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第二章
42話 大切なもの
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「……フレドリック。そこまでにしろ」
激高するフレドリックに声をかけたのはライアンだった。
「アルはそれでも多くの敵を打ち倒した。我々を守ってくれたのだぞ」
「……ライアン様」
「これで我々を追う者は居ない」
「……」
フレドリックはそう言われて名無しを見た。名無しは無言でフレドリックを見つめ返す。
「すまなかった。……ただ、アル。お前が並の男ならばこのような事は言わなかった」
「……」
「その迷いが、命取りにならなければいいが」
そのフレドリックの言葉に名無しはどきりとした。もしこの先……殺さなければならない場面に出くわした時、自分はどうするのか……。
「あの……とにかくここを離れませんか。人が来たら困ります」
そんな名無しの思考を止めたのはエミリアの声だった。
「そうだ! こん所見られたら面倒だ。いくぞ」
その言葉にフレドリックは慌ててライアンを馬に乗せた。
「早く、次の村に急ぎましょう!」
名無し達は早足で血まみれのその場を後にした。名無しの心中のわだかまりをうやむやにしたまま。
「見えてきました!」
急ぎ足でたどり着いた次の村。エミリアははぁはぁと少し息を荒げている。
「大丈夫か」
「ええ、早く教会に生きましょう」
ここの村では四人とも旅の親子連れとして教会に泊まることが出来た。しかし部屋に二人きりになった名無しとフレドリックの間には気まずい沈黙が走った。
「……少し、ライアン様の様子を見てきます。子供には酷な光景だったと思うので」
「ああ」
フレドリックはそう言い残し、その場を離れた。フレドリックが部屋に入ると、部屋ではエミリアとライアンが荷物を降ろし、ベッドに腰掛けて休んでいる所だった。
「はーっ、疲れましたね」
「……エミリア。空元気はもういいぞ」
ライアンがそう言うと、エミリアはぎくりと肩をすくめた。
「あの様な惨状を見て、平気なふりなどしなくても良い」
「ライアンは……その……」
エミリアが戸惑いながら問うと、フレデリックが低い声で答えた。
「あれで二度目の襲撃だった」
「そう、ですか……」
エミリアは俯いた。そして引き結んだ唇を震わせて開いた。
「確かにあのように血の流れるのを見たのは初めてです。だけど……」
「ん?」
口ごもるエミリアを見て、ライアンが首を傾げた。
「なんだ。申せ」
「……アルがあんなに敵に囲まれても手を下せなかったのは……きっと私のせいなんです。アルが人を殺すのを止めたのは……私です」
「そんなことが……」
フレドリックは息を飲み、ライアンはそんなエミリアを見てため息をついた。
「そんな子供でもあるまいし、自分で判断するだろう」
「アルは……そういう人なんです。確かに腕は立ちます。警戒心もあります。でもどっか純粋で……」
エミリアの瞳にうっすらと涙がにじんだ。
「だからこそ、救えると思ったのです。正しい道を教えられると。でも……余計にアルを苦しめているのは私かも……」
ライアンはそんなエミリアの隣に寄り添うように座った。
「人を救うか……難しいな。自分のことさえままならないのに」
「でも、それが尼僧の仕事です。人に安らぎを与えたいと思ったから……」
それまで黙っていたフレドリックは落ち込むエミリアに語りかけた。
「そう、困難も与えられた立場によって違う。アルは……アルの生き方を見つけなくては」
「……生き方」
「そうです。自分の生き方を歩むのなら、例え命を捨てても幸福です。私もライアン様の身を守る、その使命をはたすことができるのなら。……では後ほど夕食の時に」
そう言って、フレドリックは部屋をでた。
「まったく縁起でもない事を言って」
ライアンはその後ろ姿を見送って、鼻を鳴らした。そしてエミリアは呟いた。
「アルの幸福……」
「……私はいずれ王になると育てられてきた」
「……?」
「王たるもの、民の困難と幸福に寄り添えと……父上の言葉だ」
ライアンは真剣な顔でじっとエミリアの青い眼を見つめた。
「アルの幸福を望むなら、彼に寄り添ってやれ。あとは……アルが決めるだろう」
「ええ……そうですね」
その頃、名無しは部屋の外を警戒していた。どこかに隠し扉はないか、死角になるような場所はないかを念入りに探していた。そこに、ライアン達の部屋から出てきたフレドリックがやってきた。
「アル」
「……フレドリック」
「一つ、問いたい。お前に大切なものはあるか?」
「大切なもの……?」
唐突なフレドリックの問いかけに、アルは戸惑った。しかし大切なもの、と聞かれて脳裏に浮かんだのはクロエの顔だった。そして一面の麦畑、その横にいるヨハン。リックの快活な笑い声……そして教会からクッキーを持ってやってくる、エミリア。
「……あるよ」
「そうか、ならお前は強い」
フレドリックはそう言い残して部屋へ戻っていった。
「強い……?」
なんの事だ、と名無しは思いながら死角になりそうな場所に鉄線の罠を仕掛けたりしていた。
激高するフレドリックに声をかけたのはライアンだった。
「アルはそれでも多くの敵を打ち倒した。我々を守ってくれたのだぞ」
「……ライアン様」
「これで我々を追う者は居ない」
「……」
フレドリックはそう言われて名無しを見た。名無しは無言でフレドリックを見つめ返す。
「すまなかった。……ただ、アル。お前が並の男ならばこのような事は言わなかった」
「……」
「その迷いが、命取りにならなければいいが」
そのフレドリックの言葉に名無しはどきりとした。もしこの先……殺さなければならない場面に出くわした時、自分はどうするのか……。
「あの……とにかくここを離れませんか。人が来たら困ります」
そんな名無しの思考を止めたのはエミリアの声だった。
「そうだ! こん所見られたら面倒だ。いくぞ」
その言葉にフレドリックは慌ててライアンを馬に乗せた。
「早く、次の村に急ぎましょう!」
名無し達は早足で血まみれのその場を後にした。名無しの心中のわだかまりをうやむやにしたまま。
「見えてきました!」
急ぎ足でたどり着いた次の村。エミリアははぁはぁと少し息を荒げている。
「大丈夫か」
「ええ、早く教会に生きましょう」
ここの村では四人とも旅の親子連れとして教会に泊まることが出来た。しかし部屋に二人きりになった名無しとフレドリックの間には気まずい沈黙が走った。
「……少し、ライアン様の様子を見てきます。子供には酷な光景だったと思うので」
「ああ」
フレドリックはそう言い残し、その場を離れた。フレドリックが部屋に入ると、部屋ではエミリアとライアンが荷物を降ろし、ベッドに腰掛けて休んでいる所だった。
「はーっ、疲れましたね」
「……エミリア。空元気はもういいぞ」
ライアンがそう言うと、エミリアはぎくりと肩をすくめた。
「あの様な惨状を見て、平気なふりなどしなくても良い」
「ライアンは……その……」
エミリアが戸惑いながら問うと、フレデリックが低い声で答えた。
「あれで二度目の襲撃だった」
「そう、ですか……」
エミリアは俯いた。そして引き結んだ唇を震わせて開いた。
「確かにあのように血の流れるのを見たのは初めてです。だけど……」
「ん?」
口ごもるエミリアを見て、ライアンが首を傾げた。
「なんだ。申せ」
「……アルがあんなに敵に囲まれても手を下せなかったのは……きっと私のせいなんです。アルが人を殺すのを止めたのは……私です」
「そんなことが……」
フレドリックは息を飲み、ライアンはそんなエミリアを見てため息をついた。
「そんな子供でもあるまいし、自分で判断するだろう」
「アルは……そういう人なんです。確かに腕は立ちます。警戒心もあります。でもどっか純粋で……」
エミリアの瞳にうっすらと涙がにじんだ。
「だからこそ、救えると思ったのです。正しい道を教えられると。でも……余計にアルを苦しめているのは私かも……」
ライアンはそんなエミリアの隣に寄り添うように座った。
「人を救うか……難しいな。自分のことさえままならないのに」
「でも、それが尼僧の仕事です。人に安らぎを与えたいと思ったから……」
それまで黙っていたフレドリックは落ち込むエミリアに語りかけた。
「そう、困難も与えられた立場によって違う。アルは……アルの生き方を見つけなくては」
「……生き方」
「そうです。自分の生き方を歩むのなら、例え命を捨てても幸福です。私もライアン様の身を守る、その使命をはたすことができるのなら。……では後ほど夕食の時に」
そう言って、フレドリックは部屋をでた。
「まったく縁起でもない事を言って」
ライアンはその後ろ姿を見送って、鼻を鳴らした。そしてエミリアは呟いた。
「アルの幸福……」
「……私はいずれ王になると育てられてきた」
「……?」
「王たるもの、民の困難と幸福に寄り添えと……父上の言葉だ」
ライアンは真剣な顔でじっとエミリアの青い眼を見つめた。
「アルの幸福を望むなら、彼に寄り添ってやれ。あとは……アルが決めるだろう」
「ええ……そうですね」
その頃、名無しは部屋の外を警戒していた。どこかに隠し扉はないか、死角になるような場所はないかを念入りに探していた。そこに、ライアン達の部屋から出てきたフレドリックがやってきた。
「アル」
「……フレドリック」
「一つ、問いたい。お前に大切なものはあるか?」
「大切なもの……?」
唐突なフレドリックの問いかけに、アルは戸惑った。しかし大切なもの、と聞かれて脳裏に浮かんだのはクロエの顔だった。そして一面の麦畑、その横にいるヨハン。リックの快活な笑い声……そして教会からクッキーを持ってやってくる、エミリア。
「……あるよ」
「そうか、ならお前は強い」
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「強い……?」
なんの事だ、と名無しは思いながら死角になりそうな場所に鉄線の罠を仕掛けたりしていた。
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