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184話 - 無機物
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85階層のセーフティーエリアを通り過ぎ86階層。
86階層から状況が変わるのなら85階層で休んでいきたいからね。
先に状況確認だ。
前回みたいに急に環境が変わった時に作戦を立てる時間も欲しいからね。
同じ失敗は踏まないのだ。
エステルのアクセサリー事件は……気にしないで欲しい。
なんだかんだ10時間程はかかったのでエステルはぐっすり眠れたようだ。
てか10時間しっかり寝ていた。
暗かったしね。
しかも僕のシールド周り防音室にしてたからさ。
さらに野宿用にかった寝具やクラムの枕を装備してガチ寝していた。
今朝まで根詰めただろうからね。
ゆっくり寝れてよかったさ。
クラマとクラムはここを確認してから寝るらしい。
86階層……
洞窟から外に出た。
やっぱり真っ暗だ……。
ここは光の無い星なんだな。
『変わったなぁ』
『かわったね~!』
「これは……厳しいんでしょうねぇ……」
具体的に何が変化したかというと……
まず敵の量が増えた。種類は変わらないみたいだ。
そしてかなり立地が悪い。
ぱっと見荒野に見えたんだけどこれは暗闇の峡谷だ……
深い崖が色んな場所にある……
地割れもしていて深い谷に飲み込まれてしまいそうだ。
たまにバジリスク落ちてるけどあれはどうなの?
ゴーレムは大丈夫っぽいけどさ……。
ちょいちょい分布エリア間違ってる魔物いるよね?
魔力回収って考えたらどうでもいいのかなぁ……
『これはきついんだろうなぁ……きっと』
「……ぼく……ねる」
『クラムも~!ねるまえにごはんたべよ~?』
なるほど……。
たしかに余計に見えない状況では厳しくなったね………
あ、あと飛べない状況でも厳しくなったのか。
「のぅ……本当にいいのかのぉ……我、快適になったのじゃが……」
『そうだね。サイズ元に戻せるから寝るのも快適になったよ……』
だがしかしまたもや関係ない。
なんなら洞窟じゃなくなった分おばあちゃんの飛行スピードが上がる。
崖だからこわいけど……
おばあちゃんのスピードでこれだけ暗かったら……
龍の背中みとこ……。
「どうします?85階層で眠りますか?」
「いそいでおるのじゃろ?我の背中で寝てよいぞぇ?」
『おばあちゃんは寝なくていいの?』
「どちらでもよいの?数週間、数か月くらいなら起きておることに全く問題はないのじゃ。本格的に眠りに落ちるときは数百年単位で寝てしまうものもおるが、我は百年程前に長期睡眠したばかりじゃから起きたばかりじゃ!それに毎日寝ておるから長期睡眠は必要ないのぉ。まぁ暇じゃから寝るくらいのものじゃな」
「神獣さんぽいですねぇ~」
「自覚ないんじゃがのぉ?」
すげぇ。台詞が龍っぽいなぁ~。
さすが超長寿の種族……。
ってかおばあちゃんに関しては寿命あるのか?
『じゃあおばあちゃんに甘えて今日は進ませてもらおっか?僕も寝なくて平気。僕の場合精神的に疲れるから寝るくらいだからね?……この階層快適だもん』
「そうですねぇ。本来はとても怖いのでしょうが……」
「じゃあまた背に乗るのじゃ!少し急ぐ故落ちんようにな?」
『あ、大丈夫。落下防止と風よけにシールド張ってるよ』
この階層僕のシールドで大丈夫だ……
というか……シールドすらただの風よけと化しているありさまだなぁ。
・
・
・
『クラムとクラマ~!着いたよ~!90階層』
「……んん……起きる」
『……はぁ~ぅ。おはよぉ~いっぱいねた~!』
ほんっとに何もなかった!
ただの快適な旅だった。
背中でおばあちゃんとこれまでの旅のこと話す時間だった。
階層は結構広かったようで7時間程はかかった。
途中1時間くらい止まったし。
僕等だったら倍くらいかなぁ?
階層の広がりは妥当くらいかな?
おばあちゃんもそんなにぶっ飛ばしてるわけじゃないけどさ……。
止まった時間考えても6時間かかるなら1大陸横断しちゃうくらいの距離だよね?
このエリア暗黒大陸じゃん……
誰が来るねん……
きっと空間が歪んでるんだろうなぁ。
これが地下に収まってるってめっちゃ変な感じするなぁ。
止まった1時間。
安全の為に一応敵の強さ確かめとこうと思ってさ?
88階層で空から僕が魔法試し打ちしたんだよね。
さすがに何も見ないのも怖いからさ……。
『うわ……また回復したぞ。今、腕取れたのに……』
「拾って張り付けけましたね……」
「あやつは相手にするだけ無駄じゃのぉ……」
「このフロア……飛行出来てよかったです……」
『「……zzz」』
ゴーレムかなりきつい!めっちゃつよい!
今の段階でエステルとクラマは複数体相手にするの絶対無理だ……。
無機物だからか再生速度が生物のそれじゃないんだ……
HPすっごい回復するし、腕取れてもくっつけるの。
ってかどこが無くなっても生えてくる!
核とかない!
頭にemethとかも書いてなかった!
要するにあいつのMP修復の為だけにあったんだよね……。
完全物理タイプだった。
MP削りきるか再生速度以上の速度で押し切る。
あとは一撃で消滅させる感じなら倒せる。
僕はいけるけどそれでも面倒だった。
バジリスクは多分みんな瞬殺できる。
多分経験値低いと思う。
石化眼分経験値盛られたとしてもね。
魔石も少し小さかったし……。
これなら下の階層でトカゲ射撃してる方が割がいいな。
稼ぎ場所になれば美味しい思いできるかなと思ったんだけどなぁ。
結論。81~89階層は使えない。
僕等は相性良かったけどさ?
飛行と神聖魔法使えなかったらこのフロア絶望だよ!?
寝てる2人は置いておいて3人でドン引きしてたよ……
本当によかった……
そんな暗黒エリア後半戦だった……。
・
・
・
今回のボス階層もドラゴンの時と同じ感じだ。
中は見えないなぁ……
ってか本来真っ暗なんだけど。
「……ねぇね……行く?」
「そうですね?クラムちゃんはまだ1回も最初に戦ってませんので」
「お主ら1人で戦うのかぇ!?」
『そうなるよね!?初めて意見合う人がいた……グス』
「腕試ししたいじゃないですか、ふふ♪」
「……うん……2回目からは別に」
『クラム~?ん~どっちでもいいけどなぁ~。めんどくさかったらてつだって~?』
クラムは僕の次に戦闘意欲低いんだよね。
おばあちゃん<僕<クラム<クラマ<エステル
って順かな。
意外とエステルが一番乗り気。
裁縫とか料理するけどあれはクラムの趣味だからね。
基本めんどくさがりのマイペースな子だからさ。
楽しければいい、あとは面倒なんだよ。
1人で戦うこだわりは全くないんだよね。
『パパ~あかるくして~?できるけどめんどくさい~』
『全然いいよ?僕等外出とく方がいいの?クラムはみんなにシールドしてくれるでしょ?邪魔にならない?』
『ん~?だいじょぶだよ~?みてて~!クラムし~るどなしであそぼっかな~?ずっとし~るどつかってるからな~』
遊ぼうとしている……
まぁでもたまにはそうしたい気持ちもわかるしな。
『じゃあクラムがやばそうならいって?あとはいつも通りHPきつくなったら助けに入るね?』
クラムは面倒になったら言うよ。
一応言っただけだもん。
マズくなるまで1人でやんないよ。
「そうしますか」「……そうだね」
『ん~そこまでやんないよ~?めんどくさくなったらやめる~』
ほらね?
ずっとクラムと一緒に居るからね。
「回復はせんのかぇ?大丈夫かのぉ……」
『さいしょはだいじょうぶ~!クラムもひーるよりつよいのつかえるよ~?なんだっけ~?りざれくしょん~?』
あ、そうそう。
回復使う機会がないからね。
クラムが回復使う時ってシールドも効かなくて本格的にマズい時になるからさ。
範囲回復プラス継続効果もある回復魔法つくってるんだよ。
1発で全員ずっと回復してくれる感じの。
クラムもほぼ全属性。
魔法スキルも僕と似たようなもん。
僕に使えてクラムに使えない魔法はあんまりない。
今は電磁砲練習中。
それに水の数値上限突破してみると僕より高いんだ。
僕が156。クラムは181だね。
水棲だから高くなるよなぁ。
純粋な回復効果ならクラムの方が高いよ。
僕の回復魔法は水で効果増してるからね。
僕はクリーンで全状態異常回復。クラムは超回復特化型。
違う特性の魔法あったら便利だよね?
まぁどっちも使えるけどねお互い。
ただそっちの方が効果が高いってだけだね~。
『じゃああけるよ~?先にしーるどはっちゃうね~』
ギギギギギギ……
中も溶岩エリアと同じ感じだな?
凄い広い地下空間だ……。
違うと頃は真っ暗だってことくらい。
あ、そうか、中に魔法入れないと。
『”ライト”ッ!天井に特大でッ』(バンッ)
『ど~む!』(ボワッ)
おお、いつも通り僕らに速攻ドーム張ってくれた。
クラムがシールドの外にいるの変な感じするなぁ……。
で、魔物は……
あ……まじ?
すごく大きい……
高さは25m程はあるだろうか……
トカゲのような凄い大きな口。
背中に小きく生えた翼。
20mはありそうなとても太く長い尾。
二足歩行で固そうな尖った岩がびっしり生えている……
……なんか使いまわし感あるな。
ドラゴンだよ。
「2回目ですね……。大きいですねぇ……」
「……うん……固そう。……強いね」
「ほぉ……ドラゴンかぇ……怖いのぉ……」(カタカタカタ)
ばあちゃん龍なんだけどなぁ。
溶岩竜は僕が瞬殺してたからちゃんと見てないのか。
『クラマやってもいいよ~?クラムどっちでもいい~』
あ、そういえばクラマ全然殺気出てないな?
「……大丈夫。……風竜以外はどうでも……他のやつ倒しても意味ない」
溶岩竜倒せたおかげでいろいろ吹っ切れたんだな。
いい事だ。
『わかった~!じゃあクラムやるね~!いってくる~!』(ふわ~)
体中に鱗のような尖った岩が生えてて溶岩流よりすごいドッシリしている。
1回り以上大きいしすごい太い……。
背中の翼はあるんだけど……
こいつ飛ぶ感じはしないよな?
体に比例するとかなり小さい……
すごい重そうだし……固そうだ……
地属性のドラゴン、地竜ってところか。
溶岩竜のほうが強そうなイメージあるんだけど……
すごい大きいゴーレムとか出てくると思ったけどね?
でも怪しいんだよなぁ。
結構雑魚と特性似たケース多いんだよなぁ……。
クラムが中央まで飛んでいくとゆっくり地竜が立ち上がろうとしている。
近付くとサイズの違いが凄い!
10cmVS25mって……
向こうから見たらこっちアリのようなもんだろうなぁ。
ギシギシギシ……ドシーンッ!!
「すごい音がしたのじゃ……」
おわっ!地面ふみしめた時すごい音がしたぞ!?
地上なら地面にヒビはいってるんじゃないか!?
………
ドシーンッ!ドシーンッ!!
………
『しずかだね~?こうげきしていいの~?』
『……あのドラゴン何の鳴き声もあげないな?』
「そうですね……調子くるいますね……」
「……でも……きてる」
………
『パパやっていいの~?』
『いいよ!前向いて!こっち向いたらあぶないから!!』
ドシーンッ!ドシーンッ!!(ズドンッ)
あぶなっ!
無言でいきなり打ってきた!!
口からデカくて尖った岩が打ち出されたぞ!?
『わっ!いきなりびっくりするでしょ~!!クラムもいくからね~!ばれっと~』(バンッ)
86階層から状況が変わるのなら85階層で休んでいきたいからね。
先に状況確認だ。
前回みたいに急に環境が変わった時に作戦を立てる時間も欲しいからね。
同じ失敗は踏まないのだ。
エステルのアクセサリー事件は……気にしないで欲しい。
なんだかんだ10時間程はかかったのでエステルはぐっすり眠れたようだ。
てか10時間しっかり寝ていた。
暗かったしね。
しかも僕のシールド周り防音室にしてたからさ。
さらに野宿用にかった寝具やクラムの枕を装備してガチ寝していた。
今朝まで根詰めただろうからね。
ゆっくり寝れてよかったさ。
クラマとクラムはここを確認してから寝るらしい。
86階層……
洞窟から外に出た。
やっぱり真っ暗だ……。
ここは光の無い星なんだな。
『変わったなぁ』
『かわったね~!』
「これは……厳しいんでしょうねぇ……」
具体的に何が変化したかというと……
まず敵の量が増えた。種類は変わらないみたいだ。
そしてかなり立地が悪い。
ぱっと見荒野に見えたんだけどこれは暗闇の峡谷だ……
深い崖が色んな場所にある……
地割れもしていて深い谷に飲み込まれてしまいそうだ。
たまにバジリスク落ちてるけどあれはどうなの?
ゴーレムは大丈夫っぽいけどさ……。
ちょいちょい分布エリア間違ってる魔物いるよね?
魔力回収って考えたらどうでもいいのかなぁ……
『これはきついんだろうなぁ……きっと』
「……ぼく……ねる」
『クラムも~!ねるまえにごはんたべよ~?』
なるほど……。
たしかに余計に見えない状況では厳しくなったね………
あ、あと飛べない状況でも厳しくなったのか。
「のぅ……本当にいいのかのぉ……我、快適になったのじゃが……」
『そうだね。サイズ元に戻せるから寝るのも快適になったよ……』
だがしかしまたもや関係ない。
なんなら洞窟じゃなくなった分おばあちゃんの飛行スピードが上がる。
崖だからこわいけど……
おばあちゃんのスピードでこれだけ暗かったら……
龍の背中みとこ……。
「どうします?85階層で眠りますか?」
「いそいでおるのじゃろ?我の背中で寝てよいぞぇ?」
『おばあちゃんは寝なくていいの?』
「どちらでもよいの?数週間、数か月くらいなら起きておることに全く問題はないのじゃ。本格的に眠りに落ちるときは数百年単位で寝てしまうものもおるが、我は百年程前に長期睡眠したばかりじゃから起きたばかりじゃ!それに毎日寝ておるから長期睡眠は必要ないのぉ。まぁ暇じゃから寝るくらいのものじゃな」
「神獣さんぽいですねぇ~」
「自覚ないんじゃがのぉ?」
すげぇ。台詞が龍っぽいなぁ~。
さすが超長寿の種族……。
ってかおばあちゃんに関しては寿命あるのか?
『じゃあおばあちゃんに甘えて今日は進ませてもらおっか?僕も寝なくて平気。僕の場合精神的に疲れるから寝るくらいだからね?……この階層快適だもん』
「そうですねぇ。本来はとても怖いのでしょうが……」
「じゃあまた背に乗るのじゃ!少し急ぐ故落ちんようにな?」
『あ、大丈夫。落下防止と風よけにシールド張ってるよ』
この階層僕のシールドで大丈夫だ……
というか……シールドすらただの風よけと化しているありさまだなぁ。
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『クラムとクラマ~!着いたよ~!90階層』
「……んん……起きる」
『……はぁ~ぅ。おはよぉ~いっぱいねた~!』
ほんっとに何もなかった!
ただの快適な旅だった。
背中でおばあちゃんとこれまでの旅のこと話す時間だった。
階層は結構広かったようで7時間程はかかった。
途中1時間くらい止まったし。
僕等だったら倍くらいかなぁ?
階層の広がりは妥当くらいかな?
おばあちゃんもそんなにぶっ飛ばしてるわけじゃないけどさ……。
止まった時間考えても6時間かかるなら1大陸横断しちゃうくらいの距離だよね?
このエリア暗黒大陸じゃん……
誰が来るねん……
きっと空間が歪んでるんだろうなぁ。
これが地下に収まってるってめっちゃ変な感じするなぁ。
止まった1時間。
安全の為に一応敵の強さ確かめとこうと思ってさ?
88階層で空から僕が魔法試し打ちしたんだよね。
さすがに何も見ないのも怖いからさ……。
『うわ……また回復したぞ。今、腕取れたのに……』
「拾って張り付けけましたね……」
「あやつは相手にするだけ無駄じゃのぉ……」
「このフロア……飛行出来てよかったです……」
『「……zzz」』
ゴーレムかなりきつい!めっちゃつよい!
今の段階でエステルとクラマは複数体相手にするの絶対無理だ……。
無機物だからか再生速度が生物のそれじゃないんだ……
HPすっごい回復するし、腕取れてもくっつけるの。
ってかどこが無くなっても生えてくる!
核とかない!
頭にemethとかも書いてなかった!
要するにあいつのMP修復の為だけにあったんだよね……。
完全物理タイプだった。
MP削りきるか再生速度以上の速度で押し切る。
あとは一撃で消滅させる感じなら倒せる。
僕はいけるけどそれでも面倒だった。
バジリスクは多分みんな瞬殺できる。
多分経験値低いと思う。
石化眼分経験値盛られたとしてもね。
魔石も少し小さかったし……。
これなら下の階層でトカゲ射撃してる方が割がいいな。
稼ぎ場所になれば美味しい思いできるかなと思ったんだけどなぁ。
結論。81~89階層は使えない。
僕等は相性良かったけどさ?
飛行と神聖魔法使えなかったらこのフロア絶望だよ!?
寝てる2人は置いておいて3人でドン引きしてたよ……
本当によかった……
そんな暗黒エリア後半戦だった……。
・
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今回のボス階層もドラゴンの時と同じ感じだ。
中は見えないなぁ……
ってか本来真っ暗なんだけど。
「……ねぇね……行く?」
「そうですね?クラムちゃんはまだ1回も最初に戦ってませんので」
「お主ら1人で戦うのかぇ!?」
『そうなるよね!?初めて意見合う人がいた……グス』
「腕試ししたいじゃないですか、ふふ♪」
「……うん……2回目からは別に」
『クラム~?ん~どっちでもいいけどなぁ~。めんどくさかったらてつだって~?』
クラムは僕の次に戦闘意欲低いんだよね。
おばあちゃん<僕<クラム<クラマ<エステル
って順かな。
意外とエステルが一番乗り気。
裁縫とか料理するけどあれはクラムの趣味だからね。
基本めんどくさがりのマイペースな子だからさ。
楽しければいい、あとは面倒なんだよ。
1人で戦うこだわりは全くないんだよね。
『パパ~あかるくして~?できるけどめんどくさい~』
『全然いいよ?僕等外出とく方がいいの?クラムはみんなにシールドしてくれるでしょ?邪魔にならない?』
『ん~?だいじょぶだよ~?みてて~!クラムし~るどなしであそぼっかな~?ずっとし~るどつかってるからな~』
遊ぼうとしている……
まぁでもたまにはそうしたい気持ちもわかるしな。
『じゃあクラムがやばそうならいって?あとはいつも通りHPきつくなったら助けに入るね?』
クラムは面倒になったら言うよ。
一応言っただけだもん。
マズくなるまで1人でやんないよ。
「そうしますか」「……そうだね」
『ん~そこまでやんないよ~?めんどくさくなったらやめる~』
ほらね?
ずっとクラムと一緒に居るからね。
「回復はせんのかぇ?大丈夫かのぉ……」
『さいしょはだいじょうぶ~!クラムもひーるよりつよいのつかえるよ~?なんだっけ~?りざれくしょん~?』
あ、そうそう。
回復使う機会がないからね。
クラムが回復使う時ってシールドも効かなくて本格的にマズい時になるからさ。
範囲回復プラス継続効果もある回復魔法つくってるんだよ。
1発で全員ずっと回復してくれる感じの。
クラムもほぼ全属性。
魔法スキルも僕と似たようなもん。
僕に使えてクラムに使えない魔法はあんまりない。
今は電磁砲練習中。
それに水の数値上限突破してみると僕より高いんだ。
僕が156。クラムは181だね。
水棲だから高くなるよなぁ。
純粋な回復効果ならクラムの方が高いよ。
僕の回復魔法は水で効果増してるからね。
僕はクリーンで全状態異常回復。クラムは超回復特化型。
違う特性の魔法あったら便利だよね?
まぁどっちも使えるけどねお互い。
ただそっちの方が効果が高いってだけだね~。
『じゃああけるよ~?先にしーるどはっちゃうね~』
ギギギギギギ……
中も溶岩エリアと同じ感じだな?
凄い広い地下空間だ……。
違うと頃は真っ暗だってことくらい。
あ、そうか、中に魔法入れないと。
『”ライト”ッ!天井に特大でッ』(バンッ)
『ど~む!』(ボワッ)
おお、いつも通り僕らに速攻ドーム張ってくれた。
クラムがシールドの外にいるの変な感じするなぁ……。
で、魔物は……
あ……まじ?
すごく大きい……
高さは25m程はあるだろうか……
トカゲのような凄い大きな口。
背中に小きく生えた翼。
20mはありそうなとても太く長い尾。
二足歩行で固そうな尖った岩がびっしり生えている……
……なんか使いまわし感あるな。
ドラゴンだよ。
「2回目ですね……。大きいですねぇ……」
「……うん……固そう。……強いね」
「ほぉ……ドラゴンかぇ……怖いのぉ……」(カタカタカタ)
ばあちゃん龍なんだけどなぁ。
溶岩竜は僕が瞬殺してたからちゃんと見てないのか。
『クラマやってもいいよ~?クラムどっちでもいい~』
あ、そういえばクラマ全然殺気出てないな?
「……大丈夫。……風竜以外はどうでも……他のやつ倒しても意味ない」
溶岩竜倒せたおかげでいろいろ吹っ切れたんだな。
いい事だ。
『わかった~!じゃあクラムやるね~!いってくる~!』(ふわ~)
体中に鱗のような尖った岩が生えてて溶岩流よりすごいドッシリしている。
1回り以上大きいしすごい太い……。
背中の翼はあるんだけど……
こいつ飛ぶ感じはしないよな?
体に比例するとかなり小さい……
すごい重そうだし……固そうだ……
地属性のドラゴン、地竜ってところか。
溶岩竜のほうが強そうなイメージあるんだけど……
すごい大きいゴーレムとか出てくると思ったけどね?
でも怪しいんだよなぁ。
結構雑魚と特性似たケース多いんだよなぁ……。
クラムが中央まで飛んでいくとゆっくり地竜が立ち上がろうとしている。
近付くとサイズの違いが凄い!
10cmVS25mって……
向こうから見たらこっちアリのようなもんだろうなぁ。
ギシギシギシ……ドシーンッ!!
「すごい音がしたのじゃ……」
おわっ!地面ふみしめた時すごい音がしたぞ!?
地上なら地面にヒビはいってるんじゃないか!?
………
ドシーンッ!ドシーンッ!!
………
『しずかだね~?こうげきしていいの~?』
『……あのドラゴン何の鳴き声もあげないな?』
「そうですね……調子くるいますね……」
「……でも……きてる」
………
『パパやっていいの~?』
『いいよ!前向いて!こっち向いたらあぶないから!!』
ドシーンッ!ドシーンッ!!(ズドンッ)
あぶなっ!
無言でいきなり打ってきた!!
口からデカくて尖った岩が打ち出されたぞ!?
『わっ!いきなりびっくりするでしょ~!!クラムもいくからね~!ばれっと~』(バンッ)
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捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
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