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第643話 不化骨は、私が守り抜く
第643話 不化骨は、私が守り抜く
華歳(ホワ・スイ)が意識を取り戻した瞬間、まず薛彩旗(シュエ・ツァイチー)を瞬間移動で路地の隅へと運び、そのままもう一度瞬間移動して黒霧の男の目前へと現れた。
黒霧の男は姜栩栩(ジャン・シュシュ)の桃木剣を避けるのに気を取られていたため反応が遅れ、気づいた時には、華歳の手が鉤爪のように変わり、その腕へと振り下ろされていた。
「ぐあああっ!」
黒鈴を握っていた腕が、無理やり引きちぎられる。
男は悲鳴を上げながら呪文を唱え、ちぎれた腕は瞬時に黒霧へと変化し、華歳へ絡みつこうとする。
だが華歳はまったく怯まず、その黒霧ごと乱暴に引き剥がし、先ほど自分を操ろうとした黒鈴を奪い取った。
――さっき、自分が動けなくなったのは、これのせいだ。
黒鈴は弾き飛ばされ、地面へ転がる。
その隙を逃さず、姜栩栩は桃木剣を引き戻し、同時に雷符を放った。
「太上有令、定斬雷霆――轟!」
詠唱が終わると同時に、華歳は気配を察して瞬時に後退する。
次の瞬間――
紫の雷が、天から叩き落とされた。
凄まじい雷光が黒霧の男を飲み込み、すべてを焼き尽くす。
やがて光が消えたとき、その場に残っていたのは――散りかけた一筋の黒霧だけだった。
姜栩栩はそれを見つめ、わずかに眉を寄せる。
やはり。
これは――申屠悟(シェントゥ・ウー)の時と同じ、黒霧の傀儡だ。
つまり、不化骨を狙う者はまだ背後にいる。
万尸陣の裏には、別の黒幕がいる。
申屠悟ひとりであの大陣を完成させることなど不可能だった。
九九人の陰女を集めるだけでも、一人では到底成し得ない。
――背後にいるのは、個人か、それとも組織か。
⸻
城西の一室。
黒霧の傀儡を破られた男は、突然血を吐き出した。
自分の黒霧が大きく削がれたのを感じ、顔を歪める。
「姜栩栩……また姜栩栩か……!」
かつて彼女の母により数名の長老を失い、
今度は彼女自身が、苦労して作り上げた不化骨を奪おうとしている。
――いっそ、生まれた瞬間に始末しておくべきだった。
そう呟きながら、男は血を拭い、しばし迷った後、組織へと連絡を入れた。
不化骨も黒骨鈴も奪われた以上、今回の失敗は重い。
その視線が、部屋のベッドへと向く。
そこには、ミイラのように包帯で巻かれた人物が横たわっていた。
「……これで多少は減刑されるといいがな」
⸻
一方。
黒霧の男が消えたのを確認し、薛彩旗はそっと物陰から出てきた。
地面に落ちた黒い鈴に気づき、思わず手を伸ばす。
「触らないで!」
姜栩栩の鋭い声。
その手が止まる。
華歳がすぐに近づき、彼女の脇を抱えて持ち上げ、その場から遠ざけた。
――あれは、危ない。
姜栩栩はすぐに前へ出て、空中に封印符を描き、それを黒鈴へと打ち込む。
さらに数枚の符で丁寧に包み、回収した。
すべてを終え、顔を上げると――
華歳が薛彩旗の手を引き、少し離れた場所でじっとこちらを見ていた。
どこか、叱られるのを待つ子供のように。
姜栩栩は一瞬、血を吐いていた男の姿を思い出し、唇を引き結ぶ。
だが次の瞬間には、薛彩旗の頭を優しく撫でた。
「怖かった?」
薛彩旗は少し驚いたように顔を上げ、やがて目を潤ませながら首を振る。
「叔叔がいるから、怖くない」
そして、ふと不安げに尋ねる。
「叔叔、人を殺しちゃったの?もう契約できないの?」
その言葉に、華歳もまた姜栩栩を見る。
姜栩栩は二人の視線を受け、静かに言った。
「誰が殺したって言った?」
「……まだ死んでない」
少なくとも、今は。
人が死んでいないなら――殺人にはならない。
その一言で、二人の目に光が戻る。
⸻
そのとき。
足音とともに、褚北鶴(チュ・ベイホー)が現れた。
華歳は無意識に背筋を伸ばし、頭を下げる。
姜栩栩は彼を見る。
「処理は終わった?」
「ああ」
頷いた後、彼は続けた。
「ただし、京市の安全局に情報が回った。不化骨が人を傷つけた件だ。追跡班がこちらに向かっている」
理由は明白だった。
現地の隊員が、上に無断で報告したのだ。
姜栩栩はそれを聞いても、特に驚かなかった。
「来るのは当然ね」
穢気が広がれば、追跡されるのは避けられない。
だが――
「このまま引き渡す気はない」
彼女は振り返り、華歳に言う。
「今すぐ別荘に戻る」
褚北鶴が視線を向ける。
「つまり――」
「来る前に契約を終わらせる」
契約さえ成立すれば、安全局も強制的に解除はできない。
約束した。
彼に、普通に生きる道を与えると。
そして、薛彩旗を養わせると。
「不化骨は――私が守る」
⸻
夕暮れ。
別荘の庭では、すでに鹿南星(ルー・ナンシン)が契約の準備を整えていた。
四方を囲む巨大な黄幡。
中央には契約陣。
四隅には供物。
本来なら、最適な時刻は夜十一時。
だが、今は待てない。
鹿南星は緊張した面持ちで立っている。
姜栩栩は彼女を見て言う。
「無理なら、私がやる」
彼女なら、霊力で強引に契約を押さえ込める。
だが――
鹿南星は首を振った。
「できる!」
その目には、強い決意。
「今日こそ、絶対に成功させる!」
「光宗耀祖のチャンスなんだから!」
姜栩栩は小さく息をつき、頷いた。
華歳を陣へと導き、椅子を二つ用意する。
そして――
桃木剣を地に立て、褚北鶴とともに左右に座る。
まるで、守護する二柱のように。
――今日は、誰が来ようと。
この契約を、邪魔させはしない。
⸻
1. 不化骨(ふかこつ)
尸が極限まで変異した存在。強大な穢気を持ち、通常の術や法則が通じにくい。
2. 穢気(えき)
邪気・陰気の一種。生者や霊体に悪影響を与える負のエネルギー。
3. 万尸陣(ばんしじん)
多数の死体や陰女を用いて構築される禁術級の大規模陣法。極めて強力な穢気を生む。
4. 陰女(いんじょ)
陰の気を強く持つ女性。邪術や陣法の材料として利用されることがある。
5. 桃木剣(とうぼくけん)
邪を祓う力を持つ霊具。雷法や除魔術と併用されることが多い。
6. 雷符(らいふ)
雷の力を召喚する符。強力な破邪・滅殺効果を持つ。
7. 封印符(ふういんふ)
対象の霊力・呪物の力を封じるための符。
8. 黒骨鈴(こっこつれい)
穢気を帯びた呪具。不化骨や尸を操るために使用される危険な道具。
9. 傀儡(くぐつ)
術者の意志で動かされる分身・人形。本体と繋がりを持つため、破壊されると術者にも影響が及ぶ。
10. 契約(けいやく)/鬼契・尸鬼契
霊体や尸と結ぶ制約関係。行動制限や従属関係を生む一方、共存を可能にする術式。
華歳(ホワ・スイ)が意識を取り戻した瞬間、まず薛彩旗(シュエ・ツァイチー)を瞬間移動で路地の隅へと運び、そのままもう一度瞬間移動して黒霧の男の目前へと現れた。
黒霧の男は姜栩栩(ジャン・シュシュ)の桃木剣を避けるのに気を取られていたため反応が遅れ、気づいた時には、華歳の手が鉤爪のように変わり、その腕へと振り下ろされていた。
「ぐあああっ!」
黒鈴を握っていた腕が、無理やり引きちぎられる。
男は悲鳴を上げながら呪文を唱え、ちぎれた腕は瞬時に黒霧へと変化し、華歳へ絡みつこうとする。
だが華歳はまったく怯まず、その黒霧ごと乱暴に引き剥がし、先ほど自分を操ろうとした黒鈴を奪い取った。
――さっき、自分が動けなくなったのは、これのせいだ。
黒鈴は弾き飛ばされ、地面へ転がる。
その隙を逃さず、姜栩栩は桃木剣を引き戻し、同時に雷符を放った。
「太上有令、定斬雷霆――轟!」
詠唱が終わると同時に、華歳は気配を察して瞬時に後退する。
次の瞬間――
紫の雷が、天から叩き落とされた。
凄まじい雷光が黒霧の男を飲み込み、すべてを焼き尽くす。
やがて光が消えたとき、その場に残っていたのは――散りかけた一筋の黒霧だけだった。
姜栩栩はそれを見つめ、わずかに眉を寄せる。
やはり。
これは――申屠悟(シェントゥ・ウー)の時と同じ、黒霧の傀儡だ。
つまり、不化骨を狙う者はまだ背後にいる。
万尸陣の裏には、別の黒幕がいる。
申屠悟ひとりであの大陣を完成させることなど不可能だった。
九九人の陰女を集めるだけでも、一人では到底成し得ない。
――背後にいるのは、個人か、それとも組織か。
⸻
城西の一室。
黒霧の傀儡を破られた男は、突然血を吐き出した。
自分の黒霧が大きく削がれたのを感じ、顔を歪める。
「姜栩栩……また姜栩栩か……!」
かつて彼女の母により数名の長老を失い、
今度は彼女自身が、苦労して作り上げた不化骨を奪おうとしている。
――いっそ、生まれた瞬間に始末しておくべきだった。
そう呟きながら、男は血を拭い、しばし迷った後、組織へと連絡を入れた。
不化骨も黒骨鈴も奪われた以上、今回の失敗は重い。
その視線が、部屋のベッドへと向く。
そこには、ミイラのように包帯で巻かれた人物が横たわっていた。
「……これで多少は減刑されるといいがな」
⸻
一方。
黒霧の男が消えたのを確認し、薛彩旗はそっと物陰から出てきた。
地面に落ちた黒い鈴に気づき、思わず手を伸ばす。
「触らないで!」
姜栩栩の鋭い声。
その手が止まる。
華歳がすぐに近づき、彼女の脇を抱えて持ち上げ、その場から遠ざけた。
――あれは、危ない。
姜栩栩はすぐに前へ出て、空中に封印符を描き、それを黒鈴へと打ち込む。
さらに数枚の符で丁寧に包み、回収した。
すべてを終え、顔を上げると――
華歳が薛彩旗の手を引き、少し離れた場所でじっとこちらを見ていた。
どこか、叱られるのを待つ子供のように。
姜栩栩は一瞬、血を吐いていた男の姿を思い出し、唇を引き結ぶ。
だが次の瞬間には、薛彩旗の頭を優しく撫でた。
「怖かった?」
薛彩旗は少し驚いたように顔を上げ、やがて目を潤ませながら首を振る。
「叔叔がいるから、怖くない」
そして、ふと不安げに尋ねる。
「叔叔、人を殺しちゃったの?もう契約できないの?」
その言葉に、華歳もまた姜栩栩を見る。
姜栩栩は二人の視線を受け、静かに言った。
「誰が殺したって言った?」
「……まだ死んでない」
少なくとも、今は。
人が死んでいないなら――殺人にはならない。
その一言で、二人の目に光が戻る。
⸻
そのとき。
足音とともに、褚北鶴(チュ・ベイホー)が現れた。
華歳は無意識に背筋を伸ばし、頭を下げる。
姜栩栩は彼を見る。
「処理は終わった?」
「ああ」
頷いた後、彼は続けた。
「ただし、京市の安全局に情報が回った。不化骨が人を傷つけた件だ。追跡班がこちらに向かっている」
理由は明白だった。
現地の隊員が、上に無断で報告したのだ。
姜栩栩はそれを聞いても、特に驚かなかった。
「来るのは当然ね」
穢気が広がれば、追跡されるのは避けられない。
だが――
「このまま引き渡す気はない」
彼女は振り返り、華歳に言う。
「今すぐ別荘に戻る」
褚北鶴が視線を向ける。
「つまり――」
「来る前に契約を終わらせる」
契約さえ成立すれば、安全局も強制的に解除はできない。
約束した。
彼に、普通に生きる道を与えると。
そして、薛彩旗を養わせると。
「不化骨は――私が守る」
⸻
夕暮れ。
別荘の庭では、すでに鹿南星(ルー・ナンシン)が契約の準備を整えていた。
四方を囲む巨大な黄幡。
中央には契約陣。
四隅には供物。
本来なら、最適な時刻は夜十一時。
だが、今は待てない。
鹿南星は緊張した面持ちで立っている。
姜栩栩は彼女を見て言う。
「無理なら、私がやる」
彼女なら、霊力で強引に契約を押さえ込める。
だが――
鹿南星は首を振った。
「できる!」
その目には、強い決意。
「今日こそ、絶対に成功させる!」
「光宗耀祖のチャンスなんだから!」
姜栩栩は小さく息をつき、頷いた。
華歳を陣へと導き、椅子を二つ用意する。
そして――
桃木剣を地に立て、褚北鶴とともに左右に座る。
まるで、守護する二柱のように。
――今日は、誰が来ようと。
この契約を、邪魔させはしない。
⸻
1. 不化骨(ふかこつ)
尸が極限まで変異した存在。強大な穢気を持ち、通常の術や法則が通じにくい。
2. 穢気(えき)
邪気・陰気の一種。生者や霊体に悪影響を与える負のエネルギー。
3. 万尸陣(ばんしじん)
多数の死体や陰女を用いて構築される禁術級の大規模陣法。極めて強力な穢気を生む。
4. 陰女(いんじょ)
陰の気を強く持つ女性。邪術や陣法の材料として利用されることがある。
5. 桃木剣(とうぼくけん)
邪を祓う力を持つ霊具。雷法や除魔術と併用されることが多い。
6. 雷符(らいふ)
雷の力を召喚する符。強力な破邪・滅殺効果を持つ。
7. 封印符(ふういんふ)
対象の霊力・呪物の力を封じるための符。
8. 黒骨鈴(こっこつれい)
穢気を帯びた呪具。不化骨や尸を操るために使用される危険な道具。
9. 傀儡(くぐつ)
術者の意志で動かされる分身・人形。本体と繋がりを持つため、破壊されると術者にも影響が及ぶ。
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