チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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4-158.お披露目

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「なんだかんだで皆来るの早いね」
レティが苦笑しながらつぶやいた
たしかに昼前と言っていたにもかかわらず11時過ぎの今、まだ到着してないのはコーラルさん達だけだ
「久々に大勢で疲れてないか?」
「ん。大丈夫」
チビ達が入れ代わり立ち代わりで見つけた薬草を掴んで持ってくるせいかかなり忙しない
後で母さんに渡してと頼みながら俺に預けるせいだ
まぁ、握りしめたまま走り回ってたら危ない上に傷む一方だし別にいいけど
家の中に目を向けると中でウロウロしてる大勢の人が見える

「ひょっとして私が最後かな?」
コーラルさんがそう言いながらやってきたのはもうすぐ11時半になろうというときだった
後ろに控えるのは従者と隊長のキースさん、そしてよく同行してくるデニスさんだ
「最後だけど遅刻じゃないよ…あれ?」
どこか見覚えのある見知らぬ人が1人いた
服装を見る限り護衛や従者ではなさそうだけど
「ああ、長男のアルベルトだ。私の後を継ぐことが決まっているから今のうちに会わせておこうと思ってね」
「アルベルト・スチュワートだ。年はそれほど変わらないからアルと呼んでもらいたい。勿論敬称はいらない」
コーラルさん同様気さくな人らしい
「じゃぁ遠慮なくアルと呼ばせて貰う。正直かしこまるのは苦手だしな。でもどうしていきなり?」
「それはあとで説明しよう。今はあの素晴らしい家の中を見たくて仕方ないのだよ」
ウズウズしてるのが伝わってくる
コーラルさんらしいと言えばらしいか
「了解。昼の用意を始めるから適当に見てくれよ。後からでもゆっくり見る時間は有るから」
「承知した。では早速拝見させてもらおう」
行くぞとキースさん達に言いながら真っ先に家の中に入って行った
ぶれないなと思いながら俺達は見送った

「さて、始めるか」
「だね」
レティと頷き合いながら最後の仕上げを始めた
サラダや揚げ物をテーブルに並べながら時間のかかる種類の肉を焼き始めると途端にうまそうな匂いが漂い始める
それに真っ先に釣られたのは神獣の2匹だったのが何とも言えないが…
「美味しそうな匂いがする!」
競う様にこっちに集まってきたチビ達が“自分が焼く”とばかりにトングを取り合う
「ケンカしなくてもたくさんあるよ」
レティが1か所に固めていたトングを3か所に分けながら言う

「好きなの焼いてもいい?」
「ああ、いいぞ。ただし使うのはそっちの低い台だけだ。くれぐれも火には気を付けろよ?」
そう言うと元気よく返事して台に向かって行く
「小さい子は私が見てるわ」
レティがケインたちと一緒に2つある低い台の片方に向かった
もう片方はいつも焼いているポールとスカイがいるから大丈夫だろう
そう思いつつも時々様子を見ながら準備を続ける

「あらいい匂い。私たちが持ってきた料理も出すわね」
一通り見終わったからか匂いに釣られたのかコーラルさん達含め皆が出てきた
「助かる。あ、母さんとメリッサさん、ミリアはそっちの方がいいかも」
「?」
「何かあるの?」
「ベンチの後ろに簡易ベッドを置いてあるから」
「それは助かるわ」
0歳児~1歳児をずっと抱いたままバーベキューは流石にキツイだろう
後は適当に肉のある台の周りに散らばっていく

とりあえず果実水とエールをテーブルに置いてあるからみんな勝手に注いで飲み始めていた
「テーブルにある果実水とエール以外の飲み物はこっちの冷蔵庫にあるから好きに飲んでくれ」
そう声を掛ければ早速何人かが取りに行く
飲み食いしながら入り乱れて話が盛り上がる様は既に見慣れた光景だった
そんな中でも皆が次々と家の感想を言いに来るのはちょっと照れ臭いけど嬉しくもあった
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