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16 嫌われ者
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天蓋付きのベッドで目覚めた。隣には誰もいない。ぼんやりした思考のまま起きあがろうとして、腰に走る痛みで断念した。顔が熱くなる。枕に突っ伏した。
あられもない嬌声を上げさせられ、限界まで広げられて奥深くまで抉られた。あんな夜は知らない。あんな強引なくせに惹かれてしまうような手管なんて知らない。同じ男なのに。同じ行為をして来た筈なのに。絶対に同じじゃない。かつてのお相手に謝りたくなるほど、よすぎて何度泣かされた事か。
体が清められている。起き上がれないから諦めた。そんなの想定済みなんだろう。だいたいモノのサイズが違う。あんなの受け入れたら普通は裂ける。媚薬的なものを使用された、弛緩させる効果のあるものだろう。癖になったら機能として果たせなくなる予感がして怖い。何度も続けては無理だ。
「大丈夫か? 今日はゆっくり休め。食事は部屋に運ばせよう」
首筋にキスされる。
見上げればもう着替えているハーツの姿がある。
「そうさせてもらうよ」
溜息混じりに言うと、優しい笑みを浮かべる。
「愛してる」
頬にキスされてたてがみにくすぐられる。直に触ったたてがみの感触を思い出した。愛してるは昨夜も何度も言われた。そう言ってもらえるくらいには、この体を気に入ってくれたのだろうと思う。痩せて肋が浮いているけど、受け入れる事は出来た。大量の精液を奥に受けたのも覚えている。未だに奥にある気がするし、なんなら入ってる気もする。
「行って来る。夕食は一緒に取ろう」
それには頷き返して、名残惜しそうに髪を撫でて行った。ドアを出て行くまで見送って、交代で黒服の執事が入って来て、サイドテーブルに朝食と飲み物を用意して出て行った。
至れり尽くせりだ。でも未だに処遇は明かされていない。飽きられたら捨てられる気がしている。だってあんな高級な獣人なんだ。こんな30歳のおじさんなんて相手にせずに、もっと若くて見目の良い人を手に入れられる。知っているマサキとかトオルとか。良いに決まっている。
ハーツの従者は皆人だ。もし可能性があるのなら、従業員として働くのも良いな。雑用とか庭作業とか、いろいろありそうだ。でもここには爬虫類の獣人もいるのか。ハーツの領地にはいないよね? いたら会いたくない。たとえ暴力を振るった獣人ではないとしても、見るだけで思い出してしまうから嫌だ。
ぼんやりと庭を見る。中庭なのだろうか、向かいにも建物がある。十字に切った白い道があって、中央に噴水がある。芝生に白い花が咲いている。小さな鳥が飛んでいる。普通の光景の普通の日常。いつまでこうしていられるのかな、と思う。
ドアが開く。ノックの音が聞こえなかったな、ぼんやりしていたからかなと思っていると、早足で近づいて来た人が薄いカーテンをガッと開けてシーツを引っ張った。
「まだいたの?」
と冷たく言われ、反対側へ落ちるように降りた。腰が立たない。身勝手にシーツを剥がし、布団をバサバサする。埃でゴホゴホしていたらベランダへ追いやられた。部屋の掃除が始まる。邪魔だったんだ、仕方がない。
獣人語が聞こえて来る。彼らは日本語と獣人語を使い分けている。でも分かる。冷めた視線が時折こちらを向いて、嘲笑うから、馬鹿にしているか文句を言っているかのどちらかだ。
「人ごときがいい気になるな」
最後に聞こえた日本語だ。おかしいな、彼らも人なのでは?
良くわからないが、彼らに嫌われている事だけは理解した。
あられもない嬌声を上げさせられ、限界まで広げられて奥深くまで抉られた。あんな夜は知らない。あんな強引なくせに惹かれてしまうような手管なんて知らない。同じ男なのに。同じ行為をして来た筈なのに。絶対に同じじゃない。かつてのお相手に謝りたくなるほど、よすぎて何度泣かされた事か。
体が清められている。起き上がれないから諦めた。そんなの想定済みなんだろう。だいたいモノのサイズが違う。あんなの受け入れたら普通は裂ける。媚薬的なものを使用された、弛緩させる効果のあるものだろう。癖になったら機能として果たせなくなる予感がして怖い。何度も続けては無理だ。
「大丈夫か? 今日はゆっくり休め。食事は部屋に運ばせよう」
首筋にキスされる。
見上げればもう着替えているハーツの姿がある。
「そうさせてもらうよ」
溜息混じりに言うと、優しい笑みを浮かべる。
「愛してる」
頬にキスされてたてがみにくすぐられる。直に触ったたてがみの感触を思い出した。愛してるは昨夜も何度も言われた。そう言ってもらえるくらいには、この体を気に入ってくれたのだろうと思う。痩せて肋が浮いているけど、受け入れる事は出来た。大量の精液を奥に受けたのも覚えている。未だに奥にある気がするし、なんなら入ってる気もする。
「行って来る。夕食は一緒に取ろう」
それには頷き返して、名残惜しそうに髪を撫でて行った。ドアを出て行くまで見送って、交代で黒服の執事が入って来て、サイドテーブルに朝食と飲み物を用意して出て行った。
至れり尽くせりだ。でも未だに処遇は明かされていない。飽きられたら捨てられる気がしている。だってあんな高級な獣人なんだ。こんな30歳のおじさんなんて相手にせずに、もっと若くて見目の良い人を手に入れられる。知っているマサキとかトオルとか。良いに決まっている。
ハーツの従者は皆人だ。もし可能性があるのなら、従業員として働くのも良いな。雑用とか庭作業とか、いろいろありそうだ。でもここには爬虫類の獣人もいるのか。ハーツの領地にはいないよね? いたら会いたくない。たとえ暴力を振るった獣人ではないとしても、見るだけで思い出してしまうから嫌だ。
ぼんやりと庭を見る。中庭なのだろうか、向かいにも建物がある。十字に切った白い道があって、中央に噴水がある。芝生に白い花が咲いている。小さな鳥が飛んでいる。普通の光景の普通の日常。いつまでこうしていられるのかな、と思う。
ドアが開く。ノックの音が聞こえなかったな、ぼんやりしていたからかなと思っていると、早足で近づいて来た人が薄いカーテンをガッと開けてシーツを引っ張った。
「まだいたの?」
と冷たく言われ、反対側へ落ちるように降りた。腰が立たない。身勝手にシーツを剥がし、布団をバサバサする。埃でゴホゴホしていたらベランダへ追いやられた。部屋の掃除が始まる。邪魔だったんだ、仕方がない。
獣人語が聞こえて来る。彼らは日本語と獣人語を使い分けている。でも分かる。冷めた視線が時折こちらを向いて、嘲笑うから、馬鹿にしているか文句を言っているかのどちらかだ。
「人ごときがいい気になるな」
最後に聞こえた日本語だ。おかしいな、彼らも人なのでは?
良くわからないが、彼らに嫌われている事だけは理解した。
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