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87話 - お肉屋さん
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「これは……」
ひどいな……。
見るからに寂れている……。
とても小さい農村。たぶん100人も住んでいないんじゃないかな。
まだお店が開いていてもおかしくないくらいの夕刻。
それなのにほとんどしまっている。
野菜を売っている店の籠にはほとんど商品はなく、唯一籠にある大根のような野菜もしなびてしまっていてかなり古いことがひと目に分かる。
「また、ひどくなりましたねぇ……」
そう商人さんがつぶやいた。前からなのか?
「まぁとりあえず宿屋に行きますか。多分やっているとは思うのですが……」
「はい……」
ろうそくを使う余裕がないのかお店や家から全く灯りが漏れてきていない。
数件くらい灯りが灯っている家があってもいいのだが本当にゼロだ。
ちらちら見える住民はすごくやせ細ってしまっていてまともに食べれていないのがすぐわかる。
なんでこの村こんなことになってるんだ?
王都との交易ルートの中にはいってるんだろ?
「ここですね。すみませーん。泊めていただきたいのですがー」
中から体調を悪くしたような40代ほどの男性獣人がでてきた。
「すまんのぉ……。客人に出せるもんがないんだよ……」
「食事は自分達で賄いますので部屋を借りれるだけでもありがたいのですが……」
「そうかい?それじゃあ……奥の部屋勝手に使ってくれてかまわんよ……」
すごい……なんというか……暗い雰囲気だ……
愛想が悪いとかそういったことは全くないんだが……
村全体の空気が沈んでいるように感じる……
部屋に入って小さい声で商人さんが話し出した。
「この領の先代の領主様、子爵様はとても優れた方だったのです……。この領の農村の交易をすごいうまく回していましてね。この辺りはとても栄えていたんですよ。ただ奥様が病気で先立たれてしまって数年前に先代も亡くなるまで再婚も出来なく子に恵まれることがなかったんですよ」
あぁ……跡継ぎに恵まれなかったのか……
「その後先代の異母兄弟のクルード子爵が領地を相続したんです。それからというもの先代が残した財をつかって豪遊し放題。昨今では奴隷を囲っているって噂もある。昨年から干ばつが続いてこの村には蓄えがなくなって……それなのに補填どころかしっかり税を徴収されてしまいまして。それでみんな腹を空かせてるってわけです。はぁ……」
本来そういう時程、他の農村や街からうまく経済を回したりとかするもんじゃないのか……?
知識がないからよくわからんのだが……それとも他も全く同じ有様ってことか?
「前通りかかった時もこんな感じだったんだよなここは……」
「この領、今は他の農村も結構寂れてるよ……街は変わらず栄えてるくせにね」
「この村自体には名産と呼べるものもなくほそぼそとイモ等の穀物類を育てて生活していたのですよ。ただポートルやこの先の街の間にあるのでしっかり商売をしたりちゃんと交易出来れば食べていくのには本来問題ない土地なんですけどね……先代がご存命だった数年前までは普通の農村でしたよ」
「なにかできることはないんでしょうか……」
「商売してあげようにも村人は金銭も持っていないですから……私達にできることはなにも。申し訳ないんですが……」
「でも……炊き出しくらいなら……」
「気持ちはわかります。ただ、私たちも余分な食糧は持ち合わせていないのでここで炊き出しなんかするとこの後私達の食事ができなくなってしまいますね……」
「とりあえず今日は寝ようか。また明日早く出発しよう。」
そう言ってみんな暗い雰囲気のまま就寝してしまった……
……
悪徳領主か……
貴族制の時代だもんな。はぁ……。
獣人国でもあるのか……というかきっと全世界こうなんだろうな。
何かできること……か。
余分な食糧ね。
商売……買い取れば……
『ちょっと出てくる』
『クロムさん私もいきます』
『クラムもいく~』
・
・
・
”鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定””鑑定”……これでいいか。
★キコレラ★
生命力が強くあらゆるところに生える雑草。
食用化。香りが強い。
『エステル、村人にこの葉っぱ集めてるから手伝ってって伝えて。その辺に生えてる。お鍋の春菊好きなんだよね。久々にお鍋食べたい気分だ。あとお酒のつまみも欲しいな。その辺のちっちゃな木の実でも何でもいいよ。誰からでも食べれるものなら銅貨1枚で買い取る。お肉と引き換えでもいいよ。手伝って』
『クラム、この村に薄く全体に豊穣かけてくれない?少しね!急に草木伸びだしたらみんなびっくりするから。いっぱい野菜収穫できたら全部買い取りにこよう。僕の引きこもり生活につかうんだ』
『あのスープとパンだけじゃお腹空いたな!みんな寝ちゃったしひっそりご飯食べようぜ!キコレラとオーク肉で鍋作るか!』
『はい♪』
『りょうか~い!ごはん~!』
んんん………クリ……
あ、いきなりピカピカになったらびっくりするか。
じゃあクリーンから洗浄成分抜いて……
回復と浄化効果でいいかな。
”クリーン”ッ!!……いいの!これもクリーンなの!!
それからエステルが村中を駆けずり回って葉っぱを集める協力をして欲しいと伝えて回った。
「……俺らはありがたいが……こんな雑草何に使うんだ?」
「美味しいらしいですよ♪ふふ」
・
・
・
「さて、それでは出発するか」
「心なしか昨日よりこの村明るくなったかい?」
「ありがとーお肉屋さんーまた来てねー!」「またお願いします!」
「ありがとうございました!」「ありがとなー!」
野菜回収にくるからな。僕の野菜だからな。そりゃまた来るさ。
「……お肉屋さん?」
「まぁ魔物素材専門の商人なのでお肉屋さんと言われれば……」
『あのはっぱおにくと食べるとけっこうおいしかったね~?』
『だろ?野草って採るの面倒くさいけど意外とうまいんだぞ。また食べるもの何もない村あったら手伝ってもらって鍋しようなー』
『は~い』
『ふふふ♪』
『なに?』
『なにもありません♪』
………じゃあ仕上げか。
『ちょっと先に行っててくれないか?すぐいくから』
『どうしました?』『はーい』
・
・
・
干ばつね……
魔力を高めろ………んんんん
出来るだけ空のほうへ!
水蒸気をありったけたくさん!!
”ミスト””ミスト””ミスト””ミスト””ミスト””ミスト”
上昇気流…は面倒くさいな。
もっと上だ!ただおもいっきり上に!
”ストーム”ッ!!(ゴォオオオオオ)
『クロムさんなにを!?』
「なんだなんだ!?」「突風か!?」「きゃあああああ!!」
『パパすごーい!』
ふぅ………だいぶ水蒸気は上がったか?雲つくらなくてもいけるだろ。
氷属性で氷の粒と上空の気温を………んぎぎぎぎぎ
これで!
降ってこいッ!!
”スプリンクル(時雨)”ッ!! (ザーッ)
「雨だ……しばらく降ってなかったのに……」
「雨が降ったぞー!!」「これで作物が……」
…ふぅ。
はぁ~つかれた。
久々に全力で魔法使ってみたかっただけだし。
ひどいな……。
見るからに寂れている……。
とても小さい農村。たぶん100人も住んでいないんじゃないかな。
まだお店が開いていてもおかしくないくらいの夕刻。
それなのにほとんどしまっている。
野菜を売っている店の籠にはほとんど商品はなく、唯一籠にある大根のような野菜もしなびてしまっていてかなり古いことがひと目に分かる。
「また、ひどくなりましたねぇ……」
そう商人さんがつぶやいた。前からなのか?
「まぁとりあえず宿屋に行きますか。多分やっているとは思うのですが……」
「はい……」
ろうそくを使う余裕がないのかお店や家から全く灯りが漏れてきていない。
数件くらい灯りが灯っている家があってもいいのだが本当にゼロだ。
ちらちら見える住民はすごくやせ細ってしまっていてまともに食べれていないのがすぐわかる。
なんでこの村こんなことになってるんだ?
王都との交易ルートの中にはいってるんだろ?
「ここですね。すみませーん。泊めていただきたいのですがー」
中から体調を悪くしたような40代ほどの男性獣人がでてきた。
「すまんのぉ……。客人に出せるもんがないんだよ……」
「食事は自分達で賄いますので部屋を借りれるだけでもありがたいのですが……」
「そうかい?それじゃあ……奥の部屋勝手に使ってくれてかまわんよ……」
すごい……なんというか……暗い雰囲気だ……
愛想が悪いとかそういったことは全くないんだが……
村全体の空気が沈んでいるように感じる……
部屋に入って小さい声で商人さんが話し出した。
「この領の先代の領主様、子爵様はとても優れた方だったのです……。この領の農村の交易をすごいうまく回していましてね。この辺りはとても栄えていたんですよ。ただ奥様が病気で先立たれてしまって数年前に先代も亡くなるまで再婚も出来なく子に恵まれることがなかったんですよ」
あぁ……跡継ぎに恵まれなかったのか……
「その後先代の異母兄弟のクルード子爵が領地を相続したんです。それからというもの先代が残した財をつかって豪遊し放題。昨今では奴隷を囲っているって噂もある。昨年から干ばつが続いてこの村には蓄えがなくなって……それなのに補填どころかしっかり税を徴収されてしまいまして。それでみんな腹を空かせてるってわけです。はぁ……」
本来そういう時程、他の農村や街からうまく経済を回したりとかするもんじゃないのか……?
知識がないからよくわからんのだが……それとも他も全く同じ有様ってことか?
「前通りかかった時もこんな感じだったんだよなここは……」
「この領、今は他の農村も結構寂れてるよ……街は変わらず栄えてるくせにね」
「この村自体には名産と呼べるものもなくほそぼそとイモ等の穀物類を育てて生活していたのですよ。ただポートルやこの先の街の間にあるのでしっかり商売をしたりちゃんと交易出来れば食べていくのには本来問題ない土地なんですけどね……先代がご存命だった数年前までは普通の農村でしたよ」
「なにかできることはないんでしょうか……」
「商売してあげようにも村人は金銭も持っていないですから……私達にできることはなにも。申し訳ないんですが……」
「でも……炊き出しくらいなら……」
「気持ちはわかります。ただ、私たちも余分な食糧は持ち合わせていないのでここで炊き出しなんかするとこの後私達の食事ができなくなってしまいますね……」
「とりあえず今日は寝ようか。また明日早く出発しよう。」
そう言ってみんな暗い雰囲気のまま就寝してしまった……
……
悪徳領主か……
貴族制の時代だもんな。はぁ……。
獣人国でもあるのか……というかきっと全世界こうなんだろうな。
何かできること……か。
余分な食糧ね。
商売……買い取れば……
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『クロムさん私もいきます』
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それからエステルが村中を駆けずり回って葉っぱを集める協力をして欲しいと伝えて回った。
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「ありがとーお肉屋さんーまた来てねー!」「またお願いします!」
「ありがとうございました!」「ありがとなー!」
野菜回収にくるからな。僕の野菜だからな。そりゃまた来るさ。
「……お肉屋さん?」
「まぁ魔物素材専門の商人なのでお肉屋さんと言われれば……」
『あのはっぱおにくと食べるとけっこうおいしかったね~?』
『だろ?野草って採るの面倒くさいけど意外とうまいんだぞ。また食べるもの何もない村あったら手伝ってもらって鍋しようなー』
『は~い』
『ふふふ♪』
『なに?』
『なにもありません♪』
………じゃあ仕上げか。
『ちょっと先に行っててくれないか?すぐいくから』
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水蒸気をありったけたくさん!!
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上昇気流…は面倒くさいな。
もっと上だ!ただおもいっきり上に!
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氷属性で氷の粒と上空の気温を………んぎぎぎぎぎ
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…ふぅ。
はぁ~つかれた。
久々に全力で魔法使ってみたかっただけだし。
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