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265話 - 現実逃避
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『で、最近どうなん?』
「またざっくりした聞き方だなぁ……」
『んな事言われてもねぇ。何聞けばいいかわからんし』
近況報告会と言えど僕が国に対して何を聞けばいいんかわからんて。
僕は一般市民なの!
友達の仕事が偶然王様だっただけなんだよ。
友達が守りたいのが国だから手伝ってるだけだし。
国の情勢には全く興味ないんだもん。
エステルの家族がハイエルフの集落にいただけ。
ソフィア様の手伝いが星規模だっただけだもん。
僕は家族と大切な人以外に興味はわかん!
「あっはっは。まぁそうだわな。だから気軽に話せるんだけどよ。そうだなぁ。クロムに分かりやすく言えばクロムのおかげで少しずつ景気が上向きにはなってきてるぞ」
『お、そりゃよかったじゃん』ゴクゴク。
お!スパークリングワインうめぇ!!
今度からたくさん作っとこ。
「お前……。今酒飲みながら適当に聞いてんだろ」
『んなことないって。僕のおかげって具体的にどういうこと?』
何でバレた……。
景気とか言われてもピンとこないんだもん……。
「氷魔石がやはり大きいですな。今まで食料が供給できなかった所にまで届けられるようになりました。王都から離れた土地からも仕入れが可能になったので他の街の経済も上向きですな。農業、漁業、酪農、食に携わるすべての職が潤っています。王都の店にはほぼ氷魔石は周りましたので他の街、田舎の方へもこれから少しずつ浸透していくことでしょうな」
食べ物関連はなぁ。
流通が滞ってるのは無知な僕が見てても完全に保存の問題だろうなと思ったし。
食材全部おいしくないんだもん。
それくらいならわかるよ。
獣人国は全体的に土地が痩せてるんだっけかな。
尚の事うまく農作業できる土地から痩せた土地に食料を輸送しないとね。
エデンに牛のミルクが入ってきたように他の街も少しずつ潤っているんだろうね。
よかったよかった。
「それでクロムさんにお願いがあるのですが……」
『ん?ラクトさんから?何でも聞くよ?』
「氷魔石の納品、冷凍魔石の割合を増やしてくれませんかな?」
『いいよ?手間変わんないし。冷凍配送の量を増やすってこと?魚とか?』
「それもあるんだがな。あの魔石があるおかげで今まで利用できなかった土地を開発していこうって話も出てるんだ。遠方から仕入れが可能なら使いようが無かった土地を利用して農地にしたりもできるだろ?お願い出来ねぇか?」
ほぇ~。なるほどな。
土地開発の役にまでたってたんだ。
そりゃよかった。
『おっけ~!ダンジョン内でも魔石製造は出来るしね。また注文票を家族の誰かに預けといてよ。スマホでメールしてくれてもいいよ?あ、そうそう。王都の僕らの家にわざわざ配送員送らなくていいよ』
ダンジョンに入る前に僕が大量に溜め込んだ氷魔石。
今まで王都の家からラクトさんの手の人が必要な分を取って行ってくれてたんだよね。
「それもそうですな。クロムさんはしばらくダンジョン内でしょうし、もう孤児院の子達も王都には居ないですからね。王都の家に帰る方が手間ですな」
『そゆことだね。てか僕帰れないし。製造先が変わったとでも言っておいてよ。僕が作って異次元倉庫に入れとくからそっちで誰かに取り出してもらって?』
「我に声を掛けてくれればよいぞ?」
「そうさせて頂きます。すまほ、とやらの使い方をしっかり覚えましょうか。こちらの品は恐らく私が1番使うことになりそうですな」
スマホは商売関係に利用することは多そうだよね。
僕とも気楽に連絡取れるしね。
「なぁ……。もう1つクロムに頼みがあるんだが……。言いにくいんだけどよ……」
『いいよ?なんでちょっと気まずそうなの?』
「いや……。お前金の話嫌いだろ?」
お金の頼み事?
貸して欲しいとかってこと?
王様が??
『いや、別に嫌いじゃないって。使い道なくてどうもできんから困ってんの。貸そうか?いくら?』
「なんで俺がお前から金借りんだよ。逆だって。金使ってくれねぇかって話だ。お前今どれだけ溜め込んでると思ってんだよ」
『え、知らんけど……。ギルドとか行かないし口座とか全然見てないし……。僕等しばらくダンジョン生活だったからお金の使い道なかったし』
「エステルちゃんの口座、白金貨100枚以上入ってんぞ……」
『はっ!?100億ッ!?魔石もう売ってないけど!?』
「おく、ってクロムの前世の貨幣単位だったか……。一応金額のデカさは分かってんだな」
『わかってるよ!だから困ってんの!』
いつの間にそんな……。
興味なさすぎて覚えてない……。
最後見た時確か5枚とかそこらじゃなかったっけ。
あれでも震えてたのにエステルが泡ふいて倒れちゃうよ……。
「そうなりますよ。私のエデンの倉庫に皆さんがゴミのように宝物を置いて行くんですから……」
『ゴミ……あっ!?』
皆は覚えているだろうか。
もはや話題にも出ることは無かったダンジョンのドロップアイテムの存在を……。
もちろんあれからも落ちていた。
ずっと落ち続けていた。
どうやら人が入れない階層でもゴミは出現するようだった。
拾いたくなかった。でもさ……。
落ちてるもの拾わないと僕らがダンジョン汚したみたいじゃんかッ!
ソフィア様がそれのせいでシステムバグって困ったって言ってたもん!
ポイ捨てダメ!絶対!
・
・
・
「ラクトさん、これらは必要ですか?クロムさんが邪魔だから焼却したいと……」どちゃどちゃどちゃ。
「焼却!?そんな勿体ない!引き取らせて頂きますッ!これからも持ってきてくださいッ!」
「本当です?助かります、ふふ♪」
『ラクト~。パパがこれいらないって~!かわりにおさとうちょうだい~?』ドサドサドサッ。
「これらでお砂糖ですか……。好きなだけどうぞ……」
『やった~!じゃあここのはちみつもちょうだい~?』
「い、いいですが……店の物を売りつくしても足りませんよ……」
『わ~い!おかしつ~くろ~っと~』ピューッ!
「……ラクト。これ、いる?……重いし切れない」ヒョイ。
「宝剣ですか……。これは恐らく切る為に作られたものではないかと……」
「……剣なのに?ねぇねもいらないって。……趣味悪いって言ってた。僕も要らない。だからチーズと交換」
「宝剣と……チーズ……」
「……肉はいい。自分で取る。じゃ」バタン。
「何かええ本は入荷されておらんかのぉ。知識が深まるようなものがよいのじゃが……」
「探してはおるんですがなぁ。ティア様が欲するようなものはないですなぁ……」
「そうか……。まぁそれは要らんのじゃ!このまま置いていくでの!」
「ティア様!?ちょっと待ってくださいッ!クロムさんの鑑定魔石はっと……。”鑑定”。……。癒しの宝珠ッ!?これは……古代の遺産では……」
「そうなのかぇ?我の魔法の下位互換もいい所だと言っておったぞ?それはやるのじゃ!代わりにこの茶葉と酒を貰っていくでの?ではの!」ガチャン。
「茶葉と酒って……。これは……白金貨30枚はくだらない品なはず……」
・
・
・
素材がミスリルとかなら溶かして再利用してるんだけどさ。
僕だってちゃんとリサイクル考えてるんだよ?
あ、あれあれ。
即死無効の付与アイテムこれで作った。
これなら壊れてもいいよね!
でも素材にもならないようなやつも多いんだって……。
もう本格的にゴミなんだもん……。
だから最近はラクトさんの所でお買い物する時にはお金代わりにドロップアイテムを使ってたんだよねぇ。
「金より要らんのじゃ……」
『だってゴミなんだもんそれ……』
「神目線でゴミでも人目線では宝物なんですよ!捨てると言われて商売人が看過できますまい!国内で捌ききれずに他国に輸送を考えたほどですよッ!?」
んな事言われても……。
『名前出さないなら好きにしていいよ……?』
「まぁ、クロムらの事情はわからんがとりあえず金使って欲しいんだって……。国家予算も有限なんだって……。お前が発明したリバーシってやつもすげぇ売れてるぞ。ってかまだまだ金増えていくぞ?このままだとクロムが経済動かしてもクロムで経済が止まるんだわ……」
わかるよ言ってることは。
僕の販売してるものは氷魔石とドロップアイテムが主だ。
魔石は最近売ってないけど魔力は完全に僕の負担だ。
国単位では今のところ経済は回ってるけど、僕の周りでは何も経済回ってないんだもんな。
一方的に売ってるだけだ。
僕が獣人国のお金吸い取るだけ吸い取ってるじゃんね。
要するにこのまま僕がお金吐き出さないと獣人国がどんどん貧乏になっていくって話だ。
『わかってるけどそんな大金の使い道わからんのよ……。使いたくないんじゃなくて使えんのッ!だから僕お金要らないって言ってんじゃん!』
「んなこと言われてもなぁ……。土地でも買えよ……」
『あるでしょそこにエデンがッ!100億で獣人国に村とか買えばいいのか!?ってか僕が獣人国に村所有するの国的に問題でしょ!』
「いや、こっちとしてはクロムに領土分けてもいいくらいなんだが……。最終決定権俺だしよ……。人も入れねぇし有効活用出来ねぇ土地なんていくらでもあるぞ。お前達家族なら有効活用できるだろ?要るか?助かるんだが」
それ僕が獣人国に属して貴族になるとかいう話だよね!?
辺境伯でもやれってか!?
『絶対嫌だッ!ごめんなさいっ!!やめてくださいっ!!』
「いや、冗談だって。まぁ助かるのは本音だ。ただ、俺も配下に神の使徒様抱えたくねぇよ。お前はそのままで居てくれ。……はぁ。お前悪徳貴族とは真逆方向に厄介だな……」
『僕、クルードと同類なの!?』
「いや、真逆っつってんだろ……」
くっ。あいつと同類は嫌だ……。
何とか他の使い道を……。
あ!そうだ!!
『じゃあ寄付!孤児院に寄付してよ!寄付ならいいよね!?』
「絶対孤児に回らねぇよ。聖国が潤うだけだ」
『なんでだ……。こういう時は寄付するのがアニメや小説の主人公の鉄板じゃなかったのか……。なんでこの世界ではそれが出来ないんだああああ!!僕が主人公じゃないからかあああああ』
「お前何言ってんだよ……」
あと何があるんだよ……。
僕に100億なんて大金はつかえない……。
でも経済止めてるって言われたらそれは確かに……。
もう誰か代わりにやってよ……。
お金の話めんどくせぇ……。
代わり?あ!
僕が使わなければいいんじゃね!?
みんなに押し付けよう。よし。
『じゃ、ここのメンバーに投資するッ!全員重鎮でしょ!?投資もお金の使い道でしょ!?ね!?僕のお金は口座に白金貨2、3枚残しといて!あと好きなように使って!リーダーはラクトさんね!』
「投資か……。なるほどなぁ……」
「私は要らないわ!ガウルに任せるわね!」
「リトずりぃぞッ!俺も個人的には要らねぇよッ!」
「とばっちりだわ……。ここまで黙って聞いていたのに結局私達も巻き込まれるのね……」
『キャシーもギルドに使えばいいでしょ!お金足りてないんでしょ!?』
「まぁそれはそうなんですけれど……」
「私は本格的に必要ないのですが……」
『いいの!情報収集に使って!あとスチュワードさんは後で話あるから!』
「え、えぇ。わかりました……」
「好きにしていいのですな?」
『いい!だいじょーぶ!無くなってもいいっ!男に二言は無いっ!以上だッ!』
「ちなみに私はクロムさん用の口座を使ってそこにまだまだ溜め込んでおりますがな?それも、使ってよろしいのですかな?明細は送りますので」
嘘でしょ……。
じゃ100億じゃないじゃん……。
『いいよ……。好きにして……。明細要らない見たくない……』
はぁ……。
やっぱお金の話嫌いだ……。
話題を逸らそう。
『ゴクゴク。ぷはッ。はぁ~あ。スパークリングワインはシュワシュワでおいしいなぁ~。スッキリするよ~?王様達も一緒に飲も~よ?今作って異次元倉庫に入れてあげるからそっちでおばあちゃんに取り出してもらって……』
「すぱーくりんぐワインとな?新しい酒類ですかな?それはまた商売の匂いがしますな?」
「酒に逃げて現実逃避辞めろよ……。逃げらんねぇって。無理だって……」
『…………』
ダメだ……。
これ以上はドツボにハマる……。
僕の話術じゃラクトさんには勝てんッ!
『もうお金の話おしまい!好きにしていいから!ラクトさんはこれで近況報告おしまいでいいかな!?』
「えぇ。私に投資してくださるとのことですので。好きにしていいのなら全力で経済を回して増やしましょうか。国が潤いますな~。楽しみですな~。あっはっは。あ、私にもそのすぱーくりんぐワインを貰えますかな?分析して開発方法でも考えますか。それは売っていいのですかな?もちろん利権はお出ししますので」
『利権要らないからやめてくださいお願いしますッ!!』
「だから商売の話になったらラクトからは逃げらんねぇって……」
もう……無理だ……
「またざっくりした聞き方だなぁ……」
『んな事言われてもねぇ。何聞けばいいかわからんし』
近況報告会と言えど僕が国に対して何を聞けばいいんかわからんて。
僕は一般市民なの!
友達の仕事が偶然王様だっただけなんだよ。
友達が守りたいのが国だから手伝ってるだけだし。
国の情勢には全く興味ないんだもん。
エステルの家族がハイエルフの集落にいただけ。
ソフィア様の手伝いが星規模だっただけだもん。
僕は家族と大切な人以外に興味はわかん!
「あっはっは。まぁそうだわな。だから気軽に話せるんだけどよ。そうだなぁ。クロムに分かりやすく言えばクロムのおかげで少しずつ景気が上向きにはなってきてるぞ」
『お、そりゃよかったじゃん』ゴクゴク。
お!スパークリングワインうめぇ!!
今度からたくさん作っとこ。
「お前……。今酒飲みながら適当に聞いてんだろ」
『んなことないって。僕のおかげって具体的にどういうこと?』
何でバレた……。
景気とか言われてもピンとこないんだもん……。
「氷魔石がやはり大きいですな。今まで食料が供給できなかった所にまで届けられるようになりました。王都から離れた土地からも仕入れが可能になったので他の街の経済も上向きですな。農業、漁業、酪農、食に携わるすべての職が潤っています。王都の店にはほぼ氷魔石は周りましたので他の街、田舎の方へもこれから少しずつ浸透していくことでしょうな」
食べ物関連はなぁ。
流通が滞ってるのは無知な僕が見てても完全に保存の問題だろうなと思ったし。
食材全部おいしくないんだもん。
それくらいならわかるよ。
獣人国は全体的に土地が痩せてるんだっけかな。
尚の事うまく農作業できる土地から痩せた土地に食料を輸送しないとね。
エデンに牛のミルクが入ってきたように他の街も少しずつ潤っているんだろうね。
よかったよかった。
「それでクロムさんにお願いがあるのですが……」
『ん?ラクトさんから?何でも聞くよ?』
「氷魔石の納品、冷凍魔石の割合を増やしてくれませんかな?」
『いいよ?手間変わんないし。冷凍配送の量を増やすってこと?魚とか?』
「それもあるんだがな。あの魔石があるおかげで今まで利用できなかった土地を開発していこうって話も出てるんだ。遠方から仕入れが可能なら使いようが無かった土地を利用して農地にしたりもできるだろ?お願い出来ねぇか?」
ほぇ~。なるほどな。
土地開発の役にまでたってたんだ。
そりゃよかった。
『おっけ~!ダンジョン内でも魔石製造は出来るしね。また注文票を家族の誰かに預けといてよ。スマホでメールしてくれてもいいよ?あ、そうそう。王都の僕らの家にわざわざ配送員送らなくていいよ』
ダンジョンに入る前に僕が大量に溜め込んだ氷魔石。
今まで王都の家からラクトさんの手の人が必要な分を取って行ってくれてたんだよね。
「それもそうですな。クロムさんはしばらくダンジョン内でしょうし、もう孤児院の子達も王都には居ないですからね。王都の家に帰る方が手間ですな」
『そゆことだね。てか僕帰れないし。製造先が変わったとでも言っておいてよ。僕が作って異次元倉庫に入れとくからそっちで誰かに取り出してもらって?』
「我に声を掛けてくれればよいぞ?」
「そうさせて頂きます。すまほ、とやらの使い方をしっかり覚えましょうか。こちらの品は恐らく私が1番使うことになりそうですな」
スマホは商売関係に利用することは多そうだよね。
僕とも気楽に連絡取れるしね。
「なぁ……。もう1つクロムに頼みがあるんだが……。言いにくいんだけどよ……」
『いいよ?なんでちょっと気まずそうなの?』
「いや……。お前金の話嫌いだろ?」
お金の頼み事?
貸して欲しいとかってこと?
王様が??
『いや、別に嫌いじゃないって。使い道なくてどうもできんから困ってんの。貸そうか?いくら?』
「なんで俺がお前から金借りんだよ。逆だって。金使ってくれねぇかって話だ。お前今どれだけ溜め込んでると思ってんだよ」
『え、知らんけど……。ギルドとか行かないし口座とか全然見てないし……。僕等しばらくダンジョン生活だったからお金の使い道なかったし』
「エステルちゃんの口座、白金貨100枚以上入ってんぞ……」
『はっ!?100億ッ!?魔石もう売ってないけど!?』
「おく、ってクロムの前世の貨幣単位だったか……。一応金額のデカさは分かってんだな」
『わかってるよ!だから困ってんの!』
いつの間にそんな……。
興味なさすぎて覚えてない……。
最後見た時確か5枚とかそこらじゃなかったっけ。
あれでも震えてたのにエステルが泡ふいて倒れちゃうよ……。
「そうなりますよ。私のエデンの倉庫に皆さんがゴミのように宝物を置いて行くんですから……」
『ゴミ……あっ!?』
皆は覚えているだろうか。
もはや話題にも出ることは無かったダンジョンのドロップアイテムの存在を……。
もちろんあれからも落ちていた。
ずっと落ち続けていた。
どうやら人が入れない階層でもゴミは出現するようだった。
拾いたくなかった。でもさ……。
落ちてるもの拾わないと僕らがダンジョン汚したみたいじゃんかッ!
ソフィア様がそれのせいでシステムバグって困ったって言ってたもん!
ポイ捨てダメ!絶対!
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「ラクトさん、これらは必要ですか?クロムさんが邪魔だから焼却したいと……」どちゃどちゃどちゃ。
「焼却!?そんな勿体ない!引き取らせて頂きますッ!これからも持ってきてくださいッ!」
「本当です?助かります、ふふ♪」
『ラクト~。パパがこれいらないって~!かわりにおさとうちょうだい~?』ドサドサドサッ。
「これらでお砂糖ですか……。好きなだけどうぞ……」
『やった~!じゃあここのはちみつもちょうだい~?』
「い、いいですが……店の物を売りつくしても足りませんよ……」
『わ~い!おかしつ~くろ~っと~』ピューッ!
「……ラクト。これ、いる?……重いし切れない」ヒョイ。
「宝剣ですか……。これは恐らく切る為に作られたものではないかと……」
「……剣なのに?ねぇねもいらないって。……趣味悪いって言ってた。僕も要らない。だからチーズと交換」
「宝剣と……チーズ……」
「……肉はいい。自分で取る。じゃ」バタン。
「何かええ本は入荷されておらんかのぉ。知識が深まるようなものがよいのじゃが……」
「探してはおるんですがなぁ。ティア様が欲するようなものはないですなぁ……」
「そうか……。まぁそれは要らんのじゃ!このまま置いていくでの!」
「ティア様!?ちょっと待ってくださいッ!クロムさんの鑑定魔石はっと……。”鑑定”。……。癒しの宝珠ッ!?これは……古代の遺産では……」
「そうなのかぇ?我の魔法の下位互換もいい所だと言っておったぞ?それはやるのじゃ!代わりにこの茶葉と酒を貰っていくでの?ではの!」ガチャン。
「茶葉と酒って……。これは……白金貨30枚はくだらない品なはず……」
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素材がミスリルとかなら溶かして再利用してるんだけどさ。
僕だってちゃんとリサイクル考えてるんだよ?
あ、あれあれ。
即死無効の付与アイテムこれで作った。
これなら壊れてもいいよね!
でも素材にもならないようなやつも多いんだって……。
もう本格的にゴミなんだもん……。
だから最近はラクトさんの所でお買い物する時にはお金代わりにドロップアイテムを使ってたんだよねぇ。
「金より要らんのじゃ……」
『だってゴミなんだもんそれ……』
「神目線でゴミでも人目線では宝物なんですよ!捨てると言われて商売人が看過できますまい!国内で捌ききれずに他国に輸送を考えたほどですよッ!?」
んな事言われても……。
『名前出さないなら好きにしていいよ……?』
「まぁ、クロムらの事情はわからんがとりあえず金使って欲しいんだって……。国家予算も有限なんだって……。お前が発明したリバーシってやつもすげぇ売れてるぞ。ってかまだまだ金増えていくぞ?このままだとクロムが経済動かしてもクロムで経済が止まるんだわ……」
わかるよ言ってることは。
僕の販売してるものは氷魔石とドロップアイテムが主だ。
魔石は最近売ってないけど魔力は完全に僕の負担だ。
国単位では今のところ経済は回ってるけど、僕の周りでは何も経済回ってないんだもんな。
一方的に売ってるだけだ。
僕が獣人国のお金吸い取るだけ吸い取ってるじゃんね。
要するにこのまま僕がお金吐き出さないと獣人国がどんどん貧乏になっていくって話だ。
『わかってるけどそんな大金の使い道わからんのよ……。使いたくないんじゃなくて使えんのッ!だから僕お金要らないって言ってんじゃん!』
「んなこと言われてもなぁ……。土地でも買えよ……」
『あるでしょそこにエデンがッ!100億で獣人国に村とか買えばいいのか!?ってか僕が獣人国に村所有するの国的に問題でしょ!』
「いや、こっちとしてはクロムに領土分けてもいいくらいなんだが……。最終決定権俺だしよ……。人も入れねぇし有効活用出来ねぇ土地なんていくらでもあるぞ。お前達家族なら有効活用できるだろ?要るか?助かるんだが」
それ僕が獣人国に属して貴族になるとかいう話だよね!?
辺境伯でもやれってか!?
『絶対嫌だッ!ごめんなさいっ!!やめてくださいっ!!』
「いや、冗談だって。まぁ助かるのは本音だ。ただ、俺も配下に神の使徒様抱えたくねぇよ。お前はそのままで居てくれ。……はぁ。お前悪徳貴族とは真逆方向に厄介だな……」
『僕、クルードと同類なの!?』
「いや、真逆っつってんだろ……」
くっ。あいつと同類は嫌だ……。
何とか他の使い道を……。
あ!そうだ!!
『じゃあ寄付!孤児院に寄付してよ!寄付ならいいよね!?』
「絶対孤児に回らねぇよ。聖国が潤うだけだ」
『なんでだ……。こういう時は寄付するのがアニメや小説の主人公の鉄板じゃなかったのか……。なんでこの世界ではそれが出来ないんだああああ!!僕が主人公じゃないからかあああああ』
「お前何言ってんだよ……」
あと何があるんだよ……。
僕に100億なんて大金はつかえない……。
でも経済止めてるって言われたらそれは確かに……。
もう誰か代わりにやってよ……。
お金の話めんどくせぇ……。
代わり?あ!
僕が使わなければいいんじゃね!?
みんなに押し付けよう。よし。
『じゃ、ここのメンバーに投資するッ!全員重鎮でしょ!?投資もお金の使い道でしょ!?ね!?僕のお金は口座に白金貨2、3枚残しといて!あと好きなように使って!リーダーはラクトさんね!』
「投資か……。なるほどなぁ……」
「私は要らないわ!ガウルに任せるわね!」
「リトずりぃぞッ!俺も個人的には要らねぇよッ!」
「とばっちりだわ……。ここまで黙って聞いていたのに結局私達も巻き込まれるのね……」
『キャシーもギルドに使えばいいでしょ!お金足りてないんでしょ!?』
「まぁそれはそうなんですけれど……」
「私は本格的に必要ないのですが……」
『いいの!情報収集に使って!あとスチュワードさんは後で話あるから!』
「え、えぇ。わかりました……」
「好きにしていいのですな?」
『いい!だいじょーぶ!無くなってもいいっ!男に二言は無いっ!以上だッ!』
「ちなみに私はクロムさん用の口座を使ってそこにまだまだ溜め込んでおりますがな?それも、使ってよろしいのですかな?明細は送りますので」
嘘でしょ……。
じゃ100億じゃないじゃん……。
『いいよ……。好きにして……。明細要らない見たくない……』
はぁ……。
やっぱお金の話嫌いだ……。
話題を逸らそう。
『ゴクゴク。ぷはッ。はぁ~あ。スパークリングワインはシュワシュワでおいしいなぁ~。スッキリするよ~?王様達も一緒に飲も~よ?今作って異次元倉庫に入れてあげるからそっちでおばあちゃんに取り出してもらって……』
「すぱーくりんぐワインとな?新しい酒類ですかな?それはまた商売の匂いがしますな?」
「酒に逃げて現実逃避辞めろよ……。逃げらんねぇって。無理だって……」
『…………』
ダメだ……。
これ以上はドツボにハマる……。
僕の話術じゃラクトさんには勝てんッ!
『もうお金の話おしまい!好きにしていいから!ラクトさんはこれで近況報告おしまいでいいかな!?』
「えぇ。私に投資してくださるとのことですので。好きにしていいのなら全力で経済を回して増やしましょうか。国が潤いますな~。楽しみですな~。あっはっは。あ、私にもそのすぱーくりんぐワインを貰えますかな?分析して開発方法でも考えますか。それは売っていいのですかな?もちろん利権はお出ししますので」
『利権要らないからやめてくださいお願いしますッ!!』
「だから商売の話になったらラクトからは逃げらんねぇって……」
もう……無理だ……
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「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
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第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
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