8 / 9
【第1章】物語の始まり
7
しおりを挟む
「ようこ…。おれ言葉が出ないよ。」
「あぁ、だがこれが事実だ。何となくピンと来てるだろうが、その人間ってのは百鬼の野郎どもだよ。」
「おれ………」
「まてまて、まだ話の続きがある。」
俺は、よく分からない建物に連れていかれた。
アーロンとソフィアは死んだ。
あの大好きだった父と母が……。
絶望は計り知れなかったよ。
ただ、このままだと俺まで酷い目にあう。
何とかして、逃げ出さなきゃいけなかった。
でも、無理だったよ。ここの奴らは用心深い
何の施設かも分からないまま、時は過ぎた。
ここに来てから2週間が経った頃だ。
ある1人の男の子が訪れた。
「おじさん達、何故こんな所にキツネを閉じ込めてるの?」
その男の子は俺に指を指して周りの百鬼共に聞いていた。
百鬼共はその子に視線をやるだけで、答えなかった。
「ねぇ、君。ここ窮屈じゃない?」
その子は俺の元にくると、俺に話しかけた。俺は小さく頷くと男の子は少し目を見開き小声で言った。
「君、言葉わかるの?」
もう一度頷いた。
彼は、後ろを振り向き、また百鬼達に話しかけた。
正直終わったと思ったよ、俺はここに来てから普通のキツネを装っていたからね。
俺が、馬鹿なアホ狐共と違うってバレれば
アーロン達と同じ運命に合う。
でも彼はチクッたりはしなかった。
寧ろ、逆と言っても過言ではない行動に出た。
「おじさん、あの子僕が貰うよ。」
ここから出れるなら有難いけどな、また人間の元で過ごすなんてのはまっぴらだったよ。
何せ、俺の親は百鬼共に殺られてるんだ。
百鬼の元に訪れるってことは、この子もきっとそうなんだろう。
「あ?おいガキ、さっきからチョロチョロ鬱陶しいんだよ。魔法使いの分際で俺様に気安く話しかけてんじゃねえぞ?」
俺は聞き逃さなかったよ。
あの子は魔法使いなのかって。
魔法使いの話はよくアーロンから聞いてたんだ。
「いいか、魔法使いっていうのは本当にかっこいいんだ。人間なのに空を飛んだりするんだ。アイツら、俺達キツネの事を無駄に嫌うからよく酷い目にあったけど、でもあいつらは凄いんだ。」
アーロンは多分、魔法使いに憧れてたんだよ。だから、彼はよく魔法使いのように立ち振る舞っていた。
人間は許せない、でも魔法使いの少年に連れて行って欲しかった。
何故か、魔法使いってわかってから両親と彼を結びつけて見てしまったんだ。
あぁ、俺はガキだったよ。
「この子は、僕が引き取る。もう決めたんだ。キツネくん、下がってて。」
「まずは、帽子に手を当ててっと。」
「"クロンア"」
ヒュッという音と共に檻の鍵がガチャっと音を立てた。
「よしっ!!成功した!!」
男の子は扉を開けると俺を抱えあげそのまま走った。
後ろからは百鬼達が騒いでる声が聞こえた。
「大丈夫だよ、あいつら面倒くさがりだから追ってこない。魔法使いとは関わりたがらないからね。」
彼は笑顔でそう言うと、俺を撫でてくれた。
「僕の名前は、総司。君はー…。」
そう、総司。お前のおじいちゃんだよ。
「そっか、魔法使いのペットになった動物は名前を無くしてしまうんだっけ。」
この時俺は名前を無くした。
新しい主人に着いた時は主人に名前を貰うのがこの世界の仕来りなんだ。
「じゃあ、お前の名前は狐白だ!よろしくね!コハク!!」
「よ、よろしく…総司。」
「わぁ!!喋る事も出来るんだ!!!」
この時俺は2歳、総司は10歳だった。
そしてここから20年の時を共にする。
この先は……まぁいいだろう、また今度にしよう。
「あぁ、だがこれが事実だ。何となくピンと来てるだろうが、その人間ってのは百鬼の野郎どもだよ。」
「おれ………」
「まてまて、まだ話の続きがある。」
俺は、よく分からない建物に連れていかれた。
アーロンとソフィアは死んだ。
あの大好きだった父と母が……。
絶望は計り知れなかったよ。
ただ、このままだと俺まで酷い目にあう。
何とかして、逃げ出さなきゃいけなかった。
でも、無理だったよ。ここの奴らは用心深い
何の施設かも分からないまま、時は過ぎた。
ここに来てから2週間が経った頃だ。
ある1人の男の子が訪れた。
「おじさん達、何故こんな所にキツネを閉じ込めてるの?」
その男の子は俺に指を指して周りの百鬼共に聞いていた。
百鬼共はその子に視線をやるだけで、答えなかった。
「ねぇ、君。ここ窮屈じゃない?」
その子は俺の元にくると、俺に話しかけた。俺は小さく頷くと男の子は少し目を見開き小声で言った。
「君、言葉わかるの?」
もう一度頷いた。
彼は、後ろを振り向き、また百鬼達に話しかけた。
正直終わったと思ったよ、俺はここに来てから普通のキツネを装っていたからね。
俺が、馬鹿なアホ狐共と違うってバレれば
アーロン達と同じ運命に合う。
でも彼はチクッたりはしなかった。
寧ろ、逆と言っても過言ではない行動に出た。
「おじさん、あの子僕が貰うよ。」
ここから出れるなら有難いけどな、また人間の元で過ごすなんてのはまっぴらだったよ。
何せ、俺の親は百鬼共に殺られてるんだ。
百鬼の元に訪れるってことは、この子もきっとそうなんだろう。
「あ?おいガキ、さっきからチョロチョロ鬱陶しいんだよ。魔法使いの分際で俺様に気安く話しかけてんじゃねえぞ?」
俺は聞き逃さなかったよ。
あの子は魔法使いなのかって。
魔法使いの話はよくアーロンから聞いてたんだ。
「いいか、魔法使いっていうのは本当にかっこいいんだ。人間なのに空を飛んだりするんだ。アイツら、俺達キツネの事を無駄に嫌うからよく酷い目にあったけど、でもあいつらは凄いんだ。」
アーロンは多分、魔法使いに憧れてたんだよ。だから、彼はよく魔法使いのように立ち振る舞っていた。
人間は許せない、でも魔法使いの少年に連れて行って欲しかった。
何故か、魔法使いってわかってから両親と彼を結びつけて見てしまったんだ。
あぁ、俺はガキだったよ。
「この子は、僕が引き取る。もう決めたんだ。キツネくん、下がってて。」
「まずは、帽子に手を当ててっと。」
「"クロンア"」
ヒュッという音と共に檻の鍵がガチャっと音を立てた。
「よしっ!!成功した!!」
男の子は扉を開けると俺を抱えあげそのまま走った。
後ろからは百鬼達が騒いでる声が聞こえた。
「大丈夫だよ、あいつら面倒くさがりだから追ってこない。魔法使いとは関わりたがらないからね。」
彼は笑顔でそう言うと、俺を撫でてくれた。
「僕の名前は、総司。君はー…。」
そう、総司。お前のおじいちゃんだよ。
「そっか、魔法使いのペットになった動物は名前を無くしてしまうんだっけ。」
この時俺は名前を無くした。
新しい主人に着いた時は主人に名前を貰うのがこの世界の仕来りなんだ。
「じゃあ、お前の名前は狐白だ!よろしくね!コハク!!」
「よ、よろしく…総司。」
「わぁ!!喋る事も出来るんだ!!!」
この時俺は2歳、総司は10歳だった。
そしてここから20年の時を共にする。
この先は……まぁいいだろう、また今度にしよう。
0
あなたにおすすめの小説
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる