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34.賑やかな朝
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「みんな早いなー」
レイがシアを抱いて入ってくると同時にアランさんとメリッサさんも部屋から出てきた
「今日の朝ごはんはサンドイッチとオムレツね。飲み物は自分で注いで」
ナターシャさんが仕切っている
サンドイッチはダイニングテーブルと2つのソファーテーブルに分けて置いてあるのでトータさんはすでに食べ始めていた
「トータコーヒーでいいのか?」
「おう」
レイは2人分のコーヒーをリビングに運ぶ
「サラサこれオレンジ?」
アランさんは冷蔵庫を開けて尋ねてきた
「そう。隣はマスカット」
「マスカットは飲んだことないな…これにしようか」
「アラン私も」
メリッサさんが言うとアランさんは2人分のマスカットジュースを用意した
「2人とももうすぐオムレツ出来るからジュース取っといで」
「「はーい」」
ナターシャさんが言うと2人は素直にジュースを取りに行く
「リアムできたよ。リル、フライパン空いたからどうぞ」
「うん。ありがとう」
コンロ前を譲るとリルは真剣にオムレツを焼き始めた
時々それを確認しながら自分とレイの分を準備する
メリッサさんも自分とアランさんの準備を始めていた
「マリクのも出来たわよ。召し上がれ」
ナターシャさんが皿に移すとマリクはすぐに食べ始める
「トータお待たせ」
リルが皿に移したオムレツをトータの前に置いた
「え?これリルが作ったのか?」
「サラサさんに教えてもらったの」
「へぇ…」
トータさんはオムレツを口に運ぶ
「お、うまい。リル、スゲーじゃん」
「本当?」
「ああ。肉いっぱいだし最高」
トータさんが満足げに食べているのを見てリルは嬉しそうに笑っている
「確かにすごい肉の量だな?」
「もっと入っててもいいぞ」
「もっとって…それは流石に多すぎだろ」
レイとアランさんに突っ込まれながらもたっぷり肉の入ったオムレツは気に入ったようだ
私とメリッサさんが作り終えた頃バルドが起きてきた
「バルドおはよう」
「おはよ…」
昨晩泣いただけに恥ずかしそうにうつむいている
「よく眠れた?」
「うん」
頷いたバルドをダイニングテーブルに促した
「バルドお兄ちゃん何飲む?」
「え?」
「ミックスジュースかオレンジジュースかマスカットジュース 」
マリクが尋ねる
「…オレンジジュース」
「わかったー」
マリクが頷いてオレンジジュースを入れてきた
「ありがとう」
「うん」
「バルドお兄ちゃんは何入れる?」
次はリアムからの質問だ
「え…と?」
何のことかわからずこっちを見る
「オムレツに何入れる?って聞いてるの」
「オムレツ?」
「この子たちが食べてる卵料理よ。肉や野菜の好きな具を刻んで入れてるの」
「えと…じゃぁ玉ねぎとチーズ」
「だって。リルいける?」
「大丈夫」
リルはすぐに準備を始める
「え?姉ちゃんが作んの?」
「そうだけど文句でも?」
少し凄んで問われバルドは無言のまま大きく首を横に振る
「できるまでサンドイッチ食べてなさいね」
ナターシャさんが皿に盛ったサンドイッチを指して言う
「サンドイッチ…」
色んな種類があってどれを食べていいか迷っていると
「これー、ハムとチーズおいしーよ」
マリクが自分のお気に入りを指さして言い
「こっちのお魚とマヨネーズもおいしーよ」
リアムも負けじと指をさす
こっちに置いている分は子供たちが色々欲しがるせいもあり小さく切り直している
一口サイズなのでバルドは進められた2つを順に食べてみる
「「おいしー?」」
「うん。どっちもおいしい」
「黄色いのが卵、こっちは蒸した鶏肉、茶色いのはカツ…オークを油で揚げたものね」
今並んでいる分を一通り説明する
「バルドできたよ」
リルがバルドのオムレツを前に置く
「ねえちゃんすげー」
「それは食べてから言ってくれる?」
「確かに」
ナターシャさんが大笑いしている
「うまい…」
バルドはそのまま一気に食べてしまった
「栄養ある物いっぱい食べれば体も少しは丈夫になると思うよ」
「本当?」
「ええ」
頷くとバルドは嬉しそうに笑った
「なんだ俺最後か?」
あくびしながらカルムさんが起きてきた
「パパさいごー」
「おそーい」
マリクとリアムに言われてカルムさんは苦笑する
ナターシャさんは2人分のオムレツを作り始めた
「あ、私そろそろ…」
「リルは依頼か?」
「はい」
「じゃぁ終わったらこっち来いよ。今日はバルドと一緒にここにいるから」
トータさんが言う
「分かった。じゃぁ…」
「リル待って。これ持って行って」
「?」
「おにぎりに醤油だれをつけて焼いたもの。お昼ご飯にね」
私はそう言って焼きおにぎりをリルに渡した
「ありがと。サラサさん。行ってきます」
リルは笑顔で出て行った
「俺らも出るよ。メリッサ仕事だし」
「おう。気―付けてな」
皆で見送ると家の中が少し静かになった
レイがシアを抱いて入ってくると同時にアランさんとメリッサさんも部屋から出てきた
「今日の朝ごはんはサンドイッチとオムレツね。飲み物は自分で注いで」
ナターシャさんが仕切っている
サンドイッチはダイニングテーブルと2つのソファーテーブルに分けて置いてあるのでトータさんはすでに食べ始めていた
「トータコーヒーでいいのか?」
「おう」
レイは2人分のコーヒーをリビングに運ぶ
「サラサこれオレンジ?」
アランさんは冷蔵庫を開けて尋ねてきた
「そう。隣はマスカット」
「マスカットは飲んだことないな…これにしようか」
「アラン私も」
メリッサさんが言うとアランさんは2人分のマスカットジュースを用意した
「2人とももうすぐオムレツ出来るからジュース取っといで」
「「はーい」」
ナターシャさんが言うと2人は素直にジュースを取りに行く
「リアムできたよ。リル、フライパン空いたからどうぞ」
「うん。ありがとう」
コンロ前を譲るとリルは真剣にオムレツを焼き始めた
時々それを確認しながら自分とレイの分を準備する
メリッサさんも自分とアランさんの準備を始めていた
「マリクのも出来たわよ。召し上がれ」
ナターシャさんが皿に移すとマリクはすぐに食べ始める
「トータお待たせ」
リルが皿に移したオムレツをトータの前に置いた
「え?これリルが作ったのか?」
「サラサさんに教えてもらったの」
「へぇ…」
トータさんはオムレツを口に運ぶ
「お、うまい。リル、スゲーじゃん」
「本当?」
「ああ。肉いっぱいだし最高」
トータさんが満足げに食べているのを見てリルは嬉しそうに笑っている
「確かにすごい肉の量だな?」
「もっと入っててもいいぞ」
「もっとって…それは流石に多すぎだろ」
レイとアランさんに突っ込まれながらもたっぷり肉の入ったオムレツは気に入ったようだ
私とメリッサさんが作り終えた頃バルドが起きてきた
「バルドおはよう」
「おはよ…」
昨晩泣いただけに恥ずかしそうにうつむいている
「よく眠れた?」
「うん」
頷いたバルドをダイニングテーブルに促した
「バルドお兄ちゃん何飲む?」
「え?」
「ミックスジュースかオレンジジュースかマスカットジュース 」
マリクが尋ねる
「…オレンジジュース」
「わかったー」
マリクが頷いてオレンジジュースを入れてきた
「ありがとう」
「うん」
「バルドお兄ちゃんは何入れる?」
次はリアムからの質問だ
「え…と?」
何のことかわからずこっちを見る
「オムレツに何入れる?って聞いてるの」
「オムレツ?」
「この子たちが食べてる卵料理よ。肉や野菜の好きな具を刻んで入れてるの」
「えと…じゃぁ玉ねぎとチーズ」
「だって。リルいける?」
「大丈夫」
リルはすぐに準備を始める
「え?姉ちゃんが作んの?」
「そうだけど文句でも?」
少し凄んで問われバルドは無言のまま大きく首を横に振る
「できるまでサンドイッチ食べてなさいね」
ナターシャさんが皿に盛ったサンドイッチを指して言う
「サンドイッチ…」
色んな種類があってどれを食べていいか迷っていると
「これー、ハムとチーズおいしーよ」
マリクが自分のお気に入りを指さして言い
「こっちのお魚とマヨネーズもおいしーよ」
リアムも負けじと指をさす
こっちに置いている分は子供たちが色々欲しがるせいもあり小さく切り直している
一口サイズなのでバルドは進められた2つを順に食べてみる
「「おいしー?」」
「うん。どっちもおいしい」
「黄色いのが卵、こっちは蒸した鶏肉、茶色いのはカツ…オークを油で揚げたものね」
今並んでいる分を一通り説明する
「バルドできたよ」
リルがバルドのオムレツを前に置く
「ねえちゃんすげー」
「それは食べてから言ってくれる?」
「確かに」
ナターシャさんが大笑いしている
「うまい…」
バルドはそのまま一気に食べてしまった
「栄養ある物いっぱい食べれば体も少しは丈夫になると思うよ」
「本当?」
「ええ」
頷くとバルドは嬉しそうに笑った
「なんだ俺最後か?」
あくびしながらカルムさんが起きてきた
「パパさいごー」
「おそーい」
マリクとリアムに言われてカルムさんは苦笑する
ナターシャさんは2人分のオムレツを作り始めた
「あ、私そろそろ…」
「リルは依頼か?」
「はい」
「じゃぁ終わったらこっち来いよ。今日はバルドと一緒にここにいるから」
トータさんが言う
「分かった。じゃぁ…」
「リル待って。これ持って行って」
「?」
「おにぎりに醤油だれをつけて焼いたもの。お昼ご飯にね」
私はそう言って焼きおにぎりをリルに渡した
「ありがと。サラサさん。行ってきます」
リルは笑顔で出て行った
「俺らも出るよ。メリッサ仕事だし」
「おう。気―付けてな」
皆で見送ると家の中が少し静かになった
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