once upon a time

れあちあ

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【第1章】物語の始まり

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「だからといって、百鬼や陰陽師の連中が悪人かって言われたらそうとは言いきれない。」

ナナの表情を見て何かを察したようこがそういったのを聞いてまた混乱した。話を聞く限り、百鬼はただの動物殺しのイカレ野郎じゃないか。

「お前の爺さんと行動を共にする中で良い奴とも出会った。ただ、奴らは基本的に妖怪を滅するのが仕事だ。俺達はあの時、自分たちのことを知らなすぎた。気づいてなかったんだよ、妖怪ってことを。」

「気づいてなかった?」

ナナは不思議に思った。気づかないなんてことがあるのか?と。人の言葉が喋れて、尾は見る限り7本はある。
それに、不思議な力を使う。それなのに自分が妖だと気づかないなんてありえないと思った。

「少しだ、ほんの少しだけ他のキツネとは違うと思っていた。お前だって俺のこと言えないだろ?ゴーストが見えたりしても、自分を魔法使いとは思ってなかっただろ?」

確かにそれはそうだ。

それから、ナナはようこと共にひたすら歩いた。

「お前がバイクでも車でも持ってりゃ、こんなに歩くことは無いのにな。」

ようこは、どこに向かってるかは教えてくれない。
町を抜け、山に入り、木々に囲まれた中を歩き続けた。
途中、鹿の群れに出会い、「怪しんでいます」と言わんばかりの視線に晒された。

どれくらい経っただろう。
山頂に辿り着く頃には、予め用意していた食糧は底を尽きた。3日分だ。

「さぁ、到着したな。」

山から見える町は景色はいいが、ここには何も無い。
目の前に墓石のような物が置いてあるだけだった。

「ねえ、ようこ。何のためにここに来たのかも、これから何をするのかも全然分からないんだけど。」

ナナの言葉を聞いてようこはハッとした表情になり、辺りをクルクルと回り始めた。

「全く、じじい共め…ちゃんと育ててやればここまで無知にならなかったのに。」

「みんなちゃんと育ててくれたよ。」

ムッとしたナナの肩にようこが乗った。

「そりゃ、フールとしてだろ。魔法使いとしては育ててねえ。」

それから、何をするのか教えてくれた。

「いいかい、ナナ。俺は確かに魔法使いのペットとして半生を過ごしてきた。実際、俺にも力はある。だけどな、魔法使いを育てるには、俺には少しだけ荷が重い。そこでだな…。」

ようこは、何処からともなく1枚の紙を取りだし渡してくれた。

「ここ最近出来たばっかだぞ。まぁ、建物はかなりおんぼろだがな。」

ナナは紙に書いてある文を読み上げた。

『近年、ルシエとして育てるのを嫌がり、自分がフールだと思い生きるルシエが急増しております。その子たちは大人になるに連れ、自分の身を守るものが減り、最後はイーブルゴーストの餌になるでしょう。そんな最悪な事態を避けるためには、力を付けなければなりません。しかし、一般的な教育を受けるには歳を取り過ぎていませんか?ご安心ください、本校は、年齢を気にせず、色々な世代の生徒達と共に、普通コース、専門コース、職業訓練コース、フールコースの4つのコースから選択し、楽しいスクールライフを提供します。』

「因みにだが、元々は1500年の歴史ある学校だったんだが。100年ほど前に閉校してしまってな。自由校として需要が高まったのもあって10年ほど前に形を変えて開校したんだ。」

「自由校って何?初めて聞いたよそんな言葉。」

「全年齢対象の学校ってことさ。」
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