3 / 8
第三話
しおりを挟む
「……け、警察だ」
僕は、落ちているスマホを拾い上げ、警察に連絡しようとした。
スマホには、ゲームのアプリ(ポケ〇ンGO、ツム〇ム)や、出会い系と思しきアプリがインストールされている。
(今年で46にもなって、もう少しまとめな出会い探せよ……)
そんな風にも思ったが、今はそれどころじゃない。
受話器のマークをタッチして、番号を入力。
警察にコールする。
「おめっ、人のスマホで何してんだよ」
コール中の電話をむしり取られる。
「ったく、プライバシーの侵害だぞ」
またしても、状況が理解できずに固まる。
背後から現れたのは、カンナおばさんだった。
さっき男に連れ去られたのは、僕の幻覚だったのか?
おばさんは、何事も無かったかのごとく、ソファに座って携帯をいじっている。
「大丈夫なの?」
「は? 何がだよ」
「さっき、スーツの男に拉致られてたじゃん」
「スーツ? どこにそんな奴がいんだよ」
……試されてるのか?
しらばっくれているのだとしても、目的がさっぱり不明だ。
「……」
待てよ。
さっきの連中、こんなセリフを言っていた。
催眠がとける、とか何とか。
おばさんは何か秘密を握っていて、それを誰かに口外しないように、催眠をかけられている?
……いや。
おばさんがそんな秘密を抱えている重要人物とはとても思えない。
「考えすぎかな」
おばさんの横に腰を下ろして、サンドウィッチの続きを食べる。
横顔をチラと覗くも、普段と変わらない。
この調子じゃ、さっきの武器の件も話してくれなさそうだ。
僕は立ち上がって、そのまま家を飛び出し、リザの待つ滑り台へと向かった。
「遅いわよ」
滑り台の柱にもたれて、リザが待っていた。
「武器は?」
「ごめん、ウチには何も…… ただ、ちょっと気になることがあったんだ」
僕は、リザにさっきの出来事を説明した。
「……おばさん、何か秘密を握ってるってこと?」
「かも知れない。 ヒントはおばさんのスマホの中にあると思うんだけど、多分、貸してくれない」
出会い系のアプリやら、絶対、僕には見られたくないハズだ。
だから、隙を見つけて盗み見するしかない。
「アンタに渡さなきゃいけないものに関係してるんだとしたら、その在処がスマホの中に印してあるんじゃないかしら」
「女の勘?」
「そ。 ねぇ、私、今からアンタの家に行くから、スマホの中身、調べてみましょうよ」
……マジ?
僕は、落ちているスマホを拾い上げ、警察に連絡しようとした。
スマホには、ゲームのアプリ(ポケ〇ンGO、ツム〇ム)や、出会い系と思しきアプリがインストールされている。
(今年で46にもなって、もう少しまとめな出会い探せよ……)
そんな風にも思ったが、今はそれどころじゃない。
受話器のマークをタッチして、番号を入力。
警察にコールする。
「おめっ、人のスマホで何してんだよ」
コール中の電話をむしり取られる。
「ったく、プライバシーの侵害だぞ」
またしても、状況が理解できずに固まる。
背後から現れたのは、カンナおばさんだった。
さっき男に連れ去られたのは、僕の幻覚だったのか?
おばさんは、何事も無かったかのごとく、ソファに座って携帯をいじっている。
「大丈夫なの?」
「は? 何がだよ」
「さっき、スーツの男に拉致られてたじゃん」
「スーツ? どこにそんな奴がいんだよ」
……試されてるのか?
しらばっくれているのだとしても、目的がさっぱり不明だ。
「……」
待てよ。
さっきの連中、こんなセリフを言っていた。
催眠がとける、とか何とか。
おばさんは何か秘密を握っていて、それを誰かに口外しないように、催眠をかけられている?
……いや。
おばさんがそんな秘密を抱えている重要人物とはとても思えない。
「考えすぎかな」
おばさんの横に腰を下ろして、サンドウィッチの続きを食べる。
横顔をチラと覗くも、普段と変わらない。
この調子じゃ、さっきの武器の件も話してくれなさそうだ。
僕は立ち上がって、そのまま家を飛び出し、リザの待つ滑り台へと向かった。
「遅いわよ」
滑り台の柱にもたれて、リザが待っていた。
「武器は?」
「ごめん、ウチには何も…… ただ、ちょっと気になることがあったんだ」
僕は、リザにさっきの出来事を説明した。
「……おばさん、何か秘密を握ってるってこと?」
「かも知れない。 ヒントはおばさんのスマホの中にあると思うんだけど、多分、貸してくれない」
出会い系のアプリやら、絶対、僕には見られたくないハズだ。
だから、隙を見つけて盗み見するしかない。
「アンタに渡さなきゃいけないものに関係してるんだとしたら、その在処がスマホの中に印してあるんじゃないかしら」
「女の勘?」
「そ。 ねぇ、私、今からアンタの家に行くから、スマホの中身、調べてみましょうよ」
……マジ?
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
無用庵隠居清左衛門
蔵屋
歴史・時代
前老中田沼意次から引き継いで老中となった松平定信は、厳しい倹約令として|寛政の改革《かんせいのかいかく》を実施した。
第8代将軍徳川吉宗によって実施された|享保の改革《きょうほうのかいかく》、|天保の改革《てんぽうのかいかく》と合わせて幕政改革の三大改革という。
松平定信は厳しい倹約令を実施したのだった。江戸幕府は町人たちを中心とした貨幣経済の発達に伴い|逼迫《ひっぱく》した幕府の財政で苦しんでいた。
幕府の財政再建を目的とした改革を実施する事は江戸幕府にとって緊急の課題であった。
この時期、各地方の諸藩に於いても藩政改革が行われていたのであった。
そんな中、徳川家直参旗本であった緒方清左衛門は、己の出世の事しか考えない同僚に嫌気がさしていた。
清左衛門は無欲の徳川家直参旗本であった。
俸禄も入らず、出世欲もなく、ただひたすら、女房の千歳と娘の弥生と、三人仲睦まじく暮らす平穏な日々であればよかったのである。
清左衛門は『あらゆる欲を捨て去り、何もこだわらぬ無の境地になって千歳と弥生の幸せだけを願い、最後は無欲で死にたい』と思っていたのだ。
ある日、清左衛門に理不尽な言いがかりが同僚立花右近からあったのだ。
清左衛門は右近の言いがかりを相手にせず、
無視したのであった。
そして、松平定信に対して、隠居願いを提出したのであった。
「おぬし、本当にそれで良いのだな」
「拙者、一向に構いません」
「分かった。好きにするがよい」
こうして、清左衛門は隠居生活に入ったのである。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる