産賀良助の普変なる日常

ちゃんきぃ

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1年生3学期

3月22日(火)雨のち晴れ 方針と展望

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 通常授業は残り3日となる火曜日。文芸部としても3学期中に集まるのは今日が最後になる。最も新入生勧誘のための準備はまだ完了していないので、春休み中も部活には来る予定だ。

 そんな今日は最初に冊子へ載せた小説の感想会が行わる。僕が書いた小説『明るい未来』の評価としては全体的に好評だったけど、一部の表現を難しく書き過ぎていたり、もう少し言葉が欲しかったりするところは改善点として挙げられた。
 小説の雰囲気に合わせてかっこつけようとしたけど、伝わらなければ逆効果なのは肝に銘じておこうと思った。

 それから文芸部全体では解散になって、僕と岸本さんと数人の先輩方が残って新入生勧誘について話し合っていく。

「それでポスターの件はどうなったんだ?」

 水原先輩にそう聞かれたので、僕は岸本さんの方を見ると、岸本さんは頷いてから喋りだす。

「色々考えてきたんですけれど、デザイン的には前回の方向性で間違ってないと思ったので、もう少し絵を増やしてみようと思って」

「ほう。その絵は誰が描くんだ?」

「その……文芸部外にはなってしまうのですけど、わたしの友達に依頼したいと考えてます」

「へー 岸本ちゃんの友達にそういうの得意な子いたんだー 美術部の子ー?」

「いえ、部活には入っていません。でも、相談してみたら協力すると言ってくれたので」

 それを聞いた森本先輩と水原先輩は興味あり気にその人物について岸本さんに聞いていく。その人物とは何を隠そう花園さんだ。昨日の誕生日会のお喋りの中で偶然その話題が出たところ、実は花園さんが漫画チックな絵を描けるという話に繋がった。
 もちろん、僕はそれ自体が初耳で、岸本さんも実際に描いた絵はそれほど見る機会がなかったようだけど、その場でさらりと絵を描いて見せた。

『少女漫画の模写をして遊ぶことがあったので、キャラクターっぽい絵ならこの通り。逆に風景画等はさっぱりなのでそれを注文されると困りますが、本のような小道具くらいなら描けると思います』

 それを見た僕が頼んで見るのはどうかとその場で岸本さんへ相談して、二人でお願いしたところ快く引き受けてくれた。

『報酬は今後おいおい請求します。特にリョウスケは潤沢に蓄えておいてください』

 僕のお財布はどうなるかわからないけど、タダでやって貰おうとは思ってないし、実際これでポスターやチラシが大きく進展したのは非常にありがたい。

「なるほどな。その岸本の友達には感謝しよう。ポスターが進みそうなら次は新入生が見学に来た際のことを考えようか」

「僕らの時はシンプルな説明でしたけど……他に何かやる予定だったんですか?」

「……いや、正直なところ活動の中心は文化祭と学期末の冊子作製だと思ってたから、そこは入部してからと考えていたんだ。活発な文芸部なら大会へ参加したり、もっと高頻度で感想会やディベートをしているのだが……」

「まー うちは先代からそういう雰囲気じゃなくて、内々で創作して評価し合う感じだったからねー 来年度はおすすめ本のやつとかもっとやってもいいのかもー」

「岸本や産賀が良ければ、週の活動頻度を増やしてみるのもいいかもしれない。もちろん、私たちもなるべく参加するが、中心となるのは二人と……まだ見ぬ新入生になるからな」

 その後も主に水原先輩が今年度中の反省を挙げながら色々なアイデアを提案してくれたので、僕と岸本さんはそれに質問や意見を出していった。

 果たしてこの新しい試みが去年以上の成果に繋がるのか……結果が出るまでそれほど遠くない時期になってきた。
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