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2-49.窮地
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オルフィの町を出て2日
相変わらず森の中を進んでいた
「昨日からAランクかBランクの群ればっかりだな」
「流石にちょっときつい。ここがお母さんたちの言ってたAランクが出る場所かな?」
「だろうな。ここ以外にルートがないし間違いないだろう」
昨日の昼過ぎからやたらと遭遇する魔物が増えた
迷宮でのエンドレスはトドメさえ刺さなければ次は出てこない
つまり戦うタイミングは俺達がコントロールすることが出来る
でもここは山の中
戦うタイミングはあくまで魔物次第だ
しかも初めて遭遇する魔物もいるからたまったもんじゃない
「リトスの察知があるからかなり助かってるけど…」
シャノンがそう言いながらリトスを見た
リトスは俺がオルフィの町で買ったポーチから顔だけ出している
元々ダミーのマジックバッグは装備してたけど、それを小さい方に変えて、そのベルト部分にポーチを付ける形にした
ポーチの留め具は俺の魔力で開閉できる
つまり俺の魔力で生命を維持してるリトス自身でも開閉出来るってことだ
「私は魔物が出る事よりもその魔物が毒持ちってことの方がきついかも」
「あの時に出発してたら間違いなく死んでたね」
「…そうだな」
“死ぬのが分かってて許可を出す親はいない”
父さんの言葉が頭をよぎった
昨日から出会う魔物は8割以上毒系だった
Bランクのポイズンバード、Aランクのポイズンベアとポイズンウルフ
いくら俺達にMAXの耐性があっても直接傷口から入ればその効力も薄いだろう
実際ベアの首を切り落としたルークは、その返り血に含まれる毒を皮膚から吸収してかなり苦しんだ
『きた』
リトスがポーチの中に顔をひっこめた
「…って話してるそばから来るのよね!」
シャノンが補助を即座にかける
現れたのはポイズンベアだ
「とりあえず行くぞ。返り血には気を付けろ」
「了解。毒の血は2度とごめんだ」
俺のウィンドカッターでは首を飛ばせなかった
ルークが剣技を使って首を落としたのはそのせいだ
毒持ちの個体は牙と爪から毒を出すというのは一般的に知られてる
「シア前足先落そう」
「分かった」
ルークが右サイドに移動したのを見て俺は左の前足を狙う
先に肩口から切り落としたのはルークだった
「こっちも行く」
肩口めがけて魔法を放とうとした瞬間、ポイズンベアはこっちに狙いを定めて大きく吸い込んだ息を吐きだした
「は…?」
ブレス攻撃なんて龍種以外で聞いたことが無いぞ?
しかもこいつは何を吐いた?
俺はとてつもなく嫌な予感がした
「シャノン!ルーク!お前らすぐにここから離れろ!」
「え?」
「何で?」
「多分…このブレスに毒が混じってる…!いいから行け!」
叫びながら腕を切り落とす
2人がいたところを見るとまだとどまったままだった
「くそっ…」
俺は2人に『キュア』をかけてから念動力を使った
『隔離』
ブレスの及ぶ範囲が分からないから2人を避けてこの付近に壁を作る
瘴気や空気感染する何かを防ぐための物として母さんと考えたものだ
空気中の物質で作ったこの壁は壁の中の空気を正常化するまで解除されない仕組みも持っている
クリーンルームの仕組みを図解して教えてもらったおかげで追加した機能だ
「まずい…な…」
手足の先がしびれて来た
耐性も超回復も持ってて、自らにキュアをかけ続けてコレなのか…
高ランクの魔物を心底恐ろしいと思ったのは初めてだった
心臓は勿論、急所と呼ばれる部分は全て固い殻に覆われてて狙えない
首を落としたら火山の噴火よろしく血を吹き出す
動きを封じてもこのブレス
あと俺に出来るのは…
少しずつかすれて来る思考を何とか働かせる
リトスは大丈夫だろうか
今大丈夫でも俺が死ねば死んでしまう小さな命だ
ポーチに触れると体が上下し呼吸してるのが分かる
そのことにホッとして…
「こ…きゅぅ…」
そうか息を吸えなくすればいいのか…
やったことは無い
でもイメージは出来た
『窒息』
念動力を発動させて残った力と気力で母さんのくれた毒消しを取り出した
薬草の丸薬の1つをポーチの中に入れた
「リトス…苦いけど食え」
もう1つを自分の口の中にほりこんだ
でも、俺の意識はそこで途絶えた
相変わらず森の中を進んでいた
「昨日からAランクかBランクの群ればっかりだな」
「流石にちょっときつい。ここがお母さんたちの言ってたAランクが出る場所かな?」
「だろうな。ここ以外にルートがないし間違いないだろう」
昨日の昼過ぎからやたらと遭遇する魔物が増えた
迷宮でのエンドレスはトドメさえ刺さなければ次は出てこない
つまり戦うタイミングは俺達がコントロールすることが出来る
でもここは山の中
戦うタイミングはあくまで魔物次第だ
しかも初めて遭遇する魔物もいるからたまったもんじゃない
「リトスの察知があるからかなり助かってるけど…」
シャノンがそう言いながらリトスを見た
リトスは俺がオルフィの町で買ったポーチから顔だけ出している
元々ダミーのマジックバッグは装備してたけど、それを小さい方に変えて、そのベルト部分にポーチを付ける形にした
ポーチの留め具は俺の魔力で開閉できる
つまり俺の魔力で生命を維持してるリトス自身でも開閉出来るってことだ
「私は魔物が出る事よりもその魔物が毒持ちってことの方がきついかも」
「あの時に出発してたら間違いなく死んでたね」
「…そうだな」
“死ぬのが分かってて許可を出す親はいない”
父さんの言葉が頭をよぎった
昨日から出会う魔物は8割以上毒系だった
Bランクのポイズンバード、Aランクのポイズンベアとポイズンウルフ
いくら俺達にMAXの耐性があっても直接傷口から入ればその効力も薄いだろう
実際ベアの首を切り落としたルークは、その返り血に含まれる毒を皮膚から吸収してかなり苦しんだ
『きた』
リトスがポーチの中に顔をひっこめた
「…って話してるそばから来るのよね!」
シャノンが補助を即座にかける
現れたのはポイズンベアだ
「とりあえず行くぞ。返り血には気を付けろ」
「了解。毒の血は2度とごめんだ」
俺のウィンドカッターでは首を飛ばせなかった
ルークが剣技を使って首を落としたのはそのせいだ
毒持ちの個体は牙と爪から毒を出すというのは一般的に知られてる
「シア前足先落そう」
「分かった」
ルークが右サイドに移動したのを見て俺は左の前足を狙う
先に肩口から切り落としたのはルークだった
「こっちも行く」
肩口めがけて魔法を放とうとした瞬間、ポイズンベアはこっちに狙いを定めて大きく吸い込んだ息を吐きだした
「は…?」
ブレス攻撃なんて龍種以外で聞いたことが無いぞ?
しかもこいつは何を吐いた?
俺はとてつもなく嫌な予感がした
「シャノン!ルーク!お前らすぐにここから離れろ!」
「え?」
「何で?」
「多分…このブレスに毒が混じってる…!いいから行け!」
叫びながら腕を切り落とす
2人がいたところを見るとまだとどまったままだった
「くそっ…」
俺は2人に『キュア』をかけてから念動力を使った
『隔離』
ブレスの及ぶ範囲が分からないから2人を避けてこの付近に壁を作る
瘴気や空気感染する何かを防ぐための物として母さんと考えたものだ
空気中の物質で作ったこの壁は壁の中の空気を正常化するまで解除されない仕組みも持っている
クリーンルームの仕組みを図解して教えてもらったおかげで追加した機能だ
「まずい…な…」
手足の先がしびれて来た
耐性も超回復も持ってて、自らにキュアをかけ続けてコレなのか…
高ランクの魔物を心底恐ろしいと思ったのは初めてだった
心臓は勿論、急所と呼ばれる部分は全て固い殻に覆われてて狙えない
首を落としたら火山の噴火よろしく血を吹き出す
動きを封じてもこのブレス
あと俺に出来るのは…
少しずつかすれて来る思考を何とか働かせる
リトスは大丈夫だろうか
今大丈夫でも俺が死ねば死んでしまう小さな命だ
ポーチに触れると体が上下し呼吸してるのが分かる
そのことにホッとして…
「こ…きゅぅ…」
そうか息を吸えなくすればいいのか…
やったことは無い
でもイメージは出来た
『窒息』
念動力を発動させて残った力と気力で母さんのくれた毒消しを取り出した
薬草の丸薬の1つをポーチの中に入れた
「リトス…苦いけど食え」
もう1つを自分の口の中にほりこんだ
でも、俺の意識はそこで途絶えた
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