産賀良助の普変なる日常

ちゃんきぃ

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1年生2学期

10月21日(木)曇り時々晴れ 大山亜里沙との距離間その7

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 テスト2日目。この日は毎回苦手意識のあるコミュ英語を何とか乗り越えることができた。

 そして、今日も今日とて松永と下校していく。その中で僕は少し気になっていたことを聞くことにした。

「そういえばさ。最近、本田くんと大山さんの……どうなの?」

「えっ? それは俺に聞くの? 本人たちにじゃなく?」

「それはそうなんだけど、本人に聞くのはどうも……」

「うそうそ。大山ちゃんに聞くのは無理だろうし、ぽんちゃんも話す方じゃないからなぁ」

「僕はすっかり協力できてないから……」

「そこは気にしないでいいって。最近どうかと言われると…………」

 松永はそこからたっぷり間を貯める。そんな演出をされてしまうと、何気なく聞いたつもりがちょっとだけ前のめりになってしまう。

「結構いい感じかな。具体的にどうってわけじゃないけど。まぁ、そもそも最近は俺もあんまり関われてないし」

「そうだったんだ。確かにカラオケ行った話以来何も聞いていないな」

「それがだいたい2週間前だからその後は文化祭でしょ? その時は……」

「文芸部の展示に一緒に来てた。栗原さんとか他の人も一緒だったけど」

「俺も途中で見かけたよ。つまりは俺やりょーちゃんがいなくても自然と誘えるようになってるってこと」

「なるほど」

「カラオケの時もいい距離間だったと思うし、後は本人たち次第かなー」

 松永は軽い感じでそう言う。それが指す意味は付き合うまで行くかという話だろうから本当に良い距離間になっているんだろう。上手くいくのであれば喜ばしいことだ。

「それにしてもりょーちゃんから聞いて来るのは意外だった」

「えっ? そうか?」

「いや、何か明確な進展があったら俺から報告しようとは思ってたけど、先に聞かれたもんだからそう思っただけ」

「たぶん、久しぶりに大山さんが隣の席になったから唐突に思い出しんだと思う」

「へー……あれ? りょーちゃんと大山ちゃんってノート貸してる時に顔を合わせてるからそんなに久しぶりじゃなくない?」

「いや、大山さん曰く会う頻度が減ってるから久しぶりに感じるらしくて、そう言われると僕もそんな気がしてきて……」

「もしかして、りょーちゃん……ちょっと寂しいの?」

 松永は少し笑いながらそう聞くけど、それは少し当たっているのかもしれない。クラスでたまたま数回喋ってそれっきりになる人はいるものだけど、大山さんとは夏休みまでそれなりに喋っていたつもりだ。それが本田くんの事情があるとはいえ、ほとんど無くなりつつあるのは寂しいという言葉が合っている気がする。

「まさか。昨日と今日でがっつり喋ってたからそう感じただけだよ」

「あーわかるわかる。俺も茉奈ちゃんと毎日LINEはしているけど、実際に会うとやっぱり久しぶりって感じだから」

「それは本当に久しぶりのやつじゃないか」

 松永への返しは誤魔化してしまったけど、今度テスト終わりでノートを貸す時は何かもっと喋ってみてもいいかもしれない。遠慮や気遣いをしなくていいことを学んだ今の僕ならそれができそうな気がした。
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