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夢と現のはざまで
しおりを挟む目の前に…
広がるお花畑は、
息をのむほどに
美しかった。
日々の…
悲しみや苦しみを
忘れるほどに
頼れる者の
いない、孤独は
心を疲弊させる
惰性で、
生きるだけの…
人の形をした“傀儡”
それが私なのだ。
色とりどりの
名も知らぬ花々を
彼方から…
吹き抜ける風が、
優しく揺らしながら
渡ってゆく。
風に吹かれた
満開の花々の…
甘く爽やかな香りが
辺りにただよい…
私は、ひとときの
安らぎを求めて…
私の肩を抱く彼の…
ピッピッピッピピピーー
目覚まし時計の
アラームで目が覚めた。
今朝は、
幸せな気分で目覚めた。
誰かと、一緒に…
居たような…
“不思議な感覚”
よく覚えてはいない。
早く身支度を
整えて、あの家へ
向かわねばならない。
少しでも遅れたら、
どんなひどい
小言が飛んでくるか
解らないから。
私は、
素早く顔を洗い
本宅へと向かった。
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