24 / 39
24 帰宅
しおりを挟む
男同士で付き合うと、友達を交えた時の普通が難しい。だからと言って告げるのが誠意とは限らないし、仕方がない事と割り切っても罪悪感は残る。どうしたものか、判断が難しい。
ハルたちは駐車場近くで話していたし、五條は応援に来てくれた友達や女の子の所に行って話している。俺は五條に帰ると告げて、さっさと抜けて来た。降りた場所でハルと待ち合わせているけど、ハルはまだ来ないと思う。降りた場所を越えてゆっくり駅までの道を歩いている。街灯が等間隔に並んでいて、遠くに車のテールランプと街の灯りが見える。空には細い月と星が出ていて、もうすぐ夏が来るんだなって、なんとなく思った。ゆっくり車が近づいて来て、停まる。後部座席のドアを開けて荷物を入れると助手席に乗った。
「お疲れ」
ハルの言葉にお疲れ~と返して、シートに背を預ける。
「反省会とか飲み会とか、良かった?」
試合後は大抵、反省会と銘打った飲み会がある。たぶん他のメンバーは集まる予定になっていると思う。
「今日はユウキ優先だから」
爽やかに笑んだ横顔。ハル目当ての女の子もいたと思う。ごめんって思いながら、優先されている事を嬉しく思っている。
「スパイクの言い訳の為だろ?」
「あーそう、それ、俺がホストやってた話。変に誤解してない?」
「別に。そうなんだ~程度だけど?」
「そう?」
一旦、話が途切れる。ハルの車の中はいい匂いがする。自分の汗くさい匂いも気にならなくて良い。心地よい疲れと車の振動で、うとうとしていたらしい。
「ユウキ、着いたよ」
ハルの言葉で目を覚まして、一瞬、何してたか分からなくてハルを見て、外を見る。ハルのマンションの地下駐車場だった。
「あれ? 俺、帰る予定……」
「寝るから悪い」
ハルにニヤッと笑まれて、助手席のドア開けられて、荷物を持たされた。あくびをしながら駐車場内を歩いてエレベーターに乗る。
「自分の家に帰るつもりだったんだけど」
ぶつぶつ言ってみてもすでにハルのマンションの中だ。シャワーも浴びずに電車に乗りたくないし、帰宅ラッシュの時間なんて絶対に気分が悪くなる。
「風呂、先に入って良いよ」
昨日と夜に着ていた服が乾燥機から出て来る。いつの間に回収されて洗われたのだろう。用意周到っていうか下着まで洗われてる。これは策略的再お泊まり計画か?
「ありがとう」
受け取って浴室に行く。お湯も自動で入れられている。泡なしの普通のお湯。こちらは一緒に入る予定にされていなかった様子だ。疲れたからゆっくり入ってって事? なんだろう、この至れり尽くせりのゆったり感は。ハルの優しさを感じながら、ゆっくりお風呂に浸かった。
ハルたちは駐車場近くで話していたし、五條は応援に来てくれた友達や女の子の所に行って話している。俺は五條に帰ると告げて、さっさと抜けて来た。降りた場所でハルと待ち合わせているけど、ハルはまだ来ないと思う。降りた場所を越えてゆっくり駅までの道を歩いている。街灯が等間隔に並んでいて、遠くに車のテールランプと街の灯りが見える。空には細い月と星が出ていて、もうすぐ夏が来るんだなって、なんとなく思った。ゆっくり車が近づいて来て、停まる。後部座席のドアを開けて荷物を入れると助手席に乗った。
「お疲れ」
ハルの言葉にお疲れ~と返して、シートに背を預ける。
「反省会とか飲み会とか、良かった?」
試合後は大抵、反省会と銘打った飲み会がある。たぶん他のメンバーは集まる予定になっていると思う。
「今日はユウキ優先だから」
爽やかに笑んだ横顔。ハル目当ての女の子もいたと思う。ごめんって思いながら、優先されている事を嬉しく思っている。
「スパイクの言い訳の為だろ?」
「あーそう、それ、俺がホストやってた話。変に誤解してない?」
「別に。そうなんだ~程度だけど?」
「そう?」
一旦、話が途切れる。ハルの車の中はいい匂いがする。自分の汗くさい匂いも気にならなくて良い。心地よい疲れと車の振動で、うとうとしていたらしい。
「ユウキ、着いたよ」
ハルの言葉で目を覚まして、一瞬、何してたか分からなくてハルを見て、外を見る。ハルのマンションの地下駐車場だった。
「あれ? 俺、帰る予定……」
「寝るから悪い」
ハルにニヤッと笑まれて、助手席のドア開けられて、荷物を持たされた。あくびをしながら駐車場内を歩いてエレベーターに乗る。
「自分の家に帰るつもりだったんだけど」
ぶつぶつ言ってみてもすでにハルのマンションの中だ。シャワーも浴びずに電車に乗りたくないし、帰宅ラッシュの時間なんて絶対に気分が悪くなる。
「風呂、先に入って良いよ」
昨日と夜に着ていた服が乾燥機から出て来る。いつの間に回収されて洗われたのだろう。用意周到っていうか下着まで洗われてる。これは策略的再お泊まり計画か?
「ありがとう」
受け取って浴室に行く。お湯も自動で入れられている。泡なしの普通のお湯。こちらは一緒に入る予定にされていなかった様子だ。疲れたからゆっくり入ってって事? なんだろう、この至れり尽くせりのゆったり感は。ハルの優しさを感じながら、ゆっくりお風呂に浸かった。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる