あの~、ちょっといいですか?

佐土原いづる

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帝都脱出編

見たかった顔

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「お前が影でコソコソ動いているのは知っていたぞ、ハイウェル」

「くっ!」

まさか、バレていたのか!? ハイウェルさんの方を見ると厳しそうな表情をしている

「国王陛下! なぜ救世主を殺そうとするのです!」

「何度も言っているだろう。救世主など必要ない、災厄はこの国の力で祓ってみせる」

「わかっていただけないのですね、、」

「せっかくの機会だ。反乱分子はここで全員処分する」

警備兵が国王の前に出てきて、剣や槍を構える

「どうするんです?」

「戦うしかないだろう。まだ君は力が発揮できない、なるべく私の後ろ側にいるんだ。もし敵が追ってきたら逃げてくれ」

「わかりました!」



「やれ!」

国王の一声で警備兵がハイウェルさんに突っ込んできた

すごい、うまいこと敵の攻撃を受け流している。こんな時にただ見ていることしかできないのが悔やまれる。でも、このままだとジリ貧に見える

少しでも彼らの気を逸らせないものか

俺は警備兵がハイウェルさんに夢中になっている隙をついて国王のところに走り出した

「おらああ!!!」

国王がこっちを見た

警備兵の数人がすかさずこっちに走ってきた

はなっから国王に攻撃しようなんて思っていない。そのまま向きを変えてひたすら逃げる

ハイウェルさんの方を見ると2人ほど警備兵を倒していた

「エンシ殿! こっちに来い!」

追っかけてきている兵士を引き連れてハイウェルさんに近づく

「はぁ!」

ハイウェルさんが剣を大きく振ると衝撃波のようなものが発生し後ろの兵士を吹っ飛ばした

「よし!」

下手すると足を引っ張りかねないことをしちゃったけど結果オーライ!

「ぐぅ!」

ハイウェルさんが振り下ろされた剣を左手で受け、血が垂れている

全然結果オーライじゃねぇ!

どうしようどうしよう、、



「エンシ!!!」

顔を上げると待ちに待った人がそこにいた

「アーヤ!!!」

その場にいた全員がアーヤの方を向いた

「今だ!!」

ハイウェルさんが叫ぶと1人の警備兵が兜を外し顔を出した

「ジンダ! エンシ殿を頼む!」

「はっ!」

その兵士が俺に近づいてくる

「今のうちに行きましょう!救世主!」

「なに!!」国王が叫ぶ

「あなたが気づいていることに気づいてないとでも思ったか!」

ジンダと呼ばれた兵士が俺の前を先導し、アーヤの下へ走る

「絶対に救世主を行かすな!」

ハイウェルさんの相手をしていた兵士がみんな俺たちを止めるために動き出した

「おお!!」

ハイウェルさんの決死の衝撃波が道を開く

「私もここで食い止めます! 後はうまくやってくださいね!」

俺にそう言うとジンダさんが俺をアーヤの方に突き飛ばした

倒れた俺をアーヤが引き上げる

「行こう!!」アーヤが叫ぶ

身体がズキズキ痛むけど、なりふり構わずアーヤに手を引かれながら走る

日差しがまぶしい、外に出るとこっちを呼ぶ声が聞こえる

「アーヤ!!」

「エンシさん!!」

「早く乗ってください!」

頭がくらくらして視界が定まらないけれど、体をいろんな所から押されて人力車の中に倒れこむ



そのまま意識を失ってしまった



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