115 / 286
第十章、希望
#113 神成 聖夜
しおりを挟む
「……。」
一面が白に染まった世界。
きたことあるようなないような不思議な感覚に囚われる。
「ヘロー。」
「……。」
そこには俺とそっくりのダークの姿が。
「なんだよツレねぇな。返事くらいしろよ。」
「ゼロはどうした。ここは、」
「ここはお前の固有結界。初めてじゃないだろ。」
「ゼロはどこだ。あいつは俺を庇って……。」
「ゼロは今は大丈夫だ。時期に死ぬかもしれないけどな。」
「なに言って」
「ゼロもミルドも今試練を受けている。」
「試練?」
「神を越えるための試練だ。それを乗り越えなければ生きてはいけない。」
いまいち言ってる意味がわからない。
というかダークがいつにもなく真剣な顔でこっちを見ている。
「お前が神成としてこの世界の、神王になるためには仲間たちも神を超えないといけないということだ。」
「訳がわかんねぇよ。」
「世界の選択は大いなる空間の中に住んでいる人間には理解できないさ。」
「選択?」
「なぁ、物語に必要なものはなんだと思う?」
「物語?脚本とか作者じゃないのか?」
「作者……は合ってる。そして脚本。脚本には必ず物語の構成がある訳だ。しかし脚本を書いてさぁスタートというわけにはいかない。途中で作者の気分が変わると物語に大きく影響が出る。」
「どういうことだ?」
「もし『主人公』が強くなっていってハッピーエンドを迎えるはずの物語が作者の気分で『悪役』が主人公より強くなってしまったらどうする?」
「そりゃあ主人公が死んでバッドエンドじゃないか?」
「正解。そんな物語があってたまるかよ。だからその作者の気まぐれでストーリーが変わってしまったときに物語を修正するために『世界の選択』がある。」
「その言ってる内容的にもしかしてこの大いなる空間のこと言ってる?」
「当たり。」
「マジかよ。」
大いなる空間の真相がどんどんと解けていく。
「というかその『作者』ってのはなんなんだ?」
「それは言えない。」
「ケチ。」
「ケチじゃねぇ。『世界の選択』に基づいてお前に教えただけでそれ以上の内容は『選択』に含まれてない。」
「で、俺もう帰っていい?二人の様子を見に行きたいんだけど。」
「言っただろ。二人は今試練の途中だって。」
「じゃあ俺だけでも帰って?」
「いい訳ないだろ。お前の体は《終焉竜》によってボロボロにされて今治療中だ。この時間を有効に使わない手はないだろ。」
「でもなにすんだよこんななにもないところでよ。」
「お前にも試練を受けてもらう。」
「え?」
「この世界は今『作者』によって物語がねじ曲がってきているせいで『悪役』が強くなってしまっている。天之川や終焉竜とかがいい例だ。だからお前もそれに対抗できるように強くなってもらう。」
「どうやって?」
「こうやって。お前ら、来てくれ。」
ダークがそういうと固有結界内にゾロゾロと人が入ってくる。
俺の固有結界って案外ガバガバなんだな。
入ってきたのはベルゼブブやルシファー、アスモデウスとその他に3体の悪魔らしき人物だった。
「ありがとベルゼブブ。」
「気にするな。俺様にかかればこんなことチョチョイのちょいよ。」
ダークはベルゼブブと話したあと、俺の方を見てくる。
「お前にはこの悪魔全員と契約して魔力の扱いをマスターしてもらう。それがこの俺ダークグラトニーの試練だ。」
なんかもうできそうにないんだけど。
一面が白に染まった世界。
きたことあるようなないような不思議な感覚に囚われる。
「ヘロー。」
「……。」
そこには俺とそっくりのダークの姿が。
「なんだよツレねぇな。返事くらいしろよ。」
「ゼロはどうした。ここは、」
「ここはお前の固有結界。初めてじゃないだろ。」
「ゼロはどこだ。あいつは俺を庇って……。」
「ゼロは今は大丈夫だ。時期に死ぬかもしれないけどな。」
「なに言って」
「ゼロもミルドも今試練を受けている。」
「試練?」
「神を越えるための試練だ。それを乗り越えなければ生きてはいけない。」
いまいち言ってる意味がわからない。
というかダークがいつにもなく真剣な顔でこっちを見ている。
「お前が神成としてこの世界の、神王になるためには仲間たちも神を超えないといけないということだ。」
「訳がわかんねぇよ。」
「世界の選択は大いなる空間の中に住んでいる人間には理解できないさ。」
「選択?」
「なぁ、物語に必要なものはなんだと思う?」
「物語?脚本とか作者じゃないのか?」
「作者……は合ってる。そして脚本。脚本には必ず物語の構成がある訳だ。しかし脚本を書いてさぁスタートというわけにはいかない。途中で作者の気分が変わると物語に大きく影響が出る。」
「どういうことだ?」
「もし『主人公』が強くなっていってハッピーエンドを迎えるはずの物語が作者の気分で『悪役』が主人公より強くなってしまったらどうする?」
「そりゃあ主人公が死んでバッドエンドじゃないか?」
「正解。そんな物語があってたまるかよ。だからその作者の気まぐれでストーリーが変わってしまったときに物語を修正するために『世界の選択』がある。」
「その言ってる内容的にもしかしてこの大いなる空間のこと言ってる?」
「当たり。」
「マジかよ。」
大いなる空間の真相がどんどんと解けていく。
「というかその『作者』ってのはなんなんだ?」
「それは言えない。」
「ケチ。」
「ケチじゃねぇ。『世界の選択』に基づいてお前に教えただけでそれ以上の内容は『選択』に含まれてない。」
「で、俺もう帰っていい?二人の様子を見に行きたいんだけど。」
「言っただろ。二人は今試練の途中だって。」
「じゃあ俺だけでも帰って?」
「いい訳ないだろ。お前の体は《終焉竜》によってボロボロにされて今治療中だ。この時間を有効に使わない手はないだろ。」
「でもなにすんだよこんななにもないところでよ。」
「お前にも試練を受けてもらう。」
「え?」
「この世界は今『作者』によって物語がねじ曲がってきているせいで『悪役』が強くなってしまっている。天之川や終焉竜とかがいい例だ。だからお前もそれに対抗できるように強くなってもらう。」
「どうやって?」
「こうやって。お前ら、来てくれ。」
ダークがそういうと固有結界内にゾロゾロと人が入ってくる。
俺の固有結界って案外ガバガバなんだな。
入ってきたのはベルゼブブやルシファー、アスモデウスとその他に3体の悪魔らしき人物だった。
「ありがとベルゼブブ。」
「気にするな。俺様にかかればこんなことチョチョイのちょいよ。」
ダークはベルゼブブと話したあと、俺の方を見てくる。
「お前にはこの悪魔全員と契約して魔力の扱いをマスターしてもらう。それがこの俺ダークグラトニーの試練だ。」
なんかもうできそうにないんだけど。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ペットになった
ノーウェザー
ファンタジー
ペットになってしまった『クロ』。
言葉も常識も通用しない世界。
それでも、特に不便は感じない。
あの場所に戻るくらいなら、別にどんな場所でも良かったから。
「クロ」
笑いながらオレの名前を呼ぶこの人がいる限り、オレは・・・ーーーー・・・。
※視点コロコロ
※更新ノロノロ
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる