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プリンセスのドレス
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「おいしかったねぇ」
にこにこと微笑むかのん君。カフェでの飲食代は私は、助けて貰ったお礼に払うと言い張り、かのん君は誕生日なんだからと言ってレジで揉めたので結局割り勘にしてもらった。
「じゃあ次は真希ちゃんの誕生日プレゼントだね」
「ほんと、そういうのいいから」
「嫌だ!! 誕生日を祝わせてよ!!」
大声で私に食ってかかるかのん君の勢いに負けて、駅ビルで買える位のものならOKという事で了承した。
「何にしようかなぁ」
かのん君の視線が、私のつま先から頭のてっぺんまで伝っていく。もぞもぞとくすぐったい気分で私はその視線を受け止めた。
「ううーん。そうだなぁ」
「か、かのん君。ちょっと恥ずかしいんだけど」
「もうちょっとだけ! じっとしてて」
かのん君は、指をフレームの様にして私をじっと覗き混んだ。それから、うんと軽く頷くと私の手を引いた。うわ、手つないじゃってるよ。私の耳たぶが熱を持っていくのを感じる。
「あ、真希ちゃん。これなんかどう?」
「え……?」
かのん君が指さしたのは、ペールブルーのかちっとしたシャツワンピースだった。いかにも出来る女って感じの。今、私が著ているピンクのワンピ―スとは真逆の感じ。
「こっちの方が真希ちゃんに似合う」
「そ、そう……? 私、いまいち自分に似合うのとか分かんなくていつも無難なのしか選ばなくって」
「うん。真希ちゃんは面長でかっこいい系だからこういうのが絶対いいよ」
私、カッコいい系なの? はじめてそんな事言われた。いつも服を買うときは流行りや店員さんの言うとおりにしてばかりだった。
「ね、試しに着てみようよ」
「うん……」
試着室でかのん君の選んだワンピースを身につけてみる。サイズはぴったり。ちょっと変形の襟元のデザインが新鮮だ。自分だったら絶対選ばないだろうな。
「どう、真希ちゃん着替え終わった?」
「うん」
「見せて見せて」
かのん君はシャッと更衣室の仕切りのカーテンを開けた。
「やっぱり良く似合ってる」
そう言ってとろけるような微笑みを浮かべた。
「ほら、良く見て。ほっそりして見えるし、顔色も映えてるでしょ?」
かのん君の言う通り、見たことのない雰囲気の私。私ってこんなんだったんだ。
「店員さん、このまま着ていくのでタグ取っちゃってください」
「かのん君!」
「いいの。俺が選んだ服で街を歩きたいんだ」
強引にかのん君はお会計を済ますと、二人して駅ビルを出た。
「かのん君、ありがとう」
「ううん、誕生日プレゼントだもん。うーん、こうなってくると……」
「今度は何?」
「髪もいじりたくなる」
「え!?」
そう言ってかのん君はぐっと私の手を引いた。
「行こう! 俺の担当さんのいる美容室まで」
「ええ!? どこにあるの?」
「原宿!!」
「えええええ!」
かのん君は獲物をとらえた猫の様な目で私を見た。こうして私とかのん君は電車を乗り継いでわざわざ原宿の美容室へと向かったのだった。
【ライト文芸大賞エントリー中 応援よろしくお願いします。】
にこにこと微笑むかのん君。カフェでの飲食代は私は、助けて貰ったお礼に払うと言い張り、かのん君は誕生日なんだからと言ってレジで揉めたので結局割り勘にしてもらった。
「じゃあ次は真希ちゃんの誕生日プレゼントだね」
「ほんと、そういうのいいから」
「嫌だ!! 誕生日を祝わせてよ!!」
大声で私に食ってかかるかのん君の勢いに負けて、駅ビルで買える位のものならOKという事で了承した。
「何にしようかなぁ」
かのん君の視線が、私のつま先から頭のてっぺんまで伝っていく。もぞもぞとくすぐったい気分で私はその視線を受け止めた。
「ううーん。そうだなぁ」
「か、かのん君。ちょっと恥ずかしいんだけど」
「もうちょっとだけ! じっとしてて」
かのん君は、指をフレームの様にして私をじっと覗き混んだ。それから、うんと軽く頷くと私の手を引いた。うわ、手つないじゃってるよ。私の耳たぶが熱を持っていくのを感じる。
「あ、真希ちゃん。これなんかどう?」
「え……?」
かのん君が指さしたのは、ペールブルーのかちっとしたシャツワンピースだった。いかにも出来る女って感じの。今、私が著ているピンクのワンピ―スとは真逆の感じ。
「こっちの方が真希ちゃんに似合う」
「そ、そう……? 私、いまいち自分に似合うのとか分かんなくていつも無難なのしか選ばなくって」
「うん。真希ちゃんは面長でかっこいい系だからこういうのが絶対いいよ」
私、カッコいい系なの? はじめてそんな事言われた。いつも服を買うときは流行りや店員さんの言うとおりにしてばかりだった。
「ね、試しに着てみようよ」
「うん……」
試着室でかのん君の選んだワンピースを身につけてみる。サイズはぴったり。ちょっと変形の襟元のデザインが新鮮だ。自分だったら絶対選ばないだろうな。
「どう、真希ちゃん着替え終わった?」
「うん」
「見せて見せて」
かのん君はシャッと更衣室の仕切りのカーテンを開けた。
「やっぱり良く似合ってる」
そう言ってとろけるような微笑みを浮かべた。
「ほら、良く見て。ほっそりして見えるし、顔色も映えてるでしょ?」
かのん君の言う通り、見たことのない雰囲気の私。私ってこんなんだったんだ。
「店員さん、このまま着ていくのでタグ取っちゃってください」
「かのん君!」
「いいの。俺が選んだ服で街を歩きたいんだ」
強引にかのん君はお会計を済ますと、二人して駅ビルを出た。
「かのん君、ありがとう」
「ううん、誕生日プレゼントだもん。うーん、こうなってくると……」
「今度は何?」
「髪もいじりたくなる」
「え!?」
そう言ってかのん君はぐっと私の手を引いた。
「行こう! 俺の担当さんのいる美容室まで」
「ええ!? どこにあるの?」
「原宿!!」
「えええええ!」
かのん君は獲物をとらえた猫の様な目で私を見た。こうして私とかのん君は電車を乗り継いでわざわざ原宿の美容室へと向かったのだった。
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