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屋敷に戻ってからもローイが私を離してくれることはなく、その夜わたしはローイと過ごすこととなったのだった。
目が覚めて、ベッドの横のドレスを見ると無造作に放り投げられている。
それがなんだか寂しい気持ちになって見ていた。
「……。」
すると突然ローイが、私の選んだドレスを魔法で燃やしてしまったのだ。
せっかく自分で選んだドレスを燃やされてやりきれない思いになった。
「どうしてこんな事をするの!」
ローイの顔を見て抵抗すると、ローイはわたしを抱き寄せて口付けしてきた。
「他の男が触れたものなんて持つんじゃない!」
それから数日、ローイは離してくれなかった。
ローイに抱き寄せられると、今まで我慢してきた想いが弾けてしまう。
抵抗の言葉を投げかけても、気持ちは正直なもので受け入れてしまう。
ローイもそれがわかるのか何も言わない。
唯、私の名前を優しく呼ぶだけだった。
それからローイは、屋敷の仕事を私の部屋で済ませて私からひと時も離れようとしなかった。
それが嬉しくてこの時間が続いて欲しいと思ってしまう。
自分は相当重症なんだなと呆れていた。
でも、疑問も出てくる。
ローイとこれだけ一緒にいれば、一緒にいた女性が何かしら動きを見せてくるはずなのにその動きがない。
ローイも隣で書き物をして過ごしている。
私はローイには疑問を投げかけた。
「ローイ、あなたの大切な人のところに行かなくていいの?」
私の問いかけにローイはわたしの元に近寄ると、わたしを抱き寄せた。
「リチア、僕は君が好きだよ。もう少しだけ僕を待っていてくれ。」
そういうと、ローイはわたしをキツく抱きしめた。
まるで、わたしが離れるのをすがるように感じた。
ローイがようやく離してくれたのは、この話をした翌日の事だった。
あれだけ一緒にいてくれたのに、ローイはまたあの女性と一緒にいる。
他の使用人に女性の事を聞いたけれど、誰も名前すら知るものはいなかった。
手伝いのために部屋に入っても、断られてしまい、誰も何もわからないという。
最初に思った通り何かあるのだと思い、わたしはあいてにすることなく、自分のすべき事に専念した。
それからひと月過ぎた頃、ケイン様がわたしに話しかけてきた。
「合格だ。」
「え…?」
突然、部屋に入ってくるとケイン様はそういった。
あっけに取られてケイン様を見ると、笑顔でこちらを見てきた。
ケイン様の笑顔を始めて見た気がする。
「ケイン様…どういう事でしょ…。」
ケイン様は優しい笑みを浮かべて口を開いた。
目が覚めて、ベッドの横のドレスを見ると無造作に放り投げられている。
それがなんだか寂しい気持ちになって見ていた。
「……。」
すると突然ローイが、私の選んだドレスを魔法で燃やしてしまったのだ。
せっかく自分で選んだドレスを燃やされてやりきれない思いになった。
「どうしてこんな事をするの!」
ローイの顔を見て抵抗すると、ローイはわたしを抱き寄せて口付けしてきた。
「他の男が触れたものなんて持つんじゃない!」
それから数日、ローイは離してくれなかった。
ローイに抱き寄せられると、今まで我慢してきた想いが弾けてしまう。
抵抗の言葉を投げかけても、気持ちは正直なもので受け入れてしまう。
ローイもそれがわかるのか何も言わない。
唯、私の名前を優しく呼ぶだけだった。
それからローイは、屋敷の仕事を私の部屋で済ませて私からひと時も離れようとしなかった。
それが嬉しくてこの時間が続いて欲しいと思ってしまう。
自分は相当重症なんだなと呆れていた。
でも、疑問も出てくる。
ローイとこれだけ一緒にいれば、一緒にいた女性が何かしら動きを見せてくるはずなのにその動きがない。
ローイも隣で書き物をして過ごしている。
私はローイには疑問を投げかけた。
「ローイ、あなたの大切な人のところに行かなくていいの?」
私の問いかけにローイはわたしの元に近寄ると、わたしを抱き寄せた。
「リチア、僕は君が好きだよ。もう少しだけ僕を待っていてくれ。」
そういうと、ローイはわたしをキツく抱きしめた。
まるで、わたしが離れるのをすがるように感じた。
ローイがようやく離してくれたのは、この話をした翌日の事だった。
あれだけ一緒にいてくれたのに、ローイはまたあの女性と一緒にいる。
他の使用人に女性の事を聞いたけれど、誰も名前すら知るものはいなかった。
手伝いのために部屋に入っても、断られてしまい、誰も何もわからないという。
最初に思った通り何かあるのだと思い、わたしはあいてにすることなく、自分のすべき事に専念した。
それからひと月過ぎた頃、ケイン様がわたしに話しかけてきた。
「合格だ。」
「え…?」
突然、部屋に入ってくるとケイン様はそういった。
あっけに取られてケイン様を見ると、笑顔でこちらを見てきた。
ケイン様の笑顔を始めて見た気がする。
「ケイン様…どういう事でしょ…。」
ケイン様は優しい笑みを浮かべて口を開いた。
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