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第九章、敗北と絶望
#107 ミルド
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北の洞窟
ミルドは洞窟の奥へ進む。
どうやらここは元ダンジョンだったらしく、寂れて動かない罠などもたくさんあった。
中でも一番多いのは虫の死骸だった。
どれもこれも全て黒光するあの虫だ。
「どうしてこんなにゴキブリの死骸が……。」
ミルドはどんどん奥へ進んでいく。
少し広い空間に出た。
そこには溶けきれずに少し残っている氷の柱などが。
「随分変わった場所ですね。」
元ダンジョンというだけあって道が入り組んでいる。
それでも途中の道に落ちていた地図を使ってなんとかボス部屋のような場所までたどり着くことができた。
ミルドはそっと扉を開ける。
扉を開けると小さな部屋だった。
そして何故か銅像が立っている。
「この銅像は……。」
見覚えがあるその銅像にはなぜかサインのようなものが彫られていた。
「初代剣聖アーサー……。」
「そ、僕のサイン。」
声の方に振り返ると記憶の奥底に眠っていた記憶が一気に溢れかえってきた。
自分が元剣聖だったことを筆頭に前世の記憶の殆どが溢れかえってくる。
そしてこの目の前にいる男の正体もわかった。
「初代剣聖アーサー様。」
「Yes!!お前を7代目の剣聖にした時出会ったアーサーさんだぞ。」
初代剣聖であるアーサーは自分の像の上にピョイと飛び乗る。
「それで、あなたがなぜ私をここへ呼んだのですか?」
「決まってんだろ、お前を鍛えるためにだ。」
そう言ってアーサーは剣を抜く。
「お前には神を超えてもらう。」
「神を?」
「そう。お前が神を超越した存在となるために極限状態技術エクストラスキルを習得してもらう。」
「そんなものが……。」
「そしてエクストラスキルを覚えるには試練を受ける必要がある。この試練の主が僕、アーサーだ。」
「神を超えてどうなるんですか?私には訳がわからないのですが。」
「お前はもし相方と主人が動けなくなった時に絶体絶命の状況に追い詰められた時、どうする?お前には戦闘力はあっても守る力はまるでない。」
「っ。」
ミルドは歯を食いしばる。
もう二度と自分の主人を傷つけないように。
自分がグラトニーを手助けできる存在に。
「よろしくお願いします!!」
「そのいきだ、7代目。これより試練の主、〈初代剣聖〉アーサー=オーギュストによる《剣帝の試練》を行う。試練の内容は俺と戦い、勝つこと。さぁ、勝負だ!!!」
ミルドは洞窟の奥へ進む。
どうやらここは元ダンジョンだったらしく、寂れて動かない罠などもたくさんあった。
中でも一番多いのは虫の死骸だった。
どれもこれも全て黒光するあの虫だ。
「どうしてこんなにゴキブリの死骸が……。」
ミルドはどんどん奥へ進んでいく。
少し広い空間に出た。
そこには溶けきれずに少し残っている氷の柱などが。
「随分変わった場所ですね。」
元ダンジョンというだけあって道が入り組んでいる。
それでも途中の道に落ちていた地図を使ってなんとかボス部屋のような場所までたどり着くことができた。
ミルドはそっと扉を開ける。
扉を開けると小さな部屋だった。
そして何故か銅像が立っている。
「この銅像は……。」
見覚えがあるその銅像にはなぜかサインのようなものが彫られていた。
「初代剣聖アーサー……。」
「そ、僕のサイン。」
声の方に振り返ると記憶の奥底に眠っていた記憶が一気に溢れかえってきた。
自分が元剣聖だったことを筆頭に前世の記憶の殆どが溢れかえってくる。
そしてこの目の前にいる男の正体もわかった。
「初代剣聖アーサー様。」
「Yes!!お前を7代目の剣聖にした時出会ったアーサーさんだぞ。」
初代剣聖であるアーサーは自分の像の上にピョイと飛び乗る。
「それで、あなたがなぜ私をここへ呼んだのですか?」
「決まってんだろ、お前を鍛えるためにだ。」
そう言ってアーサーは剣を抜く。
「お前には神を超えてもらう。」
「神を?」
「そう。お前が神を超越した存在となるために極限状態技術エクストラスキルを習得してもらう。」
「そんなものが……。」
「そしてエクストラスキルを覚えるには試練を受ける必要がある。この試練の主が僕、アーサーだ。」
「神を超えてどうなるんですか?私には訳がわからないのですが。」
「お前はもし相方と主人が動けなくなった時に絶体絶命の状況に追い詰められた時、どうする?お前には戦闘力はあっても守る力はまるでない。」
「っ。」
ミルドは歯を食いしばる。
もう二度と自分の主人を傷つけないように。
自分がグラトニーを手助けできる存在に。
「よろしくお願いします!!」
「そのいきだ、7代目。これより試練の主、〈初代剣聖〉アーサー=オーギュストによる《剣帝の試練》を行う。試練の内容は俺と戦い、勝つこと。さぁ、勝負だ!!!」
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