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178話 - 成功の失敗
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これでドラゴン(1等級)の魔石が2つ……
転移魔法の魔石が作成可能かどうかが気になって仕方ないのですぐに家に帰ってきた。
今更だがダンジョン裏手側の王都門はダンジョン出入口からすぐ近くにある。
深夜帯など他の門が閉まっている時にダンジョンに用事がある人が王都に”入る”為に使用する門なので、あまり利用されない。
尚且つ、日中ここから王都外に”出る”人は全くいない。
ダンジョンに行ったらギルドで魔石の買取をしてもらったり宿に宿泊したり、必ず他の用事も発生するためだ。
そしてこの通用門を通るには冒険者であることが必要だ。
商人等商品持ち込みに利用されない為だね。
そこから出て、周りの人の有無を確認して王都外を回り家にダッシュする。
ここまで5分だ。
いいところに家を買った。
結局徒歩25分とは言ったがこの門を使えば5分で行き来できるんだ。
「ほう、ここが家かのぉ?立派じゃなぁ……」
「ここがこれからおばあ様の我が家ですよ」
「人の家に住むなどどれくらいぶりじゃろうか……楽しみじゃのぉ……」
「……魔の森にもある」
『そうだよ~!もりのおうちにもいこ~ね~!』
「いつの間に建てたんじゃ……食事の為に月数回程は森の上を飛んでおるんじゃがのぉ……」
「完成されるまで3分程ですから……あ、1”分”半くらいですね」
カップ麺か。
『これから我が家が増殖していくんだろうなぁ』
中に入りリビングに座った。
おばあちゃんが初めての光景にソワソワしている。
エステルも転移魔石が出来るかどうかが気になりソワソワしている。
『魔石が気になって落ち着かないから先にやろうか』
「はい!お願いします!」
別に作成などどこでもできるのでリビングの椅子に3人が座った。
僕とクラムは基本テーブルの上に乗っている。
コロコロ……
これで1等級の魔石が2つ……
『ゴクッ……行くよ?んんんんんん……”ゲート”ッ!!』
ホワァアアァァァアァ
魔石が黒に近い藍色に輝いた……
ゲートなどと同じ色だ。
宇宙の色とでもいえばいいだろうか。
夜空の色……そんな感じだ。
溶岩竜の赤と茶が混ざった光に輝いていた魔石。
それが段々夜空色一色に染まっていく……
「おねがい……」
『割れるなよ……頼む……』
1分程経って夜空色が魔石にしっかり浸透し魔力が落ち着いた。
『できたああああああ!!』
「やりましたあーー!!」
『できたね~!』
「……よかった」
「これが空間属性の魔石というものか……」
『疲れた……ここまで苦労したなぁ……ずっとこればっかりやってたからなぁ……』
「クロムさんは陰で1人でずっとこの魔石のことを考えてくださってたのですね……グス」
『あぁ、違う!口が滑った!泣くなって!余裕!』
はぁ疲れた……。
思わず口が滑ってしまった。
思えば、だ。
最初転移ゲートを見た時からずっと考えていたんだ。
転移ゲートの下にある超巨大な水晶。
皆がダンジョンに出入りする順番待ちの時間等にずっと睨めっこしていた。
転移ゲートが起動するたびに魔石と魔法陣が光る。
あれは多分、神様が作った壊れない巨大な魔石。
だから転移魔法が使える僕なら魔石のキャパがあれば転移魔石が作れるはずなんだ、と。
魔石周りの魔法陣。
あれは僕の予想では……
転移魔法用の巨大なスクロールのようなものだ。
世界から魔力を自動回収する為の記述も入っていると思う。
神様が魔石を作ってもそれに魔法を込める人がいない。
魔力がなくなるごとに転移の魔力を込めなければならないからね。
火魔法が使えない人に火魔石を作ることは出来ないんだ。
じゃあ魔法の代わりを魔法陣で用意しなければいけなくなる。
転移魔力を込められる人はこの世界に居ないんだ。
だからそれがあの魔法陣の機能だと思う。
でもまさか複数必要だとは……
まぁそりゃそうか。
出口どこにどうするんだよって話か。
くっそー盲点だったあああ。
ただ、どちらにしろ1等級の魔石が必要だったんだ。
タイムロスは特にない。
あの時一気につくろうとしてみてよかったなぁ……
こんなこと僕くらいしかやんないぞ……
まぁ……僕しか転移魔石作んないけど。
とりあえず一安心だ……予想は当たった。
今は起動していない。
これに魔力を流せば起動できるはず。
さて……どうするか……
『僕の予想ではこの魔石がある場所から魔石のあるところに転移が出来るって仕様だと思う』
「はい……」
『次の問題はこの魔石があることで僕の魔力を肩代わりしてくれるかどうかなんだ』
『どういうこと~?』
『僕の魔力では今50mしか転移できないの。だけどこの魔石があれば距離制限を無視してどこまでもいけるかどうかってことが問題。魔石をつかっても50mしか転移できなかったら作った全く意味ないでしょ?努力が無に帰すね』
「……そうだね……作る意味ない」
『だから実験だね。今から片方の魔石もって1km程離れたところに行ってく……』
「おばあちゃんの出番じゃな?うっふっふ」
お、笑い方も変わった?
偉い人の感じがしなくなったなぁ。
『何ニヤニヤしてんのおばあちゃん……』
「それはハイエルフの為に使うのじゃろ?」
『そうだね?』
「最初から集落まで行けばよいのじゃ。クロムが長らく頑張ってやっと制作に成功したんじゃろ?初めての試行じゃろ?ちまちませずパーッと行くのじゃ!」
そうか……
魔石の仕様上失敗しても割れないはず。
出来ないなら発動不可のはずだ……
魔石が割れるときは魔石の使用限度。
魔石を作っている魔素が魔石から抜けきってしまって耐久度がなくなった時だ。
魔法であつかう魔力は魔石を形作っている魔素とはまた別。
じゃあ最初からいきなり集落にいってもいいのか……。
「今から行ってくれるのですか!?」
「おばあちゃんに任せておくのじゃ!先程はお主らに合わせてペースを落としたのでのぉ?早く飛べば……ここから世界樹じゃと、お主らの言う時間で2時間くらいかの?お主らの会話でお主らが使う言葉は大体覚えたんじゃ?気を遣わんでええぞ?1人で洞窟におっても暇だったのでのぉ……」
『…………すご』
「……すごい」
言葉めっちゃ助かる。
距離とか時間とかよく使うからなぁ。
ちょっと大雑把なんだよ、この世界の単位。
だから単位系は地球の覚えてもらった方が便利なんだ。
そしてもれなくちょっと寂しいエピソードがついてくる。
わかるよ……僕も引きこもりだったから実験の動画や刀作る動画ずっとみてたんだ……
猫の動画とかずっと眺めてたなぁ……
おばあちゃんの寂しいエピソード共感する場所多すぎる……
ぼっちホイホイだなこれは。
ってそんな話じゃねえ!!
スピードえっぐ!!
「集落の反対側の世界樹のふもとに降りればよいかの?1刻……3時間後くらいに試してもらえれば確実についておるのじゃ?2刻して来なければまたのんびり帰ってくるからの?」
どれくらいで飛んでるんだそれ……
もし南アメリカと同じくらいのサイズだったら……
大陸ほぼ横断しないといけないわけだから横幅5000kmくらいあるぞ……
それにここからの大陸までの距離も1000kmくらいはあるはず……
マッハ3じゃん……
超音速ジェット機じゃん……
しかもばあちゃん僕等みたいに魔法ジェットなしだからね?
逃げ足に自信のある龍……えぐい……
「今こちらについたばかりなのに……いいのですか?」
「かわいい孫の為じゃ。頼られることがあって嬉しいのじゃ♪おばあちゃんに任せておけ?」
『つかれない~?』
『我もクラムと一緒で飛ぶことが基本の種族じゃ。歩くより疲れんぞ?こんな距離よく飛んでおったのじゃ。気にするでないのじゃ』
『……ずっと転移魔石作れるのを心待ちにしてたんだ。それならごめん、頼んでいい?本当に助かるよ……』
『じゃあクラムがいっしょにいくよ~?おそらとぶべんきょうする~!』
「おお、本当かクラム?張り切ったはよいが……ちょっと魔物が怖かったのじゃ。クラムも一緒でよいかの?」
『うん、もちろん。クラムも助かる!あ、そうだ!別に3時間後とか考えなくていいや』
プチッ……
『そうだそうだ。これおばあちゃん用のぷちクロム電話!おばあちゃん僕の加護入ったし意思伝達使えるでしょ?クラムがやってもいいけどおばあちゃんもこれ持ってて』
「おぉ……小さいクロムじゃ。かわええのぉ……」
『クラムもついて行ってくれるなら着いたら電話すりゃいいじゃん。その子は距離関係ないよ。僕の意識と僕の意識の通信だからね。あ、ダンジョンの外と内は無理だったんだけど……』
ダンジョンはやっぱり色々遮断してんだなぁ……
『わかった~!じゃあクラムそれでおばあちゃんのキーホルダーつくってまっとくね~!』
「じゃあ行ってくるのぉ」「おねがいします!」
『気を付けてねー!』「……行ってらっしゃい」
……
『そうだ……おばあちゃんの道具作って待っとこっと。耐性付与アクセおばあちゃん用に作んないと。アイテムボックスとかは……クラムの裁縫あり気だなぁ~』
こっちだけでご飯食べたりするの嫌だしね。
おばあちゃんとクラムが僕らの為に飛んでくれたのに。
「……じゃあぼく……肉解体」
『おお!いいじゃん!結構魔の森の肉溜まったよな!解体覚えてくれて助かるわ~。しかもクラマめっちゃ早い!』
「……うん……解体……得意」
クラマは孤児院で冒険者のサポートに解体引き受けて小遣い稼ぎしてる子にちゃんと解体を教わったらしい。
今までは何となくやってたんだって。
元々刃物扱いすごいから速度がヤバくなった。
これめっちゃ助かる。
「……じゃ、じゃあ私は……パン作ります!おばあちゃんの分もいっぱい作らないと!」
………
ちょっと何やっていいか悩んだな?
知ってるんだぞエステル。
木工が消えかかっているぞ?
最近もはや矢も作らなくなったから制作スキルレベルがどんどん落ちていることを僕は知っている。
まぁそんなことは置いておいて。
こういう時に誰も先にご飯食べよって言いださないのがうちの家族っぽいね。
・
・
・
『こ、こう使うのかぇ?』
『そーそー!もしもしっていわないとつながらないんだよ~?』
つながるよ??
もう繋がってるよ。
今後そういうことにしておこっと。
『もし、もし?聞こえておるのかえ?』
『もしも~し!聞こえてるよー!早かったね!?1時間半とかじゃない?』
『おー!これは便利じゃのぉ!うふふ、張り切ってしまったのじゃ!今世界樹の裏手におるぞ?ここからは集落が見えんから大丈夫なはずじゃ。魔石は下においたから使っていいのじゃ!』
『わかった!ちょっと待っててね!切るよ?』
『わかったのじゃー!』(プチッ)
めっちゃ緊張するな……
距離問題……行けるかな??
『行ける?』
「……うん」
「大丈夫です!お願いします!」
『ん?エステルが使いなよ。僕がやるよりそれの方が魔石使った感あるじゃん。僕ゲート唱えられるし。起動に込める魔力は属性のものじゃなくていいんだから。僕がやらなくてもいい』
「……うん、ママの家族」
「いいのですか?……そうですね……わかりました」
「”ゲート”ッ!」(ボワンッ)
おお!僕がイメージした通り!
魔石の上に2m×2m程の円が出来てる!!
「出来ましたッ!!やっ(ピシッ)
『嘘だろ!?エステルクラマ!急いでゲートに飛び込んで!!』
「は、はい!!」「……わかった」
・
・
・
………マジか。
「こ……これは……成功なのでしょうか……」
「……失敗?」
『でもこれたよ~?』
「判断にこまるのぉ……」
魔石を作ることは出来た。
距離の問題は解決。
魔石の上部に同じようにゲートが出来ていた。
5000kmくらい飛んだはず。
距離は問題にならないんだろうと思う……が……
通過して1分程で魔石が完全に割れてしまった。
もちろんゲートも消失。
魔石の耐久度の限界だ。
『片道切符だ……』
転移魔法の魔石が作成可能かどうかが気になって仕方ないのですぐに家に帰ってきた。
今更だがダンジョン裏手側の王都門はダンジョン出入口からすぐ近くにある。
深夜帯など他の門が閉まっている時にダンジョンに用事がある人が王都に”入る”為に使用する門なので、あまり利用されない。
尚且つ、日中ここから王都外に”出る”人は全くいない。
ダンジョンに行ったらギルドで魔石の買取をしてもらったり宿に宿泊したり、必ず他の用事も発生するためだ。
そしてこの通用門を通るには冒険者であることが必要だ。
商人等商品持ち込みに利用されない為だね。
そこから出て、周りの人の有無を確認して王都外を回り家にダッシュする。
ここまで5分だ。
いいところに家を買った。
結局徒歩25分とは言ったがこの門を使えば5分で行き来できるんだ。
「ほう、ここが家かのぉ?立派じゃなぁ……」
「ここがこれからおばあ様の我が家ですよ」
「人の家に住むなどどれくらいぶりじゃろうか……楽しみじゃのぉ……」
「……魔の森にもある」
『そうだよ~!もりのおうちにもいこ~ね~!』
「いつの間に建てたんじゃ……食事の為に月数回程は森の上を飛んでおるんじゃがのぉ……」
「完成されるまで3分程ですから……あ、1”分”半くらいですね」
カップ麺か。
『これから我が家が増殖していくんだろうなぁ』
中に入りリビングに座った。
おばあちゃんが初めての光景にソワソワしている。
エステルも転移魔石が出来るかどうかが気になりソワソワしている。
『魔石が気になって落ち着かないから先にやろうか』
「はい!お願いします!」
別に作成などどこでもできるのでリビングの椅子に3人が座った。
僕とクラムは基本テーブルの上に乗っている。
コロコロ……
これで1等級の魔石が2つ……
『ゴクッ……行くよ?んんんんんん……”ゲート”ッ!!』
ホワァアアァァァアァ
魔石が黒に近い藍色に輝いた……
ゲートなどと同じ色だ。
宇宙の色とでもいえばいいだろうか。
夜空の色……そんな感じだ。
溶岩竜の赤と茶が混ざった光に輝いていた魔石。
それが段々夜空色一色に染まっていく……
「おねがい……」
『割れるなよ……頼む……』
1分程経って夜空色が魔石にしっかり浸透し魔力が落ち着いた。
『できたああああああ!!』
「やりましたあーー!!」
『できたね~!』
「……よかった」
「これが空間属性の魔石というものか……」
『疲れた……ここまで苦労したなぁ……ずっとこればっかりやってたからなぁ……』
「クロムさんは陰で1人でずっとこの魔石のことを考えてくださってたのですね……グス」
『あぁ、違う!口が滑った!泣くなって!余裕!』
はぁ疲れた……。
思わず口が滑ってしまった。
思えば、だ。
最初転移ゲートを見た時からずっと考えていたんだ。
転移ゲートの下にある超巨大な水晶。
皆がダンジョンに出入りする順番待ちの時間等にずっと睨めっこしていた。
転移ゲートが起動するたびに魔石と魔法陣が光る。
あれは多分、神様が作った壊れない巨大な魔石。
だから転移魔法が使える僕なら魔石のキャパがあれば転移魔石が作れるはずなんだ、と。
魔石周りの魔法陣。
あれは僕の予想では……
転移魔法用の巨大なスクロールのようなものだ。
世界から魔力を自動回収する為の記述も入っていると思う。
神様が魔石を作ってもそれに魔法を込める人がいない。
魔力がなくなるごとに転移の魔力を込めなければならないからね。
火魔法が使えない人に火魔石を作ることは出来ないんだ。
じゃあ魔法の代わりを魔法陣で用意しなければいけなくなる。
転移魔力を込められる人はこの世界に居ないんだ。
だからそれがあの魔法陣の機能だと思う。
でもまさか複数必要だとは……
まぁそりゃそうか。
出口どこにどうするんだよって話か。
くっそー盲点だったあああ。
ただ、どちらにしろ1等級の魔石が必要だったんだ。
タイムロスは特にない。
あの時一気につくろうとしてみてよかったなぁ……
こんなこと僕くらいしかやんないぞ……
まぁ……僕しか転移魔石作んないけど。
とりあえず一安心だ……予想は当たった。
今は起動していない。
これに魔力を流せば起動できるはず。
さて……どうするか……
『僕の予想ではこの魔石がある場所から魔石のあるところに転移が出来るって仕様だと思う』
「はい……」
『次の問題はこの魔石があることで僕の魔力を肩代わりしてくれるかどうかなんだ』
『どういうこと~?』
『僕の魔力では今50mしか転移できないの。だけどこの魔石があれば距離制限を無視してどこまでもいけるかどうかってことが問題。魔石をつかっても50mしか転移できなかったら作った全く意味ないでしょ?努力が無に帰すね』
「……そうだね……作る意味ない」
『だから実験だね。今から片方の魔石もって1km程離れたところに行ってく……』
「おばあちゃんの出番じゃな?うっふっふ」
お、笑い方も変わった?
偉い人の感じがしなくなったなぁ。
『何ニヤニヤしてんのおばあちゃん……』
「それはハイエルフの為に使うのじゃろ?」
『そうだね?』
「最初から集落まで行けばよいのじゃ。クロムが長らく頑張ってやっと制作に成功したんじゃろ?初めての試行じゃろ?ちまちませずパーッと行くのじゃ!」
そうか……
魔石の仕様上失敗しても割れないはず。
出来ないなら発動不可のはずだ……
魔石が割れるときは魔石の使用限度。
魔石を作っている魔素が魔石から抜けきってしまって耐久度がなくなった時だ。
魔法であつかう魔力は魔石を形作っている魔素とはまた別。
じゃあ最初からいきなり集落にいってもいいのか……。
「今から行ってくれるのですか!?」
「おばあちゃんに任せておくのじゃ!先程はお主らに合わせてペースを落としたのでのぉ?早く飛べば……ここから世界樹じゃと、お主らの言う時間で2時間くらいかの?お主らの会話でお主らが使う言葉は大体覚えたんじゃ?気を遣わんでええぞ?1人で洞窟におっても暇だったのでのぉ……」
『…………すご』
「……すごい」
言葉めっちゃ助かる。
距離とか時間とかよく使うからなぁ。
ちょっと大雑把なんだよ、この世界の単位。
だから単位系は地球の覚えてもらった方が便利なんだ。
そしてもれなくちょっと寂しいエピソードがついてくる。
わかるよ……僕も引きこもりだったから実験の動画や刀作る動画ずっとみてたんだ……
猫の動画とかずっと眺めてたなぁ……
おばあちゃんの寂しいエピソード共感する場所多すぎる……
ぼっちホイホイだなこれは。
ってそんな話じゃねえ!!
スピードえっぐ!!
「集落の反対側の世界樹のふもとに降りればよいかの?1刻……3時間後くらいに試してもらえれば確実についておるのじゃ?2刻して来なければまたのんびり帰ってくるからの?」
どれくらいで飛んでるんだそれ……
もし南アメリカと同じくらいのサイズだったら……
大陸ほぼ横断しないといけないわけだから横幅5000kmくらいあるぞ……
それにここからの大陸までの距離も1000kmくらいはあるはず……
マッハ3じゃん……
超音速ジェット機じゃん……
しかもばあちゃん僕等みたいに魔法ジェットなしだからね?
逃げ足に自信のある龍……えぐい……
「今こちらについたばかりなのに……いいのですか?」
「かわいい孫の為じゃ。頼られることがあって嬉しいのじゃ♪おばあちゃんに任せておけ?」
『つかれない~?』
『我もクラムと一緒で飛ぶことが基本の種族じゃ。歩くより疲れんぞ?こんな距離よく飛んでおったのじゃ。気にするでないのじゃ』
『……ずっと転移魔石作れるのを心待ちにしてたんだ。それならごめん、頼んでいい?本当に助かるよ……』
『じゃあクラムがいっしょにいくよ~?おそらとぶべんきょうする~!』
「おお、本当かクラム?張り切ったはよいが……ちょっと魔物が怖かったのじゃ。クラムも一緒でよいかの?」
『うん、もちろん。クラムも助かる!あ、そうだ!別に3時間後とか考えなくていいや』
プチッ……
『そうだそうだ。これおばあちゃん用のぷちクロム電話!おばあちゃん僕の加護入ったし意思伝達使えるでしょ?クラムがやってもいいけどおばあちゃんもこれ持ってて』
「おぉ……小さいクロムじゃ。かわええのぉ……」
『クラムもついて行ってくれるなら着いたら電話すりゃいいじゃん。その子は距離関係ないよ。僕の意識と僕の意識の通信だからね。あ、ダンジョンの外と内は無理だったんだけど……』
ダンジョンはやっぱり色々遮断してんだなぁ……
『わかった~!じゃあクラムそれでおばあちゃんのキーホルダーつくってまっとくね~!』
「じゃあ行ってくるのぉ」「おねがいします!」
『気を付けてねー!』「……行ってらっしゃい」
……
『そうだ……おばあちゃんの道具作って待っとこっと。耐性付与アクセおばあちゃん用に作んないと。アイテムボックスとかは……クラムの裁縫あり気だなぁ~』
こっちだけでご飯食べたりするの嫌だしね。
おばあちゃんとクラムが僕らの為に飛んでくれたのに。
「……じゃあぼく……肉解体」
『おお!いいじゃん!結構魔の森の肉溜まったよな!解体覚えてくれて助かるわ~。しかもクラマめっちゃ早い!』
「……うん……解体……得意」
クラマは孤児院で冒険者のサポートに解体引き受けて小遣い稼ぎしてる子にちゃんと解体を教わったらしい。
今までは何となくやってたんだって。
元々刃物扱いすごいから速度がヤバくなった。
これめっちゃ助かる。
「……じゃ、じゃあ私は……パン作ります!おばあちゃんの分もいっぱい作らないと!」
………
ちょっと何やっていいか悩んだな?
知ってるんだぞエステル。
木工が消えかかっているぞ?
最近もはや矢も作らなくなったから制作スキルレベルがどんどん落ちていることを僕は知っている。
まぁそんなことは置いておいて。
こういう時に誰も先にご飯食べよって言いださないのがうちの家族っぽいね。
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『こ、こう使うのかぇ?』
『そーそー!もしもしっていわないとつながらないんだよ~?』
つながるよ??
もう繋がってるよ。
今後そういうことにしておこっと。
『もし、もし?聞こえておるのかえ?』
『もしも~し!聞こえてるよー!早かったね!?1時間半とかじゃない?』
『おー!これは便利じゃのぉ!うふふ、張り切ってしまったのじゃ!今世界樹の裏手におるぞ?ここからは集落が見えんから大丈夫なはずじゃ。魔石は下においたから使っていいのじゃ!』
『わかった!ちょっと待っててね!切るよ?』
『わかったのじゃー!』(プチッ)
めっちゃ緊張するな……
距離問題……行けるかな??
『行ける?』
「……うん」
「大丈夫です!お願いします!」
『ん?エステルが使いなよ。僕がやるよりそれの方が魔石使った感あるじゃん。僕ゲート唱えられるし。起動に込める魔力は属性のものじゃなくていいんだから。僕がやらなくてもいい』
「……うん、ママの家族」
「いいのですか?……そうですね……わかりました」
「”ゲート”ッ!」(ボワンッ)
おお!僕がイメージした通り!
魔石の上に2m×2m程の円が出来てる!!
「出来ましたッ!!やっ(ピシッ)
『嘘だろ!?エステルクラマ!急いでゲートに飛び込んで!!』
「は、はい!!」「……わかった」
・
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………マジか。
「こ……これは……成功なのでしょうか……」
「……失敗?」
『でもこれたよ~?』
「判断にこまるのぉ……」
魔石を作ることは出来た。
距離の問題は解決。
魔石の上部に同じようにゲートが出来ていた。
5000kmくらい飛んだはず。
距離は問題にならないんだろうと思う……が……
通過して1分程で魔石が完全に割れてしまった。
もちろんゲートも消失。
魔石の耐久度の限界だ。
『片道切符だ……』
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腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
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