世界のためなら何度でも

つぼっち

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第六章、追憶の殺戮兵器

D-31 【要塞竜】シャングリラ

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『待て待て待て待てぇぇぇぇぇ!!!!!!』



俺と男が和んでいるとベルゼブブが横槍を刺してきた。



『お前は奇石の場所を聞きにここに来たんだろ!!何コーヒー飲んで談笑してんだ!!!!」



「あ、そうだった。」



「…………奇石?」



奇石と聞いた瞬間男の目の色が変わる。



「そうかそうか!!奇石を探すために私の力を借りに来たのか。いいよ、力になるぞ!!」



「あれ、なんかめっちゃ雰囲気変わったな。」



「まぁまぁ詳しい話は私のラボで話そうじゃないか。」



「ラボ?」



男はそういうと指をパチンと鳴らした。



「来い、シャングリラ!!」



甲高い声があたりに響く。



すると地面がゴゴゴゴゴゴゴゴゴと音を立てて揺れ始めた。



地震……ではない、何か下からせりあがってくるような揺れだ。



男は揺れに臆さずにのんびりと椅子に座っている。



聖夜も一応椅子には座っている。



そして揺れと共に地面が割れ、中から巨大な『竜』が出現したのだ。



「な、なんだこれ!?」



「自己紹介がまだだったね。私はディアス=ゼルトマン。こいつは僕の親友の竜、【要塞竜】シャングリラだ。さ、中に入ろうか。」



男は先ほどまでいた場所のテーブルを退ける。



するとそこには人一人分入るハッチがあったのだ。



聖夜はベルゼブブ(魔剣の姿)を担いでハッチの梯子を降りていく。



「さぁ、ここがラボだよ。会議室はちょっと遠いからついてきてね。」



途中エレベーターや歩くエスカレーターを通ってなんとか会議室にたどり着いた。



会議室にはきちっとした椅子と長テーブル、ホワイトボードが置いてあった。



「さて、君。あ~聖夜くんは神王の奇石を探してるんだね?」



「あぁ、二つ探してる。」



「二つか……、まぁ二つくらいならどうにかなるよ。」



「ほ、本当か!?」



この広い世界で5個しかない神王の奇石を二つも見つけられるのか。



難易度はド○ゴンボール並みに難しいのに。



「た・だ・し、こっちにも条件があるんだよね。」



「条件が ?まぁ可能な限り要件はのむけど。」



聖夜がそういうとディアスは光る板(iPad)で写真を見せてくる。



その写真には禍々しい杖を持った2m強の人型の怪物のようなものが写っていた。



「……なにこれ。」



「私が生み出してしまった最凶最悪の破壊兵器、Χ(カイ)だ。」

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