傲慢王子から婚約破棄を突き付けられる予知夢を見る所から始まる一昔前のよくある物語

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12・サロンでお茶会?

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高等科に入学してから1カ月が経ち、メロウ王子の態度も落ち着いて来た。
さすがに今までのようにワガママ放題生きていては、廃嫡は免れない事を悟ったのだろう。
廃嫡となった王子の行方は誰も知らない。
噂では、人知れず消されているのでは…、と囁かれている。

今日は学園内にある貸し切りサロンに呼ばれ、マリンとマロンは来ていた。
見回すと知った顔ぶれが居た。
「フロアちゃんっ、シータちゃん!」
マリンは会うのが久し振りで、思わず2人に向かって飛びつく。
が、フロアはサッと避けたので、マリンはズッコケてしまった。
「うわ~~んっ、なんで避けたの~~~!」
「馴れ馴れしくしないでっ。」
両腕を組み、ツンと顔を反らすフロア。
マリンはマロンの手につかまりながら、ゆっくりと起き上がりフロアとシータを交互に見る。
どうやらフロアはとても機嫌が悪そうだ。
シータは相変わらずの無表情で、感情が読めない。
初等科の時からそうだったので、シータの事は心配していない。
「まだ王子は来ていませんね。」
サロン内にはマリンとマロン、フロアとシータの4人だけだ。
シータの言葉を聞き、フロアは目線を下げ落ち込んだ様子を見せる。
『フロアちゃん、どうしちゃったの…?』
マリンは汗を伝わせ声には出さずにマロンに尋ねる。
『うーん…、それがよく分からないんだよねぇ…。』
首を傾げお手上げと両手を上げるマロン。
何も言わずに変なポーズをしたマロンを見て、シータが首を傾げるが何も言わなかった。
そのまま沈黙が続き、大きなテーブルを囲ったまま、勝手に座るのもはばかれるかと立ち尽くしていると。
「待たせたな。」
ガチャリと、ノックもなしにメロウ王子が入って来た。
後ろに誰かを引き連れて。
それを見て目を丸くしたのは、マリンとマロンだけで、フロアはまた機嫌が悪くなったのか、顔を顰め始める。
シータは相変わらずの無表情だ。
「お前達に正式に紹介しようと思ってな。」
メロウ王子はドッカリと席に着き、偉そうに足を組む。
「・・・。」
そんな王子と、その王子の後から入って来た3人の男女を、呆然と見つめるマリンとマロン。
「…おい、ボサッと突っ立ってないで、座ったらどうだ…?」
何も言わずに立ち尽くしているマリン達にやっとまともに視線を向けたメロウ王子は眉を寄せる。
「…えっと…?」
そんな事言われても一体どこに座ったら…?
マリン達だけでなく、フロアやシータも何も言わずに立ち尽くしている。
「まあいい…。
では、先に紹介する。
おい。」
メロウ王子が乱暴に視線を向けると、向けられた男が小さく会釈をした後、マリン達の方に視線を向けた。
「私は、メロウ王子の側近となりましたルイス・トレジャーと申します。
父は、第5魔導隊長を務めております。」
長い黒髪と知的な眼鏡を掛けた男子生徒が丁寧に頭を下げる。
『あっ、この子、同じクラスのっ…!』
マロンが反応し、マリンもマロンの記憶を視る。
「続きまして、オレ…、私は、ロック・ペガサスです。
同じくメロウ王子の側近となりました、騎士科に通っていますので、授業の合間などではあまり顔は出せませんが、朝や放課後は護衛として付き添わせ頂く事になりました。」
黒の短髪をツンツン立たせた髪型と、騎士に相応しくガッシリとした体形。
マロンもロックは見た事がない。
そしてその2人の男子生徒の後ろから出て来たのは。
「皆さん、こんにちは。
ティア・ドスカートと申します。」
長いサラサラの黒髪と同色の瞳の背の高い美女。
マロン達と同じクラスの女子生徒だ。
『あの子、メロウ王子の前の席に座ってる子…!
最近、王子ととても親しそうにしてた…!』
(もしかして…。)
これは―――。
「ティアは新しいオレの婚約者候補だ。」
メロウ王子がそう言った。
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