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片思いフレンズ 第3章
Thank you for your love.
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「大丈夫……私たちは、カンタンにやられません! 」
自信満々にそう言う白鳥は、何よりも頼もしく見えた。
「奥の手です! 『身体強制究極化第三』! 」
赤い長方形の魔法陣が、白く光りながら白鳥を通過した。
「『駆け抜ける黄金の矢』! 」
工藤が放った矢が、開戦の火蓋を叩き切った。魔人2人組には避けられたが、
「『マジックバスター・シャイニングバースト』! 」
早瀬の放つ、光弾にも見える弾が魔人共を襲った。
立花は無言のまま、いつの間にかかざしていたを振り下ろす。
すると、魔人2人組の上からでかいコンクリートの塊が落ちてきた。光の爆煙があがる。が、モクモクマンがバリアを周りに貼っていたようだ。2人組は無傷で落ちてきた。
その時、望月並のスピードで2人の背後に白鳥が襲いかかった。両足を大きく広げて2人を左右に蹴り飛ばす。
着地の瞬間、白鳥はくそロン毛を蹴り飛ばした方向に向かった。それを確認した早瀬と立花は、モクモクマンの方向に向き直った。工藤は白鳥の援護に向かう。
モクモクマンは素早く起き上がったが、早瀬の向ける銃口を見て後ろに飛び退いた。そして早瀬のマシンガンを、早瀬の周りをグルグルと回りながら避けていた。
くそロン毛は白鳥を引力で引き寄せ、体勢を崩させながら斥力(だったっけ)で吹き飛ばす。ドヤっとしたところに工藤の黄金の矢が飛んできた。
早瀬の周りをグルグルと走って弾を避けるモクモクマン。
立花がそこに向かって手をかざし、地面を隆起させたり陥没させたりしてモクモクマンの進路を妨害している。しかしモクモクマンは隆起した地面に飛び乗り、そこから降りて一気に早瀬を狙った。
なんとか攻撃を避けて、マシンガンで応戦する早瀬だが、隆起した地面に次々と飛び移って避けながら攻撃するモクモクマンに苦戦していた。立花は隆起した地面の側面を、全てミサイルに変えてモクモクマンに放った。
正恩がいたら発狂するんじゃねえかな?
地面から早瀬に向かって飛び降りようとしたモクモクマン。
ミサイルが近づいた瞬間、ヤツの体が黒く光った。ミサイルはモクモクマンの体に届く前に全て爆発し、爆炎に照らされながら、モクモクマンは立花に標的を変えてきた。
くそロン毛は体がスライムにでもなったかのようにスルスルと黄金の矢を避けていた。そこに猛スピードで来た白鳥がくそロン毛の足を横ナギで蹴る。
体勢を崩されたくそロン毛は両腕を使って空中に大ジャンプし、白鳥に引力を向けた。
くそロン毛の元に、あっという間に引き寄せられてしまった白鳥。だが、今度は体勢を保ったままだ。白鳥を引き寄せてる手を払い、腹のど真ん中に渾身のパンチをお見舞いした。
勢いのまま落ちてくるくそロン毛が地面に落ちる寸前、工藤が黄金の矢を放つ。
これがリアル着地狩りか。ゲーム内ではキルを取りやすいが、リアルではどうだろうか。く
そロン毛は地面に向かって手をかざし、ちょっとだけ上昇し、黄金の矢を避けた。斥力ってヤツを使ったんだろう。
ここまでみんなの戦いを観戦してきた俺だが、俺だってなんかしなくっちゃなぁ。波紋を主人公に渡すなんて手も考えたが、主人公って誰だよ。あと、俺は波紋を習得してねえし。
あいつらの戦いに手を貸そうかと思ったが、あの戦いにはついていけそうもない。
戦うべきか……。
それとも三好を助けるため、コイツらを置き去りにするか……。
未来の自分の言葉を思い返した俺は、三好を助けるため、望月の元へ向かうため、全速力で走り出した。
柱みたいになってる所はよじ登り、走れるところは全速力だ。
途中魔人に何度か遭遇したが、光の国並にガバガバな警備だ。テキトーに相手して逃げることくらい、立花のカードを使えば楽な話だ。
ザルみたいな警備を突破してしばらくすると、望月の姿が見えた。どうやら目的地に辿り着いたようだ。
「マスター! ちょっと手伝って! 」
言われるがままに望月の元へと向かった。望月は自慢のプラスエネルギーで三好を引っ張り出そうとしていたが、
「どれだけプラスエネルギーを込めても引っ張り出せないんだよ~。マスター、一緒に引っ張って! 」
と、言うことらしい。
プラスエネルギーで引っ張るってのは、家にいる時に立花から言われた、三好を助ける唯一の方法だ。望月のプラスエネルギーで引っ張り出せないってのは、そりゃあもうハンパじゃないくらいのマイナスエネルギーが三好の体を覆っているのだろう。
ポジティブなことを考えればいいんだっけ?
よし、西田をカツアゲして、1万円ゲットしたってシチュエーションを想像しよう。
日頃の恨みを込めて、アイツにカツアゲ出来たことへの喜びを妄想ながらに噛み締めながら、俺は三好を引っ張った。
「ィギァ……! 」
声にもならない声を出しながら全力で引っ張る。
「あっ! マスター! 今ちょこっとだけ動いた! この調子ならいけるよ! 」
この調子なら何日かかることやら。
ワキで応援に徹し始めた望月に手伝うよう要請しつつ、もう一度引っ張ってみる。
てか、望月が手伝えって言ったよな?
「ぅギギギ……」
ダメだ。さっきの方が動いてくれたくらいだ。
「マスター! ポジティブなことを考えるんだよ。前向きな気持ちになれることを。すっごく楽しくなれることを! 」
言われなくてもそうしてるさ。西田をカツアゲなんて出来たら、さぞかしめちゃくちゃ楽しいだろう。
「大切なのは気持ちだよ、マスター。力じゃなくて気持ちなの。今この場所でも、ウキウキできるくらい楽しいことを思い浮かべるんだよ! そうしたらきっと三好さんだって助けられる! あ、でもね、エッチなこと考えちゃダメだよ。ぜったいだからね! 」
誰が考えるかそんなもん。いくら俺が健全な男子高校生だからって、こんな所まで来てエロいことなんか想像できるわけねーだろ。
「大事なのは気持ち……か」
俺はそう呟くと、西田をカツアゲする以上に楽しいことを思い浮かべようとした。
思い出。
MMMとの、思い出。
それ以外の選択肢がなかった。
幼い頃、俺はマザコンみたいなもんだった。
小学生の時、突然両親が仕事だからって会えなくなって以来、何をしても心が満たされなかった。ゲームをしてもスポーツをしても、何も感じることがなくなった。
やがて友達は離れていき、中学生になっても、新しい友達なんて西田と三好を含めてたった数人しかいなくなった。
俺の心に空いた穴は、俺の大切なものをすべて落っことしちまった。
ただただ寂しかった。両親も友達もいなかったから。
外では気丈に振舞っても、寂しい気持ちに変わりはない。俺の穴を覆うことは誰にもできなかった。
そんな時だった。MMMと出会ったのは。
俺の静かな生活は、まるで銅鑼を連打してるかのように騒がしくなった。命の世話をされながら、生活の世話をした。
そんな俺の気持ちを表す日本語を、俺は楽しい以外知らない。誰にも味わうことのない、最高にハイな気分だ。
語彙力のない俺には、それしか日本語で表現する術を知らない。
俺の穴がアリの巣にしか見えないくらい、でかい蓋をしてくれたのだ。大袈裟でも何でもない。MMMは、俺の心の穴を塞ぐ以上のことをしてくれたのだ。
MMMと出会って過ごした1年間を、俺は走馬灯のように思い浮かべた。
今度は三好、お前をこの輪に入れてやる番だ。
お前も俺と一緒なんだ。
ずっと寂しそうにしていた。今度はお前がその穴を埋めてもらう番なんだ。
俺は、三好を気色悪い柱から引き剥がした。三好の周辺にあった黒く気色悪い柱が消滅する。
俺と望月が立っていた地面も崩れ消え、立花たちがいる地面まで落ちた。立花が地面を隆起させてくれたお陰でなんとか痛いだけで済んだが、モクモクマンとくそロン毛以外みんなボロボロだ。相当激しい戦闘があったのだろう。
「防衛対象さん……作戦、成功ね」
そう声をかけた工藤に、俺はVサインで応えた。
黒い柱はドンドン消滅していっている。空も日光がさしかかり、街全体にかかっていた暗雲も消え去った。街中にいる魔人たちも次々と消滅している。
モクモクマンとくそロン毛も例外ではなかった。
「魔力プラントを奪ったか……。マスター君、君には私から、賞賛のことばを贈らせてくれ。天界人以上の活躍だ。お陰で我々の積年の願いは潰え、数100年に及ぶ計画は無駄になった」
「いずれまた来るぞ……我らの永遠の願いを叶えるためにな……」
くそロン毛はまだ負け惜しみっぽいがモクモクマンはもうよく分からん。
2人はそんな捨てゼリフを吐いて消滅した。
さて、俺の腕の中で寝ている我らが眠り姫が目を覚ましたのは、そんな時だった。
「マスター……さん? 」
「よぉ、根暗さん。今元気か? 」
「フフッ……お陰さまで」
力なく笑った三好は、再び気を失った。
「仕方ないよ。あれだけ大量の魔力を放出させられてたんだから、気を失ってもおかしくない。後で家に送ってあげなよ」
早瀬がひょっこり現れてそう言った。
「そうさせてもらうさ」
澄み切った空は輝いていた。何事も照らしだすかのように。
自信満々にそう言う白鳥は、何よりも頼もしく見えた。
「奥の手です! 『身体強制究極化第三』! 」
赤い長方形の魔法陣が、白く光りながら白鳥を通過した。
「『駆け抜ける黄金の矢』! 」
工藤が放った矢が、開戦の火蓋を叩き切った。魔人2人組には避けられたが、
「『マジックバスター・シャイニングバースト』! 」
早瀬の放つ、光弾にも見える弾が魔人共を襲った。
立花は無言のまま、いつの間にかかざしていたを振り下ろす。
すると、魔人2人組の上からでかいコンクリートの塊が落ちてきた。光の爆煙があがる。が、モクモクマンがバリアを周りに貼っていたようだ。2人組は無傷で落ちてきた。
その時、望月並のスピードで2人の背後に白鳥が襲いかかった。両足を大きく広げて2人を左右に蹴り飛ばす。
着地の瞬間、白鳥はくそロン毛を蹴り飛ばした方向に向かった。それを確認した早瀬と立花は、モクモクマンの方向に向き直った。工藤は白鳥の援護に向かう。
モクモクマンは素早く起き上がったが、早瀬の向ける銃口を見て後ろに飛び退いた。そして早瀬のマシンガンを、早瀬の周りをグルグルと回りながら避けていた。
くそロン毛は白鳥を引力で引き寄せ、体勢を崩させながら斥力(だったっけ)で吹き飛ばす。ドヤっとしたところに工藤の黄金の矢が飛んできた。
早瀬の周りをグルグルと走って弾を避けるモクモクマン。
立花がそこに向かって手をかざし、地面を隆起させたり陥没させたりしてモクモクマンの進路を妨害している。しかしモクモクマンは隆起した地面に飛び乗り、そこから降りて一気に早瀬を狙った。
なんとか攻撃を避けて、マシンガンで応戦する早瀬だが、隆起した地面に次々と飛び移って避けながら攻撃するモクモクマンに苦戦していた。立花は隆起した地面の側面を、全てミサイルに変えてモクモクマンに放った。
正恩がいたら発狂するんじゃねえかな?
地面から早瀬に向かって飛び降りようとしたモクモクマン。
ミサイルが近づいた瞬間、ヤツの体が黒く光った。ミサイルはモクモクマンの体に届く前に全て爆発し、爆炎に照らされながら、モクモクマンは立花に標的を変えてきた。
くそロン毛は体がスライムにでもなったかのようにスルスルと黄金の矢を避けていた。そこに猛スピードで来た白鳥がくそロン毛の足を横ナギで蹴る。
体勢を崩されたくそロン毛は両腕を使って空中に大ジャンプし、白鳥に引力を向けた。
くそロン毛の元に、あっという間に引き寄せられてしまった白鳥。だが、今度は体勢を保ったままだ。白鳥を引き寄せてる手を払い、腹のど真ん中に渾身のパンチをお見舞いした。
勢いのまま落ちてくるくそロン毛が地面に落ちる寸前、工藤が黄金の矢を放つ。
これがリアル着地狩りか。ゲーム内ではキルを取りやすいが、リアルではどうだろうか。く
そロン毛は地面に向かって手をかざし、ちょっとだけ上昇し、黄金の矢を避けた。斥力ってヤツを使ったんだろう。
ここまでみんなの戦いを観戦してきた俺だが、俺だってなんかしなくっちゃなぁ。波紋を主人公に渡すなんて手も考えたが、主人公って誰だよ。あと、俺は波紋を習得してねえし。
あいつらの戦いに手を貸そうかと思ったが、あの戦いにはついていけそうもない。
戦うべきか……。
それとも三好を助けるため、コイツらを置き去りにするか……。
未来の自分の言葉を思い返した俺は、三好を助けるため、望月の元へ向かうため、全速力で走り出した。
柱みたいになってる所はよじ登り、走れるところは全速力だ。
途中魔人に何度か遭遇したが、光の国並にガバガバな警備だ。テキトーに相手して逃げることくらい、立花のカードを使えば楽な話だ。
ザルみたいな警備を突破してしばらくすると、望月の姿が見えた。どうやら目的地に辿り着いたようだ。
「マスター! ちょっと手伝って! 」
言われるがままに望月の元へと向かった。望月は自慢のプラスエネルギーで三好を引っ張り出そうとしていたが、
「どれだけプラスエネルギーを込めても引っ張り出せないんだよ~。マスター、一緒に引っ張って! 」
と、言うことらしい。
プラスエネルギーで引っ張るってのは、家にいる時に立花から言われた、三好を助ける唯一の方法だ。望月のプラスエネルギーで引っ張り出せないってのは、そりゃあもうハンパじゃないくらいのマイナスエネルギーが三好の体を覆っているのだろう。
ポジティブなことを考えればいいんだっけ?
よし、西田をカツアゲして、1万円ゲットしたってシチュエーションを想像しよう。
日頃の恨みを込めて、アイツにカツアゲ出来たことへの喜びを妄想ながらに噛み締めながら、俺は三好を引っ張った。
「ィギァ……! 」
声にもならない声を出しながら全力で引っ張る。
「あっ! マスター! 今ちょこっとだけ動いた! この調子ならいけるよ! 」
この調子なら何日かかることやら。
ワキで応援に徹し始めた望月に手伝うよう要請しつつ、もう一度引っ張ってみる。
てか、望月が手伝えって言ったよな?
「ぅギギギ……」
ダメだ。さっきの方が動いてくれたくらいだ。
「マスター! ポジティブなことを考えるんだよ。前向きな気持ちになれることを。すっごく楽しくなれることを! 」
言われなくてもそうしてるさ。西田をカツアゲなんて出来たら、さぞかしめちゃくちゃ楽しいだろう。
「大切なのは気持ちだよ、マスター。力じゃなくて気持ちなの。今この場所でも、ウキウキできるくらい楽しいことを思い浮かべるんだよ! そうしたらきっと三好さんだって助けられる! あ、でもね、エッチなこと考えちゃダメだよ。ぜったいだからね! 」
誰が考えるかそんなもん。いくら俺が健全な男子高校生だからって、こんな所まで来てエロいことなんか想像できるわけねーだろ。
「大事なのは気持ち……か」
俺はそう呟くと、西田をカツアゲする以上に楽しいことを思い浮かべようとした。
思い出。
MMMとの、思い出。
それ以外の選択肢がなかった。
幼い頃、俺はマザコンみたいなもんだった。
小学生の時、突然両親が仕事だからって会えなくなって以来、何をしても心が満たされなかった。ゲームをしてもスポーツをしても、何も感じることがなくなった。
やがて友達は離れていき、中学生になっても、新しい友達なんて西田と三好を含めてたった数人しかいなくなった。
俺の心に空いた穴は、俺の大切なものをすべて落っことしちまった。
ただただ寂しかった。両親も友達もいなかったから。
外では気丈に振舞っても、寂しい気持ちに変わりはない。俺の穴を覆うことは誰にもできなかった。
そんな時だった。MMMと出会ったのは。
俺の静かな生活は、まるで銅鑼を連打してるかのように騒がしくなった。命の世話をされながら、生活の世話をした。
そんな俺の気持ちを表す日本語を、俺は楽しい以外知らない。誰にも味わうことのない、最高にハイな気分だ。
語彙力のない俺には、それしか日本語で表現する術を知らない。
俺の穴がアリの巣にしか見えないくらい、でかい蓋をしてくれたのだ。大袈裟でも何でもない。MMMは、俺の心の穴を塞ぐ以上のことをしてくれたのだ。
MMMと出会って過ごした1年間を、俺は走馬灯のように思い浮かべた。
今度は三好、お前をこの輪に入れてやる番だ。
お前も俺と一緒なんだ。
ずっと寂しそうにしていた。今度はお前がその穴を埋めてもらう番なんだ。
俺は、三好を気色悪い柱から引き剥がした。三好の周辺にあった黒く気色悪い柱が消滅する。
俺と望月が立っていた地面も崩れ消え、立花たちがいる地面まで落ちた。立花が地面を隆起させてくれたお陰でなんとか痛いだけで済んだが、モクモクマンとくそロン毛以外みんなボロボロだ。相当激しい戦闘があったのだろう。
「防衛対象さん……作戦、成功ね」
そう声をかけた工藤に、俺はVサインで応えた。
黒い柱はドンドン消滅していっている。空も日光がさしかかり、街全体にかかっていた暗雲も消え去った。街中にいる魔人たちも次々と消滅している。
モクモクマンとくそロン毛も例外ではなかった。
「魔力プラントを奪ったか……。マスター君、君には私から、賞賛のことばを贈らせてくれ。天界人以上の活躍だ。お陰で我々の積年の願いは潰え、数100年に及ぶ計画は無駄になった」
「いずれまた来るぞ……我らの永遠の願いを叶えるためにな……」
くそロン毛はまだ負け惜しみっぽいがモクモクマンはもうよく分からん。
2人はそんな捨てゼリフを吐いて消滅した。
さて、俺の腕の中で寝ている我らが眠り姫が目を覚ましたのは、そんな時だった。
「マスター……さん? 」
「よぉ、根暗さん。今元気か? 」
「フフッ……お陰さまで」
力なく笑った三好は、再び気を失った。
「仕方ないよ。あれだけ大量の魔力を放出させられてたんだから、気を失ってもおかしくない。後で家に送ってあげなよ」
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