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MAIN Data. 大未来世界
data№5 監視役 外を見たい もっと調べるには
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その後……、
あれよあれよという間に病室を移され、隔離されてしまった。扉は外からしか開かず、部屋には情報を知られないため? なのか花も何もかも置かれなくなった。相変わらず窓は無いので外は見られない。
(なんか、綺麗すぎて落ち着かないなあ)
とあからさまに見える位置に設置してあるカメラらしき物を睨みつける。
(はあ、警戒対象になっているのは知ってるけど、体ももう全然平気だしせめて部屋から出たい……あ、そういえば忙しくて忘れてたけどここ僕がいた時間じゃないんだよね?)
ここ最近バタバタしていて考えることを忘れていたが翔はタイムスリップしてきていているのだ。
「帰れるのかな」
呟いてみたが当然帰れる訳が無い。叶わない願いは病室の無機質な壁へ吸い込まれていった。
不安と恐怖で翔は毛布を被りとっとと寝る事にした。
ウィーン……と音がして、足音が聞こえる。
「翔くん~、開けるけど良いかい?」
陽気な声がカーテン越しに聞こえてきた。
(この声はリシアさんだ! 僕が警戒対象になって病室を移されてもほぼ毎日お見舞いに来てくれてるんだよね。優しいなあ)
「はい、 大丈夫です!」
するとカーテンが勢いよく開き、リシアが顔を出した。
「やっほー。翔くん元気?」
「リシアさん、こんにちは。今日も元気です!」
「それは良かった!」
「ところで今日はなんですか? またサボりですか?」
「なっ、違うよ。今日はサボりじゃないよ。今日はね退屈してそうな翔くんの為に新しいお友達を連れてきたんだよ。
じゃ、エリアス君、自己紹介よろしく~」
すると金髪の背の高い理知的な男性が現れた。
その人が口を開く。
「jbg25ndv6g9lyc4」
と言って手を差し出してきた。
「……?」
(え? 今なんて言った?)
リシアは日本語を話していたがこの人は違う。また英語では無い。突然の未知なる言語に翔は混乱する。
「t61skn86aeo7?」
反応をしない翔に何かを言っているようだか全く何を喋っているのかわからない。
翔はリシアに助けを求める。
「リ、リシアさん。この人なんて言っているかわかんないんですけど……」
「えっ!?」
と言い終わらないうちに翔の両耳を触ってきた。
「ひゃっ!? 急に何すんですか、リシアさん!」
「わぁ……マジかよ……。エリアス君、君は翻訳機取りに行って。俺、ちょっと本部に報告してくるわ。翔くん、ちょっと待ってて!」
「あぁ、はい……」
と言って2人は部屋を出ていってしまった。
1人病室に残された翔は
「あれ、僕、なんかしちゃった?」
と思うしかなかった。
しばらくするとエリアスと呼ばれた人が戻ってきた。箱を小脇に抱えている。
翔の前に立つと箱の蓋を開け中からスライムみたいなものを取り出した。
(うへぇ、気持ち悪い)
と思っているとなんとそれを翔に差し出した。
「え?」
とエリアスを見る。
すると使い方がわからないと受け取ったのか耳にそれを当てる動作をする。
(これを耳に当てろって事!? 無理無理、絶対に無理だ)
スライムを耳に当てるのを躊躇していると目の前のエリアスから『早くしろ』というオーラが出始めた。
「い、今すぐやらせていただきます!」
思い切ってスライムを耳に当てる。すると一瞬でスライムが耳に吸い込まれ、残りのスライムは耳周りの皮膚に浸透してしまった。
「うわあああああ!」
大声を上げ、耳を抑える。
「……3vy8ecつ……て。そんなに驚かなくても大丈夫ですよ。最初は違和感がありますがじきに慣れます」
目の前から聞き慣れた言語で話しかけられる。
「どうですか? 気持ち悪い等ないですか?」
「うわっ、喋ってる!」
エリアスが日本語を喋っていた。
「さっきまで日本語じゃなかったのになんで……、あ、もしかしてスライムのせい!?」
「そうです。それは耳に直に吸収され、他言語をその人が使っている言語に直して脳に伝える液体型翻訳機です。この世界のものは全員使っている必需品ですよ」
「そ、そうなんですね」
(一瞬死ぬかと思ったけど、未来ではこれが普通で翻訳機がこんなふうになっているなんて、やっぱり未来ってスゲー)
翻訳機のおかげでエリアスの言葉がわかるようになった翔は自己紹介をする。
「あの、さっき、リシアさんが言っていたんですけど……僕の名前は時尾 翔です。よろしくお願いします。さっきは大声を出してしまい、すみません」
「人に言われず自ら謝るのは良い事ですね。では私も。私はエリアス・シュミット。階級は大尉。気軽にエリアスと呼んでください」
「わかりました。エリアスさん……でいいんですよね」
「ええ」
「えっと……僕は普通に呼び捨てで大丈夫です」
「わかりました、ショウ。それからリシア様は当分戻って来れなさそうなので私自身から説明させていただきます。
私の任務はあなたの護衛。
これからは日中あなたとこの病室で過ごさせていただきます。よろしくお願いしますね」
(護衛と言っているけどこの前リシアさんが僕を警戒対象にするって言っていたからきっと監視役だろうな)
「わかりました。こちらこそお願いします」
笑顔で言う。
「物わかりが良くて助かりますよ。それから言い忘れてましたが、御手洗や入浴時にもお声がけ下さい。護衛いたしますので」
「えぇぇっ!?」
本日二度目の大声を上げた、翔であった。
翔は今日のご飯をもそもそ食べていた。今日のメニューは牛乳とまあまあ硬い唐揚げ風味の固形物と何かのサプリだ。
「うう、今日も変な固形物か……。エリアスさん、みんな食事ってこう言うのばっかりなんですか?」
翔は部屋に新たに設置された椅子に座っていたエリアスに質問を投げかける。
「うーんそうですね。これが食べ物です。昔の人は固形物ではない物を自分達で作って食べていたようですがそんなの非効率ですからね。一応今でも一部の金持ちは食べているそうです」
「へぇー。そうなんだ。答えてくれてありがとうございます」
「……ご馳走様でした。あのっ、エリアスさん」
「はい何でしょう?」
そこで翔は前々から思っていた事を口に出す。
「僕、外の世界見てみたいんですけど……」
と言った瞬間エリアスが椅子から落ちた。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫です。それより外に行きたいと?」
「はい」
「どうしてもですか」
「まぁ。無理なら無理でいいんですけど、もしかして外を見たら何か思い出すんじゃないかって」
「……なるほど。わかりました。リシア様には一応話してみましょう。ただわかっているとは思いますが、とても難しいと思います。なので期待はしないでください」
「いや、伝えて頂けるだけでも嬉しいです。ありがとうございます!」
この時翔はエリアスのこの発言から諦めていたがその後1ヶ月弱かかったがなんと承認されたのだった。
翔のとんでも発言から1ヶ月後、部屋にリシアがやってきた。
「じゃあね、今日は翔くんの意見を聞いて外の世界に連れてってあげたいと思いまーす!」
「許可貰って言いにくいんですけど、ほんとに……いいんですか?」
「もちろんだよ~。司令がいいよって言ったんだ。だいじょぶだよ」
「そうなんですね。それじゃあよろしくお願いします!」
「OK。じゃあ目、瞑って」
翔が目を瞑ると手をリシアが握る。
そしてリシアが自身の手首に触れると2人は青い光に包まれ一瞬にして消えてしまった。
「はーい。もう目開けていいよ」
そう言われたので翔は目を開ける。
そして驚いた。
そこはさっきまでいた病室ではなかった。何か飛行場のような所にいた。
思わず辺りを見渡す。
「ふふっ。そんなに瞬間移動が珍しい?」
「……はい。初めて見ました」
「そっか。ならこれからもっと驚く事になるよ」
「マジか……。あの話変わるんですけど、今日はエリアスさんじゃないんですね」
「エリアス君が良かった?」
「そうじゃないんですけど、エリアスさん僕の、その監視役じゃないですか」
「彼は今日は仕事だよ。大変だね。あ、こっち来て」
翔は
(あなたは仕事どうなんですか……。)
と思ったが黙っている事にした。
リシアについて行った先にはホバーバイクより洗練されたバイクが置かれていた。
それにリシアは跨る。
「さ、翔くん、手を」
と手を伸ばす。
その手を取り翔はバイクに乗った。
「そこに足乗せて」
と指示され足をステップに乗せるとカチッと固定された感じがした。
「固定されたね。さあ、行っくよー!」
バイクが動き出す。すると静かに地面からふわっと浮き、上昇を始めた。
「うわっ!」
「しっかり捕まっててよ~」
ギアを入れたのか急上昇し始めた。翔は目をつぶってリシアの筋肉質な腹部に抱きついた。
「翔くん目を開けてごらん」
ゆっくり目を開けると真っ青な空が見えた。
「うわあ。綺麗」
「翔くん、下下」
と言われ下を見る。
「わあっ……」
眼下には大きな塔を中心に建物の群れが見える。
「あそこがさっきまで居た、病院と軍の基地。それからあの塔が作戦本部ね」
リシアが次々と指を指して説明する。
「もっと離れてみてみようか」
とバイクを動かす。
どんどん離れていくと驚く事が判明した。
「地面が、浮いてる!?」
なんと軍の基地があるのは地上からさらに浮いた浮遊した大地の上に造られていた。
「すごいでしょ。俺らの基地、人口の浮遊島に浮いてるんだ。その下には守るべき都市が広がってるんだよ」
下を確認する。
瑞々しい緑の中に所々銀色の建物が太陽光を反射し光っている。
「コンセプトは『植物と共生』らしいよ」
リシアが説明するが、美しく、壮大な景色に心奪われ翔は首を振ることしか出来なかった。
(この世界は知らない事ばかりだ。この世界の事、もっと知らなきゃ。でもどうすれば)
「でねー、街には学校も勿論、図書館とか遊園地もあってね……」
「そうだっ、図書館!」
「っと。どうかした? そんな驚いて」
翔はキラキラ輝く目をリシアに向けた。
「リシアさん、僕、図書館に行きたいです!」
あれよあれよという間に病室を移され、隔離されてしまった。扉は外からしか開かず、部屋には情報を知られないため? なのか花も何もかも置かれなくなった。相変わらず窓は無いので外は見られない。
(なんか、綺麗すぎて落ち着かないなあ)
とあからさまに見える位置に設置してあるカメラらしき物を睨みつける。
(はあ、警戒対象になっているのは知ってるけど、体ももう全然平気だしせめて部屋から出たい……あ、そういえば忙しくて忘れてたけどここ僕がいた時間じゃないんだよね?)
ここ最近バタバタしていて考えることを忘れていたが翔はタイムスリップしてきていているのだ。
「帰れるのかな」
呟いてみたが当然帰れる訳が無い。叶わない願いは病室の無機質な壁へ吸い込まれていった。
不安と恐怖で翔は毛布を被りとっとと寝る事にした。
ウィーン……と音がして、足音が聞こえる。
「翔くん~、開けるけど良いかい?」
陽気な声がカーテン越しに聞こえてきた。
(この声はリシアさんだ! 僕が警戒対象になって病室を移されてもほぼ毎日お見舞いに来てくれてるんだよね。優しいなあ)
「はい、 大丈夫です!」
するとカーテンが勢いよく開き、リシアが顔を出した。
「やっほー。翔くん元気?」
「リシアさん、こんにちは。今日も元気です!」
「それは良かった!」
「ところで今日はなんですか? またサボりですか?」
「なっ、違うよ。今日はサボりじゃないよ。今日はね退屈してそうな翔くんの為に新しいお友達を連れてきたんだよ。
じゃ、エリアス君、自己紹介よろしく~」
すると金髪の背の高い理知的な男性が現れた。
その人が口を開く。
「jbg25ndv6g9lyc4」
と言って手を差し出してきた。
「……?」
(え? 今なんて言った?)
リシアは日本語を話していたがこの人は違う。また英語では無い。突然の未知なる言語に翔は混乱する。
「t61skn86aeo7?」
反応をしない翔に何かを言っているようだか全く何を喋っているのかわからない。
翔はリシアに助けを求める。
「リ、リシアさん。この人なんて言っているかわかんないんですけど……」
「えっ!?」
と言い終わらないうちに翔の両耳を触ってきた。
「ひゃっ!? 急に何すんですか、リシアさん!」
「わぁ……マジかよ……。エリアス君、君は翻訳機取りに行って。俺、ちょっと本部に報告してくるわ。翔くん、ちょっと待ってて!」
「あぁ、はい……」
と言って2人は部屋を出ていってしまった。
1人病室に残された翔は
「あれ、僕、なんかしちゃった?」
と思うしかなかった。
しばらくするとエリアスと呼ばれた人が戻ってきた。箱を小脇に抱えている。
翔の前に立つと箱の蓋を開け中からスライムみたいなものを取り出した。
(うへぇ、気持ち悪い)
と思っているとなんとそれを翔に差し出した。
「え?」
とエリアスを見る。
すると使い方がわからないと受け取ったのか耳にそれを当てる動作をする。
(これを耳に当てろって事!? 無理無理、絶対に無理だ)
スライムを耳に当てるのを躊躇していると目の前のエリアスから『早くしろ』というオーラが出始めた。
「い、今すぐやらせていただきます!」
思い切ってスライムを耳に当てる。すると一瞬でスライムが耳に吸い込まれ、残りのスライムは耳周りの皮膚に浸透してしまった。
「うわあああああ!」
大声を上げ、耳を抑える。
「……3vy8ecつ……て。そんなに驚かなくても大丈夫ですよ。最初は違和感がありますがじきに慣れます」
目の前から聞き慣れた言語で話しかけられる。
「どうですか? 気持ち悪い等ないですか?」
「うわっ、喋ってる!」
エリアスが日本語を喋っていた。
「さっきまで日本語じゃなかったのになんで……、あ、もしかしてスライムのせい!?」
「そうです。それは耳に直に吸収され、他言語をその人が使っている言語に直して脳に伝える液体型翻訳機です。この世界のものは全員使っている必需品ですよ」
「そ、そうなんですね」
(一瞬死ぬかと思ったけど、未来ではこれが普通で翻訳機がこんなふうになっているなんて、やっぱり未来ってスゲー)
翻訳機のおかげでエリアスの言葉がわかるようになった翔は自己紹介をする。
「あの、さっき、リシアさんが言っていたんですけど……僕の名前は時尾 翔です。よろしくお願いします。さっきは大声を出してしまい、すみません」
「人に言われず自ら謝るのは良い事ですね。では私も。私はエリアス・シュミット。階級は大尉。気軽にエリアスと呼んでください」
「わかりました。エリアスさん……でいいんですよね」
「ええ」
「えっと……僕は普通に呼び捨てで大丈夫です」
「わかりました、ショウ。それからリシア様は当分戻って来れなさそうなので私自身から説明させていただきます。
私の任務はあなたの護衛。
これからは日中あなたとこの病室で過ごさせていただきます。よろしくお願いしますね」
(護衛と言っているけどこの前リシアさんが僕を警戒対象にするって言っていたからきっと監視役だろうな)
「わかりました。こちらこそお願いします」
笑顔で言う。
「物わかりが良くて助かりますよ。それから言い忘れてましたが、御手洗や入浴時にもお声がけ下さい。護衛いたしますので」
「えぇぇっ!?」
本日二度目の大声を上げた、翔であった。
翔は今日のご飯をもそもそ食べていた。今日のメニューは牛乳とまあまあ硬い唐揚げ風味の固形物と何かのサプリだ。
「うう、今日も変な固形物か……。エリアスさん、みんな食事ってこう言うのばっかりなんですか?」
翔は部屋に新たに設置された椅子に座っていたエリアスに質問を投げかける。
「うーんそうですね。これが食べ物です。昔の人は固形物ではない物を自分達で作って食べていたようですがそんなの非効率ですからね。一応今でも一部の金持ちは食べているそうです」
「へぇー。そうなんだ。答えてくれてありがとうございます」
「……ご馳走様でした。あのっ、エリアスさん」
「はい何でしょう?」
そこで翔は前々から思っていた事を口に出す。
「僕、外の世界見てみたいんですけど……」
と言った瞬間エリアスが椅子から落ちた。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫です。それより外に行きたいと?」
「はい」
「どうしてもですか」
「まぁ。無理なら無理でいいんですけど、もしかして外を見たら何か思い出すんじゃないかって」
「……なるほど。わかりました。リシア様には一応話してみましょう。ただわかっているとは思いますが、とても難しいと思います。なので期待はしないでください」
「いや、伝えて頂けるだけでも嬉しいです。ありがとうございます!」
この時翔はエリアスのこの発言から諦めていたがその後1ヶ月弱かかったがなんと承認されたのだった。
翔のとんでも発言から1ヶ月後、部屋にリシアがやってきた。
「じゃあね、今日は翔くんの意見を聞いて外の世界に連れてってあげたいと思いまーす!」
「許可貰って言いにくいんですけど、ほんとに……いいんですか?」
「もちろんだよ~。司令がいいよって言ったんだ。だいじょぶだよ」
「そうなんですね。それじゃあよろしくお願いします!」
「OK。じゃあ目、瞑って」
翔が目を瞑ると手をリシアが握る。
そしてリシアが自身の手首に触れると2人は青い光に包まれ一瞬にして消えてしまった。
「はーい。もう目開けていいよ」
そう言われたので翔は目を開ける。
そして驚いた。
そこはさっきまでいた病室ではなかった。何か飛行場のような所にいた。
思わず辺りを見渡す。
「ふふっ。そんなに瞬間移動が珍しい?」
「……はい。初めて見ました」
「そっか。ならこれからもっと驚く事になるよ」
「マジか……。あの話変わるんですけど、今日はエリアスさんじゃないんですね」
「エリアス君が良かった?」
「そうじゃないんですけど、エリアスさん僕の、その監視役じゃないですか」
「彼は今日は仕事だよ。大変だね。あ、こっち来て」
翔は
(あなたは仕事どうなんですか……。)
と思ったが黙っている事にした。
リシアについて行った先にはホバーバイクより洗練されたバイクが置かれていた。
それにリシアは跨る。
「さ、翔くん、手を」
と手を伸ばす。
その手を取り翔はバイクに乗った。
「そこに足乗せて」
と指示され足をステップに乗せるとカチッと固定された感じがした。
「固定されたね。さあ、行っくよー!」
バイクが動き出す。すると静かに地面からふわっと浮き、上昇を始めた。
「うわっ!」
「しっかり捕まっててよ~」
ギアを入れたのか急上昇し始めた。翔は目をつぶってリシアの筋肉質な腹部に抱きついた。
「翔くん目を開けてごらん」
ゆっくり目を開けると真っ青な空が見えた。
「うわあ。綺麗」
「翔くん、下下」
と言われ下を見る。
「わあっ……」
眼下には大きな塔を中心に建物の群れが見える。
「あそこがさっきまで居た、病院と軍の基地。それからあの塔が作戦本部ね」
リシアが次々と指を指して説明する。
「もっと離れてみてみようか」
とバイクを動かす。
どんどん離れていくと驚く事が判明した。
「地面が、浮いてる!?」
なんと軍の基地があるのは地上からさらに浮いた浮遊した大地の上に造られていた。
「すごいでしょ。俺らの基地、人口の浮遊島に浮いてるんだ。その下には守るべき都市が広がってるんだよ」
下を確認する。
瑞々しい緑の中に所々銀色の建物が太陽光を反射し光っている。
「コンセプトは『植物と共生』らしいよ」
リシアが説明するが、美しく、壮大な景色に心奪われ翔は首を振ることしか出来なかった。
(この世界は知らない事ばかりだ。この世界の事、もっと知らなきゃ。でもどうすれば)
「でねー、街には学校も勿論、図書館とか遊園地もあってね……」
「そうだっ、図書館!」
「っと。どうかした? そんな驚いて」
翔はキラキラ輝く目をリシアに向けた。
「リシアさん、僕、図書館に行きたいです!」
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