兵士達があなたをなんと呼んでいるかご存じで?」
「それって……」
「そう『救国の聖女』様ですよ。確かにあの邪竜を倒せなければ国中の人々が危ないところでした」
「あああああ……」
私は顔を真っ赤にして耳を塞いだ。なにそれ! なにそれっ!? 小っ恥ずかしい!
「……真白さんは照れ屋さんなんですねっ」
「ははは……」
「それにしても大変ですね。記憶がないなんて……ご家族も心配してるかもしれませんね」
「はい……」
父さん、母さんごめんなさい。私は盛大に嘘を吐きました。だってしかたなかったんです……。私は手元の本をぎゅうっと握りしめた。
「あっ、王都の門が見えて来ました!」
ザールさんが興奮気味に指を指す。そこには高い壁と堅牢な石造りの門がそびえ立っている。討伐軍が街に入ると、街の人々がわっと歓声を上げた。
「ありがとう! ありがとう!」
「ルベルニアの英雄、万歳!」
どこからか沢山の花びらが舞って私達を歓迎してくれる。そうか、この人達からしたら自分達を守ってくれた英雄なのか。
「フレデリック殿下ーっ!」
ここから先頭のフレデリック殿下の様子は見えないが、黄色い歓声がここまで響いてくる。そりゃね、あんなイケメンが鎧着て馬で軍の先頭にいたらそうなるよね。
そんな大騒ぎの街を抜けて今度はお城の中に入った。ラッパが高らかに鳴って討伐軍の帰還を知らせる。
「帰ってきた……」
ザールさんはほっとしたように首をたれた。お疲れ様……。その後私は城の離れの棟にある一室に通された。
「この部屋をご自由にお使いくださいとの事です。わたくしはクラリスと申します。真白様の侍女を務めさせていただきます」
「……侍女?」
「はい!」
部屋に案内してくれた赤毛にそばかすの可愛らしい女の子はにっこりとそう言って笑った。
「侍女……とか私には必要ないと思うんですが」
「お言葉ですが、身の回りの世話をせよと命じられていますので……」
「でも」
こちとらドのつく庶民なのだ。いきなり侍女と言われても困る。
「大丈夫、なんとかするから!」
「……そうですか。まぁ何かあったらこのベルを鳴らしてください」
クラリスはベルを小机の上に置くと下がっていった。これでようやく一人になれる。
「ふう……」
『やっと人気がなくなった』
「わっ」
そうか、リベリオが居た。リベリオは気が付くと人型をとっていた。
『これでのたれ死には回避できたな』
「人ごとみたいに……それで帰り方は分かったの?」
『昨日の今日で分かるものか!!』
「しかたないわね……しばらくここで暮らすのか……って私のアパートより数段立派だけど!」
一人なので小さな部屋でいいと確か伝えたと思う。だけどこの部屋はまるでホテルのスイートルームみたいだった。泊まった事ないけど。
燦々と陽光を取り込む南向きの大きな硝子窓には蔦模様のカーテン。キャビネットとソファ、そして文机。
「それから……これ」
私は私が三人は眠れそうな大きなベッドに寝転がった。天蓋付きベッドだなんて嘘みたい。
『……随分気に入ったみたいじゃないか』
「はっ!」
リベリオはベッドを転げ回る私をちょっと引いた顔で見ていた。
「現実逃避よ、現実逃避! あーっ、仕事クビになったらどうしよう」
『真白は仕事仕事ばかりだな』
「しかたないでしょ、五年前に両親を事故でいっぺんに亡くしてそれから働きづめだったんだから」
そう言うと、リベリオはふっと笑った。
『ではこう考えたらいい。この度の事は休暇だと。ゆっくり過ごせばいいさ』
「あんたはなんでそんな他人事なのよ!」
リベリオにはそう言ったけど確かにそう考えた方がいいかもしれない。こんな非現実的な事、二度とないだろうし。もしかしたら起きたら図書館かもしれないし。
「くよくよしてても仕方ないか」
『そうだぞ』
私は同調したリベリオの耳を引っ張った。リベリオは盛大に悲鳴をあげる。
『いたたたた!』
もう、大袈裟なんだから。さぁ、腹をくくったら急に自分の現実が襲いかかってきた。
「はあ、やっぱりボロボロ……」
私はキャビネットの横の姿見をのぞきこんでため息をついた。私達が居たのは岩がゴロゴロした崖の近くだった。風も強くて埃っぽい。そこから強行軍で王城まで来たのだ当然、髪はキシキシするし顔はべたべただ。
「お風呂入りたい……」
私はさっそくお風呂の場所を聞こうとベルに手を伸ばした。その手を掴んだのはリベリオだった。
『これ……風呂に入れるといい』
「カモミールとエルダーフラワーのドライハーブ……ありがとう」
どちらも美容やリラックスにいいものだ。リベリオはリベリオなりに責任を感じて気遣ってくれてるみたいだ。
『では、ゆっくりするといい』
そう言ってリベリオは本の姿に戻った。私がベルを鳴らすとすぐにクラリスがやってきた。
「御用でしょうか」
「あの……お風呂はどこかしら……」
「はい、すでに用意できております」
私はクラリスの手際の良さに驚きながら続きの部屋に通された。お風呂というか巨大な桶に湯が満たされている。
「ではお流します」
「いいです! 自分でやります」
「でも……」
「いいから!」
私はなんとかクラリスを追い出した。温かいお湯にハンカチに包んだドライハーブを入れて浸かる。
「ふう……気持ち良い……」
昨日から色々とあってささくれていた気持ちが解きほぐされていった。
1
あなたにおすすめの小説
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
『婚約破棄ありがとうございます。自由を求めて隣国へ行ったら、有能すぎて溺愛されました』
鷹 綾
恋愛
内容紹介
王太子に「可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄された公爵令嬢エヴァントラ。
涙を流して見せた彼女だったが──
内心では「これで自由よ!」と小さくガッツポーズ。
実は王国の政務の大半を支えていたのは彼女だった。
エヴァントラが去った途端、王宮は大混乱に陥り、元婚約者とその恋人は国中から総スカンに。
そんな彼女を拾ったのは、隣国の宰相補佐アイオン。
彼はエヴァントラの安全と立場を守るため、
**「恋愛感情を持たない白い結婚」**を提案する。
「干渉しない? 恋愛不要? 最高ですわ」
利害一致の契約婚が始まった……はずが、
有能すぎるエヴァントラは隣国で一気に評価され、
気づけば彼女を庇い、支え、惹かれていく男がひとり。
――白い結婚、どこへ?
「君が笑ってくれるなら、それでいい」
不器用な宰相補佐の溺愛が、静かに始まっていた。
一方、王国では元婚約者が転落し、真実が暴かれていく――。
婚約破棄ざまぁから始まる、
天才令嬢の自由と恋と大逆転のラブストーリー!
---
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
「聖女は2人もいらない」と追放された聖女、王国最強のイケメン騎士と偽装結婚して溺愛される
沙寺絃
恋愛
女子高生のエリカは異世界に召喚された。聖女と呼ばれるエリカだが、王子の本命は一緒に召喚されたもう一人の女の子だった。「 聖女は二人もいらない」と城を追放され、魔族に命を狙われたエリカを助けたのは、銀髪のイケメン騎士フレイ。 圧倒的な強さで魔王の手下を倒したフレイは言う。
「あなたこそが聖女です」
「あなたは俺の領地で保護します」
「身柄を預かるにあたり、俺の婚約者ということにしましょう」
こうしてエリカの偽装結婚異世界ライフが始まった。
やがてエリカはイケメン騎士に溺愛されながら、秘められていた聖女の力を開花させていく。
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
「女のくせに強すぎて可愛げがない」と言われ婚約破棄された追放聖女は薬師にジョブチェンジします
紅城えりす☆VTuber
恋愛
*毎日投稿・完結保証・ハッピーエンド
どこにでも居る普通の令嬢レージュ。
冷気を放つ魔法を使えば、部屋一帯がや雪山に。
風魔法を使えば、山が吹っ飛び。
水魔法を使えば大洪水。
レージュの正体は無尽蔵の魔力を持つ、チート令嬢であり、力の強さゆえに聖女となったのだ。
聖女として国のために魔力を捧げてきたレージュ。しかし、義妹イゼルマの策略により、国からは追放され、婚約者からは「お前みたいな可愛げがないやつと結婚するつもりはない」と婚約者破棄されてしまう。
一人で泥道を歩くレージュの前に一人の男が現れた。
「その命。要らないなら俺にくれないか?」
彼はダーレン。理不尽な理由で魔界から追放された皇子であった。
もうこれ以上、どんな苦難が訪れようとも私はめげない!
ダーレンの助けもあって、自信を取り戻したレージュは、聖女としての最強魔力を駆使しながら薬師としてのセカンドライフを始める。
レージュの噂は隣国までも伝わり、評判はうなぎ登り。
一方、レージュを追放した帝国は……。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる