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3章 こんな私でも
あとがきです
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あとがき
本作は、死に向かう主人公の苦しみを描いた、現代恋愛のフィクションです。
初期アイデアは以下の通りです。
・主人公は女性。彼氏に尽くしすぎた結果、自分を失ってしまった。相手の言いなりになってしまうが、しまいには何も感じなくなってしまう。自分の意見は言えない。臆病。悪いことばかり考えてしまう。彼氏は最初優しかったが、次第に暴力されるようになる。主人公は彼氏が変わったことを自分のせいだと責める(実際は彼氏が主人公に寄りかかっているだけで、主人公は悪くない)。主人公は嘘で彼氏との思い出や現在を塗り固める。
ES時代、どんな人にもいい子であろうと努力する。それがキャパオーバーに繋がっても、倒れるまで言うことを聞き続けた。→「いいこと」をすれば両親のように喜んでくれると勘違い。もちろん喜ばれるが、都合の良いように使われるだけだった。次第に感情が失われ、利用されていることにも気づかず笑顔で振る舞い続けた(無自覚)。
落としたマフラーがきっかけで先輩の彼氏ができる。
家庭環境→5歳年下の妹がいる。妹は両親の愛情を独り占め。小さなころから、主人公は「優しいお姉ちゃん」であろうと努力した。両親はそれに安心して、主人公よりも妹を愛した。
・主人公の彼氏(主人公より年上)
最低最悪の彼氏。
・ヒーロー(主人公とクラスメート)
主人公が少し気になる男子生徒。まだ設定は考えていない。
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最初に
---
何年もの間、「死に向かう人」を書きたいと思っていました。ただ、それだけだと、どうしても物語としての面白みに欠けます。ゆえに、バッドエンドはやめ、「絶望からの再生」をテーマとし、ファンタジー要素を限りなく減らしました。※ただし、主人公がマリオネットとして踊ること、黒い靄、彼氏の言葉などは限界を超えた彼女の幻覚として扱います。
「死」というものは、フィクションという娯楽において物語を動かす要素です。安易に使うより、意味を持たせたいと私は思います。
本作では、主人公が「死に向かう場面」を何度も書きました。しかし、死なせるわけにはいかないので、生死ギリギリを彷徨うシーンに仕上げています。
---
序破急
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本作の流れは大きく分けて3つです。1「彼氏との別れ、心と身体の崩壊」2「絶望」3「過去と再生」です。
1では、彼氏との別れがメインです。
私が普段読んでいる漫画や、過去に書いた作品では、「主人公とだれかが惹かれ合って両想いになる」というものが多いです。しかし、本作ではその逆で、破滅や、主人公が無自覚に崩壊する場面を書きました。
ここで意識したことは、彼氏を悪に仕立てること、主人公はそんな彼氏を妄信的に愛することです。彼氏は、主人公を殴ったり暴言を吐いたりと、明らかな「嫌悪」を表しています。浮気が決定的な証拠です。そんな人は人間性が皆無なので、「普通」の感覚を持つ人ならば、相手を憎むことでしょう。※自分が浮気していない場合に限ります。
しかし、主人公は洗脳により支配され、彼氏を待ち信じていました。その例として操り人形と操り人形師を挙げています。操り人形には自由や意思がありません。ただ糸に吊られて踊るだけです。主人公と彼氏の関係を表すための言葉として使いました。もう少しマイルドにいうなら「恋は盲目」でしょうか。
主人公の心と身体の崩壊は、最初は無自覚でした。例えば、いつも笑っていたり、食事量や睡眠時間が減ったり……。どんどん悪化する様子を描きました。痩せてしまい、心が壊れてしまいます。残念ながら、自覚するとさらに酷くなり、幻覚にも悩まされました。
1のエンディングは、元彼氏の新しい彼女による別れの宣言でした。元彼氏と新彼女、どちらも別れを言葉で済ませたり、わざと代わりにメッセージを送ったりとかなりタチが悪いです。元彼氏は、主人公と付き合っていたとき、普通に新彼女と浮気していました。主人公を次章で突き落とすための序章といえるでしょう。
2では、「絶望」を描きました。
主人公が最も死に近づき、幻覚症状に苛まれた章です。元彼氏との関係は修復不可能になり、主人公は発狂したり意識して自傷したりしました。ここに来て、クラスメート・オーレリアンが主人公の存在が大きくなります。オーレリアンは、主人公に「壊れる」ことを警告した人物でしたが、恐れたことが起きてしまいました。主人公は、これまで普通にできたことができなくなり、周囲(の声)に敏感になります。オーレリアンは主人公に寄り添いたいと思っていましたが、バッドエンドを招く要因になったともいえます。彼が忠告しなければ、彼女は何も知らないまま、元彼氏の望む通り命を絶っていた可能性が高いからです。その点は、オーレリアンも気づいて、以降の関わり方を変えています。
この章は、シナリオ通りに展開が進まないことが多くありました。本当だったら、主人公の心の崩壊は寸前で免れ、明るく前向きに生きるはずでした。しかし、実際の執筆では、主人公が死に突き進んで手を染めてしまいました。72話~75話にかけて、本当に死んでしまうのではないかと内心焦ったことを覚えています。軌道修正が大変でした。
オーレリアンは主人公を助けてきましたが、ときには裏目に出ることもありました。主人公は一度壊れてしまっているので、気持ちに乱れがあれば簡単に崩れる状態です。シナリオの逆方向に進み、ついにはオーレリアンの目の前でパニックになって2が終わります。
3では、「過去と再生」を描きました。
ここでは「主人公と元彼氏の出会い」が軸になります。初期アイデアの活用場面です。ふたりは、主人公の落としたマフラーがきっかけで仲良くなりました。元彼氏が随分と強引なことから、初対面で主人公を壊したいという願望があったかもしれません。ふたりは順調に仲良くなりましたが、元彼氏が主人公に迫ったところ、断られてしまいました。これに憤った元彼氏は怒り、彼女を傷つけると決め、操り人形師へと豹変しました。そのために、年上の女性と関係を持ったことが明かされています。それが、自らの破滅になるとは知らず、渡された白い粉で人生を棒に振りました。自業自得なのでこれ以上言うことはありません。
さらに、オーレリアンの過去も語られました。こちらは人物のところで詳しく書きます。
現在軸では、オーレリアンのおかげもあって、少しずつ人間らしさを取り戻した主人公がいます。クラブ活動を再開したり、友人と過ごす時間を大切にしたりなど、元彼氏と付き合う前までの日常を取り戻しつつありました。彼との思い出は否定せずに、隣にオーレリアンがいるという安心感も得ます。しかし、混乱状態に陥るリスクを常に抱え、息が苦しくなることもあります。一歩進んで一歩戻るイメージです。しっかりと成長しているのですが、実感しづらいのです。その点で言うと、主人公は完全に救われたとは言えません。
そして、物語はエンディングを迎えます。それぞれに合ったエンディングを用意しました。ここからはキャラクター編です。
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キャラクター
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・ローレンティア(主人公)
本作の主人公です。長女で、5歳下の自由奔放な妹がいます。苦しい経験を経て、自由と感情を手に入れました。そして、ブランケットを作ってオーレリアンに渡しました。
・オーレリアン(と家族)
オーレリアンは、ローレンティアを心配して助けた人です。基本的にひとりで行動していて群れることは苦手です。初期案では、猫や絵を描くことが好きという設定がありました。ESやJHS時代では相当ヤンチャしていたといいます。現在は理系クラスに所属しているので、頭はいいです。悪いことから足を洗っています。
オーレリアンが生まれたあとに両親は離婚しています。理由は本編で書きませんでしたが、母ユリシアが切り出したといいます。※不倫や喧嘩が原因ではありません。両親どちらかに非があったわけでもありません。
オーレリアンは、母、6歳年上の姉・セレスタリアと一緒に生活することになりました。
オーレリアンがESに通うころから、姉は思春期に入り反抗するようになります。母は手を焼いていました。そして、オーレリアンも反抗したことで、母の精神状態は悪化するばかりでした。
姉が成人して家を出ていっても、オーレリアンは一切変わりませんでした。JHSにもまともに行かず、遊んでばかり。母は精神的なストレスから、オーレリアンを殺したくなるほど思い詰めてしまいました。
母の本音や変わり果てた姿を見たことで、オーレリアンは目を覚まします。生活習慣を改め、必死に勉強して進学しました。さらに、将来の選択肢が多い理系クラスに進級しました。回復したふたりは仲良く暮らしています。
オーレリアンは壊れた姉や母を見ているので、クラスメートのローレンティアを放っておけませんでした。まだティーンで人生経験は豊富ではありませんが、彼のできるベストだったと思います。どのみちローレンティアは壊れる運命だったので、オーレリアンという救済者がいて幸運でした。ローレンティアが発狂したり傷つけたりと、予想外のことが多くオーレリアンと一緒に頭を抱えていました。また、ローレンティアが好きだからこそ、彼女の命を優先する存在として描きました。
・タヴィアン
特に言うことはありません。
・フラヴィアナ(妹)と家族
疲れ切った両親と、ソファーで寝転がりながらの戦闘ゲームが趣味の妹が主人公の家族です。両親は、娘のローレンティアにほとんどの家事を任せています。ただ、ローレンティアにかかる負担が大きく、妹を優先しています。彼女がいないと、家のことが何も手につかない様子を書きました。特に、怪我した娘を放って外に出る場面、父は立ち尽くし母は隠れたりする場面で、無力な親だと理解していただけたと思います。ローレンティアは、フラヴィアナしか娘として見ていないというシーンもありました「155話 娘」より。ローレンティアを殴ったり蔑んだりせず、まったく気にしない/見ていないという親です。ふたりは、強い虚無感に襲われ、物語が終わりました。
一方で、姉を散々馬鹿にしてきた妹は、2階から転落して意識不明というエンディングを迎えました。本当に救いようがない人なので、目を覚ましてもだれも得する人がいないのでは、と思いました。これ以上言うことはありません。
・噂話の好きな女子3人組
名前のない人たちです。主人公とオーレリアンのクラスメート。根も葉もない噂が大好きです。タヴィアンのように殴ったり、両親のように無関心だったりしたらわかりやすいのですが、噂を流す厄介な人たちです。ありもしないことをでっち上げて騒ぎます。彼女ちは責任をとるために自主退学しました。
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エピソードについて
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当初書く予定がなかった追加エピソードです。まさか、28話も書くとは思いませんでした。アイデアが浮かんでからはあっという間でした。ジェットコースターのような激しい展開の物語です。
これまでアトラスとユリシアの離婚理由を曖昧にしていたのですが、「書くべきか」と思いました。
・展開について
・ユリシア
何をするにも不器用な女性です。
・アトラス
---
最後に
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最後までお読みいただきありがとうございます。
次回作もお楽しみいただければ幸いです。
本作は、死に向かう主人公の苦しみを描いた、現代恋愛のフィクションです。
初期アイデアは以下の通りです。
・主人公は女性。彼氏に尽くしすぎた結果、自分を失ってしまった。相手の言いなりになってしまうが、しまいには何も感じなくなってしまう。自分の意見は言えない。臆病。悪いことばかり考えてしまう。彼氏は最初優しかったが、次第に暴力されるようになる。主人公は彼氏が変わったことを自分のせいだと責める(実際は彼氏が主人公に寄りかかっているだけで、主人公は悪くない)。主人公は嘘で彼氏との思い出や現在を塗り固める。
ES時代、どんな人にもいい子であろうと努力する。それがキャパオーバーに繋がっても、倒れるまで言うことを聞き続けた。→「いいこと」をすれば両親のように喜んでくれると勘違い。もちろん喜ばれるが、都合の良いように使われるだけだった。次第に感情が失われ、利用されていることにも気づかず笑顔で振る舞い続けた(無自覚)。
落としたマフラーがきっかけで先輩の彼氏ができる。
家庭環境→5歳年下の妹がいる。妹は両親の愛情を独り占め。小さなころから、主人公は「優しいお姉ちゃん」であろうと努力した。両親はそれに安心して、主人公よりも妹を愛した。
・主人公の彼氏(主人公より年上)
最低最悪の彼氏。
・ヒーロー(主人公とクラスメート)
主人公が少し気になる男子生徒。まだ設定は考えていない。
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最初に
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何年もの間、「死に向かう人」を書きたいと思っていました。ただ、それだけだと、どうしても物語としての面白みに欠けます。ゆえに、バッドエンドはやめ、「絶望からの再生」をテーマとし、ファンタジー要素を限りなく減らしました。※ただし、主人公がマリオネットとして踊ること、黒い靄、彼氏の言葉などは限界を超えた彼女の幻覚として扱います。
「死」というものは、フィクションという娯楽において物語を動かす要素です。安易に使うより、意味を持たせたいと私は思います。
本作では、主人公が「死に向かう場面」を何度も書きました。しかし、死なせるわけにはいかないので、生死ギリギリを彷徨うシーンに仕上げています。
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序破急
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本作の流れは大きく分けて3つです。1「彼氏との別れ、心と身体の崩壊」2「絶望」3「過去と再生」です。
1では、彼氏との別れがメインです。
私が普段読んでいる漫画や、過去に書いた作品では、「主人公とだれかが惹かれ合って両想いになる」というものが多いです。しかし、本作ではその逆で、破滅や、主人公が無自覚に崩壊する場面を書きました。
ここで意識したことは、彼氏を悪に仕立てること、主人公はそんな彼氏を妄信的に愛することです。彼氏は、主人公を殴ったり暴言を吐いたりと、明らかな「嫌悪」を表しています。浮気が決定的な証拠です。そんな人は人間性が皆無なので、「普通」の感覚を持つ人ならば、相手を憎むことでしょう。※自分が浮気していない場合に限ります。
しかし、主人公は洗脳により支配され、彼氏を待ち信じていました。その例として操り人形と操り人形師を挙げています。操り人形には自由や意思がありません。ただ糸に吊られて踊るだけです。主人公と彼氏の関係を表すための言葉として使いました。もう少しマイルドにいうなら「恋は盲目」でしょうか。
主人公の心と身体の崩壊は、最初は無自覚でした。例えば、いつも笑っていたり、食事量や睡眠時間が減ったり……。どんどん悪化する様子を描きました。痩せてしまい、心が壊れてしまいます。残念ながら、自覚するとさらに酷くなり、幻覚にも悩まされました。
1のエンディングは、元彼氏の新しい彼女による別れの宣言でした。元彼氏と新彼女、どちらも別れを言葉で済ませたり、わざと代わりにメッセージを送ったりとかなりタチが悪いです。元彼氏は、主人公と付き合っていたとき、普通に新彼女と浮気していました。主人公を次章で突き落とすための序章といえるでしょう。
2では、「絶望」を描きました。
主人公が最も死に近づき、幻覚症状に苛まれた章です。元彼氏との関係は修復不可能になり、主人公は発狂したり意識して自傷したりしました。ここに来て、クラスメート・オーレリアンが主人公の存在が大きくなります。オーレリアンは、主人公に「壊れる」ことを警告した人物でしたが、恐れたことが起きてしまいました。主人公は、これまで普通にできたことができなくなり、周囲(の声)に敏感になります。オーレリアンは主人公に寄り添いたいと思っていましたが、バッドエンドを招く要因になったともいえます。彼が忠告しなければ、彼女は何も知らないまま、元彼氏の望む通り命を絶っていた可能性が高いからです。その点は、オーレリアンも気づいて、以降の関わり方を変えています。
この章は、シナリオ通りに展開が進まないことが多くありました。本当だったら、主人公の心の崩壊は寸前で免れ、明るく前向きに生きるはずでした。しかし、実際の執筆では、主人公が死に突き進んで手を染めてしまいました。72話~75話にかけて、本当に死んでしまうのではないかと内心焦ったことを覚えています。軌道修正が大変でした。
オーレリアンは主人公を助けてきましたが、ときには裏目に出ることもありました。主人公は一度壊れてしまっているので、気持ちに乱れがあれば簡単に崩れる状態です。シナリオの逆方向に進み、ついにはオーレリアンの目の前でパニックになって2が終わります。
3では、「過去と再生」を描きました。
ここでは「主人公と元彼氏の出会い」が軸になります。初期アイデアの活用場面です。ふたりは、主人公の落としたマフラーがきっかけで仲良くなりました。元彼氏が随分と強引なことから、初対面で主人公を壊したいという願望があったかもしれません。ふたりは順調に仲良くなりましたが、元彼氏が主人公に迫ったところ、断られてしまいました。これに憤った元彼氏は怒り、彼女を傷つけると決め、操り人形師へと豹変しました。そのために、年上の女性と関係を持ったことが明かされています。それが、自らの破滅になるとは知らず、渡された白い粉で人生を棒に振りました。自業自得なのでこれ以上言うことはありません。
さらに、オーレリアンの過去も語られました。こちらは人物のところで詳しく書きます。
現在軸では、オーレリアンのおかげもあって、少しずつ人間らしさを取り戻した主人公がいます。クラブ活動を再開したり、友人と過ごす時間を大切にしたりなど、元彼氏と付き合う前までの日常を取り戻しつつありました。彼との思い出は否定せずに、隣にオーレリアンがいるという安心感も得ます。しかし、混乱状態に陥るリスクを常に抱え、息が苦しくなることもあります。一歩進んで一歩戻るイメージです。しっかりと成長しているのですが、実感しづらいのです。その点で言うと、主人公は完全に救われたとは言えません。
そして、物語はエンディングを迎えます。それぞれに合ったエンディングを用意しました。ここからはキャラクター編です。
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キャラクター
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・ローレンティア(主人公)
本作の主人公です。長女で、5歳下の自由奔放な妹がいます。苦しい経験を経て、自由と感情を手に入れました。そして、ブランケットを作ってオーレリアンに渡しました。
・オーレリアン(と家族)
オーレリアンは、ローレンティアを心配して助けた人です。基本的にひとりで行動していて群れることは苦手です。初期案では、猫や絵を描くことが好きという設定がありました。ESやJHS時代では相当ヤンチャしていたといいます。現在は理系クラスに所属しているので、頭はいいです。悪いことから足を洗っています。
オーレリアンが生まれたあとに両親は離婚しています。理由は本編で書きませんでしたが、母ユリシアが切り出したといいます。※不倫や喧嘩が原因ではありません。両親どちらかに非があったわけでもありません。
オーレリアンは、母、6歳年上の姉・セレスタリアと一緒に生活することになりました。
オーレリアンがESに通うころから、姉は思春期に入り反抗するようになります。母は手を焼いていました。そして、オーレリアンも反抗したことで、母の精神状態は悪化するばかりでした。
姉が成人して家を出ていっても、オーレリアンは一切変わりませんでした。JHSにもまともに行かず、遊んでばかり。母は精神的なストレスから、オーレリアンを殺したくなるほど思い詰めてしまいました。
母の本音や変わり果てた姿を見たことで、オーレリアンは目を覚まします。生活習慣を改め、必死に勉強して進学しました。さらに、将来の選択肢が多い理系クラスに進級しました。回復したふたりは仲良く暮らしています。
オーレリアンは壊れた姉や母を見ているので、クラスメートのローレンティアを放っておけませんでした。まだティーンで人生経験は豊富ではありませんが、彼のできるベストだったと思います。どのみちローレンティアは壊れる運命だったので、オーレリアンという救済者がいて幸運でした。ローレンティアが発狂したり傷つけたりと、予想外のことが多くオーレリアンと一緒に頭を抱えていました。また、ローレンティアが好きだからこそ、彼女の命を優先する存在として描きました。
・タヴィアン
特に言うことはありません。
・フラヴィアナ(妹)と家族
疲れ切った両親と、ソファーで寝転がりながらの戦闘ゲームが趣味の妹が主人公の家族です。両親は、娘のローレンティアにほとんどの家事を任せています。ただ、ローレンティアにかかる負担が大きく、妹を優先しています。彼女がいないと、家のことが何も手につかない様子を書きました。特に、怪我した娘を放って外に出る場面、父は立ち尽くし母は隠れたりする場面で、無力な親だと理解していただけたと思います。ローレンティアは、フラヴィアナしか娘として見ていないというシーンもありました「155話 娘」より。ローレンティアを殴ったり蔑んだりせず、まったく気にしない/見ていないという親です。ふたりは、強い虚無感に襲われ、物語が終わりました。
一方で、姉を散々馬鹿にしてきた妹は、2階から転落して意識不明というエンディングを迎えました。本当に救いようがない人なので、目を覚ましてもだれも得する人がいないのでは、と思いました。これ以上言うことはありません。
・噂話の好きな女子3人組
名前のない人たちです。主人公とオーレリアンのクラスメート。根も葉もない噂が大好きです。タヴィアンのように殴ったり、両親のように無関心だったりしたらわかりやすいのですが、噂を流す厄介な人たちです。ありもしないことをでっち上げて騒ぎます。彼女ちは責任をとるために自主退学しました。
---
エピソードについて
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当初書く予定がなかった追加エピソードです。まさか、28話も書くとは思いませんでした。アイデアが浮かんでからはあっという間でした。ジェットコースターのような激しい展開の物語です。
これまでアトラスとユリシアの離婚理由を曖昧にしていたのですが、「書くべきか」と思いました。
・展開について
・ユリシア
何をするにも不器用な女性です。
・アトラス
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最後に
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最後までお読みいただきありがとうございます。
次回作もお楽しみいただければ幸いです。
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